Outlookでメールを送信したのに、「配信できませんでした」というエラーが返ってきた。重要なメールなのに相手に届いていない。そんな経験はありませんか?
また、「以前送ったメールと同じ内容をもう一度送りたい」「定期的に同じメールを複数の人に送る必要がある」という場面も多いはずです。
実は、Outlookには送信済みメールを簡単に再送信する機能や、受信したメールを他の人に転送する機能が用意されています。エラーメールの再送も、数クリックで完了するんですよ。
この記事では、Outlookでメールを再送する様々な方法、送信エラーの対処法、定期送信の設定方法まで、詳しく解説していきます。
Outlookでメールを再送する3つのパターン

まずはどんな再送方法があるか理解しましょう。
パターン1:送信済みメールの再送信
自分が送ったメールと同じ内容を、もう一度送りたい場合です。
宛先を変えて送ることもできますし、同じ相手にもう一度送ることもできます。件名や本文を編集してから送ることも可能なんです。
パターン2:受信メールの再送信(転送)
誰かから受け取ったメールを、別の人に転送したい場合です。
「このメール、〇〇さんにも見せたい」という時に使います。転送と再送信は厳密には違いますが、受信メールを他の人に送るという意味では同じですね。
パターン3:エラーメールの再送信
送信に失敗したメールを、再度送信する場合です。
「配信できませんでした」というエラー通知が届いた時、元のメールを簡単に再送できます。エラーの原因を修正してから、すぐに再送信できるんですよ。
送信済みメールを再送信する方法(基本)
最もよく使う再送方法です。
Outlook デスクトップ版の手順
ステップ1:送信済みアイテムを開く
Outlookの左側フォルダーペインで「送信済みアイテム」をクリックします。
送信したメールの一覧が表示されるはずです。
ステップ2:再送したいメールを開く
再送信したいメールをダブルクリックして、別ウィンドウで開きます。
プレビューペインで見るだけでなく、必ず別ウィンドウで開いてください。
ステップ3:メッセージタブから再送信を選択
開いたメール画面の上部にある「メッセージ」タブをクリックします。
「移動」グループの中に「アクション」ボタンがあるので、それをクリックしてください。
ステップ4:「このメッセージを再送信」を選択
ドロップダウンメニューから「このメッセージを再送信」を選びます。
新しい作成ウィンドウが開き、元のメールの内容が複製されるんです。
ステップ5:宛先や内容を編集
必要に応じて、宛先、件名、本文を編集します。
そのまま同じ内容で送ることもできますし、一部を変更してから送ることもできますよ。
ステップ6:送信ボタンをクリック
編集が完了したら、「送信」ボタンをクリックします。
メールが再送信されます。
Outlook Web版(Outlook on the web)の手順
ステップ1:送信済みアイテムを開く
左側のフォルダー一覧から「送信済みアイテム」をクリックします。
Web版でも基本的な操作は同じですね。
ステップ2:メールを開く
再送したいメールをクリックして開きます。
Web版では別ウィンドウではなく、プレビューペインで開く形式です。
ステップ3:「…」メニューから転送を選択
メール画面の右上にある「…」(その他のアクション)をクリックします。
「転送」を選択してください。Web版には「再送信」という直接的な機能はないのですが、転送機能で同じことができるんです。
ステップ4:宛先を入力
転送画面が開くので、「宛先」欄に送りたい相手のメールアドレスを入力します。
同じ相手に再送したい場合は、元の宛先をコピーして貼り付けましょう。
ステップ5:転送マークを削除(オプション)
件名に「FW:」(転送を示すマーク)が付いている場合、必要に応じて削除します。
本文の「差出人:」などの転送ヘッダーも削除すれば、元のメールと同じ見た目になりますよ。
ステップ6:送信
「送信」ボタンをクリックして、メールを送信します。
受信メールを他の人に再送信(転送)する方法
受け取ったメールを別の人に送る方法です。
通常の転送
ステップ1:転送したいメールを選択
受信トレイから、転送したいメールをクリックします。
メールが開いた状態にしてください。
ステップ2:転送ボタンをクリック
メール画面上部の「転送」ボタンをクリックします。
ショートカットキー Ctrl + F でも転送画面を開けるんです。
ステップ3:宛先を入力
「宛先」欄に、転送先のメールアドレスを入力します。
