Outlookを使っていて、何かの拍子にメール一覧の表示が変わってしまい、「あれ、いつもと違う…」と困ったことはありませんか?
画面がいつもより狭く感じたり、必要な情報が見えなくなっていたり、メールの並び方が変わっていたり。実はこれ、Outlookの「ビュー」という表示設定が変わってしまったことが原因なんです。
この記事では、Outlookのビューとは何か、どうやって変更するのか、そして元に戻す方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
Outlookの「ビュー」って何?

まず、「ビュー」という言葉の意味から理解しましょう。
ビューとは
ビュー(View)とは、日本語で「表示方法」「見え方」という意味です。
Outlookでは、メール一覧や予定表、連絡先など、さまざまな情報をどのように画面に表示するかを、自分の好みに合わせて設定できます。この表示の設定全体を「ビュー」と呼んでいます。
ビューで設定できること
Outlookのビューでは、以下のような項目を自由にカスタマイズできます。
- メール一覧の表示形式(1行か複数行か)
- メールのプレビュー表示の有無
- 表示される情報の項目(差出人、件名、受信日時など)
- 情報の並び順
- グループ化の方法
- フォントのサイズや色
- 閲覧ウィンドウの位置
つまり、ビューを変更することで、自分が作業しやすい画面レイアウトを作ることができるんです。
Outlookの3つの標準ビュー
Outlookには、あらかじめ用意された3つの基本的なビューがあります。
1. コンパクトビュー(既定)
特徴:
- メール1通あたり3行で表示
- 1行目:差出人
- 2行目:件名
- 3行目:メール本文の冒頭部分
こんな人におすすめ:
- メールの内容を一覧で確認したい
- どんなメールか、ざっと把握したい
- 標準的な使い方をしたい
Outlookを最初に起動したときは、このコンパクトビューになっています。
2. シングルビュー
特徴:
- メール1通あたり1行で表示
- 差出人、件名、受信日時が横に並ぶ
- 表示がすっきりしていて、一度に多くのメールを見られる
こんな人におすすめ:
- 大量のメールを効率的に処理したい
- シンプルな表示が好き
- 画面を広く使いたい
3. プレビュービュー
特徴:
- シングルビューと似ているが、閲覧ウィンドウが非表示
- メール一覧が画面全体に広がる
- メールを開かないと本文が見られない
こんな人におすすめ:
- メールのタイトルだけで判断したい
- とにかくメール一覧を広く表示したい
- メールの詳細は別ウィンドウで開きたい
ビューを変更する基本手順
それでは、実際にビューを変更する方法を説明します。
ステップ1:「表示」タブを開く
Outlookの画面上部にある「表示」タブをクリックします。
このタブには、画面表示に関するすべての設定がまとめられています。
ステップ2:「ビューの変更」をクリック
「表示」タブの左側にある「ビューの変更」ボタンをクリックします。
すると、以下の3つの選択肢が表示されます:
- コンパクト
- シングル
- プレビュー
ステップ3:好きなビューを選択
表示したいビューをクリックすれば、すぐに画面が切り替わります。
試しにいくつか切り替えてみて、自分が一番使いやすいものを選びましょう。
ビューを元に戻す方法(リセット)
「ビューの設定をいじっていたら、変になってしまった…」
そんなときは、ビューをリセットして初期状態に戻しましょう。
リセット手順
- 「表示」タブを開く
- 「ビューの変更」をクリック
- 「ビューのリセット」を選択
- 確認メッセージで「はい」をクリック
これで、選択しているビュー(コンパクト、シングル、プレビュー)が初期状態に戻ります。
別の方法:ビューの管理から
もう少し詳しく確認しながらリセットする方法もあります。
手順:
- 「表示」タブ → 「ビューの変更」 → 「ビューの管理」をクリック
- 「すべてのビューの管理」ウィンドウが開きます
- リセットしたいビュー(例:コンパクト)を選択
- 「リセット」ボタンをクリック
- 「OK」をクリック
この方法なら、どのビューがカスタマイズされているかも確認できます。
閲覧ウィンドウの位置を変更する
メールの本文を表示する「閲覧ウィンドウ」の位置も変更できます。
閲覧ウィンドウとは
メール一覧の隣に表示される、メール本文のプレビュー画面のことです。
既定では画面の右側に表示されていますが、これを下側に移動したり、非表示にしたりできます。
位置の変更方法
手順:
- 「表示」タブを開く
- 「閲覧ウィンドウ」ボタンをクリック
- 以下から選択:
- 右:メール一覧の右側に表示(既定)
- 下:メール一覧の下側に表示
- オフ:閲覧ウィンドウを非表示
どの位置がおすすめ?
