シニア世代に人気の「らくらくスマートフォン」を使っている、またはこれから購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
スマートフォンには「サポート期間」というものがあり、この期間を過ぎると、セキュリティや使い勝手に影響が出てきます。
特にらくらくスマートフォンは、メーカーであるFCNTの経営問題もあり、サポート状況が気になるところです。
この記事では、らくらくスマートフォンのサポート期間について、機種別の情報や注意点をわかりやすく解説します。
らくらくスマートフォンとは
らくらくスマートフォンは、富士通(現FCNT合同会社)が製造し、主にNTTドコモから販売されているシニア向けスマートフォンです。
大きな文字、見やすい画面、わかりやすい操作性など、スマートフォンが初めての方でも使いやすい工夫がたくさん詰まっています。
らくらくホンとの違い
「らくらくホン」はガラケー(折りたたみ式の携帯電話)タイプで、「らくらくスマートフォン」はタッチパネル式のスマートフォンタイプです。
どちらもシニア世代を中心に人気がありますが、この記事では主にスマートフォンタイプについて解説します。
スマートフォンの「サポート期間」とは
スマートフォンのサポート期間には、主に2種類があります。
OSアップデートのサポート
これは、Android OS(スマートフォンを動かす基本ソフト)を最新バージョンにアップデートできる期間のことです。
Androidスマートフォンの場合、一般的に2年から3年程度のOSアップデートサポートが提供されます。
OSアップデートサポートが終了すると、以下のような問題が起こります。
- 新しいセキュリティの脅威に対応できない
- 新しい機能が使えない
- アプリが徐々に使えなくなる
- システムの不具合が修正されない
修理サポート
これは、メーカーやキャリア(ドコモなど)による修理サービスを受けられる期間のことです。
一般的に、ドコモのスマートフォンは販売終了から数年間は修理サポートが提供されます。
修理サポートが終了すると、故障しても公式の修理が受けられなくなります。
FCNTの経営状況とサポートへの影響
2023年5月、らくらくスマートフォンを製造するFCNTは、民事再生手続きを申請しました。
これにより、新しい端末の製造・販売が一時停止されることになりました。
ドコモはサポート継続を表明
ただし、NTTドコモは「既に販売している端末のサポートは継続する」と表明しています。
つまり、現在らくらくスマートフォンを使っているユーザーは、引き続き修理サポートやソフトウェアアップデートを受けることができます。
ただし、新機種の発売は不透明な状況が続いていましたが、2025年にF-53Eが発売されるなど、製品ラインは維持されています。
主ならくらくスマートフォン機種のサポート状況
らくらくスマートフォン3(F-06F)
発売時期: 2014年
サポート状況: OSアップデートサポート終了
この機種は、すでにAndroid OSの最新バージョンへのアップデートができません。
ドコモからも「OSサポート終了のご案内」が送られており、セキュリティ面でのリスクが高まっています。
使い続けることは可能ですが、セキュリティの観点から買い替えをおすすめします。
らくらくスマートフォン(F-42A)
発売時期: 2020年12月
対応回線: 4G/LTE
サポート状況: 現在もサポート継続中
4G対応のらくらくスマートフォンで、現在も修理サポートやソフトウェアアップデートが提供されています。
ただし、発売から4年以上が経過しているため、今後のOSアップデートは限定的になる可能性があります。
らくらくスマートフォン(F-52B)
発売時期: 2022年2月
対応回線: 5G/4G
サポート状況: 現在もサポート継続中
らくらくスマートフォンシリーズ初の5G対応モデルです。
現在も修理サポート、ソフトウェアアップデートが提供されており、F-42Aよりも長期間のサポートが期待できます。
らくらくスマートフォン(F-53E)
発売時期: 2025年2月
対応回線: 5G/4G
サポート状況: 最新モデル、長期サポート期待
F-52Bの後継機種として約3年ぶりに発売された最新モデルです。
FCNTの経営不振の影響もありましたが、新モデルの発売により、らくらくシリーズの継続が確認されました。
最新モデルのため、今後数年間はOSアップデートや修理サポートが期待できます。
らくらくホン(ガラケータイプ)のサポート状況
スマートフォンタイプではありませんが、参考までにガラケータイプの情報も紹介します。
3G回線の終了について
重要なお知らせとして、ドコモの3G回線(FOMA)サービスは2026年3月末に終了予定です。
3G専用のらくらくホンは、この時点で通信サービス自体が使えなくなります。
らくらくホン(F-02J)
発売時期: 2017年
対応回線: 4G/LTE(ガラホ)
修理サポート終了時期: 2023年8月末
4G回線対応のガラホタイプですが、すでに修理サポートは終了しています。
2026年3月以降も通信自体は使えますが、故障した場合の修理はできません。
らくらくホン(F-01M)
発売時期: 2019年
対応回線: 4G/LTE(ガラホ)
修理サポート終了時期: 未定(継続中)
現時点で修理サポートが継続している唯一のガラホタイプです。
2026年以降も長く使いたい場合は、このモデルを選ぶのがおすすめです。
サポート終了後のリスク
OSアップデートのサポートが終了したスマートフォンを使い続けると、以下のようなリスクがあります。
セキュリティリスクの増大
最も深刻な問題がセキュリティです。
OSアップデートが終了すると、新しく発見されるセキュリティの脆弱性に対処できません。
具体的なリスク
- ウイルスやマルウェアへの感染
- 個人情報の漏洩
- 不正アクセス
- フィッシング詐欺の被害
特に、オンラインバンキングやキャッシュレス決済アプリを使う場合は注意が必要です。
アプリが使えなくなる