複数の人に送る場合は、セミコロン(;)で区切って入力してください。
ステップ4:コメントを追加(オプション)
必要に応じて、本文の上部に自分のコメントを追加できます。
「参考までに転送します」「ご確認ください」などのメッセージを付けると、親切ですね。
ステップ5:送信
「送信」ボタンをクリックします。
元のメールの内容が、指定した相手に転送されるんです。
添付ファイルとして転送
メール全体を添付ファイルとして転送する方法もあります。
手順
- 転送したいメールを右クリック
- 「転送」→「添付ファイルとして」を選択
- 新しい作成画面が開き、元のメールが.msgファイルとして添付される
- 宛先を入力して送信
この方法だと、元のメールの形式がそのまま保持されるので、受信者が元のメールを別途開けるんですよ。
エラーメール(配信不能通知)の再送方法
送信に失敗したメールを再送する方法です。
配信不能通知とは
「Delivery Status Notification (Failure)」や「配信できませんでした」というタイトルのメールが届いた場合、元のメールが相手に届いていません。
エラーの原因は様々ですが、メールアドレスの入力ミス、受信者のメールボックスが満杯、サーバーの一時的な問題などが考えられます。
エラーメールから再送する手順
ステップ1:エラー通知メールを開く
受信トレイにある配信不能通知メールをダブルクリックして開きます。
エラーの詳細が記載されているはずです。
ステップ2:エラー原因を確認
メール本文で、なぜ送信に失敗したかを確認してください。
- 「User unknown」「Address not found」: メールアドレスが間違っている
- 「Mailbox full」「Over quota」: 相手のメールボックスが満杯
- 「Temporary failure」: 一時的なサーバーエラー
原因によって対処法が変わるんです。
ステップ3:元のメールを探す
エラー通知メールの下部に、元のメールの内容が含まれていることが多いです。
ただし、再送機能を使うには、「送信済みアイテム」または「下書き」から元のメールを開く必要があります。
ステップ4:元のメールを再送
前述の「送信済みメールの再送信」手順に従って、元のメールを開いて再送信します。
メールアドレスのミスがあった場合は、正しいアドレスに修正してから送ってくださいね。
送信済みアイテムに元のメールがない場合
送信に失敗した場合、「下書き」フォルダーに残っていることがあります。
「下書き」フォルダーを確認して、そこから送信し直してください。それでも見つからない場合は、エラー通知メールの内容をコピーして、新しいメールを作成するしかありません。
送信取り消しと再送信
送信直後に間違いに気づいた時の対処法です。
送信取り消し機能
Outlookには、送信直後にメールを取り消せる機能があります。
設定方法
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」
- 「メッセージの送信」セクション
- 「送信トレイに指定した時間メッセージを保持する」にチェック
- 時間を設定(例: 30秒)
この設定をしておくと、送信ボタンを押してから指定した時間内は、送信トレイに残ります。その間に「送信トレイ」フォルダーを開いて、メールを開き、削除や編集ができるんです。
送信済みメールの取り消し(Exchange Server環境)
Exchange ServerやMicrosoft 365を使用している組織内では、送信済みメールを取り消せることがあります。
手順
- 「送信済みアイテム」から該当メールを開く
- 「メッセージ」タブ→「アクション」→「このメッセージを取り消す」
- オプションを選択
- 「未読のコピーを削除する」
- 「未読のコピーを削除して、新しいメッセージと置き換える」
- 「OK」をクリック
ただし、相手がすでにメールを開いている場合や、外部のメールアドレスに送信した場合は、取り消しできません。
定期的に同じメールを送る方法
毎週・毎月など、定期的に送るメールの効率化です。
クイックパーツ(定型文)の活用
頻繁に送る内容を、テンプレートとして保存できます。
クイックパーツの作成
- 新規メールを作成
- 件名と本文を入力
- 本文を選択
- 「挿入」タブ→「クイックパーツ」→「選択範囲をクイックパーツギャラリーに保存」
- 名前を付けて保存
次回からは、「挿入」→「クイックパーツ」から選択するだけで、保存した内容が挿入されるんです。
テンプレートとして保存
