「このファイル、いちいちフォルダを開いて探すのがめんどう…」
「よく使うアプリをすぐ起動したい!」
そんなときに役立つのがショートカットです。
Windowsでは右クリックから簡単にショートカットを作れます。この記事では、右クリックを使ってショートカットを作成する具体的な方法と、便利な活用例をわかりやすく解説します。
ショートカットとは?基本を理解しよう

ショートカットの基本概念
ショートカットとは
ショートカット ファイルやアプリケーションへの「近道」のことです。元のデータは移動せずに、別の場所から簡単にアクセスできる仕組みです。
身近な例で理解する
現実世界の例
- 家から駅への近道:遠回りしなくても目的地に着ける
- 本のしおり:ページをめくらなくても目的のページを開ける
- ショートカット:フォルダを開かなくてもファイルにアクセスできる
ショートカットと元ファイルの関係
重要なポイント
- ショートカットは「看板」のようなもの
- 元のファイルは別の場所にそのまま残っている
- ショートカットを削除しても元ファイルは消えない
- 元ファイルを削除するとショートカットは機能しなくなる
ショートカットでできること
基本的な機能
ファイルへの素早いアクセス
- デスクトップから直接ファイルを開く
- よく使うフォルダへの即座移動
- 頻繁に編集するドキュメントへの直接アクセス
アプリケーションの素早い起動
- スタートメニューを開かずに起動
- 複数のアプリを組み合わせた作業の効率化
- 業務で使うツールへの素早いアクセス
なぜショートカットが重要なの?
作業効率の向上
- クリック数の削減
- 時間の節約
- ストレスの軽減
デスクトップの整理
- よく使うものを手前に配置
- 重要度に応じた配置
- 見つけやすい環境の構築
右クリックでショートカットを作る基本方法
ファイルやフォルダのショートカット作成
デスクトップにショートカットを作る
手順1:対象ファイルの右クリック
- エクスプローラーを開く(Windowsキー + E)
- ショートカットを作りたいファイルやフォルダを探す
- 対象を右クリック
- メニューから「送る」をクリック
- 「デスクトップ(ショートカットを作成)」を選択
確認方法 デスクトップを見ると、元のファイル名に「- ショートカット」が付いたアイコンが作成されています。
別の場所にショートカットを作る
ドラッグ&ドロップでの作成
- 対象ファイルを右ボタンでドラッグ
- 作成したい場所でドロップ
- 表示されるメニューから「ここにショートカットを作成」を選択
コピー&ペーストでの作成
- 対象ファイルを右クリック
- 「ショートカットの作成」を選択
- 作成されたショートカットを切り取り(Ctrl + X)
- 目的の場所で貼り付け(Ctrl + V)
アプリケーションのショートカット作成
スタートメニューからの作成
Windows 10/11での手順
- スタートメニューを開く
- 「すべてのアプリ」をクリック
- 対象のアプリケーションを探す
- アプリを右クリック
- 「その他」→「ファイルの場所を開く」を選択
- 開いたフォルダでアプリのアイコンを右クリック
- 「送る」→「デスクトップ(ショートカットを作成)」
プログラムファイルからの直接作成
手順
- エクスプローラーで以下のフォルダを開く:
C:\Program Files\またはC:\Program Files (x86)\
- 目的のアプリケーションフォルダを探す
- 実行ファイル(.exeファイル)を右クリック
- 「送る」→「デスクトップ(ショートカットを作成)」
ショートカットが見つからない場合
検索機能を活用
- スタートメニューでアプリ名を検索
- 検索結果に表示されたアプリを右クリック
- 「ファイルの場所を開く」
- 上記の手順でショートカット作成
ショートカット作成の別の方法
右クリックメニューの「新規作成」から
手順
- デスクトップや任意のフォルダで右クリック
- 「新規作成」→「ショートカット」を選択
- 「項目の場所を入力してください」に以下を入力:
- ファイルの場合:ファイルの完全パス
- アプリの場合:実行ファイルのパス
- Webサイトの場合:URL
- 「次へ」をクリック
- ショートカットの名前を入力
- 「完了」をクリック
よく使うパスの例
システムツール
電卓:calc
メモ帳:notepad
ペイント:mspaint
コントロールパネル:control
Webサイト
Google:https://www.google.com
