「Outlookを削除したいけど、どうすればいいの?」と悩んでいませんか?
Outlookを削除したい理由は人それぞれです。不具合を解決するため、別のメールソフトに乗り換えるため、または単にパソコンの容量を空けたいため…など、様々な状況があるでしょう。
でも実は、Outlookの「削除」には複数の意味があって、目的によってやるべきことが全然違うんです。この記事では、あなたの目的に合った削除方法を分かりやすく解説します!
まず確認!あなたが削除したいのはどれ?

Outlookの「削除」には、大きく分けて3つのパターンがあります。
パターン1:メールアカウントだけを削除したい
こんな時:
- 会社を辞めたので、仕事用のメールアカウントだけ削除したい
- 複数のアカウントを整理したい
- Outlookアプリは残して使い続けたい
削除されるもの: 特定のメールアカウントの設定のみ
残るもの: Outlookアプリ本体、他のアカウント、保存済みメールデータ(PSTファイル)
パターン2:Outlookアプリをアンインストールしたい
こんな時:
- Outlookが起動しない、動作がおかしい
- 別のメールソフト(ThunderbirdやGmailアプリなど)に切り替えたい
- Microsoft Officeは使うけど、Outlookは使わない
削除されるもの: Outlookアプリ本体
残るもの: メールデータ、アカウント設定、Word・Excelなどの他のOfficeアプリ
パターン3:Outlookを完全に初期化したい
こんな時:
- すべての設定をリセットして最初からやり直したい
- 深刻な不具合を解決したい
- パソコンを譲渡する前に個人情報を完全に消したい
削除されるもの: アプリ本体、全アカウント、メールデータ、設定ファイル、すべて
残るもの: 何も残らない(完全削除)
【パターン1】メールアカウントだけを削除する方法
特定のメールアカウントだけを削除したい場合の手順です。
Windows版Outlook(クラシック)の場合
ステップ1:Outlookを起動する
デスクトップやスタートメニューからOutlookを開きます。
ステップ2:アカウント設定を開く
- 画面左上の「ファイル」をクリック
- 「アカウント情報」画面が表示される
- 「アカウント設定」をクリック
- もう一度「アカウント設定」を選択
ステップ3:アカウントを削除する
- 削除したいメールアカウントを選択(クリックして青く反転させる)
- 上部の「削除」ボタンをクリック
- 「このアカウントでキャッシュされているすべてのオフラインコンテンツが削除されます」という警告が表示される
- 内容を確認して「はい」をクリック
これで特定のアカウントだけが削除されます。
新しいOutlookの場合
- 画面右上の「設定」(歯車アイコン)をクリック
- 「アカウント」→「メールアカウント」を選択
- 削除したいアカウントを選んで「削除」をクリック
注意点:最後のアカウントを削除する場合
Outlookで管理している最後のメールアカウントを削除しようとすると、警告が表示されます。この場合、新しいデータファイル(PSTファイル)を作成する必要があります。
でも正直、最後のアカウントまで削除するなら、次に紹介する「アプリごとアンインストール」の方が簡単です。
【パターン2】Outlookアプリをアンインストールする方法
Outlookアプリそのものをパソコンから削除する方法です。
重要な注意点:Outlookだけはアンインストールできない
実は、Outlook 2013以降のバージョンでは、Outlookだけを個別にアンインストールすることはできません。
Microsoft 365やMicrosoft Officeは、Word、Excel、PowerPointなどが一体になったパッケージなので、アンインストールする時はすべて一緒に削除されてしまうんです。
つまり、Outlookを削除すると、WordもExcelも使えなくなるということです。
Microsoft Office全体をアンインストールする方法
それでもアンインストールしたい場合は、以下の手順で行います。
Windows 11の場合:
- 「スタート」ボタンをクリック
- 「設定」(歯車アイコン)をクリック
- 左側のメニューから「アプリ」を選択
- 「インストールされているアプリ」をクリック
- リストから「Microsoft 365 Apps」または「Microsoft Office」を探す
- 右側の「…」(3つの点)をクリック
- 「アンインストール」を選択
- 確認画面で再度「アンインストール」をクリック
Windows 10の場合:
- 「スタート」ボタンをクリック
- 「設定」をクリック
- 「アプリ」を選択
- 「アプリと機能」をクリック
- 「Microsoft 365 Apps」または「Microsoft Office」を探してクリック
- 「アンインストール」をクリック
- 確認画面で再度「アンインストール」をクリック
コントロールパネルから削除する方法(すべてのWindowsバージョン):
- Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開く
- 「control」と入力してEnterキーを押す
- 「プログラム」→「プログラムと機能」をクリック
- リストから「Microsoft 365」または「Microsoft Office」を探す
