「PowerPointで画像を切り抜きたいけど、どうすればいいの?」「背景だけ消したいのに、うまくいかない…」
実は、PowerPointには簡単に画像を切り抜く機能があり、プレゼン資料やグラフィック作成をスムーズに進めることができます。切り抜いた画像を使えば、スライドがよりプロフェッショナルに見えるだけでなく、視覚的にインパクトを与えることもできます。
本記事では、PowerPointで画像を切り抜く4つの方法を分かりやすく解説し、実際の活用術も紹介します。この方法を覚えれば、わずか5分でプロ並みの画像加工ができるようになります。
PowerPointで画像を切り抜く4つの基本方法

PowerPointでは、目的に応じて複数の切り抜き方法が用意されています。どの方法を選ぶかで仕上がりが大きく変わるため、それぞれの特徴を理解して使い分けましょう。
図形を使って画像を切り抜く方法
最も簡単で失敗の少ない方法です。丸や星型など、決まった形に切り抜きたい場合に最適です。
具体的な手順
- 「挿入」タブ→「画像」→使用したい画像を選択してスライドに配置
- 画像をクリックして選択状態にする
- 画面上部に表示される「図ツール」の「書式」タブをクリック
- 「図形で切り抜き」ボタンをクリック
- 表示される図形メニューから切り抜きたい形を選択(円、星形、四角形など)
- 画像上に表示される調整ハンドルをドラッグして切り抜き位置を調整
- 調整が完了したら、画像以外の場所をクリックして確定
よくある疑問:「図ツール」が見つからない場合 画像が正しく選択されていない可能性があります。画像の枠線が表示されるまでクリックしてください。選択されると、画面上部に「図ツール」タブが自動的に表示されます。
この方法のメリット
- 操作が簡単で初心者でも失敗しにくい
- きれいな図形で統一感のある仕上がり
- プロフィール写真やアイコン作成に最適
適用例
- 社員紹介スライドの顔写真を円形に切り抜き
- 商品画像を星型に切り抜いて注目度アップ
- ロゴを六角形に切り抜いてモダンな印象に
画像の背景を削除して切り抜く方法
人物や商品など、メインの被写体だけを残したい場合に威力を発揮します。PowerPointのAI機能が自動で背景を判別してくれるため、複雑な形でも簡単に切り抜けます。
具体的な手順
- PowerPointに画像を挿入
- 画像を選択して「図ツール」→「書式」タブを開く
- 「背景の削除」ボタンをクリック
- PowerPointが自動的に背景(削除予定部分)を赤紫色で表示
- 「保持する領域をマーク」で残したい部分を追加指定
- 「削除する領域をマーク」で不要な部分を追加指定
- 調整が完了したら「変更を保持」をクリック
操作のコツ:自動判別がうまくいかない場合
- 被写体と背景の色の差が大きい画像を選ぶ
- 「保持する領域をマーク」で細かく調整する
- 複雑な背景の場合は複数回に分けて調整
この方法のメリット
- 複雑な形の被写体も自動で切り抜き可能
- 人物や動物の切り抜きに最適
- 透明な背景が作成される
適用例
- 人物写真から背景を削除してスライドに配置
- 商品写真から不要な背景を除去
- 動物や植物の写真を自然な形で切り抜き
フリーハンドで手動切り抜きする方法
細かい部分まで自分でコントロールしたい場合や、特殊な形に切り抜きたい場合に使用します。
具体的な手順
- 画像をPowerPointに挿入
- 「挿入」タブ→「図形」→「フリーフォーム」を選択
- 画像上で切り抜きたい部分の輪郭をクリックしながらトレース
- 開始点に戻ってダブルクリックで図形を完成
- 作成した図形を選択し、「図形の塗りつぶし」→「図」→元の画像を選択
- 「図形の枠線」を「枠線なし」に設定
注意点:トレースする時のコツ
- ゆっくりと正確にクリックする
- 細かい部分は拡大表示して作業
- 失敗した場合はCtrl+Zで取り消して再開
この方法のメリット
- 完全に自由な形で切り抜き可能
- 細かい調整が効く
- 創造的なデザインに対応
透明な背景で保存する方法