メール全体をテンプレートファイルとして保存する方法もあります。
テンプレート作成
- 新規メールを作成
- 件名、宛先、本文を入力
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」
- 「ファイルの種類」を「Outlookテンプレート (*.oft)」に変更
- 分かりやすい名前を付けて保存
テンプレートの使用
- 保存したテンプレートファイルをダブルクリック
- 新しい作成画面が開く
- 必要に応じて内容を編集
- 送信
定期報告書や会議の招待メールなど、繰り返し送るメールに便利ですね。
VBAマクロでの自動化(上級者向け)
Visual Basic for Applications(VBA)を使えば、メールの自動送信もできます。
ただし、これは高度な技術が必要で、セキュリティリスクもあるため、一般ユーザーにはおすすめしません。組織のIT部門に相談してください。
複数の人に同じメールを再送する方法
一斉送信のコツです。
BCCの活用
複数の人に同じメールを送る場合、「BCC」(ブラインドカーボンコピー)を使いましょう。
BCCのメリット
- 受信者同士のメールアドレスが見えない
- プライバシーが保護される
- 誤返信を防げる
使い方
- 新規メール作成画面で「BCC」ボタンをクリック
- 表示されない場合は、「オプション」タブ→「BCCを表示」
- BCC欄に複数のアドレスを入力(セミコロンで区切る)
- 宛先には自分のアドレスを入力
- 送信
全員に同じメールが届きますが、他の受信者のアドレスは表示されないんです。
連絡先グループの活用
頻繁に同じメンバーにメールを送る場合、連絡先グループを作成すると便利です。
グループ作成
- 「ホーム」タブ→「新しい連絡先グループ」
- グループ名を入力(例: 「プロジェクトチーム」)
- 「メンバーの追加」でメンバーを追加
- 「保存して閉じる」
次回からは、宛先に「プロジェクトチーム」と入力するだけで、全メンバーにメールが送れます。
再送時の注意点とマナー

メールを再送する際に気を付けることです。
件名に「再送」を付ける
同じ相手に再度送る場合、件名に「【再送】」を付けると親切です。
例: 「【再送】〇月〇日の会議資料について」
受信者が「前に受け取ったメールだ」とすぐに分かるので、混乱を避けられますね。
再送の理由を説明する
本文の冒頭で、なぜ再送するのか簡単に説明しましょう。
例文
「先ほど送信したメールですが、添付ファイルが正しく添付されていなかったため、再度送信いたします。」
「念のため再送させていただきます。既に受信済みの場合は、本メールは破棄してください。」
理由が明確だと、受信者も安心できるんです。
短時間での連続送信は避ける
何度も続けて同じメールを送ると、迷惑メールと判定されたり、相手に不快感を与えたりします。
前のメールから最低でも数時間、できれば半日以上空けてから再送してください。
添付ファイルのサイズに注意
再送時にも、添付ファイルのサイズ制限は同じです。
多くのメールサーバーは、10〜25MB程度が上限なんです。大きなファイルは、OneDriveやGoogle Driveなどのクラウドストレージでリンク共有しましょう。
再送メールのトラブルシューティング
うまく送れない時の対処法です。
「再送信」ボタンが表示されない
原因1:メールをプレビューで見ている
プレビューペインではなく、メールを別ウィンドウで開く必要があります。
ダブルクリックして、新しいウィンドウで開いてください。
原因2:Outlookのバージョンが古い
古いバージョンでは、再送信機能がない場合があります。
Outlookを最新版に更新するか、転送機能を使って対応しましょう。
原因3:Web版を使っている
Outlook on the webには、直接的な「再送信」機能がありません。
転送機能を使って、実質的に再送してください。
再送したメールが相手に届かない
原因1:スパムフィルターに引っかかっている
同じ内容のメールを短時間に複数回送ると、スパムと判定されることがあります。
件名や本文を少し変更してから送ってみてください。
原因2:メールアドレスが間違っている
エラー通知を確認して、正しいアドレスかチェックします。
スペースや全角文字が混じっていないか、特に注意してくださいね。
原因3:サーバーの問題
送信側または受信側のメールサーバーに問題がある可能性もあります。
しばらく時間を置いてから、再度送信してみましょう。
添付ファイルが消える
再送時に添付ファイルが消えてしまうことがあります。
