「Outlookでメールをクリックすると、横に内容が表示されて邪魔…」
Outlookでは、メール一覧でメールを選択すると、画面の右側や下側に自動的にメールの内容が表示されます。この機能は閲覧ウィンドウ(またはプレビューウィンドウ)と呼ばれ、便利な反面、画面が狭く感じたり、誤って未読メールが既読になってしまったりすることがあります。
実は、この閲覧ウィンドウは簡単に非表示にできます。非表示にすれば、メールをダブルクリックして開くまで内容が表示されなくなり、メール一覧が広く使えるようになるんです。
この記事では、Outlookの閲覧ウィンドウ(プレビュー)を非表示にする方法から、表示位置の変更、関連する設定、メリット・デメリットまで、詳しく解説します。自分に合った使い方を見つけましょう。
閲覧ウィンドウ(プレビューウィンドウ)とは

まず、閲覧ウィンドウの基本を理解しておきましょう。
閲覧ウィンドウの役割
閲覧ウィンドウは、メールの内容を素早く確認できる機能です。
メール一覧でメールを選択(クリック)すると、画面の右側または下側に、そのメールの内容が自動的に表示されます。メールをダブルクリックして別ウィンドウで開かなくても、内容を読めるので便利なんですね。
デフォルトの配置
Outlookのデフォルト設定では、閲覧ウィンドウは画面の右側に表示されます。
画面の構成は以下のようになっています。
- 左側:フォルダー一覧(受信トレイ、送信済みアイテムなど)
- 中央:メール一覧(件名、差出人、日時など)
- 右側:閲覧ウィンドウ(選択したメールの内容)
閲覧ウィンドウの呼び方
Outlookのバージョンや設定言語によって、呼び方が異なることがあります。
- 閲覧ウィンドウ
- プレビューウィンドウ
- 閲覧ペイン
- リーディングペイン(Reading Pane)
すべて同じ機能を指しています。
閲覧ウィンドウを非表示にする理由
なぜ閲覧ウィンドウを非表示にしたいのか、よくある理由を見てみましょう。
理由1:画面を広く使いたい
閲覧ウィンドウが表示されていると、メール一覧の表示領域が狭くなります。
特に、小さなノートパソコンや解像度が低いディスプレイでは、メール一覧が見づらくなることがあります。閲覧ウィンドウを非表示にすれば、メール一覧を広く表示できるんです。
理由2:プライバシー保護
会社や公共の場所でメールを使う場合、選択しただけで内容が表示されると、周りの人に見られてしまう可能性があります。
閲覧ウィンドウを非表示にすれば、ダブルクリックして開くまで内容が表示されないので、プライバシーが守られます。
理由3:誤って既読にしたくない
Outlookの設定によっては、閲覧ウィンドウでメールを表示すると、自動的に「既読」扱いになってしまいます。
未読メールを管理している人にとっては、誤って既読になるのは困りますよね。
理由4:集中力を保ちたい
メール一覧を見ているだけで、クリックするたびに内容が表示されると、気が散ることがあります。
必要なメールだけを選んで開く方が、効率的に作業できる場合もあります。
理由5:慣れた操作方法を使いたい
古いメールソフトや他のアプリケーションでは、プレビュー機能がないことも多いです。
そういったソフトに慣れている人にとっては、ダブルクリックで開く操作の方が自然に感じることがあります。
閲覧ウィンドウを非表示にする方法
それでは、実際に閲覧ウィンドウを非表示にする手順を見ていきましょう。
Outlook 2016/2019/2021/365での設定方法
ステップ1:表示タブを開く
Outlookのリボンメニューで、「表示」タブをクリックします。
ステップ2:閲覧ウィンドウをクリック
「レイアウト」グループにある「閲覧ウィンドウ」ボタンをクリックしてください。
ドロップダウンメニューが表示されます。
ステップ3:オフを選択
メニューから「オフ」を選択します。
選択肢は以下の3つです。
- 右:閲覧ウィンドウを画面の右側に表示(デフォルト)
- 下:閲覧ウィンドウを画面の下側に表示
- オフ:閲覧ウィンドウを非表示にする
「オフ」を選ぶと、閲覧ウィンドウが消えて、メール一覧が広く表示されるようになります。
ステップ4:確認
メール一覧でメールをクリックしても、内容が表示されないことを確認してください。
メールの内容を見るには、ダブルクリックして開く必要があります。
Outlook 2013での設定方法
基本的には上記と同じですが、インターフェースが少し異なります。
「表示」タブ→「レイアウト」グループ→「閲覧ウィンドウ」→「オフ」の順に選択してください。
新しいOutlook for Windowsでの設定方法
ステップ1:表示メニューを開く
画面上部のメニューバーで「表示」をクリックします。
ステップ2:閲覧ウィンドウを選択
「閲覧ウィンドウ」または「リーディングペイン」のオプションを探してください。