時間が経つにつれて、新しいアプリがインストールできなくなったり、既存のアプリが使えなくなったりします。
使えなくなる可能性があるアプリ
- LINE(らくらくスマートフォン3 F-06Fではすでに一部機能が使えない)
- PayPayなどの決済アプリ
- 銀行のアプリ
- ゲームアプリ
- 動画配信アプリ
サポート終了直後はそれほど問題ありませんが、1年、2年と経過するにつれて影響が大きくなります。
システムの不具合が修正されない
OSアップデートには、セキュリティ対策だけでなく、システムの不具合を修正する役割もあります。
サポートが終了すると、新しく発見された不具合がそのままになり、動作が不安定になる可能性があります。
サポート終了が近いスマートフォンの対処法
買い替えを検討する
最も確実な対策は、サポート期間内の新しい機種に買い替えることです。
買い替えのタイミング
- 発売から3年以上経過している
- OSアップデート終了の通知が来た
- アプリが頻繁に使えなくなる
- オンラインバンキングなど重要なアプリを使う
特に、F-06Fなど古い機種を使っている場合は、早めの買い替えをおすすめします。
使い方を制限する
すぐに買い替えが難しい場合は、使い方を制限することでリスクを減らせます。
安全な使い方
- 電話とメールのみの利用にする
- オンラインバンキングやキャッシュレス決済は使わない
- 不審なサイトにアクセスしない
- 無料Wi-Fiには接続しない
- 個人情報を入力しない
ただし、これらは一時的な対策であり、長期的には買い替えが必要です。
セキュリティソフトを使う
Google Playストアで提供されているセキュリティアプリをインストールすることで、ある程度の保護が可能です。
ただし、OS自体の脆弱性は防げないため、完全な対策にはなりません。
新しいらくらくスマートフォンを選ぶときのポイント
できるだけ新しいモデルを選ぶ
2025年1月現在、最新モデルはF-53Eです。
中古で購入する場合でも、F-52B(2022年発売)以降のモデルを選ぶことで、長期間サポートを受けられます。
5G対応モデルを選ぶ
F-52B以降は5G対応になっています。
5G対応モデルの方が新しい技術を採用しているため、長期間使える可能性が高くなります。
ドコモ以外のキャリアでも使えるか確認
らくらくスマートフォンはドコモから販売されていますが、SIMロックを解除すれば他のキャリアでも使える場合があります。
将来的に通信会社を変更する可能性がある場合は、確認しておきましょう。
データのバックアップを忘れずに
買い替えの前に、必ずデータのバックアップを取りましょう。
バックアップすべきデータ
- 電話帳(連絡先)
- 写真・動画
- メールやメッセージ
- アプリのデータ
ドコモのバックアップサービス
ドコモには「ドコモデータコピー」というアプリがあり、簡単にデータをバックアップできます。
また、Googleアカウントを使ったバックアップも可能です。
機種変更の際は、ドコモショップのスタッフに相談すると、データ移行をサポートしてもらえます。
よくある質問
らくらくスマートフォンはいつまで使える?
物理的には壊れるまで使えますが、セキュリティを考えると、発売から3年から4年程度が目安です。
F-06Fなど古い機種は、すでにOSサポートが終了しているため、早めの買い替えをおすすめします。
FCNTが民事再生手続きを申請したが、サポートは大丈夫?
ドコモが「サポートは継続する」と表明しているため、現在販売されている機種のサポートは継続されます。
ただし、長期的な製品供給については不透明な部分もあります。
3G回線終了でらくらくスマートフォンは使えなくなる?
スマートフォンタイプのF-42A、F-52B、F-53Eは4G/5G対応なので、3G回線終了後も使えます。
ただし、古い3G専用のらくらくホン(ガラケー)は、2026年3月末以降使えなくなります。
古いらくらくスマートフォンは下取りに出せる?
はい、多くの場合下取りや買取が可能です。
ドコモの下取りプログラムや、中古スマホ買取店に相談してみましょう。
状態が良ければ、新しいスマートフォン購入の資金の一部になります。
らくらくスマートフォンからiPhoneに変えても大丈夫?
iPhoneは操作方法が異なりますが、慣れれば十分使えます。
ただし、らくらくスマートフォンの「わかりやすさ」に慣れている場合は、同じシリーズの新しいモデルの方が使いやすいかもしれません。
ドコモショップで実際に触ってみて、どちらが使いやすいか確認することをおすすめします。
まとめ:計画的な機種変更で安心して使い続けよう
らくらくスマートフォンのサポート期間は、一般的なAndroidスマートフォンと同じく、発売から2年から3年程度のOSアップデートサポートが提供されます。
現在の主要機種の状況は以下の通りです。
- F-06F:OSサポート終了済み(早めの買い替え推奨)
- F-42A:サポート継続中(発売から4年経過)
- F-52B:サポート継続中(発売から3年経過)
- F-53E:最新モデル(長期サポート期待)
FCNTの民事再生手続き申請により不安もありましたが、ドコモはサポート継続を表明しており、2025年には新モデルF-53Eも発売されています。
サポートが終了したスマートフォンは、セキュリティリスクが高まり、アプリも徐々に使えなくなります。
発売から3年以上経過している機種を使っている場合は、早めに買い替えを検討しましょう。
特に、オンラインバンキングやキャッシュレス決済を使う場合は、セキュリティが重要です。
また、3G回線は2026年3月末に終了するため、3G専用のらくらくホンを使っている方は、必ず機種変更が必要です。
データのバックアップを取って、計画的に新しい機種に移行することで、安心してスマートフォンを使い続けることができます。
ドコモショップでは、機種変更やデータ移行のサポートも受けられますので、わからないことがあれば相談してみましょう。

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