「上司の予定を確認したい」「チームメンバーの空き時間を知りたい」
仕事をしていると、他の人のスケジュールを確認したい場面がよくありますよね。Outlookには、他の人の予定表を自分の画面で一緒に見られる便利な機能があります。
この記事では、Outlookで他の人の予定表を見る方法を初心者の方にも分かりやすく解説します。会議の調整がグッと楽になるので、ぜひマスターしましょう!
他の人の予定表を見るための基本知識

予定表共有の仕組み
Outlookで他の人の予定表を見るには、その人が予定表を共有してくれていることが前提です。
予定表の共有には、主に2つのパターンがあります。
パターン1:相手が共有設定をしてくれる
相手が自分の予定表を共有すると、あなたに招待メールが届きます。そのメールを承諾すれば、相手の予定表があなたの画面に表示されるようになります。
パターン2:こちらから相手の予定表を追加する
同じ組織(会社や学校)内であれば、アドレス帳から直接相手の予定表を追加できることがあります。ただし、これは相手が組織全体に予定表を公開している場合に限られます。
どこまで見えるかは「アクセス許可」で決まる
他の人の予定表を見る時、どこまで詳しく見られるかはアクセス許可のレベルによって異なります。
主なアクセス許可は以下の5段階です。
- 空き時間情報のみ:予定がある時間帯だけ分かる(内容は見えない)
- 限定的な詳細:件名が見える
- 全詳細:件名、場所、参加者など全ての情報が見える
- 編集可能:予定表を見るだけでなく、予定を追加・変更できる
- 代理人:編集に加えて、会議の出欠返信も代わりにできる
プライバシーに配慮しながら、必要な情報だけを共有する仕組みになっています。
必要な環境
Outlookで予定表を共有するには、以下の環境が必要です。
- Microsoft 365アカウント(職場または学校のアカウント)
- Exchange Serverアカウント
個人用のOutlook.comアカウントでも予定表共有は可能ですが、機能が一部制限される場合があります。
【方法1】共有された予定表を承諾して追加する
相手から予定表の共有招待が届いた時の操作方法です。
手順1:招待メールを確認する
- 受信トレイに「この予定表の共有にご招待します」という件名のメールが届きます
- このメールを開きます
手順2:承諾する
従来版Outlookの場合
- メール本文にある「承諾」ボタンをクリック
- 確認メッセージが表示されたら「はい」をクリック
Web版Outlook(Outlook on the web)の場合
- メール本文にある「承諾」ボタンをクリック
- 自動的に予定表ビューに移動します
手順3:予定表に表示されることを確認
- 画面左下の「予定表」アイコンをクリック
- 左側のナビゲーションウィンドウに「他の予定表」という項目があります
- そこに相手の名前が表示されていれば成功です
相手の予定表は、自分の予定表と色分けして表示されます。例えば、自分が青色なら相手は緑色で表示される、といった具合です。
色を変更する
予定表の色は自由に変更できます。
- 左側の予定表一覧で、相手の名前の横にある「…」(その他のオプション)をクリック
- 「色」を選択
- 好きな色を選びます
色分けすれば、複数の予定表を重ねて表示した時に見分けやすくなります。
【方法2】アドレス帳から直接予定表を追加する
組織内のメンバーの予定表を、こちらから追加する方法です。
従来版Outlookでの手順
手順1:予定表画面を開く
- Outlookの画面左下にある「予定表」アイコンをクリック
- 予定表ビューに切り替わります
手順2:予定表を追加する
- リボンの「ホーム」タブをクリック
- 「予定表の追加」ボタンをクリック
- ドロップダウンメニューから「アドレス帳から」を選択
シンプルリボン表示の場合は、「…」(その他のコマンド)→「+追加」→「アドレス帳から」と進みます。
手順3:相手を選択する
- 「名前の選択」ダイアログボックスが開きます
- 表示したい人の名前をクリックして選択します
- 下の「予定表」ボタンをクリック
- 複数の人を追加したい場合は、続けて名前を選択します
- 全て選び終わったら「OK」をクリック
Web版Outlookでの手順
手順1:予定表を追加
- 画面左側の「予定表を追加」をクリック
- 「アドレス帳から」を選択
手順2:相手を検索して追加
- 検索ボックスに相手の名前またはメールアドレスを入力
- 候補が表示されたら、該当する人をクリック
- 「+」(追加)ボタンをクリック
新しいOutlookでの手順
- 予定表ビューで「予定表の追加」をクリック
- 「組織内から予定表を追加」を選択
- 名前を検索して追加します
アクセス許可のレベルを理解しよう