ステップ3:オフにする
「オフ」または「非表示」を選択します。
新しいOutlookは、従来版と少しメニュー構成が異なるため、設定項目の名前や場所が変わることがあります。
Outlook on the web(Webブラウザ版)での設定方法
ブラウザ版のOutlook(https://outlook.office.com/)でも設定できます。
ステップ1:設定を開く
画面右上の歯車アイコン(設定)をクリックします。
ステップ2:すべてのOutlook設定を表示
「すべてのOutlook設定を表示」を選択してください。
ステップ3:メールの設定
「メール」→「レイアウト」または「閲覧ウィンドウ」を選択します。
ステップ4:閲覧ウィンドウをオフ
「閲覧ウィンドウを表示する」のトグルをオフにするか、「閲覧ウィンドウを非表示」を選択してください。
ステップ5:保存
「保存」ボタンをクリックして、設定を保存します。
閲覧ウィンドウの表示位置を変更する

非表示にする代わりに、表示位置を変更することもできます。
画面の下に表示
閲覧ウィンドウを画面の下側に配置すると、メール一覧の横幅を広く使えます。
設定方法
「表示」タブ→「閲覧ウィンドウ」→「下」を選択してください。
メリット
- メール一覧の件名が長くても、全体が見えやすい
- 横に長いメール本文(テーブルなど)が読みやすい
デメリット
- メール一覧の縦方向の表示件数が減る
- 長いメールの場合、スクロールが面倒
画面の右に表示(デフォルト)
標準的な配置です。
設定方法
「表示」タブ→「閲覧ウィンドウ」→「右」を選択してください。
メリット
- メール一覧の縦方向に多くのメールを表示できる
- バランスの取れたレイアウト
デメリット
- メール一覧の横幅が狭くなる
- 長い件名が途中で切れることがある
最適な設定の選び方
ディスプレイの解像度が低い場合
閲覧ウィンドウをオフにして、メール一覧を広く表示する方が良いでしょう。
ワイドモニターを使っている場合
閲覧ウィンドウを「右」に配置すると、広い横幅を活かせます。
縦長のディスプレイの場合
閲覧ウィンドウを「下」に配置すると、縦方向の空間を有効活用できますよ。
閲覧ウィンドウに関連する設定
閲覧ウィンドウと一緒に設定しておきたい項目です。
自動的に既読にする設定を変更
閲覧ウィンドウでメールを表示すると、自動的に既読になる機能があります。
設定の確認・変更方法
ステップ1:オプションを開く
「ファイル」タブ→「オプション」を選択します。
ステップ2:詳細設定を開く
左側のメニューから「詳細設定」を選択してください。
ステップ3:閲覧ウィンドウの設定
「Outlookウィンドウ」セクションにある「閲覧ウィンドウ」ボタンをクリックします。
ステップ4:自動既読の設定
以下の設定項目があります。
- 閲覧ウィンドウで表示されたアイテムを既読にする:チェックを外すと、閲覧ウィンドウで見ても未読のまま
- 閲覧ウィンドウで選択が変更されるまで待つ:何秒後に既読にするか指定できる
推奨設定
閲覧ウィンドウを使いつつ、誤って既読にしたくない場合は、以下のように設定しましょう。
- 「閲覧ウィンドウで表示されたアイテムを既読にする」のチェックを外す
または
- チェックを入れたまま、待機時間を長く(例:30秒)設定する
ステップ5:OK
「OK」をクリックして、設定を保存してください。
単一行レイアウトとコンパクト表示
メール一覧の表示形式も変更できます。
設定方法
「表示」タブ→「メッセージのプレビュー」で、以下が選べます。
- オフ:件名と差出人のみ表示(最もコンパクト)
- 1行:本文の一部を1行だけプレビュー表示
- 2行:本文の一部を2行プレビュー表示
- 3行:本文の一部を3行プレビュー表示
閲覧ウィンドウをオフにした場合、「1行」や「2行」のプレビューを表示すると、メールの概要が分かりやすくなります。
フォルダーごとに異なる設定
閲覧ウィンドウの設定は、フォルダーごとに個別に設定できます。
例えば、受信トレイでは閲覧ウィンドウをオフにして、送信済みアイテムでは表示する、といった使い分けができるんです。
各フォルダーを開いた状態で、「表示」タブ→「閲覧ウィンドウ」から設定してください。
閲覧ウィンドウをオフにするメリットとデメリット
閲覧ウィンドウを非表示にした場合の利点と欠点を整理しましょう。
メリット
メリット1:画面が広く使える
メール一覧が画面いっぱいに表示され、一度に多くのメールを確認できます。
メリット2:プライバシー保護
クリックしただけでは内容が表示されないので、周囲に見られる心配が減ります。
メリット3:誤った既読を防げる
メールをダブルクリックで開くまで既読にならないので、未読管理がしやすくなります。
メリット4:集中できる
不要な情報が目に入らないので、必要なメールだけに集中できます。
メリット5:動作が軽くなる