- 右クリックして「アンインストール」を選択
- 画面の指示に従ってアンインストールを完了
新しいOutlook(Outlook for Windows)だけをアンインストールする
新しいOutlookは、クラシックOutlookとは別のアプリなので、個別にアンインストールできます。
方法1:スタートメニューから削除
- 「スタート」ボタンをクリック
- アプリ一覧から「Outlook (new)」または「Outlook for Windows」を探す
- 右クリックして「アンインストール」を選択
方法2:設定から削除
- 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
- 「Outlook (new)」を検索
- 右側の「…」をクリック→「アンインストール」
アンインストール前にバックアップを取る
アンインストールする前に、大切なメールや連絡先をバックアップしておきましょう。
メールデータのバックアップ方法:
- Outlookを起動
- 「ファイル」→「開く/エクスポート」をクリック
- 「インポート/エクスポート」を選択
- 「ファイルにエクスポート」を選択→「次へ」
- 「Outlookデータファイル(.pst)」を選択→「次へ」
- エクスポートしたいフォルダを選択(「受信トレイ」など)
- 「サブフォルダーを含む」にチェックを入れる
- 保存場所とファイル名を指定して「完了」
【パターン3】Outlookを完全に初期化する方法
すべての設定をリセットして、購入直後の状態に戻す方法です。
なぜ完全初期化が必要なのか?
実は、Outlookをアンインストールして再インストールしても、以前の設定ファイルが残っていることがあります。
そのため、深刻な不具合を解決したい場合は、以下の手順で完全に削除する必要があります。
完全初期化の手順
ステップ1:Outlookをアンインストールする
前述の方法でOutlookをアンインストールします。
ステップ2:Outlookプロファイルを削除する
これが最も重要なステップです。
- Outlookを完全に閉じる
- Windowsの検索ボックスに「コントロールパネル」と入力
- 「メール(Microsoft Outlook)」または「メール(32-bit)」をクリック
- 「プロファイルの表示」をクリック
- 削除したいプロファイルを選択
- 「削除」をクリック
- 確認メッセージで「はい」をクリック
すべてのプロファイルを削除すると、Outlookは完全に初期化されます。
ステップ3:データファイルを削除する(完全削除の場合)
個人情報を完全に削除したい場合は、以下のファイルも削除します。
PSTファイル・OSTファイルの場所:
- 通常の場所:
C:\Users\[ユーザー名]\Documents\Outlook ファイル - または:
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Microsoft\Outlook
確認方法:
- Windowsキー + R を押す
%USERPROFILE%\Documents\Outlook ファイルと入力してEnterキーを押す
このフォルダ内の.pstファイルや.ostファイルを削除します。
注意: これらのファイルを削除すると、すべてのメール、連絡先、予定表が完全に消えます。必ずバックアップを取ってから削除してください。
ステップ4:レジストリを削除する(上級者向け)
さらに完全に削除したい場合は、レジストリも削除できます。
警告: レジストリの編集は慎重に行ってください。間違えるとWindowsが起動しなくなる可能性があります。
- Windowsキー + R を押す
- 「regedit」と入力してEnterキーを押す
- 以下のキーを削除:
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\16.0\OutlookHKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows Messaging Subsystem\Profiles
バックアップを取ってから作業することを強くおすすめします。
Outlookを再インストールする方法

削除した後に、もう一度Outlookを使いたくなった場合の手順です。
Microsoft 365の場合
- ブラウザで https://www.office.com にアクセス
- Microsoftアカウントでサインイン
- 右上の「Officeのインストール」をクリック
- 「Microsoft 365 アプリをインストール」を選択
- ダウンロードされたファイル(OfficeSetup.exe)を実行
- 画面の指示に従ってインストール
新しいOutlook(Outlook for Windows)の場合
- クラシックOutlookを開く
- 画面右上の「新しいOutlookを試す」のトグルスイッチをオンにする
- 自動的にダウンロードとインストールが始まる
または、以下のサイトから直接ダウンロード:
- Microsoftの公式サイトから「Outlook for Windows」を検索してダウンロード
よくある質問と注意点
Q1:Outlookを削除するとメールデータも消えますか?
