Perplexityとは?次世代AI検索エンジンの使い方と特徴を徹底解説

プログラミング・IT

Google検索で調べものをしていると、「たくさんのサイトを開いて読み比べるのが面倒」「どの情報が正しいのか分からない」と感じたことがあるでしょう。

また、ChatGPTを使っていても、「この情報って本当に正しいの?」「出典がないから確認できない」といった不安を抱くこともあります。

そんな悩みを解決してくれるのが、今回紹介するPerplexity AI(パープレキシティ)です。検索エンジンとAIチャットの良いところを組み合わせた、まったく新しい情報検索ツールなんです。

この記事では、Perplexityの基本から使い方、活用方法まで、初めての方でも分かるように詳しく解説していきます。

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Perplexityとは?基本を理解しよう

Perplexity AIの正体

Perplexity AI(パープレキシティ)は、対話型AI検索エンジンと呼ばれる新しいタイプのツールです。

従来の検索エンジンのように情報を探す機能と、ChatGPTのようにAIが自然な文章で答える機能を融合させています。

開発元

アメリカ・サンフランシスコのスタートアップ企業「Perplexity AI, Inc.」が開発しました。

創業メンバーは、GoogleやMeta(旧Facebook)出身のAI研究者たち。元OpenAIのCEOアラヴィンド・スリニヴァサ氏や、元MetaのCTOデニス・ヤラッツ氏など、AI開発の最前線で活躍してきた専門家たちです。

投資家も注目

AmazonのCEOジェフ・ベゾス氏や、GPU大手のNVIDIAなど、業界を代表する人物や企業が出資しており、期待の高さがうかがえます。

日本での展開

2024年6月には、ソフトバンクと戦略的提携を発表しました。日本市場でも本格的な展開が進んでいます。

「対話型AI検索エンジン」って何?

普通の検索エンジンとの違いを、具体例で見てみましょう。

従来のGoogle検索の場合

質問:「Perplexityとは何ですか?」

→ 結果:関連するウェブページのリンクが10個表示される
→ あなたがやること:各サイトを開いて、情報を読み比べて、自分でまとめる

Perplexityの場合

質問:「Perplexityとは何ですか?」

→ 結果:AIが複数のサイトから情報を集めて、要約した答えを文章で提示してくれる
→ さらに:参照した情報源のリンクも一緒に表示される

つまり、「答えを探す」のではなく、「答えをもらえる」のがPerplexityなんです。

リリース時期と成長

  • 2022年8月:会社設立
  • 2022年12月:「Perplexity Ask」として提供開始
  • 2023年1月:現在の「Perplexity AI」に名称変更
  • 2025年上半期:アクティブユーザー数が2,200万人を突破

わずか2年ほどで、世界中で利用される人気ツールに成長しています。

Perplexityの最大の特徴:出典が明示される

Perplexityが他のAIツールと決定的に違うのは、回答の根拠となる情報源を必ず表示することです。

なぜ出典表示が重要なのか

AIツールを使う時の大きな不安は、「この情報、本当に正しいの?」という点です。

ChatGPTなどの従来のAIは、回答を生成しても、その情報がどこから来たのか分かりません。間違った情報(ハルシネーション)を自信満々に答えることもあります。

Perplexityは、回答と一緒に参照したウェブサイトのURLを明示します。

具体的にどう表示されるか

回答文の中に番号([1]、[2]など)が付いていて、その番号をクリックすると元の情報源にアクセスできます。

まるで論文の参考文献リストのように、どのサイトから情報を得たのかが一目瞭然です。

メリット

  • 情報の信頼性を自分で確認できる
  • より詳しく知りたい時、元のサイトにすぐアクセスできる
  • ビジネスの重要な意思決定にも使いやすい
  • ファクトチェックが簡単

