複数人での会議を設定する時、こんな経験ありませんか?
「Aさんは火曜午前がダメ、Bさんは水曜午後がダメ…」
「全員の予定を確認するだけで1時間かかった」
「やっと決めた日程に、後から『その時間無理でした』」
メールで何往復もやり取りして、結局調整に数日かかってしまう…
実は、Outlookのスケジュールアシスタントを使えば、この手間が一瞬でなくなります。
全員の空き時間が視覚的に表示されて、最適な会議時間を即座に見つけられるんです。
この記事では、Outlookスケジュールアシスタントの使い方を、初心者にもわかりやすく徹底解説します。
スケジュールアシスタントとは?
Outlookに標準搭載されている会議調整機能です。
何ができるのか
主な機能:
- 複数人の予定を一覧表示
- 参加者全員のカレンダーを重ね合わせる
- 空き時間が一目でわかる
- 最適な時間を自動提案
- 全員が空いている時間帯を探してくれる
- ワンクリックで会議時間を設定
- リアルタイムで確認
- 参加者を追加すると、即座に予定が反映される
- メールのやり取り不要
どんな時に便利?
こんな場面で活躍:
- 部門会議の日程調整
- プロジェクトミーティング
- 取引先との打ち合わせ
- 面接の日程調整
- 社内イベントの調整
複数人が関わる予定なら、すべてこの機能が使えます。
スケジュールアシスタントの開き方
まずは基本的な開き方から確認しましょう。
方法1:新しい会議から開く
Outlook デスクトップ版:
- Outlookを開く
- 画面上部の「ホーム」タブをクリック
- 「新しいアイテム」→「会議」をクリック
または
ショートカット:Ctrl + Shift + Q
- 会議の新規作成画面が開く
- 上部タブの「スケジュールアシスタント」をクリック
方法2:カレンダーから開く
手順:
- Outlookの「カレンダー」を開く
- 会議を設定したい時間帯をダブルクリック
- 会議作成画面が開く
- 「スケジュールアシスタント」タブをクリック
方法3:既存の会議から開く
手順:
- 既に作成した会議を開く
- 「スケジュールアシスタント」タブをクリック
- 参加者の追加や時間変更が可能
Outlook on the Web(ブラウザ版)
手順:
- outlook.office.com にアクセス
- カレンダーを開く
- 「新しいイベント」をクリック
- 右側パネルの「スケジュールアシスタント」をクリック
スケジュールアシスタントの画面の見方
画面の構造を理解しましょう。
画面の構成要素
左側:参加者リスト
必須出席者
├ 自分
├ 田中太郎
└ 鈴木花子
任意出席者
└ 佐藤次郎
リソース(会議室など)
└ 第1会議室
中央:タイムテーブル
横軸が時間、縦軸が各参加者です。
色の意味:
- 白色 → 空き時間
- 青色(斜線) → 仮の予定
- 濃い青色 → 確定した予定
- 紫色 → 外出・不在
- 灰色 → 予定情報なし(プライベート設定)
右側:会議の詳細
- 会議の開始時刻
- 会議の終了時刻
- 会議の長さ(時間)
時間軸の操作
ズームイン/アウト:
画面上部のスライダーで、表示する時間の範囲を調整できます。
- 1時間単位 → 細かく見る
- 1日単位 → 広く見る
日付の移動:
画面上部の「<」「>」矢印で、前後の日付に移動できます。
基本的な使い方:会議を設定する
実際に会議を設定してみましょう。
ステップ1:参加者を追加
必須出席者を追加:
- 「出席者を追加」欄に名前またはメールアドレスを入力
- 候補が表示されるので選択
- Enter キーを押す
複数人を一度に追加:
tanaka@example.com; suzuki@example.com; sato@example.com
セミコロン(;)で区切って入力すると、まとめて追加できます。
任意出席者の追加:
- 名前を入力
- 右側の「必須」をクリック
- 「任意」に変更
ステップ2:空き時間を確認