A: 場合によります。
- アカウントだけ削除: ローカルに保存されているメール(PSTファイル)は残ります
- アプリをアンインストール: PSTファイルやOSTファイルは通常残りますが、念のためバックアップを
- 完全初期化: データファイルも手動で削除する必要があります
Q2:クラウド上のメールはどうなりますか?
A: クラウド上のメール(GmailやOutlook.comなど)は削除されません。
Outlookアプリはあくまで「メールを見るためのソフト」なので、アプリを削除してもメールサーバー上のデータは残ります。
Q3:Outlookだけ削除してWordやExcelは残せますか?
A: Outlook 2013以降はできません。
Microsoft 365やOfficeは一体型のパッケージなので、すべて一緒にアンインストールされます。ただし、新しいOutlookは個別に削除できます。
Q4:削除後にもう一度インストールできますか?
A: はい、できます。
Microsoft 365のライセンスを持っていれば、何度でも再インストールできます。
Q5:削除したのにOutlookが勝手に再インストールされる
A: これは新しいOutlook(Outlook for Windows)でよくある問題です。
新しいOutlookは、Windowsの「メール」アプリと連動していて、自動的に再インストールされることがあります。
対処法:
- レジストリで自動インストールを無効にする(上級者向け)
- 旧Outlookの設定で「新しいOutlookを試す」のトグルを非表示にする
Q6:会社のパソコンでOutlookを削除してもいいですか?
A: 必ずIT部門に確認してください。
会社のパソコンは、会社の管理下にあります。勝手に削除すると、業務に支障が出たり、セキュリティポリシー違反になる可能性があります。
削除前のチェックリスト
Outlookを削除する前に、以下を確認しておきましょう。
必ずやること:
- ✅ 大切なメールや連絡先をバックアップする
- ✅ 予定表をエクスポートする
- ✅ メールアドレスとパスワードをメモしておく(再設定時に必要)
- ✅ 仕分けルールをエクスポートする(再利用したい場合)
確認すること:
- ✅ 本当に削除する必要があるか(再起動や修復で解決しないか)
- ✅ 他のOfficeアプリ(Word、Excel)が使えなくなっても大丈夫か
- ✅ 会社のパソコンの場合、IT部門の許可を得ているか
- ✅ Microsoft 365のライセンスが有効か(再インストール時に必要)
まとめ:目的に合わせた削除方法を選ぼう
Outlookの削除方法は、目的によって全く違います。
こんな時は「アカウントのみ削除」
- 特定のメールアカウントだけ削除したい
- Outlookアプリは引き続き使いたい
- 他のアカウントは残したい
手順: ファイル→アカウント設定→アカウント設定→削除
こんな時は「アプリをアンインストール」
- Outlookを使わなくなった
- 別のメールソフトに切り替える
- 容量を空けたい
手順: 設定→アプリ→Microsoft 365をアンインストール
注意: Word、Excelも一緒に削除される
こんな時は「完全初期化」
- 深刻な不具合を解決したい
- すべての設定をリセットしたい
- 個人情報を完全に削除したい
手順: アンインストール→プロファイル削除→データファイル削除
さいごに
Outlookの削除は、思っているより複雑です。特に「Outlookだけを削除してWordやExcelは残す」ということができないのは、意外と知られていません。
でも、この記事で紹介した方法を順番に実行すれば、安全に削除できます。
最も大切なのは、削除前にバックアップを取ることです。メールや連絡先は一度消えてしまうと復元が困難なので、必ずエクスポートしておきましょう。
削除後にもう一度Outlookが必要になっても、Microsoft 365のライセンスがあれば、いつでも再インストールできますので安心してください。
あなたの目的に合った方法で、Outlookを適切に管理していきましょう!


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