Outlookを使っていて、突然「問題が発生しました」というエラーが出て困っていませんか?
このエラーは原因がはっきり表示されないため、何をすればいいのか分からず焦ってしまいますよね。
実は、このエラーには決まったパターンがあり、順番に対処していけば多くの場合は自分で解決できます。
この記事では、Outlookの「問題が発生しました」エラーを解消するための8つの方法を、試しやすい順番で紹介していきます。
「問題が発生しました」エラーが出る主な原因

まずは、このエラーが発生する原因を把握しておきましょう。
原因を知ることで、どの対処法が効果的か判断しやすくなります。
アドインの競合
Outlookには様々な追加機能(アドイン)をインストールできますが、これらがOutlookの動作と干渉してエラーを引き起こすことがあります。
特にウイルス対策ソフトのアドインや、古いバージョンのアドインが原因になりやすいです。
プロファイルの破損
Outlookの設定情報を保存している「プロファイル」というデータが壊れると、起動時にエラーが発生します。
プロファイルには、メールアカウント情報やデータファイルの保存場所などが含まれています。
Officeプログラムの不具合
Outlook単体ではなく、Microsoft Office全体のプログラムに問題が生じている場合もあります。
Windowsアップデート後に不具合が起きるケースも少なくありません。
データファイルの破損
メールや連絡先、予定表などを保存しているデータファイル(PST/OSTファイル)が壊れていると、Outlookが正常に動作しなくなります。
自動検出機能の問題
アカウント追加時に表示されるエラーは、メール設定を自動で取得する「Autodiscover(自動検出)」機能がうまく動いていない可能性があります。
解決方法1:Outlookを再起動する
最もシンプルで、意外と効果がある方法です。
一時的なエラーであれば、Outlookを終了して再起動するだけで解決することも珍しくありません。
手順
- Outlookの画面右上にある「×」ボタンをクリックして終了する
- タスクバー(画面下部)を右クリックして「タスクマネージャー」を開く
- 「プロセス」タブでOutlookが動いていないか確認する
- もしOutlookが残っていたら、選択して「タスクの終了」をクリック
- 数秒待ってから、Outlookを起動し直す
タスクマネージャーで確認する理由は、見た目上は終了していても、バックグラウンドでOutlookが動き続けているケースがあるからです。
完全に終了させてから再起動することで、正常に動作する可能性が高まります。
解決方法2:セーフモードで起動する
セーフモードとは、Outlookを必要最低限の機能だけで起動する診断用のモードです。
アドインなどの追加機能を読み込まずに起動するため、アドインが原因かどうかを確認できます。
手順(コマンドを使う方法)
- キーボードの「Windowsキー」と「R」を同時に押す
- 「ファイル名を指定して実行」ダイアログが開く
- 「Outlook.exe /safe」と入力して「OK」をクリック
- プロファイルの選択画面が表示されたら、そのまま「OK」をクリック
手順(Ctrlキーを使う方法)
- キーボードの「Ctrl」キーを押したままにする
- Outlookのアイコンをダブルクリック
- 「Outlookをセーフモードで起動しますか?」と表示されたら「はい」をクリック
セーフモードで正常に起動できた場合は、アドインが問題を引き起こしている可能性が高いです。
次の「解決方法3」に進んで、アドインを無効化しましょう。
解決方法3:アドインを無効にする
セーフモードで問題が解決する場合、追加機能であるアドインが原因の可能性があります。
不要なアドインを無効にすることで、エラーが解消されることがあります。
手順
- Outlookをセーフモードで起動する(前項の手順を参照)
- 画面左上の「ファイル」をクリック
- 「オプション」を選択
- 左側のメニューから「アドイン」をクリック
- 画面下部の「管理」で「COMアドイン」が選択されていることを確認
- 「設定」ボタンをクリック
- すべてのアドインのチェックを外して「OK」をクリック
- Outlookを終了して、通常モードで再起動する
正常に起動できたら、アドインを1つずつ有効に戻しながら動作確認してください。
問題が再発したタイミングで、どのアドインが原因か特定できます。
解決方法4:Officeを修復する
OutlookはMicrosoft Officeの一部です。
Office全体の修復機能を使うことで、破損したファイルを修正できます。
手順(Windows 11/10)
- 「スタート」ボタンを右クリックして「設定」を選択
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」をクリック
- 一覧から「Microsoft 365」または「Microsoft Office」を探す
- 右側の「…」(三点メニュー)をクリック
- 「変更」を選択
- 「クイック修復」を選んで「修復」をクリック
- 修復が完了したら、Outlookを起動してみる
クイック修復で解決しない場合は、同じ手順で「オンライン修復」を試してください。
オンライン修復は時間がかかりますが、より徹底的に問題を修正できます。
解決方法5:資格情報をクリアする