参加者を追加すると、自動的に全員のカレンダーが表示されます。
確認のポイント:
- すべての参加者が白色(空き)になっている時間帯を探す
- 青色(予定あり)の時間帯は避ける
ステップ3:会議時間を設定
方法A:手動で設定
- 空いている時間帯をクリック
- そのままドラッグして会議の長さを調整
方法B:自動提案を使う
- 画面下部の「次の時間を検索」をクリック
- 全員が空いている次の時間帯に自動的に移動
- 「前の時間を検索」で前の空き時間も探せる
方法C:時刻を直接入力
- 右側の開始時刻・終了時刻の欄に入力
- 自動的にタイムテーブル上に反映される
ステップ4:会議室を予約
会議室リソースの追加:
- 「部屋を追加」をクリック
- 会議室の名前で検索
- 選択して追加
会議室の空き状況も、参加者と同じように表示されます。
ステップ5:会議の詳細を入力して送信
- 「予定」タブに戻る
- 件名を入力
- 本文に議題や資料リンクを記載
- 「送信」をクリック
参加者全員に会議出席依頼が送信されます。
便利な機能:時間帯の提案
複数の候補時間を提案できます。
使い方
Outlook デスクトップ版:
- スケジュールアシスタントで複数の時間帯を確認
- 候補を3つほど決める
- 会議出席依頼の本文に記載
以下の時間帯で調整をお願いします:
① 12月20日(水)14:00-15:00
② 12月21日(木)10:00-11:00
③ 12月22日(金)15:00-16:00
Outlook on the Web(新機能):
- 「投票」機能を使う
- 複数の時間帯を選択肢として追加
- 参加者が投票で選ぶ
最も多くの人が選んだ時間で確定できます。
高度な使い方
さらに便利に使うテクニックです。
定期的な会議の設定
手順:
- スケジュールアシスタントで最初の日程を設定
- 「予定」タブに戻る
- 「定期的なアイテム」をクリック
- 繰り返しパターンを設定
例:
毎週月曜日 10:00-11:00
期間:2024年1月~3月
これで全ての日程が一度に設定されます。
会議室を優先的に探す
便利機能:
- 「部屋を追加」をクリック
- 「会議室の検索」をクリック
- 条件を指定
検索条件:
- 場所(ビル、フロア)
- 収容人数
- 設備(プロジェクター、ホワイトボードなど)
条件に合う空いている会議室だけが表示されます。
グループスケジュール
チーム全体の予定を常に確認したい場合に便利です。
手順:
- カレンダーの「ホーム」タブ
- 「カレンダーグループ」→「新しいカレンダーグループを作成」
- グループ名を入力(例:営業チーム)
- メンバーを追加
いつでもチーム全員の予定が一覧で見られます。
外部ユーザーとの調整
社外の人とも使えます。
条件:
外部ユーザーが:
- Microsoft 365(Office 365)を使っている
- Exchange Onlineを使っている
この場合、スケジュールアシスタントで空き情報が見られます。
それ以外の場合:
空き情報は表示されませんが、会議出席依頼の送信は可能です。
よくあるトラブルと解決法
うまく動かない時の対処法です。
トラブル1:参加者の予定が「情報なし」と表示される
原因:
- カレンダーの共有設定がされていない
- プライベート設定になっている
- 権限がない
解決策:
管理者に依頼:
Exchange管理者に、組織内でカレンダー共有を有効化してもらいます。
個別に共有:
- カレンダーを右クリック
- 「プロパティ」→「アクセス権」
- 対象者に「空き時間情報」の権限を付与
トラブル2:スケジュールアシスタントのタブが表示されない
原因:
- 古いバージョンのOutlookを使っている
- アカウントがExchange Onlineに接続されていない
解決策:
- Outlookを最新版にアップデート
- Microsoft 365(Office 365)アカウントでサインイン
トラブル3:会議室が表示されない
原因:
会議室リソースが設定されていない。
