「4ページのPDFを1ページにまとめて印刷したい」「画面で見やすくするために複数ページを並べて表示したい」そんなニーズってありますよね。
実は、Windows11なら追加ソフトなしでも、PDFの複数ページを1枚にまとめることができるんです。今回は、初心者の方でも迷わずできる方法を、段階的に分かりやすく説明していきます。
資料の印刷コスト削減や、プレゼン資料の一覧表示など、この技術を覚えておくと様々な場面で役立ちますよ。
Windows11標準機能での4in1印刷

Microsoft Edgeを使った簡単な方法
Windows11に標準搭載されているMicrosoft Edgeブラウザを使えば、誰でも簡単にPDFの4ページを1枚にまとめられます。
手順1:EdgeでPDFを開く
- 対象のPDFファイルを右クリック
- 「プログラムから開く」→「Microsoft Edge」を選択
- EdgeブラウザでPDFが表示されます
手順2:印刷設定を開く
- 「Ctrl + P」を押して印刷画面を表示
- または右上の「…」メニューから「印刷」を選択
手順3:レイアウト設定
- 「1枚あたりのページ数」で「4」を選択
- 「ページの向き」を「横」に変更(推奨)
- プレビューで4ページが1枚に配置されているか確認
手順4:保存または印刷
- PDFとして保存:送信先で「PDFに保存」を選択
- 直接印刷:お使いのプリンターを選択
この方法なら、追加ソフトのインストール不要で、すぐに4in1のPDFが作成できますね。
Edge印刷機能について説明しました。次は、より細かい調整ができる方法をご紹介します。
Adobe Acrobat Readerでの高品質結合
無料版Acrobat Readerの活用
Adobe Acrobat Reader(無料版)でも、印刷設定を工夫すれば4枚を1枚にまとめることができます。
Acrobat Readerとは PDF閲覧用の世界標準ソフトで、Adobe社が無料で提供している信頼性の高いツールです。
手順1:Acrobat Readerで開く
- PDFファイルをAcrobat Readerで開く
- 「ファイル」→「印刷」を選択
手順2:ページサイズ処理の設定
- 「ページサイズ処理」で「複数」を選択
- 「1枚あたりのページ数」を「4」に設定
- 「ページの順序」で配置順を調整可能
手順3:詳細設定
- 「向き」を「自動回転と中央配置」に設定
- 「境界線を印刷」にチェック(ページの区切りが分かりやすくなる)
- プレビューで配置を確認
手順4:出力
- プリンターで「Microsoft Print to PDF」を選択すればPDF保存
- 物理プリンターを選択すれば直接印刷
Acrobat Readerを使えば、より細かい調整ができて、プロ品質の仕上がりになります。
Adobe製品での方法を説明しました。次は、完全無料のオープンソースソフトを使った方法をご紹介します。
PDFtkやPDFサムなどの無料ソフト活用
PDFtk(PDF Toolkit)の使い方
より高度な機能を求める方には、PDFtkという無料のコマンドラインツールがおすすめです。
PDFtkの特徴
- 完全無料のオープンソースソフト
- コマンドライン操作だが非常に高機能
- ページの結合、分割、回転など多彩な機能
インストール手順
- PDFtk公式サイトからダウンロード
- インストーラーを実行
- コマンドプロンプトで「pdftk」と入力して動作確認
基本的な使用方法 コマンドプロンプトで以下のように入力:
pdftk input.pdf output output_4in1.pdf
ただし、4in1レイアウトは別のツールとの組み合わせが必要になります。
PDFサムの使い方
より直感的に操作したい方には「PDFサム」という日本製の無料ソフトがおすすめです。
PDFサムの特徴
- 日本語対応で分かりやすい
- ドラッグ&ドロップで簡単操作
- 結合、分割、しおり編集が可能
使用手順
- PDFサムをダウンロード・インストール
- ソフトを起動して「結合」タブを選択
- 4つのPDFページをドラッグ&ドロップ
- 結合ボタンをクリックして完了
無料ソフトについて説明しました。次は、オンラインツールを使った方法をご紹介します。
オンラインツールでの簡単結合
ILovePDFを使った4in1作成