切り抜いた画像を他の資料でも使い回したい場合や、より高品質な仕上がりを求める場合に有効です。
具体的な手順
- 「背景の削除」機能を使用して背景を削除
- 画像を右クリック→「図として保存」を選択
- 保存形式を「PNG」に設定(JPEG は透明背景に非対応)
- ファイル名を付けて保存
- 保存した画像を再度PowerPointに挿入して使用
重要なポイント:ファイル形式の違い
- PNG:透明背景に対応、ファイルサイズ大
- JPEG:透明背景に非対応、ファイルサイズ小
- 切り抜き画像には必ずPNG形式を選択
この方法のメリット
- 他の資料でも使い回し可能
- 高品質な透明背景
- Webサイトやブログでも使用可能
切り抜き画像の効果的な活用テクニック
プレゼン資料での活用方法
人物写真を使った信頼感アップ
- 社員紹介や講師紹介で背景を削除した人物写真を使用
- 円形に切り抜いてプロフィール感を演出
- 複数人を並べる際の統一感作り
商品・サービスの魅力を最大化
- 商品写真から不要な背景を削除
- 商品だけを強調して購買意欲を向上
- 複数商品を同じスタイルで統一
デザイン性を高める応用テクニック
レイヤー効果の活用
切り抜いた画像を重ねることで、奥行きのあるデザインを作成できます。
具体的な方法
- 背景画像を配置
- 切り抜いた画像を前景に配置
- 透明度を調整して重なり効果を演出
コラージュ風デザインの作成
複数の切り抜き画像を組み合わせて、雑誌のようなおしゃれなレイアウトを作成できます。
作成のコツ
- 画像サイズにメリハリをつける
- 色調を統一する
- 余白を効果的に活用する
アニメーション効果との組み合わせ
切り抜いた画像にアニメーションを適用すると、より動的なプレゼンが可能になります。
おすすめアニメーション
- 「拡大/縮小」:商品発表などのインパクト演出
- 「回転」:注目を集めたい場合
- 「フェード」:自然な登場演出
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法
問題1:背景削除で必要な部分まで消えてしまう
原因: 被写体と背景の色が似ている 解決方法:
- 「保持する領域をマーク」で細かく調整
- 画像のコントラストを事前に調整
- より色の差がはっきりした画像を選択
問題2:切り抜いた画像の境界がギザギザになる
原因: 画像の解像度が低い 解決方法:
- より高解像度の画像を使用
- 画像を拡大しすぎない
- 「背景の削除」の調整を細かく行う
問題3:透明背景で保存できない
原因: JPEG形式で保存している 解決方法:
- PNG形式で保存し直す
- 「図として保存」機能を使用
- 元画像の背景が透明になっているか確認
操作を失敗した場合の対処法
- Ctrl+Z:直前の操作を取り消し
- 背景削除のリセット:「変更を破棄」ボタンで最初からやり直し
- 図形切り抜きの調整:切り抜き後でも画像をダブルクリックして再調整可能
切り抜き精度を上げるコツ

元画像選びのポイント
背景削除に適した画像
- 被写体と背景の色がはっきり違う
- 背景がシンプル(単色や淡いグラデーション)
- 被写体の輪郭がくっきりしている
- 高解像度(300dpi以上推奨)
避けたほうが良い画像
- 被写体と背景の色が似ている
- 複雑な背景(風景、パターンなど)
- 被写体の輪郭がぼやけている
- 低解像度画像
作業環境の最適化
PowerPointの設定調整
- 画面の拡大表示を活用(細かい作業時は200%以上)
- グリッド線を表示して位置合わせを正確に
- 作業前に画像をコピーしてバックアップ作成
まとめ
PowerPointで画像を切り抜く方法は、主に以下の4つです:
- 図形切り抜き:簡単で失敗しにくい、決まった形に最適
- 背景削除:複雑な形でも自動で切り抜き、人物や商品に最適
- フリーハンド:完全に自由な形、創造的なデザインに最適
- 透明背景保存:高品質で使い回し可能、プロ仕様の仕上がり
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