右側:
- 標準的なレイアウト
- 横長のメールが読みやすい
- 画面が16:9のワイドモニター向き
下側:
- 縦長のメールが読みやすい
- メール一覧を横に広く使える
- シングルビューと相性が良い
オフ:
- メール一覧を最大限広く使える
- メールをダブルクリックして別ウィンドウで開く
- 画面が小さいノートパソコン向き
メールのプレビュー表示を変更する

コンパクトビューでは、メール本文の冒頭が表示されますが、この表示も変更できます。
プレビュー表示の設定
手順:
- 「表示」タブを開く
- 「メッセージのプレビュー」をクリック
- 以下から選択:
- 無効:本文のプレビューを非表示
- 1行:1行だけ表示(既定)
- 2行:2行表示
- 3行:3行表示
変更の適用範囲を選択
設定を変更すると、「どのフォルダに適用しますか?」と聞かれます。
- このフォルダー:現在のフォルダ(受信トレイなど)のみ
- すべてのメールボックス:すべてのアカウント・フォルダに適用
通常は「すべてのメールボックス」を選んで統一すると使いやすいです。
表示される列(項目)をカスタマイズする
メール一覧に表示される情報(差出人、件名、受信日時など)は、自由に追加・削除できます。
列のカスタマイズ方法
注意: 列の変更は、シングルビューまたはプレビュービューでのみ可能です。コンパクトビューでは設定できません。
手順:
- ビューを「シングル」または「プレビュー」に変更
- 「表示」タブ → 「ビューの設定」をクリック
- 「ビューの詳細設定」ウィンドウで「列」をクリック
列を追加する
- 左側の「使用可能な列」から追加したい項目を選択
- 「追加」ボタンをクリック
- 右側の「次の順序で表示する」に項目が追加されます
- 「OK」をクリック
列を削除する
- 右側の「次の順序で表示する」から削除したい項目を選択
- 「削除」ボタンをクリック
- 「OK」をクリック
列の並び順を変更する
右側のリストで、項目を選択して「上へ」「下へ」ボタンをクリックすると、表示順序を変更できます。
左側に表示したい項目ほど、リストの上に移動させましょう。
おすすめの列設定
よく使われる便利な列:
- カテゴリ:メールに付けた色分けカテゴリを表示
- サイズ:メールのファイルサイズを表示
- フラグの状態:重要フラグの状態を表示
- フォルダー:メールが保存されているフォルダ名(検索結果で便利)
- 添付ファイル:添付ファイルの有無をアイコンで表示
カスタムビューを作成する
標準の3つのビューでは満足できない場合、自分専用のビューを新しく作ることもできます。
新しいビューの作成手順
手順:
- 「表示」タブ → 「ビューの変更」 → 「ビューの管理」
- 「新規作成」ボタンをクリック
- 「新しいビューの作成」ウィンドウが開きます
ビューの基本設定
- 「ビューの名前」:わかりやすい名前を付ける(例:「業務用メール」)
- 「ビューの種類」:以下から選択
- テーブル:一般的な表形式(メール向け)
- タイムライン:時系列表示
- カード:名刺のような表示(連絡先向け)
- アイコン:大きなアイコン表示
- 「適用先」:このビューを使えるフォルダを選択
- すべてのメールフォルダ(おすすめ)
- 現在のフォルダのみ
- 「OK」をクリック
ビューの詳細設定
「ビューの詳細設定」ウィンドウで、細かく設定できます。
主な設定項目:
- 列:表示する項目を選択
- グループ化:メールを日付や差出人でグループ分け
- 並べ替え:メールの並び順を設定
- フィルター:特定の条件のメールのみ表示
- その他の設定:フォントサイズ、行間隔など
カスタムビューを保存・使用する
設定が完了したら:
- 「OK」をクリック
- 「ビューの適用」をクリック
次回からは、「ビューの変更」のメニューに、作成したカスタムビューが表示されるようになります。
ビューを他のフォルダにコピーする
一つのフォルダで設定したビューを、他のフォルダにもコピーできます。
コピー手順
手順:
- コピー元のフォルダを開く
- 「表示」タブ → 「ビューの変更」
- 「現在のビューを他のメールフォルダーに適用」をクリック
- ビューを適用したいフォルダにチェックを入れる
- 「サブフォルダーにもビューを適用する」にもチェックを入れると、下層フォルダにも適用されます
- 「OK」をクリック
これで、すべてのフォルダで同じビュー設定を使えるようになります。
フォントサイズを変更する
メール一覧のフォントサイズも変更できます。