メールを選択するたびに内容を読み込む必要がないので、動作が若干軽くなる可能性があります。
デメリット
デメリット1:メールを開く手間が増える
内容を確認するには、毎回ダブルクリックして開く必要があります。
多くのメールを次々にチェックする場合、手間が増えます。
デメリット2:ウィンドウが増える
複数のメールを同時に確認すると、ウィンドウが複数開いて、画面が散らかります。
デメリット3:概要がつかみにくい
件名だけでは判断できないメールの場合、一つ一つ開いて確認する必要があります。
デメリット4:操作の手数が増える
「選択→閲覧→次のメールを選択」という流れより、「ダブルクリック→閲覧→閉じる→次のメールをダブルクリック」という流れの方が、操作が多くなります。
使い分けの提案
どちらが良いかは、使い方次第です。
閲覧ウィンドウをオンにするべき人
- 大量のメールを素早くチェックしたい
- 画面サイズが大きい(ワイドモニターなど)
- 誤って既読にしても気にしない
- プライバシーの心配がない環境
閲覧ウィンドウをオフにするべき人
- メール一覧を広く表示したい
- 画面サイズが小さい(ノートパソコンなど)
- 未読管理を厳密にしたい
- 公共の場所や共有スペースで使う
- 必要なメールだけを選んで開きたい
ハイブリッドな使い方
フォルダーごとに設定を変えるのも一つの方法です。
- 受信トレイ:閲覧ウィンドウをオン(大量のメールを素早くチェック)
- 重要なフォルダー:閲覧ウィンドウをオフ(慎重に確認)
- アーカイブフォルダー:閲覧ウィンドウをオン(過去メールの検索・確認)
自分の用途に応じて、柔軟に設定してみてください。
トラブルシューティング

閲覧ウィンドウの設定に関する問題と解決策です。
問題1:設定してもすぐに元に戻る
原因
設定が正しく保存されていないか、Outlookの不具合の可能性があります。
対処法
- Outlookを完全に終了して再起動
- 再度設定を変更して保存
- それでも直らない場合、Outlookのプロファイルを再作成
問題2:一部のフォルダーだけ設定が反映されない
原因
フォルダーごとに個別の設定が保存されています。
対処法
各フォルダーを開いた状態で、個別に閲覧ウィンドウの設定を変更してください。
問題3:閲覧ウィンドウをオフにしてもメールが表示される
原因
メールをダブルクリックして開いた別ウィンドウかもしれません。
対処法
閲覧ウィンドウと別ウィンドウは異なります。閲覧ウィンドウをオフにしても、ダブルクリックで開いたウィンドウは表示されます。これは正常な動作です。
問題4:設定メニューが見つからない
原因
Outlookのバージョンによって、メニューの配置が異なります。
対処法
「表示」タブを開いて、リボンメニュー全体を確認してください。「閲覧ウィンドウ」「リーディングペイン」「レイアウト」などの名前で表示されています。
よくある質問と回答
閲覧ウィンドウをオフにすると、未読メールは未読のままになる?
はい、ダブルクリックして開かない限り、未読のままです。ただし、「自動的に既読にする」設定によって動作が変わる場合があります。
モバイルアプリでも閲覧ウィンドウをオフにできる?
スマートフォンやタブレットのOutlookアプリでは、画面サイズの都合上、閲覧ウィンドウの概念がありません。メールをタップすると全画面で表示される仕様です。
一時的にオフにする方法はある?
毎回設定を変更する必要がありますが、キーボードショートカットはありません。必要に応じて、「表示」タブから切り替えてください。
閲覧ウィンドウをオフにすると動作が速くなる?
若干軽くなる可能性がありますが、劇的な変化はありません。古いパソコンや大量のメールがある場合、多少の効果があるかもしれません。
デフォルトに戻す方法は?
「表示」タブ→「閲覧ウィンドウ」→「右」を選択すれば、標準設定に戻ります。
まとめ:自分に合った表示設定で快適に
Outlookの閲覧ウィンドウ(プレビュー)を非表示にする方法を解説しました。
重要なポイントをおさらい
- 閲覧ウィンドウは「表示」タブから簡単にオン・オフできる
- 非表示にすればメール一覧が広く表示される
- プライバシー保護や誤った既読の防止に効果的
- 表示位置は「右」「下」「オフ」の3種類
- 自動的に既読にする設定も調整できる
- フォルダーごとに異なる設定が可能
- メリット・デメリットを理解して自分に合った設定を
閲覧ウィンドウをオンにするかオフにするかは、好みや使い方次第です。どちらが正解ということはありません。
この記事を参考に、いろいろな設定を試してみて、あなたにとって最も使いやすいレイアウトを見つけてくださいね。快適なメール環境で、効率的に作業できることを願っています!

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