学術論文を書く時や、市場調査をする時など、「根拠のある情報」が必要な場面で特に力を発揮します。

Perplexityの主要機能

1. リアルタイムのWeb検索

従来のAIチャットボットは、学習した時点までの情報しか持っていません。

たとえば、ChatGPTの無料版は2023年までのデータで学習しているので、それ以降の最新ニュースには答えられません。

Perplexityの強み

Perplexityは、質問を受けた時点でリアルタイムにインターネットを検索します。

  • 今日のニュース
  • 最新の研究結果
  • 株価や為替レート
  • 新商品の情報
  • 天気予報

こういった「今現在」の情報にも対応できます。

検索エンジンとの連携

マイクロソフトのBing検索エンジンと連携することで、常に最新の情報にアクセスできる仕組みになっています。

2. フォーカス機能(検索範囲の指定)

Perplexityには、検索対象を絞り込む「フォーカス」機能があります。

利用できるモード

ウェブ(Web)

インターネット全体から情報を検索します。最も一般的な使い方です。

学術(Academic)

学術論文や研究資料に特化した検索ができます。専門的な情報が必要な時に便利です。

ソーシャル(Social)

SNSやブログなど、人々の議論や意見を集めます。世論や評判を知りたい時に使えます。

動画(Video)

YouTubeなどの動画コンテンツから情報を検索します。

数学(Math)

数式や計算を実行できます。方程式を解いたり、グラフを描いたりできます。

作成(Writing)

検索ではなく、文章やコンテンツを生成します。

使い分けの例

  • 論文を書く時 → 学術モード
  • 製品の評判を知りたい → ソーシャルモード
  • 使い方を動画で学びたい → 動画モード
  • 統計データが欲しい → ウェブモード

複数のモードを組み合わせて使うこともできます。

3. ファイルのアップロード機能

PDFやテキストファイルをアップロードして、その内容についてAIに質問できます。

できること

  • 長文の要約
  • 文書の翻訳
  • 内容に関する質問への回答
  • データの分析

プライバシー保護

アップロードした情報は非公開のまま保持され、外部に共有されることはありません。

利用制限

  • 無料版:1日3ファイルまで
  • Pro版:無制限

契約書や報告書、論文など、長い文書を読む時間を大幅に節約できます。

4. Copilot(コパイロット)機能

より詳しく調べたい時に使える機能です。

AIが追加の質問をしながら、あなたが本当に知りたいことを明確にして、より精度の高い回答を提供してくれます。

対話を通じて、トピックを深く掘り下げられます。

利用制限

  • 無料版:4時間で5回まで(GPT-4を使用)
  • Pro版:無制限

5. Perplexity Spaces(コレクション)

調査内容やプロジェクトごとに、質問と回答をまとめて管理できる機能です。

できること

  • スレッド(会話)の整理
  • チームメンバーとの共有
  • プライバシー設定の切り替え
  • 社内資料とWeb情報の横断検索

プロジェクトごとに情報を整理したい時に便利です。

6. 関連質問の提示

回答の後に、「Related(関連する質問)」として、さらに掘り下げられる質問の候補が表示されます。

これをクリックするだけで、より深いリサーチを進められます。

知識を広げていく「出発点」として機能します。

ChatGPTやGoogle検索との違い

ChatGPTとの違い

ChatGPT

  • 主な用途:文章生成、アイデア出し、翻訳、プログラミング支援
  • 情報源:事前に学習したデータ
  • リアルタイム検索:有料版のみ(無料版は制限あり)
  • 出典:基本的に表示されない
  • 強み:クリエイティブな作業

Perplexity

  • 主な用途:情報検索、リサーチ
  • 情報源:リアルタイムのWeb検索
  • リアルタイム検索:無料版でも利用可能
  • 出典:必ず表示される
  • 強み:最新情報の収集と信頼性の確認

使い分け

  • 最新情報を調べたい、根拠が必要 → Perplexity
  • 文章を書きたい、アイデアが欲しい → ChatGPT

Google検索との違い

Google検索

  1. キーワードを入力
  2. 関連するウェブページのリストが表示される
  3. 自分で各サイトを開いて読む
  4. 情報を比較して自分でまとめる

Perplexity

  1. 自然な文章で質問を入力
  2. AIが複数のサイトから情報を収集
  3. 要約された答えが文章で提示される
  4. 出典リンクで確認もできる

効率の違い

Google検索では、複数のサイトを訪問して情報を整理する作業が必要です。

Perplexityは、その作業をAIが代わりにやってくれるので、大幅な時間短縮になります。

Perplexityの使い方

アカウント登録なしでも使える

Perplexityの大きな魅力は、アカウント登録しなくても基本機能が使えることです。

公式サイト(https://www.perplexity.ai/)にアクセスして、すぐに質問を入力できます。

アカウント登録のメリット

ただし、登録すると以下の機能が使えるようになります。

  • チャット履歴の保存
  • ファイルのアップロード
  • Copilot機能(GPT-4の利用)
  • スレッドの整理・共有
  • よりパーソナライズされた検索結果