対処法
元のメールを開く時、添付ファイルが表示されているか確認してください。
表示されていない場合、別のメールと間違えている可能性があります。正しいメールを開いてから、再送してくださいね。
Outlookモバイルアプリでの再送方法
スマートフォンでの操作方法です。
iOS版Outlookアプリ
送信済みメールの転送
- 「送信済み」フォルダーを開く
- 再送したいメールをタップ
- 下部の「転送」アイコンをタップ
- 宛先を入力して送信
iOS版には再送信機能がないため、転送機能を使います。
Android版Outlookアプリ
基本的にiOS版と同じ操作です。
「送信済み」から該当メールを開いて、転送ボタンをタップし、宛先を入力して送信してください。
モバイル版では、PC版のような細かい設定はできませんが、基本的な再送は可能なんですよ。
再送とアーカイブの違い
混同しやすい機能を整理しましょう。
再送信
既存のメールの内容を、もう一度送信することです。
新しい送信操作として記録され、相手の受信トレイに再度届きます。
アーカイブ
メールを「アーカイブ」フォルダーに移動して、受信トレイを整理する機能です。
メールを送信する機能ではなく、単に保管場所を変えるだけなんです。
リマインダー
特定の日時にメールを再表示する機能です。
これも送信機能ではなく、自分宛ての通知を設定する機能ですね。
企業環境での再送に関する注意
組織でOutlookを使う場合の配慮です。
情報セキュリティポリシーの確認
社外へのメール再送は、情報漏洩のリスクがあります。
会社のセキュリティポリシーで、メールの転送や再送に制限がないか確認してください。機密情報を含むメールは、再送前に上司の承認が必要なこともあるんです。
誤送信防止の仕組み
多くの企業では、誤送信を防ぐツールを導入しています。
送信ボタンを押してから実際に送信されるまでに、確認画面が表示されたり、一定時間の猶予が設けられたりします。再送時も同様の確認が必要になることを覚えておいてくださいね。
監査ログ
企業のExchange Server環境では、すべてのメール送受信がログに記録されています。
不適切な再送や情報漏洩があると、後から追跡される可能性もあるので、慎重に扱いましょう。
よくある質問
疑問を解消しましょう。
Q1: 再送したメールは、元のメールとは別の扱いになりますか?
A: はい、完全に新しいメールとして送信されます。
受信者側では、元のメールと再送メールが別々に表示されます。同じ内容が2通届くことになるので、件名に「再送」と付けるのがマナーですね。
Q2: 相手が読んだかどうか確認できますか?
A: 「開封確認」を要求することはできますが、相手が承認しないと通知は届きません。
確実に確認したい場合は、電話やチャットで「メールを確認してください」と伝えるのが確実です。
Q3: 再送したメールの送信日時は?
A: 再送した時点の日時になります。
元のメールの送信日時ではありません。受信者から見ると、新しく送られてきたメールとして表示されるんです。
Q4: 削除してしまったメールを再送できますか?
A: 削除済みアイテムフォルダーにあれば可能です。
「削除済みアイテム」から該当メールを開いて、再送信してください。完全に削除してしまった場合は、復元が必要です。
Q5: 送信予約したメールを再送できますか?
A: 送信予約中のメールは「送信トレイ」にあります。
送信前なので、「再送」ではなく、開いて編集してから送信し直してください。
まとめ:状況に応じた再送方法を使い分けよう
Outlookでメールを再送する方法は、目的に応じていくつかあります。
送信済みメールの再送、受信メールの転送、エラーメールの再送信など、それぞれの状況に合った方法を選びましょう。
この記事のポイント
- 送信済みメールは「アクション」→「このメッセージを再送信」で再送できる
- エラーメールは原因を確認してから再送する
- 受信メールの転送は「転送」ボタンを使う
- 定期的に送るメールはテンプレート化すると効率的
- 再送時は件名に「再送」を付けるのがマナー
- 複数人への送信はBCCを活用する
- Web版は転送機能で再送を代用する
- 企業環境ではセキュリティポリシーに注意
メールの再送は日常的に発生する作業です。この記事の方法を覚えておけば、スムーズに対応できるようになりますよ。適切なマナーを守って、効率的なメールコミュニケーションを実現してくださいね!

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