Reactでウェブアプリを作ろうとすると、よく「npx create-react-app」というコマンドを見かけますよね。
でも初心者の方は「npxって何?」「create-react-appはどう使うの?」と疑問に思うことが多いでしょう。
この記事では、Reactの開発に欠かせない「npx」について、初心者の方でもわかりやすく説明します。
実際にReactプロジェクトを作る手順も、ステップバイステップで紹介しますので、一緒に進めていきましょう。
npxとは何か?

npxの基本的な仕組み
npxは、Node.jsと一緒に使えるコマンドです。
このツールを使うと、パッケージを自分のパソコンに完全にインストールしなくても、一時的に使うことができます。
従来の方法では、ツールを使う前に「npm install -g パッケージ名」でグローバルインストールが必要でした。しかしnpxなら、この手間を省けるのです。
実際の使用例
たとえば、以下のコマンドを実行してみましょう:
npx create-react-app my-first-app
このコマンドを実行すると、次のような流れで処理されます:
- create-react-appというツールを一時的にダウンロード
- my-first-appという名前のReactプロジェクトを作成
- 必要なファイルとフォルダを自動で準備
つまり、事前にcreate-react-appをインストールする必要がありません。とても便利な仕組みですね。
なぜnpxが便利なのか
npxを使う理由は主に3つあります:
- 手間が少ない:事前のインストール作業が不要
- 最新版を使える:いつも最新のバージョンがダウンロードされる
- 容量を節約:使い終わったら自動で削除される
これで、Reactプロジェクトを始める準備が簡単になりました。次は実際にプロジェクトを作ってみましょう。
create-react-appでプロジェクトを作る方法

基本的なコマンドの使い方
Reactアプリを作るには、以下のコマンドを使います:
npx create-react-app プロジェクト名
プロジェクト名の部分は、自分の好きな名前に変えることができます。ただし、以下の点に注意してください:
- 日本語は使わない(英語のみ)
- スペースは使わない(ハイフンやアンダースコアは使える)
- 大文字は避ける(小文字を推奨)
実際にプロジェクトを作ってみよう
では、「my-react-app」という名前でプロジェクトを作ってみましょう:
npx create-react-app my-react-app
このコマンドを実行すると、以下のような処理が始まります:
- 必要なファイルのダウンロード(数分かかることがあります)
- プロジェクトフォルダの作成
- 初期設定の完了
完了すると、「Happy hacking!」のようなメッセージが表示されます。
作成されるファイルとフォルダ
プロジェクトが完成すると、次のようなファイルが作られます:
重要なフォルダ
src/
:JavaScriptのコードを書く場所public/
:HTMLファイルや画像を置く場所node_modules/
:必要なライブラリが入っている場所
重要なファイル
package.json
:プロジェクトの設定や使用するライブラリの情報README.md
:プロジェクトの説明書
これで、Reactアプリの基本的な構造ができました。次は実際にアプリを起動してみましょう。
Reactアプリを起動する方法
開発サーバーの起動手順
作成したプロジェクトを動かすには、以下の手順を実行します:
cd my-react-app
npm start
手順の説明
cd my-react-app
:作成したプロジェクトのフォルダに移動npm start
:開発用のサーバーを起動
ブラウザでの確認方法
npm start
を実行すると、自動的にブラウザが開いて http://localhost:3000
にアクセスします。もし自動で開かない場合は、手動でこのURLにアクセスしてください。
成功すると、以下のような画面が表示されます:
- Reactのロゴがくるくる回っている
- 「Edit src/App.js and save to reload.」というメッセージ
- リンクや説明文
開発サーバーの特徴
この開発サーバーには便利な機能があります:
- 自動更新:コードを変更すると、ブラウザが自動で更新される
- エラー表示:間違いがあると、ブラウザにエラーが表示される
- ホットリロード:ページ全体をリロードせずに変更が反映される
サーバーを止めたい場合は、ターミナルで「Ctrl + C」(Windowsの場合)を押してください。
これで、Reactアプリが正常に動いていることが確認できました。次は、プロジェクトの中身を詳しく見てみましょう。
プロジェクトの基本構造を理解しよう

重要なファイルの役割
Reactプロジェクトには、たくさんのファイルがありますが、最初に覚えておくべきファイルは以下の2つです:
App.js
- メインのReactコンポーネント
- ウェブページに表示される内容を決める
- 最初にカスタマイズするファイル
index.js
- アプリ全体の出発点
- App.jsを読み込んでブラウザに表示する
- 通常は変更する必要がない
簡単なカスタマイズをしてみよう
実際にコードを少し変更してみましょう。src/App.js
ファイルを開いて、以下の部分を探してください:
<p>
Edit <code>src/App.js</code> and save to reload.
</p>
この部分を以下のように変更してみてください:
<p>
こんにちは、Reactの世界へようこそ!
</p>
ファイルを保存すると、ブラウザの表示が自動的に更新されて、新しいメッセージが表示されます。
フォルダ構成の理解
プロジェクトのフォルダは、以下のような役割分担になっています:
src フォルダ
- 自分が書くコードはすべてここに入れる
- JavaScriptファイル、CSSファイルなどを管理
- 新しいコンポーネントもここに作る
public フォルダ
- HTMLファイル(index.html)
- 画像やアイコンなどの静的ファイル
- ブラウザから直接アクセスできるファイル
この構造を理解することで、どこに何のファイルを置けばよいかがわかるようになります。
次回は、Reactのコンポーネントについて詳しく説明しますので、楽しみにしていてください。
まとめ
npxを使えば、Reactプロジェクトはたった1行のコマンドで簡単に始めることができます。面倒な設定や事前準備は必要ありません。
今回学んだポイント
- npxは一時的にツールを使うための便利なコマンド
npx create-react-app プロジェクト名
でReactプロジェクトが作れるnpm start
で開発サーバーが起動する- App.jsを編集すると、ブラウザの表示が変わる
まずは小さな変更から始めて、Reactの基本的な仕組みに慣れていきましょう。
実際に手を動かすことが、プログラミング上達の一番の近道です。
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