GoogleアカウントやAppleアカウントでも登録できるので、手軽です。

基本的な使い方

ステップ1:サイトにアクセス

Perplexity公式サイト(https://www.perplexity.ai/)を開きます。

ステップ2:質問を入力

画面下部の検索ボックスに、知りたいことを自然な文章で入力します。

キーワードだけでも良いですし、「〜について教えて」という文章でも大丈夫です。

ステップ3:フォーカスを選択(任意)

必要に応じて、検索範囲(ウェブ、学術、ソーシャルなど)を選択します。

特に指定しない場合は、ウェブモードで検索されます。

ステップ4:回答を確認

AIが回答を生成します。通常、数秒で結果が表示されます。

回答文の中に番号([1]、[2]など)があり、それが情報源へのリンクになっています。

ステップ5:追加質問(任意)

同じチャット内で追加の質問ができます。会話を続けながら、より詳しい情報を得られます。

スマホアプリでも使える

iOS(iPhone)とAndroid、どちらにも対応したアプリがあります。

  • iOS:App Storeで「Perplexity」を検索
  • Android:Google Playで「Perplexity」を検索

外出先でも手軽に情報検索ができます。

Chrome拡張機能

Chromeブラウザの拡張機能をインストールすると、検索ウィンドウから直接Perplexityを使えるようになります。

より便利に日常的に活用できます。

日本語での使い方と注意点

日本語対応について

Perplexityは日本語にも対応しています。

日本語で質問すれば、日本語で回答が返ってきます。

設定で日本語を指定する

より確実に日本語で回答を得るために、言語設定を変更しておきましょう。

  1. 画面左下の設定(歯車アイコン)をクリック
  2. 「Language」を選択
  3. 「日本語」を選択

これで、回答が日本語で生成されやすくなります。

たまに英語で返ってくることも

日本語の質問でも、まれに英語で回答が返ってくることがあります。

そんな時は、「日本語に翻訳して」と追加で質問すれば、日本語に直してくれます。

英語圏の情報に強い

Perplexityは英語の情報源に強いツールです。

海外のニュース、最新の研究論文、グローバルなトレンドなど、英語圏の情報を収集する際に特に威力を発揮します。

料金プラン:無料版とPro版の違い

Perplexityには無料プランと有料プラン(Perplexity Pro)があります。

無料プラン

料金

完全無料

使える機能

  • 基本的な検索機能
  • 出典の表示
  • リアルタイムWeb検索
  • フォーカス機能(ウェブ、学術など)
  • チャット履歴の保存(ログイン時)

制限

  • AIモデル:Perplexity独自モデルのみ
  • Copilot機能:4時間で5回まで
  • ファイルアップロード:1日3ファイルまで

無料でもかなりの機能が使えるので、まずは試してみることをおすすめします。

Perplexity Pro(有料プラン)

料金

  • 月払い:月額20ドル(約3,000円)
  • 年払い:年額200ドル(約30,000円)

年払いにすると、月あたり約16.7ドルになるのでお得です。

Pro版の追加機能

  • AIモデルの選択:GPT-4o、Claude 3.5 Sonnet、Sonar Large(LLama 3.1)など、最新の高性能モデルを選べる
  • Copilot無制限:何度でも使える
  • ファイルアップロード無制限:1日の制限なし
  • 画像生成:DALL-E 3を使った画像生成
  • APIアクセス:開発者向け機能