YouTube:https://www.youtube.com
便利なショートカット活用テクニック

タスクバーの活用
タスクバーにピン留めする
メリット
- ワンクリックでアプリ起動
- 常に画面下に表示
- 複数のアプリを並べて管理
手順
- デスクトップのショートカットを右クリック
- 「タスクバーにピン留めする」を選択
- タスクバーにアイコンが追加される
タスクバーでの順序変更
アイコンの並び替え
- タスクバーのアイコンをドラッグ
- 好きな位置でドロップ
- よく使うアプリを左側に配置すると便利
スタートメニューの活用
スタートメニューにピン留め
Windows 10での手順
- ショートカットを右クリック
- 「スタートにピン留めする」を選択
- スタートメニューのタイル部分に追加される
Windows 11での手順
- ショートカットを右クリック
- 「スタートにピン留めする」を選択
- スタートメニューの「ピン留め済み」セクションに追加
タイルサイズの変更(Windows 10)
サイズ調整
- スタートメニューのタイルを右クリック
- 「サイズ変更」から希望のサイズを選択
- 小
- 中
- 横長
- 大
ショートカットのカスタマイズ
名前の変更
手順
- ショートカットを右クリック
- 「名前の変更」を選択
- 分かりやすい名前に変更
- Enterキーで確定
命名のコツ
- 用途が分かる名前にする
- 短くて覚えやすい名前
- 数字を使って優先順位を示す
例
元の名前:Microsoft Excel - ショートカット
変更後:Excel
アイコンの変更
手順
- ショートカットを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「アイコンの変更」ボタンをクリック
- 好みのアイコンを選択
- 「OK」をクリック
アイコンの場所
システムアイコン:
%SystemRoot%\System32\imageres.dll
%SystemRoot%\System32\shell32.dll
その他:
アプリケーション自体の.exeファイル
ショートカットキーの設定
手順
- ショートカットを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ショートカットキー」欄をクリック
- 希望のキーの組み合わせを押す
- 「OK」をクリック
例
Ctrl + Alt + E → Excel起動
Ctrl + Alt + W → Word起動
Ctrl + Alt + N → メモ帳起動
注意点
- 既存のショートカットキーと重複しないよう注意
- Ctrl + Alt + 英数字の組み合わせが推奨
フォルダのショートカット活用
よく使うフォルダへの素早いアクセス
デスクトップに配置するフォルダ例
- ドキュメントフォルダ
- ダウンロードフォルダ
- プロジェクト専用フォルダ
- 共有フォルダ
ネットワークドライブのショートカット
手順
- エクスプローラーで「ネットワーク」を開く
- 目的の共有フォルダを探す
- 右クリック→「送る」→「デスクトップ」
- またはネットワークドライブをマップしてからショートカット作成
高度なショートカット活用法
複数ファイルの一括処理
バッチファイルのショートカット
作業効率化の例
@echo off
start notepad.exe
start calc.exe
start chrome.exe
このバッチファイルのショートカットを作ると、複数のアプリを一度に起動できます。
フォルダアクションのショートカット
特定フォルダを複数開く
- 必要なフォルダをすべて選択
- 右クリック→「ショートカットの作成」
- 一度にすべてのフォルダが開く
右クリックメニューのカスタマイズ
よく使うアプリを右クリックメニューに追加
手動での追加(上級者向け)
- レジストリエディタを開く(regedit)
- 以下のパスに移動:
HKEY_CLASSES_ROOT\*\shell\
- 新しいキーを作成
- コマンドを設定
安全な方法 多くのアプリは設定画面で「右クリックメニューに追加」オプションを提供しています。
「送る」メニューのカスタマイズ
カスタムな送り先の追加
- 以下のフォルダを開く:
%USERPROFILE%\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\SendTo
- よく使うフォルダやアプリのショートカットを配置
