Pythonのfor
文は、リストや範囲を順番に処理するための強力なツールです。
すべての要素を処理する前に、特定の条件が満たされた時点でループを終了させたい場合があります。
この記事では、for
文の中でbreak
文を使ってループを抜ける方法を解説します。
方法

for
文を途中で終了させたい場合、break
文を使います。
break
文を使うことで、条件が満たされた時点でループを強制的に終了し、ループの後の処理に進むことができます。
基本構文
for 変数 in イテラブル:
実行する処理
if 条件:
break # 条件が満たされたらループを終了
1. 基本的なbreak文の例
次の例では、リスト内の要素をループで確認し、要素が “banana” だった時点でループを終了します。
fruits = ['apple', 'banana', 'cherry', 'orange']
for fruit in fruits:
print(fruit)
if fruit == 'banana':
print('Found banana, stopping loop.')
break # "banana"を見つけたらループを終了
出力:
apple
banana
Found banana, stopping loop.
2. 数値範囲を扱うループでbreakを使う例
次の例では、for
文で数値をループし、特定の条件(数値が3に到達したとき)でループを終了します。
for i in range(10):
if i == 3:
print('Reached 3, stopping loop.')
break
print(i)
出力:
0
1
2
Reached 3, stopping loop.
3. ネストしたループでbreakを使う例

ネストされたfor
文の内側のループだけを終了させたい場合にもbreak
を使います。
for i in range(3):
for j in range(3):
if j == 2:
print(f'Stopping inner loop at i={i}, j={j}')
break # 内側のループを終了
print(f'i={i}, j={j}')
出力:
i=0, j=0
i=0, j=1
Stopping inner loop at i=0, j=2
i=1, j=0
i=1, j=1
Stopping inner loop at i=1, j=2
i=2, j=0
i=2, j=1
Stopping inner loop at i=2, j=2
4. elseとbreakの併用
Pythonのfor
文には、ループが正常に最後まで実行された場合にのみ実行される else
節があります。
break
でループを途中で抜けた場合、else
節は実行されません。
for i in range(5):
if i == 3:
print('Break at 3')
break
print(i)
else:
print('Loop completed without break')
出力:
0
1
2
Break at 3
説明:
break
文が実行されると、else
節はスキップされます。ループが正常に終了する場合のみ、else
の中が実行されます。
まとめ
for
文を途中で抜けたいときは、break
文を使うことで、特定の条件が満たされた時点でループを強制終了することができます。
break
文は、ループの効率を改善したり、不要な処理を避ける際に非常に便利です。
特に、else
節と組み合わせることで、ループが途中で終了したかどうかを簡単に判定することが可能です。
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