どちらを選ぶべきか

  • 情報収集がメイン → 無料版で十分
  • 高度なリサーチ、ビジネス利用 → Pro版がおすすめ
  • 最新のAIモデルを試したい → Pro版

Perplexityの活用シーン

ビジネスでの活用

市場調査

競合他社の情報、業界トレンド、市場動向などを素早くリサーチできます。

出典が明示されるので、報告書にも使いやすいです。

最新ニュースの把握

業界の最新ニュース、政治・経済の動向など、変化の激しい情報をキャッチアップできます。

資料の要約

長い報告書や契約書をアップロードして、要点を素早く把握できます。

データ分析

統計データを調べたり、数値の計算をしたりできます。

学術研究での活用

論文検索

学術モードを使えば、専門的な論文や研究資料を効率的に探せます。

先行研究の調査

自分の研究テーマに関連する先行研究を網羅的に調べられます。

引用文献の確認

出典が明示されるので、引用する際の参考にもなります。

日常生活での活用

商品の比較

購入を検討している製品の情報や評判を調べられます。

旅行計画

目的地の情報、天気、観光スポットなどを効率的にリサーチできます。

レシピ検索

料理のレシピや作り方を探せます。

健康情報

症状や対処法を調べられます(ただし、重要な判断は必ず医師に相談してください)。

クリエイティブな活用

ブログ記事のリサーチ

記事を書く前の情報収集に使えます。

アイデア出し

トピックに関連する情報を集めて、アイデアを広げられます。

Perplexityを使う時の注意点

1. 情報の最終確認は自分で行う

Perplexityは便利ですが、完璧ではありません。

  • AIが情報を誤解釈する可能性がある
  • 情報源自体が間違っている可能性がある
  • 最新情報でも、数時間のタイムラグがある場合がある

特に重要な判断をする時は、出典を確認して、複数の情報源を照らし合わせましょう。

2. 医療や法律の専門的判断には使わない

健康に関する情報や法律的な判断が必要な場面では、必ず専門家(医師、弁護士など)に相談してください。

Perplexityは情報提供ツールであって、専門家の代わりにはなりません。

3. 個人情報を入力しない

質問する時に、自分や他人の個人情報(名前、住所、電話番号など)を入力しないようにしましょう。

4. ハルシネーション(誤情報)の可能性

AIツール全般に言えることですが、存在しない情報を自信満々に答える「ハルシネーション」が起こる可能性があります。

出典を確認することで、この問題をかなり軽減できますが、完全には防げません。

5. 著作権への配慮

Perplexityで得た情報をそのまま自分の文章としてコピーすると、著作権侵害になる可能性があります。

情報を参考にしつつ、自分の言葉で表現し直しましょう。

まとめ:Perplexityで情報収集を効率化しよう

Perplexity AIについて、基本から活用方法まで解説してきました。

Perplexityの重要ポイント

  1. 対話型AI検索エンジン
  • Google検索とChatGPTの良いところを組み合わせたツール
  1. 最大の特徴は出典の明示
  • 回答の根拠となる情報源が必ず表示される
  • 情報の信頼性を確認しやすい
  1. リアルタイムのWeb検索
  • 常に最新の情報にアクセスできる
  • ニュース、研究、市場動向などに強い
  1. 多彩な機能
  • フォーカス機能で検索範囲を指定
  • ファイルアップロードで文書を分析
  • Copilotで深い調査が可能
  1. 無料でも使える
  • アカウント登録なしでも基本機能が利用可能
  • 本格的に使いたい人はPro版へ

こんな人におすすめ

  • 仕事で市場調査や情報収集をする人
  • 学術論文を書く学生や研究者
  • 最新ニュースを効率的に把握したい人
  • 信頼できる情報源を確認したい人
  • Google検索で複数サイトを開くのが面倒な人

使い始めるには

  1. https://www.perplexity.ai/ にアクセス
  2. 質問を入力するだけ
  3. アカウント登録なしでも使える

まずは無料版で試してみて、便利だと感じたら有料版を検討するのが良いでしょう。

Perplexityのコンセプトは「Where knowledge begins(知識が始まる場所)」。単なる情報検索ツールではなく、あなたの知的好奇心を刺激し、さらなる学びへと導いてくれるパートナーです。

従来の検索エンジンやAIツールに不満を感じている方は、ぜひPerplexityを試してみてください。情報収集の効率が大きく変わるはずです!

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