Windows内に保存されている古いパスワード情報が原因で、サインインエラーが発生することがあります。
資格情報マネージャーからOutlook関連の情報を削除することで、問題が解決する場合があります。
手順
- タスクバーの検索ボックスに「資格情報マネージャー」と入力
- 検索結果から「資格情報マネージャー」を開く
- 「Windows資格情報」をクリック
- 「Outlook」や「MicrosoftOffice」を含む項目を探す
- 該当する項目をクリックして展開し、「削除」を選択
- Outlookを再起動して、再度サインインする
この方法は、パスワードを変更した後にエラーが出るようになった場合に特に効果的です。
解決方法6:新しいプロファイルを作成する
プロファイル(設定情報)が破損している場合、新しいプロファイルを作成することで問題を回避できます。
元のプロファイルを残したまま新規作成できるので、メールデータが消える心配はありません。
手順
- Outlookを完全に終了する
- コントロールパネルを開く(検索バーで「コントロールパネル」と入力)
- 「Mail(Microsoft Outlook)」をクリック
- 「プロファイルの表示」をクリック
- 「追加」ボタンをクリック
- 新しいプロファイル名を入力して「OK」をクリック
- メールアカウントの設定画面が表示されるので、情報を入力
- 設定完了後、「常に使用するプロファイル」で新しいプロファイルを選択
- Outlookを起動する
新しいプロファイルで正常に動作すれば、以前のプロファイルに問題があったことが分かります。
解決方法7:データファイルを修復する
Outlookのデータファイル(PSTファイルやOSTファイル)が破損している場合は、付属の修復ツールで修復できます。
このツールは「受信トレイ修復ツール(SCANPST.EXE)」と呼ばれています。
修復ツールの場所
Officeのバージョンによって異なりますが、一般的には以下のフォルダにあります。
- Microsoft 365・Office 2019/2021:
C:\Program Files\Microsoft Office\root\Office16\ - Office 2016:
C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office16\
手順
- Outlookを完全に終了する
- エクスプローラーで上記のフォルダを開く
- 「SCANPST.EXE」をダブルクリックして起動
- 「参照」ボタンでデータファイル(.pstまたは.ost)を選択
- 「開始」をクリックしてスキャンを実行
- エラーが見つかったら「修復」をクリック
- 修復完了後、Outlookを起動する
データファイルの場所が分からない場合は、コントロールパネルの「Mail」→「データファイル」で確認できます。
解決方法8:Outlookを再インストールする
上記の方法すべてを試しても解決しない場合は、Outlookを含むOffice全体の再インストールを検討してください。
再インストール前に、メールデータのバックアップを取っておくことを推奨します。
アンインストール手順
- 設定から「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
- Microsoft 365またはMicrosoft Officeを探す
- 「アンインストール」を選択
再インストール手順
- Microsoft公式サイト(office.com)にサインイン
- 「Officeのインストール」をクリック
- ダウンロードしたインストーラーを実行
- インストール完了後、Outlookを起動してアカウント設定を行う
新しいOutlook(Outlook for Windows)でエラーが出る場合
Windows 11では、新しいデザインの「Outlook(new)」がプリインストールされています。
このアプリで「エラーが発生しました」と表示される場合は、Webブラウザ経由でOutlook.comにサインインすることで解決する場合があります。
手順
- エラー画面を閉じる
- Microsoft Edgeを開いてOutlook.com(https://outlook.com)にアクセス
- Microsoftアカウントでサインイン
- メールが正常に表示されることを確認
- ブラウザを閉じてOutlook(new)を再起動
この方法は、アカウント情報の同期がうまくいっていない場合に有効です。
まとめ
Outlookの「問題が発生しました」エラーは、原因が明示されないため対処に困ることが多いトラブルです。
しかし、この記事で紹介した方法を順番に試していけば、多くの場合は自分で解決できます。
対処法のおさらい
- まずはOutlookの再起動を試す
- セーフモードで起動してアドインの問題を切り分ける
- Officeの修復機能を使う
- 資格情報をクリアする
- 新しいプロファイルを作成する
- データファイルを修復する
- 最終手段として再インストールを行う
エラーが発生したら焦らず、簡単な方法から順番に試してみてください。
多くの場合、セーフモードでの起動やOffice修復で問題は解消されます。


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