- 右クリック→「送る」メニューに表示される
トラブルシューティング

よくある問題と解決法
ショートカットが動かない
症状:ダブルクリックしても何も起こらない
原因1:元ファイルが移動または削除された
解決法:
1. ショートカットを右クリック→「プロパティ」
2. 「リンク先」を確認
3. 正しいパスに修正
原因2:アクセス権限の問題
解決法:
1. 管理者として実行してみる
2. ショートカットを右クリック→「管理者として実行」
ショートカットアイコンに矢印が表示されない
原因:Windowsの表示設定
解決法:
1. コントロールパネル→「システム」
2. 「システムの詳細設定」
3. 「詳細設定」タブ→「パフォーマンス」→「設定」
4. 「カスタム」→「アイコンの代わりにサムネイルを表示する」のチェックを外す
右クリックメニューが表示されない
症状:右クリックしてもメニューが出ない
原因:エクスプローラーの不具合
解決法:
1. Ctrl + Shift + Escでタスクマネージャー起動
2. 「プロセス」タブでエクスプローラーを選択
3. 「タスクの終了」→「ファイル」→「新しいタスクの実行」
4. 「explorer.exe」と入力して実行
パフォーマンスへの影響
デスクトップのショートカットが多すぎる場合
問題点
- 起動時間の延長
- メモリ使用量の増加
- デスクトップの見た目の悪化
対策
- 不要なショートカットの削除
- フォルダでのグループ化
- タスクバーやスタートメニューの活用
実用的な活用シーン
職業別の活用例
オフィスワーカー
効率的なデスクトップ配置
左上:メール(Outlook)
左中:文書作成(Word、Excel)
左下:コミュニケーション(Teams、Slack)
右上:ブラウザ(Chrome、Edge)
右中:ファイル管理(よく使うフォルダ)
右下:計算機、メモ帳
クリエイター
ツール別の配置
画像編集:Photoshop、Illustrator
動画編集:Premiere Pro、After Effects
3D:Blender、Maya
音楽:Audacity、FL Studio
プログラマー
開発環境の配置
IDE:Visual Studio Code、Visual Studio
ターミナル:PowerShell、Git Bash
ブラウザ:Chrome(開発者ツール用)
ドキュメント:API仕様書、技術資料
家庭での活用例
家族共用PC
ユーザー別フォルダ
- お父さん用フォルダ
- お母さん用フォルダ
- 子供用フォルダ
- 共有フォルダ
趣味の管理
写真整理
- 年度別フォルダ
- イベント別フォルダ
- 家族別フォルダ
音楽管理
- アーティスト別フォルダ
- ジャンル別フォルダ
- プレイリストフォルダ
ショートカット管理のベストプラクティス
整理整頓のコツ
デスクトップの配置ルール
エリア分け
左側:よく使うアプリケーション
中央:作業中のファイル(一時的)
右側:フォルダとユーティリティ
命名規則
01_Excel → 優先度付き
Work_Word → 用途別
Temp_作業中 → 状態別
定期的なメンテナンス
週1回のチェック項目
- 不要なショートカットの削除
- リンク切れのチェック
- 配置の見直し
月1回のチェック項目
- ショートカットキーの重複確認
- アイコンの統一性確認
- フォルダ構造の見直し
セキュリティ上の注意点
安全なショートカット作成
注意すべき点
- 不明なファイルのショートカットは作らない
- ネットワーク上のファイルは権限を確認
- 実行ファイルの出所を確認
推奨する方法
- 公式サイトからダウンロードしたソフトのみ
- インストール済みアプリケーションのみ
- 信頼できるソースのファイルのみ
まとめ
Windowsの右クリック機能を使ったショートカット作成は、日常の作業効率を大幅に向上させる重要なスキルです。
基本的なショートカット作成方法
- **右クリック→「送る」→「デスクトップ」**で簡単作成
- ドラッグ&ドロップでの直感的な作成
- 新規作成メニューからの詳細設定
活用のポイント
- タスクバーピン留めでワンクリックアクセス
- アイコンと名前のカスタマイズで識別しやすく
- ショートカットキー設定で更なる高速化
管理のコツ
- 定期的な整理整頓
- 用途別のグループ化
- セキュリティへの配慮
よくある活用場面
- よく使うファイルへの素早いアクセス
- 業務効率化のためのアプリ配置
- プロジェクト管理での資料整理
コメント