「パソコンのRAMって何のこと?」 「8GBとか16GBって何の数字?」 「メモリを増やすとパソコンが速くなるって本当?」
パソコンを買う時やスペックを見る時、必ず出てくる「RAM」という言葉。でも、その意味をちゃんと理解している人は意外と少ないんです。
実は、RAMはパソコンの快適さを左右する超重要パーツ。これを理解すれば、パソコン選びで失敗することがなくなります!
この記事では、RAMの意味から仕組み、選び方まで、初心者にも分かりやすく完全解説します。
RAMとは?基本的な意味を理解しよう

RAM(ラム)の正式名称と意味
RAMとは:
- Random Access Memoryの略
- 日本語では「ランダムアクセスメモリー」
- 一般的には単に「メモリ」と呼ばれる
- データを一時的に記憶する装置
簡単に言うと:
RAM = パソコンの作業台
机が広いと同時にたくさんの書類を広げて作業できるように、RAMが大きいと同時にたくさんのアプリを快適に動かせます!
RAMの役割を例え話で理解
料理に例えると:
パーツ | 料理での例え | 役割 |
---|---|---|
CPU | 料理人 | 処理する人 |
RAM | まな板・作業台 | 作業スペース |
ストレージ(SSD/HDD) | 冷蔵庫 | 保管場所 |
作業の流れ:
- 冷蔵庫(ストレージ)から材料を取り出す
- まな板(RAM)に材料を置く
- 料理人(CPU)が調理する
- まな板が広いほど効率的!
メモリとストレージの違い
よくある勘違い:
多くの人が「メモリ」と「ストレージ」を混同します!
項目 | RAM(メモリ) | ストレージ |
---|---|---|
保存期間 | 一時的(電源OFF で消える) | 永続的(電源OFF でも残る) |
速度 | 超高速 | 比較的遅い |
容量 | 8GB〜32GB が一般的 | 256GB〜2TB が一般的 |
価格 | 高い(GB単価) | 安い(GB単価) |
用途 | 作業中のデータ | 保存データ |
覚え方:
- RAM = 今使うもの置き場(机の上)
- ストレージ = 保管庫(引き出し)
RAMの種類と規格
DDR規格の違い
現在主流のRAM規格:
DDR4(ディーディーアール4):
- 現在最も普及
- 速度:2133〜3200MHz
- 2014年〜現在の主流
DDR5(最新規格):
- 最新のハイエンドPC向け
- 速度:4800MHz〜
- 2021年〜普及開始
- 価格は高め
DDR3(旧規格):
- 古いPCで使用
- もう新規購入は非推奨
重要な注意点:
DDR3、DDR4、DDR5は互換性なし!
マザーボードに合った規格を選ぶ必要があります
デスクトップ用とノート用の違い
形状の違い:
デスクトップ用(DIMM):
- 長い形状(約13cm)
- ピン数:DDR4は288ピン
- 性能が高い
ノートPC用(SO-DIMM):
- 短い形状(約7cm)
- ピン数:DDR4は260ピン
- 省スペース設計
間違えて買わないよう注意!
RAMの容量による違いと用途別の目安
容量別の快適さレベル
4GB:最低限
できること:
✅ ネット閲覧(タブ少なめ)
✅ 文書作成
✅ 軽い作業
きついこと:
❌ 複数アプリの同時起動
❌ ゲーム
❌ 動画編集
8GB:一般的な用途に十分
できること:
✅ ネット閲覧(タブ10個程度)
✅ Office作業
✅ 軽いゲーム
✅ 簡単な画像編集
きついこと:
❌ 重いゲーム
❌ 本格的な動画編集
❌ 大量のアプリ同時起動
16GB:快適に使える
できること:
✅ ほとんどのゲーム
✅ 動画編集
✅ プログラミング
✅ マルチタスク
きついこと:
❌ 4K動画編集
❌ 3DCG制作
32GB以上:プロ向け
できること:
✅ すべての作業が快適
✅ 4K/8K動画編集
✅ 3DCG/CAD
✅ 仮想マシン複数起動
用途別おすすめRAM容量
一般用途(ネット・Office):
- 最低:4GB
- 推奨:8GB
- 余裕:16GB
ゲーミング:
- 最低:8GB
- 推奨:16GB
- ハイエンド:32GB
クリエイティブ作業:
- 写真編集:16GB
- 動画編集:32GB
- 3DCG:64GB以上
プログラミング:
- Web開発:16GB
- アプリ開発:16〜32GB
- AI/機械学習:32GB以上
RAMが不足するとどうなる?
メモリ不足の症状
こんな症状が出たらRAM不足!