フォントサイズの変更方法
手順:
- 「表示」タブ → 「ビューの設定」をクリック
- 「その他の設定」ボタンをクリック
- 「列のフォント」または「行のフォント」をクリック
- 好きなフォントとサイズを選択
- 「OK」を3回クリックして設定を保存
フォントの種類
列のフォント:
- メール一覧の見出し部分(差出人、件名など)のフォント
行のフォント:
- メール一覧の各メール全体のフォント
- こちらを変更すると、メール一覧全体のサイズが変わります
ダークモードに変更する
Outlookは、目に優しいダークモード(黒背景)にも変更できます。
ダークモードの設定方法
手順:
- 「ファイル」タブをクリック
- 「Officeアカウント」を選択
- 「Officeテーマ」のドロップダウンをクリック
- 以下から選択:
- 濃い灰色:ダークモード
- 白:ライトモード(既定)
- カラフル:Officeのブランドカラー
- システム設定を使用:Windowsの設定に従う
ダークモードは、夜間や暗い場所での作業時に目の疲れを軽減してくれます。
ビュー変更のトラブルシューティング
Q1:ビューを変更したのに表示が変わらない
A: Outlookを一度閉じて、再起動してみてください。
または、別のビューに切り替えてから、もう一度目的のビューに戻すと反映されることがあります。
Q2:「ビューのリセット」が選択できない(グレーアウトしている)
A: そのビューはすでに初期状態です。
カスタマイズしていないビューは、リセットボタンが無効になっています。
Q3:列を追加しようとしても追加できない
A: コンパクトビューになっていませんか?
列の追加・削除は、シングルビューまたはプレビュービューでのみ可能です。
Q4:カスタムビューを削除したい
手順:
- 「表示」タブ → 「ビューの変更」 → 「ビューの管理」
- 削除したいカスタムビューを選択
- 「削除」ボタンをクリック
- 確認メッセージで「はい」をクリック
注意: 標準の3つのビュー(コンパクト、シングル、プレビュー)は削除できません。
Q5:ビューの設定がすぐに元に戻ってしまう
A: 会社のパソコンで使用している場合、IT管理者によってビューの設定が管理されている可能性があります。
その場合は、設定を変更しても自動的に元に戻されることがあるので、IT部門に確認してみましょう。
おすすめのビュー設定パターン
使用目的に応じた、おすすめのビュー設定をご紹介します。
パターン1:大量メール処理向け
設定:
- ビュー:シングル
- 閲覧ウィンドウ:下
- メッセージプレビュー:無効
- 並べ替え:受信日時(新しい順)
特徴:
一度に多くのメールを表示でき、素早く処理できます。
パターン2:じっくり確認向け
設定:
- ビュー:コンパクト
- 閲覧ウィンドウ:右
- メッセージプレビュー:2行
- 並べ替え:受信日時(新しい順)
特徴:
メールの内容を一覧で確認しながら、詳細も読めます。
パターン3:集中作業向け
設定:
- ビュー:プレビュー
- 閲覧ウィンドウ:オフ
- メッセージプレビュー:無効
- グループ化:カテゴリ別
特徴:
メール一覧を広く使い、必要なメールだけを開いて集中できます。
まとめ
Outlookのビュー変更について、重要なポイントをまとめます。
ビューとは:
- Outlookの画面表示方法の設定
- 自分の作業スタイルに合わせてカスタマイズできる
3つの標準ビュー:
- コンパクト:3行表示、メール本文のプレビューあり(既定)
- シングル:1行表示、すっきりとしたレイアウト
- プレビュー:1行表示、閲覧ウィンドウなし
ビューの変更方法:
- 表示タブ → ビューの変更 → 好きなビューを選択
ビューのリセット方法:
- 表示タブ → ビューの変更 → ビューのリセット
カスタマイズできる主な項目:
- 閲覧ウィンドウの位置
- メッセージプレビューの行数
- 表示される列(項目)
- フォントサイズ
- カラーテーマ(ダークモード)
Outlookのビューは、一度自分好みに設定してしまえば、毎日のメール作業が格段に効率的になります。
最初は標準のビューで試してみて、慣れてきたら少しずつカスタマイズしていくのがおすすめです。
「この情報も表示したい」「もっと見やすくしたい」と思ったら、ぜひこの記事を参考に設定を変更してみてください。
あなたにぴったりのビューが見つかることを願っています!


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