「ソフトをインストールしたくない」という方には、ブラウザ上で完結するオンラインツールが便利です。
ILovePDFの4in1機能
- ブラウザだけで完結
- 日本語対応で使いやすい
- ファイルは処理後に自動削除される
使用手順
- ILovePDF公式サイトにアクセス
- 「その他のツール」から「PDFページを結合」を選択
- 対象PDFファイルをアップロード
- レイアウトオプションで「4ページを1枚に」を選択
- 処理実行後、結果をダウンロード
SmallPDFでの操作
SmallPDFも人気の高いオンラインPDFツールです。
SmallPDFの特徴
- シンプルで直感的な操作
- 高品質な処理結果
- 無料版でも基本機能は十分
注意点 オンラインツールを使用する際は、機密文書の取り扱いに注意しましょう。重要な書類の場合は、ローカルソフトの使用を推奨します。
オンラインツールについて説明しました。次は、用途別の最適な設定方法をご紹介します。
用途別の最適な設定方法
印刷用の設定
紙に印刷することが目的の場合は、以下の設定がおすすめです。
印刷向け設定のポイント
- 用紙向き:横向き(A4横)
- 解像度:300dpi以上
- 余白:最小限に設定
- 境界線:印刷して区切りを明確に
文字サイズの考慮 4枚を1枚にまとめると、当然文字が小さくなります。元の文書の文字サイズが12pt以下の場合は、読みにくくなる可能性があるため注意が必要です。
画面表示用の設定
PCやタブレットで閲覧することが目的の場合の設定です。
画面表示向け設定
- 解像度:150-200dpiで十分
- ファイルサイズ:軽量化を優先
- 色彩:RGBカラーモード
- フォント:埋め込み設定
閲覧性の向上 画面で見る場合は、ズーム機能を活用することを前提に、レイアウトを調整しましょう。
プレゼン資料用の設定
会議やプレゼンで使用する場合の最適化設定です。
プレゼン向け設定
- 16:9または4:3のアスペクト比に合わせる
- 高コントラストを保つ
- 重要部分の強調表示
- 視認性を最優先
用途別設定について説明しました。次は、よくある問題とその解決方法をご紹介します。
トラブルシューティングと注意点
よくある問題と解決策
4in1変換でよく発生する問題と、その対処法をまとめました。
問題1:文字が小さすぎて読めない 解決策:
- 元のPDFの文字サイズを事前に大きくする
- 2in1レイアウトに変更する
- 横向きページは縦向きに回転させてから処理
問題2:画質が劣化する 解決策:
- 印刷解像度を300dpi以上に設定
- 圧縮率を下げる
- 元ファイルの品質を確認
問題3:レイアウトが崩れる 解決策:
- 元PDFのページサイズを統一
- 余白設定を調整
- 手動でページ配置を調整
ファイルサイズとの関係
4in1にまとめると、ファイルサイズにも影響があります。
ファイルサイズの変化
- 通常は元ファイルとほぼ同等
- 圧縮設定により50-80%程度に削減可能
- 画質を保つと大きくなる場合もある
最適化のコツ
- 用途に応じた解像度設定
- 不要な画像の削除
- フォント埋め込みの最適化
トラブルシューティングについて説明しました。これで記事の本編は終了です。
まとめ
PDFの4枚を1枚にまとめる方法を、難易度別に5つご紹介しました。
方法別の特徴まとめ
- Microsoft Edge:最も手軽、初心者におすすめ
- Adobe Acrobat Reader:高品質、細かい調整可能
- PDFtk:高機能、上級者向け
- PDFサム:日本語対応、中級者向け
- オンラインツール:インストール不要、軽作業向け
選び方のポイント
- 手軽さ重視:Microsoft Edge
- 品質重視:Adobe Acrobat Reader
- 機能重視:PDFtkやPDFサム
- 機密性重視:ローカルソフト
重要な注意点
- 用途に応じた設定が重要
- 文字サイズと読みやすさのバランス
- ファイルサイズと画質のトレードオフ
印刷コストの削減や資料の整理に、4in1レイアウトは非常に便利な機能です。今回ご紹介した方法を使って、効率的にPDFを活用してくださいね。
「最初は難しそう」と思われるかもしれませんが、一度覚えてしまえば数クリックで完了する簡単な作業です。ぜひチャレンジしてみてください。
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