- パソコンが遅い
- アプリの起動が遅い
- 切り替えが重い
- フリーズする
- 画面が固まる
- マウスが動かない
- エラーが出る
- 「メモリが不足しています」
- アプリが強制終了
- ファンがうるさい
- 常に全開で回る
- 発熱がひどい
仮想メモリ(スワップ)とは
RAM が不足した時の仕組み:
RAMが足りなくなると、パソコンはストレージの一部をRAMの代わりとして使います。これが「仮想メモリ」です。
問題点:
- ストレージはRAMより100倍以上遅い
- だからパソコンが重くなる
- SSDの寿命も縮む
仮想メモリに頼らない容量のRAMを積むことが大切!
RAMの確認方法と増設

現在のRAM容量を確認する方法
Windows 10/11:
方法1:タスクマネージャー
- Ctrl + Shift + Esc
- 「パフォーマンス」タブ
- **「メモリ」**を選択
- 容量と使用状況が表示
方法2:システム情報
- Windows + Pause
- 実装メモリ(RAM)を確認
Mac:
- Appleメニュー → このMacについて
- メモリの項目を確認
RAM使用率の確認と最適化
使用率の目安:
- 50%以下:余裕あり
- 70%前後:普通
- 80%以上:増設検討
- 90%以上:増設必須
メモリを節約する方法:
- 不要なスタートアップを無効化
- ブラウザのタブを減らす
- 使わないアプリを終了
- Windows の視覚効果を減らす
RAM増設の基礎知識
増設前の確認事項:
- 最大容量を確認
- マザーボードの仕様を確認
- 多くは64GB〜128GBまで
- 空きスロットを確認
- デスクトップ:2〜4スロット
- ノートPC:1〜2スロット
- 規格を確認
- DDR4かDDR5か
- 対応速度(MHz)
デュアルチャネルの重要性:
- 同じ容量・規格を2枚セットで使う
- 速度が約1.5倍向上
- 8GB×2 > 16GB×1
RAMを選ぶ時のポイント
速度(MHz)の違い
DDR4の場合:
2133MHz:エントリー
2666MHz:標準
3200MHz:おすすめ
3600MHz:ハイエンド
速度が速いほど性能は上がりますが、体感差は小さいです。容量を優先しましょう。
ブランドと信頼性
主要メーカー:
定番ブランド:
- Corsair(コルセア)
- G.Skill(ジースキル)
- Crucial(クルーシャル)
- Kingston(キングストン)
コスパ重視:
- Team(チーム)
- ADATA(エーデータ)
- Patriot(パトリオット)
有名メーカーなら品質に大差なし。永久保証付きがおすすめ!
ゲーミングメモリは必要?
ゲーミングメモリの特徴:
- RGB LED付き(光る)
- ヒートシンク付き
- オーバークロック対応
結論: 性能差はほぼなし。見た目重視なら買い、コスパ重視なら通常品でOK!
よくある質問(FAQ)
Q:8GBと16GB、体感差はある?
A: 用途によります。
- ブラウザのタブ20個以上開く → 大きな差
- ゲームする → ゲームによる
- Office作業のみ → ほぼ差なし
迷ったら16GBがおすすめ。後悔しません。
Q:32GBは必要?
A: ほとんどの人には不要です。
以下に当てはまる人のみ:
- 動画編集を仕事にしている
- 配信しながら重いゲーム
- 仮想マシンを使う
- 3DCG制作
Q:メモリは多いほど速くなる?
A: 必要量を超えると効果なし。
8GBで足りている作業なら、16GBにしても速くなりません。ただし、将来を考えて余裕を持つのは良い選択。
Q:違うメーカーのRAMを混在できる?
A: 技術的には可能ですが…
推奨しません。相性問題が起きる可能性があります。同じメーカー・同じ型番をセットで買うのがベスト。
Q:RAMは壊れる?
A: めったに壊れません。
RAMは可動部品がないので、PCパーツの中で最も故障率が低いです。だから永久保証が多いんです。
まとめ:RAMを理解してパソコン選びを成功させよう!
PC のRAMについて、理解できましたか?
RAMの重要ポイント:
- RAMは作業台のようなもの
- 大きいほど快適に作業できる
- 電源OFF でデータは消える
- 容量の目安
- 一般用途:8GB
- ゲーム:16GB
- クリエイティブ:32GB以上
- 規格に注意
- DDR3/4/5は互換性なし
- デスクトップとノートPCで形状が違う
- 増設のコツ
- 同じ規格・容量を2枚セット
- デュアルチャネルで高速化
購入アドバイス:
- 迷ったら16GBを選ぶ
- 速度より容量を優先
- 将来の増設も考慮して選ぶ
RAMは後から増設できるパーツです。最初は8GBでスタートして、必要を感じたら16GBに増設するのも賢い選択。
この知識があれば、もうパソコン選びで「メモリって何GB必要?」と悩むことはありません!
快適なPCライフを送ってくださいね!💻
コメント