Outlookで添付ファイルを保存したはずなのに、どこに保存されたのかわからなくて困った経験はありませんか?
「ダウンロード済み」と表示されているのにファイルが見つからない、あるいは毎回保存先を探すのが面倒だと感じている方も多いはずです。
この記事では、Outlookの添付ファイルがどこに保存されるのか、その確認方法と保存先の変更手順を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
Outlookの添付ファイル保存先の基本

まず、Outlookの添付ファイルがどこに保存されるのか、基本的な仕組みを理解しましょう。
標準の保存先はどこ?
従来のOutlook(デスクトップ版)では、添付ファイルの既定の保存先は「ドキュメント」フォルダです。
具体的なパスは以下の通りです。
C:\Users\[ユーザー名]\Documents
「ユーザー名」の部分には、あなたのWindowsユーザー名が入ります。
新しいOutlookの場合
新しいOutlookやOutlook on the web(ブラウザ版)を使っている場合は、保存先が「ダウンロード」フォルダになることがあります。
C:\Users\[ユーザー名]\Downloads
使っているOutlookのバージョンによって保存先が異なるため、まずは自分の環境を確認することが大切です。
一時的に開いた場合の保存場所
添付ファイルを「保存」ではなく、メールから直接「開く」をクリックした場合は、一時フォルダに保存されます。
この場合のファイルは以下の場所にあります。
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Microsoft\Windows\INetCache\Content.Outlook
ただし、この一時フォルダのファイルは定期的に削除されるため、重要なファイルは必ず正式に保存しましょう。
添付ファイルの保存先を確認する方法
実際に保存されたファイルがどこにあるのか確認する手順を説明します。
方法1:エクスプローラーで確認する
- エクスプローラーを開く
- キーボードの「Windowsキー」+「E」を同時に押す
- 左側のメニューから「ドキュメント」をクリック
- 保存したファイルがここにあるか確認
- 見つからない場合は「ダウンロード」も確認
- 同じく左側のメニューから選択
方法2:Outlookで保存先を確認する
- Outlookで添付ファイルを右クリック
- 「名前を付けて保存」を選択
- 表示されるダイアログボックスで、現在の保存先フォルダが表示されます
この方法で、次回保存される場所が確認できます。
方法3:検索機能を使う
ファイル名がわかっている場合は、Windowsの検索機能を使うのが早いです。
- タスクバーの虫眼鏡アイコンをクリック
- ファイル名を入力して検索
- 検索結果からファイルを見つける
添付ファイルの保存先を変更する方法
毎回「ドキュメント」フォルダから別の場所に移動するのは面倒ですよね。
ここからは、既定の保存先を自分の好きなフォルダに変更する方法を解説します。
注意事項:
この方法では、Windowsの「レジストリエディター」というツールを使います。レジストリは重要なシステム設定が保存されている場所なので、慎重に操作してください。
ステップ1:保存先にするフォルダを作成する
まず、添付ファイルを保存したいフォルダを用意しましょう。
例:デスクトップに「メール添付」フォルダを作成する
- デスクトップの何もない場所で右クリック
- 「新規作成」→「フォルダー」を選択
- フォルダー名を「メール添付」に変更
ステップ2:レジストリエディターを開く
- キーボードの「Windowsキー」+「R」を同時に押す
- 「ファイル名を指定して実行」というウィンドウが開きます
- 「regedit」と入力して「OK」をクリック
- 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と表示されたら「はい」をクリック
ステップ3:該当する場所に移動する
レジストリエディターが開いたら、以下の順番でフォルダを開いていきます。
移動先のパス:
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options
具体的な手順:
- 左側のフォルダツリーで「HKEY_CURRENT_USER」をダブルクリック
- 「Software」をダブルクリック
- 「Microsoft」をダブルクリック
- 「Office」をダブルクリック
- 「16.0」をダブルクリック
- 「Outlook」をダブルクリック
- 「Options」をクリック(ダブルクリックではなく、一度クリック)
ステップ4:新しい設定を作成する
- 「Options」フォルダを選択した状態で、右側の空白部分を右クリック
- 「新規」→「文字列値」を選択
- 「新しい値 #1」という項目が作られるので、名前を「DefaultPath」に変更
- 大文字・小文字の区別に注意してください
ステップ5:保存先のパスを設定する
- 今作った「DefaultPath」をダブルクリック
- 「文字列の編集」というウィンドウが開きます
- 「値のデータ」の欄に、保存先フォルダのパスを入力
入力例:
- デスクトップの場合:
C:\Users\[ユーザー名]\Desktop\メール添付
- ドキュメント内のフォルダの場合:
C:\Users\[ユーザー名]\Documents\Outlook添付
- ダウンロードフォルダの場合:
C:\Users\[ユーザー名]\Downloads
重要: 「[ユーザー名]」の部分は、実際のWindowsユーザー名に置き換えてください。
ステップ6:設定を完了する
- 「OK」ボタンをクリック
- レジストリエディターを閉じる
- Outlookを再起動する
これで、次回から添付ファイルを保存するとき、設定したフォルダが最初に開くようになります!