解決策:
管理者にExchange管理センターで会議室リソースを作成してもらいます。
トラブル4:自動提案が機能しない
原因:
すべての参加者が同じ時間に空いていない。
解決策:
- 会議の長さを短くする
- 任意出席者を一時的に外す
- 日付範囲を広げて検索
トラブル5:過去の日付が選択できない
原因:
過去の日程では会議を設定できません。
解決策:
現在または未来の日付を選んでください。
スマホアプリでの使い方
モバイル版Outlookでも使えます。
Outlook モバイルアプリ
iOS / Android:
- Outlookアプリを開く
- 下部の「カレンダー」をタップ
- 右下の「+」ボタン
- 「新しいイベント」を選択
- 参加者を追加
- 「候補時刻を検索」をタップ
空き時間の候補が表示されます。
制限:
デスクトップ版ほど詳細な画面は見られませんが、基本的な機能は使えます。
チームでの活用例
実際の業務での使い方を紹介します。
例1:週次ミーティングの調整
シーン:
毎週の定例会議を、メンバー全員が参加できる時間に設定したい。
手順:
- スケジュールアシスタントを開く
- チームメンバー全員を必須出席者に追加
- 「次の時間を検索」で毎週空いている時間を探す
- 定期的な会議として設定
例2:急な打ち合わせ
シーン:
今日中に3人で30分の打ち合わせをしたい。
手順:
- スケジュールアシスタントを開く
- 3人を追加
- 今日の日付で「次の時間を検索」
- 空いている時間が見つかったらすぐ送信
メールのやり取りなしで、5分以内に調整完了します。
例3:大人数のイベント
シーン:
20人が参加する研修の日程を決めたい。
手順:
- 全員を任意出席者として追加
- 複数の候補日で、最も多くの人が空いている日を探す
- 参加できない人には別途フォロー
全員が100%参加は難しいので、8割以上が空いている日を選びます。
Microsoft Teamsとの連携
Teams会議も簡単に設定できます。
Teams会議として設定
手順:
- スケジュールアシスタントで日程を決める
- 「予定」タブに戻る
- 「Teamsミーティング」をクリック
自動的にTeamsのリンクが生成されます。
メリット:
- 会議室不要(オンライン開催)
- 録画・文字起こし可能
- チャット機能が使える
まとめ:スケジュールアシスタントで会議調整を効率化
Outlookのスケジュールアシスタントは、会議調整の時間を劇的に短縮します。
この記事の重要ポイント:
スケジュールアシスタントとは:
- 複数人の予定を一覧表示する機能
- 全員の空き時間が視覚的にわかる
- 最適な時間を自動提案
基本的な使い方:
- 参加者を追加
- 空き時間を確認
- 会議時間を設定
- 会議室を予約(必要なら)
- 送信
便利な機能:
- 次の時間を検索(自動提案)
- 定期的な会議の設定
- 会議室検索
- グループスケジュール
色の意味:
- 白色 → 空き時間
- 青色 → 予定あり
- 紫色 → 外出・不在
- 灰色 → 情報なし
活用のコツ:
- 任意出席者を活用
- 会議時間は短めに設定
- 定期的な会議は一度に設定
- Teams会議を活用
よくあるトラブル:
- 予定が見えない → カレンダー共有設定
- タブがない → Outlookをアップデート
- 会議室がない → 管理者に依頼
従来のメールでの日程調整:
「○日はいかがですか?」
「その日はダメです」
「では△日は?」
(何往復も繰り返し、数日かかる)
スケジュールアシスタント:
全員の予定を見る → 空いている時間を選ぶ → 送信
(5分で完了)
この差は大きいですよね。
特に複数人での会議調整が多い方は、スケジュールアシスタントを使いこなすことで、業務効率が大きく向上します。
明日からの会議調整に、ぜひ活用してください!
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