他の人の予定表を見る時、アクセス許可のレベルによって見える情報が変わります。
空き時間情報のみ
見える情報:
- 予定が入っている時間帯
- 「予定あり」「不在」「仮の予定」などのステータス
見えない情報:
- 予定の件名
- 場所
- 参加者
- その他の詳細
こんな時に便利:
会議の日程調整で、相手の空き時間だけ知りたい時に最適です。プライバシーが守られるので、安心して共有できます。
限定的な詳細
見える情報:
- 空き時間情報
- 予定の件名
見えない情報:
- 場所や参加者などの詳細
- メモ欄の内容
こんな時に便利:
「今日は何の会議があるのか」程度の情報を共有したい時に適しています。
全詳細
見える情報:
- 予定の全ての情報(件名、場所、時間、参加者、メモなど)
こんな時に便利:
チームで密に連携する必要がある場合や、秘書が上司のスケジュールを管理する場合に使います。
編集可能
できること:
- 予定表の全ての情報を見る
- 予定を新規作成する
- 既存の予定を変更・削除する
できないこと:
- 会議の出欠返信を代わりにする
こんな時に便利:
プロジェクトメンバーが共通の予定表を編集したり、チームの予定を一元管理したりする時に使います。
代理人
できること:
- 編集可能の全ての操作
- 予定表の所有者に代わって会議出席依頼に返信する
- 所有者の代わりに会議をスケジュールする
こんな時に便利:
秘書が経営者のスケジュールを完全に管理する場合など、代理でスケジュール調整が必要な時に使います。
複数の予定表を見やすく表示する方法
他の人の予定表を追加すると、複数のカレンダーを同時に見ることができます。
表示形式を変更する
Outlookには、複数の予定表を表示する方法がいくつかあります。
並べて表示
- リボンの「表示」タブをクリック
- 「分割ビュー」を選択
各予定表が横に並んで表示されます。それぞれの予定表を個別に確認できるので、詳細を見比べたい時に便利です。
重ねて表示(オーバーレイ表示)
- 左側の予定表一覧で、重ねたい予定表の名前を右クリック
- 「オーバーレイ」を選択
複数の予定表が1つの画面に重なって表示されます。色分けされているので、誰の予定かすぐに分かります。
オーバーレイ表示のメリット:
- 全員の空き時間が一目で分かる
- 会議の日程調整がスムーズ
- 画面をスクロールする必要が少ない
表示・非表示を切り替える
- 左側の予定表一覧で、各予定表の左にあるチェックボックスをクリック
- チェックを外すと、その予定表が非表示になります
一時的に特定の予定表だけを見たい時に便利です。
表示件数の上限
Outlookで一度に表示できる予定表は最大30件までです。
それ以上追加しようとすると、エラーメッセージが表示されます。大規模なチームで使う場合は、必要なメンバーの予定表だけを厳選して追加しましょう。
予定表が追加できない時の対処法
「他の人の予定表を追加しようとしてもできない」という場合の対処法です。
原因1:相手が予定表を共有していない
症状:
アドレス帳から相手を選んでも、予定表が表示されない。
解決方法:
相手に予定表の共有をお願いしましょう。相手が共有設定をすれば、招待メールが届きます。
原因2:組織の設定で共有が制限されている
症状:
エラーメッセージが表示される、または予定表が見つからない。
解決方法:
組織によっては、セキュリティポリシーで予定表の共有が制限されている場合があります。IT管理者に確認してください。
組織外のユーザー(他社の人など)とは、基本的に予定表を共有できません。
原因3:アクセス許可がない
症状:
予定表を開こうとすると「アクセスが拒否されました」というメッセージが出る。
解決方法:
相手にアクセス許可を付与してもらう必要があります。
アクセス許可を要求する方法
- 予定表を追加しようとすると、「権限を要求しますか?」というメッセージが表示されることがあります
- 「はい」をクリック
- 自動的に要求メールが作成されるので、必要に応じてメッセージを追加して送信
相手がこのメールを受け取って許可してくれれば、予定表が見られるようになります。
原因4:会議室やグループの予定表が追加できない
症状:
会議室やメールが有効なセキュリティグループの予定表を追加できない。
解決方法:
これは仕様です。Outlookでは、個人の予定表のみを追加できます。
会議室の空き状況を確認したい場合は、会議出席依頼を作成する際の「スケジュールアシスタント」機能を使いましょう。
原因5:Exchangeアカウントではない
症状:
予定表の共有機能自体が使えない。
解決方法:
予定表の共有機能を使うには、Microsoft 365またはExchange Serverのアカウントが必要です。
個人用のPOPやIMAPアカウントでは、この機能は利用できません。職場や学校のIT部門に確認してください。
まとめ
Outlookで他の人の予定表を見る方法について解説しました。
この記事のポイントをおさらいしましょう。
他の人の予定表を見る2つの方法
方法1:共有招待を承諾する
- 相手から届いた招待メールの「承諾」をクリック
- 自動的に予定表一覧に追加される
方法2:アドレス帳から追加する
- 「予定表の追加」→「アドレス帳から」で相手を検索
- 組織内のメンバーなら直接追加できる
アクセス許可のレベル
- 空き時間のみ:時間帯だけ分かる
- 限定的な詳細:件名も見える
- 全詳細:全ての情報が見える
- 編集可能:予定の追加・変更ができる
- 代理人:出欠返信も代わりにできる
見やすい表示方法
- 並べて表示:複数の予定表を横に並べる
- オーバーレイ表示:色分けして重ねて表示
- チェックボックスで表示・非表示を切り替え
追加できない時の主な原因
- 相手が予定表を共有していない
- 組織の設定で制限されている
- アクセス許可がない
- Exchangeアカウントではない
予定表共有の活用シーン
チームで予定表を共有すると、こんなメリットがあります。
- 会議の日程調整が簡単:全員の空き時間が一目で分かる
- 無駄な確認作業が減る:いちいちメールで予定を聞く必要がない
- チームの動きが見える:誰がいつ何をしているか把握できる
- スムーズな連携:相手の状況を考えて連絡できる
ただし、プライバシーにも配慮が必要です。
共有する時の注意点
- 個人的な予定は「非公開」に設定する
- 必要最小限のアクセス許可にする
- 定期的に共有設定を見直す
Outlookの予定表共有機能を上手に使って、チームのコミュニケーションを円滑にしましょう!

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