フォルダのパス(場所)を確認する方法
「フォルダのパスってどうやって調べるの?」という方のために、簡単な確認方法をご紹介します。
パスをコピーする手順
- 保存先にしたいフォルダを開く
- フォルダの上部にあるアドレスバー(フォルダ名が表示されている部分)をクリック
- するとパスが全選択された状態になるので、「Ctrl」+「C」でコピー
- レジストリエディターの「値のデータ」に「Ctrl」+「V」で貼り付け
この方法なら、手入力でミスする心配がありません。
新しいOutlookでの保存先の問題と対処法
最近、「新しいOutlook」に切り替えた方から、添付ファイルの保存に関する問題が報告されています。
よくある問題
問題1:「名前を付けて保存」ができない
新しいOutlookでは、添付ファイルをダウンロードすると自動的に「ダウンロード」フォルダに保存され、保存先を選べない仕様になっています。
問題2:ダウンロード済みと表示されるのにファイルが見つからない
Outlookを開いたまま複数のファイルをダウンロードすると、正しく保存されない場合があります。
回避策
回避策1:プレビューからCtrl+Sで保存する
- 添付ファイルをクリックしてプレビュー表示する
- プレビュー画面をクリックしてアクティブにする
- キーボードで「Ctrl」+「S」を押す
- 「名前を付けて保存」ダイアログが表示されるので、好きな場所に保存
この方法なら、PDFや画像ファイルは保存先を選択できます。
注意: ExcelやPowerPointなどのOfficeファイルでは、この方法が使えない場合があります。
回避策2:OneDriveに保存する
- 添付ファイルの横にある▼をクリック
- 「OneDriveに保存」を選択
- OneDrive内に保存されるので、後からPCにダウンロード
クラウドストレージを経由する手間はかかりますが、確実に保存できます。
回避策3:従来のOutlookに戻す
どうしても不便な場合は、従来のOutlookに戻すことも検討しましょう。
- 新しいOutlookの右上にあるトグルスイッチをクリック
- 「従来のOutlookに切り替える」を選択
よくある質問と回答
Q1:レジストリを編集するのは危険じゃないの?
A: 正しく操作すれば問題ありません。ただし、間違った場所を削除したり、変更したりするとWindowsが起動しなくなる可能性もあります。
安全に作業するためのポイント:
- この記事の手順通りに操作する
- 不明な項目は絶対に削除しない
- 心配な場合は、レジストリのバックアップを取っておく
Q2:設定を元に戻したくなったら?
A: レジストリエディターで作成した「DefaultPath」を削除すれば、元の「ドキュメント」フォルダに戻ります。
削除方法:
- レジストリエディターで「DefaultPath」を右クリック
- 「削除」を選択
- 確認メッセージで「はい」をクリック
- Outlookを再起動
Q3:会社のパソコンでも設定を変更していいの?
A: 企業によっては、レジストリの編集が禁止されている場合があります。
もし設定変更ができない場合や、不安な場合は、IT管理者に相談してから作業しましょう。
Q4:「16.0」フォルダが見つからない場合は?
A: Officeのバージョンによって数字が異なります。
- Office 2013の場合:「15.0」
- Office 2010の場合:「14.0」
自分のOfficeバージョンに合った番号のフォルダを選択してください。
Q5:保存先を変更したのに、挿入する添付ファイルの場所は変わらない?
A: これは正常な動作です。
今回の設定は「受信した添付ファイルを保存する場所」の変更です。自分がメールに添付ファイルを挿入するときの初期フォルダは、別の設定で管理されています。
OneDriveとの連携について
Outlookでは、添付ファイルをOneDriveに直接保存することもできます。
OneDriveに保存するメリット
- 自動バックアップ: ファイルが自動的にクラウドに保存される
- どこからでもアクセス: パソコン、スマホ、タブレットから閲覧可能
- 容量の節約: パソコンのストレージを圧迫しない
- 共有が簡単: 他の人とファイルを共有しやすい
OneDriveへの保存方法
- 添付ファイルの右側にある▼(下向き矢印)をクリック
- 「OneDriveに保存」を選択
- OneDrive内の保存先フォルダを選択
- 「保存」をクリック
保存されたファイルは、OneDriveの「添付ファイル」フォルダに保管されます。
まとめ
Outlookの添付ファイルの保存先について、重要なポイントをまとめます。
保存先の基本
- 従来のOutlook:「ドキュメント」フォルダ(C:\Users[ユーザー名]\Documents)
- 新しいOutlook:「ダウンロード」フォルダ(C:\Users[ユーザー名]\Downloads)
保存先を変更する方法
- レジストリエディターを開く(Windowsキー+R → regedit)
- HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Optionsに移動
- 「DefaultPath」という文字列値を作成
- 値のデータに保存先フォルダのパスを入力
- Outlookを再起動
新しいOutlookの回避策
- プレビュー表示からCtrl+Sで保存
- OneDriveに保存してからPCにダウンロード
- 従来のOutlookに戻す
添付ファイルの保存先を自分の使いやすい場所に変更することで、毎日のメール作業がぐっと効率的になります。
ファイルを探す時間が減れば、その分大切な仕事に集中できますよね。ぜひこの記事を参考に、自分にとって最適な保存先を設定してみてください。
注意点として、レジストリの編集は慎重に行い、不安な場合は事前にバックアップを取るか、IT担当者に相談することをおすすめします。
快適なOutlook生活をお過ごしください!

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