「このメール、明日の朝9時に送りたいな」「深夜に書いたメールを翌朝に送信したい」そんな経験はありませんか?
Outlookには、メールを指定した日時に自動送信できる「配信予約」という便利な機能が備わっています。この機能を使えば、夜中に書いたメールを常識的な時間帯に送ったり、時差のある海外の相手に最適なタイミングで届けたりすることが可能です。
今回は、Outlookの配信予約機能の使い方を、デスクトップ版・Web版・スマホアプリのそれぞれで詳しく解説していきます。
Outlookの配信予約機能とは?

配信予約(遅延配信とも呼ばれます)は、作成したメールをすぐに送信せず、指定した日時まで送信を待機させる機能のことです。
簡単に言えば、メールのタイマー送信ですね。予約した時刻になると、Outlookが自動的にメールを送信してくれます。
この機能は「送信予約」「スケジュール送信」など、さまざまな呼び方がありますが、すべて同じ機能を指しています。
配信予約を使うメリット
配信予約機能には、いくつもの便利なポイントがあります。
相手に配慮したタイミングで送れる
深夜や早朝にメールを送ると、相手に「この人、こんな時間まで働いてるの?」と思われたり、緊急の通知と勘違いされたりする可能性があります。配信予約を使えば、相手が確認しやすい時間帯に届けられるでしょう。
時差のある相手にベストタイミングで届けられる
海外とやり取りする場合、時差を考慮した送信が重要です。相手の勤務時間に合わせて配信予約を設定すれば、メールが埋もれにくくなります。
思いついたときに書いて、送信は後回しにできる
アイデアが浮かんだ時や時間がある時にメールを書いておき、送信は適切なタイミングに設定できます。「あのメール送るの忘れてた!」という事態を防げるんです。
定期的な連絡を自動化できる
毎週決まった曜日に送るレポートや、定期的なお知らせなど、繰り返し送るメールの管理が楽になります。
デスクトップ版Outlookでの配信予約設定方法
Windows版やMac版のOutlookアプリで配信予約を設定する手順を説明します。
手順1:新規メールを作成する
まず、いつも通りに新規メールを作成しましょう。宛先、件名、本文をすべて入力してください。
手順2:「オプション」タブを開く
メール作成画面の上部にあるリボンメニューから「オプション」タブをクリックします。
手順3:「配信タイミング」を選択する
「オプション」タブ内にある「配信タイミング」または「遅延配信」というボタンを探してクリックしてください。バージョンによって表記が異なる場合があります。
手順4:配信日時を設定する
プロパティ画面が開くので、「配信オプション」のセクションを確認します。
「指定日時以降に配信」にチェックを入れて、希望の日付と時刻を設定しましょう。カレンダーから日付を選び、時刻を入力すれば完了です。
手順5:「閉じる」をクリックして送信する
設定が完了したら「閉じる」ボタンを押し、通常通り「送信」ボタンをクリックします。
これでメールは送信トレイに移動し、指定した日時まで待機した後、自動的に送信されます。
重要な注意点
デスクトップ版Outlookの場合、配信予約したメールを送信するには、指定時刻にパソコンが起動していて、Outlookが開いている必要があります。 パソコンがスリープ状態だったり、Outlookを閉じていたりすると、送信されないので注意してください。
Web版Outlook(Outlook.com)での配信予約設定方法
ブラウザでアクセスするOutlook.comやOffice 365のWeb版でも、配信予約が可能です。
手順1:新規メールを作成する
Web版Outlookにログインして、新規メールを作成します。
手順2:メール本文を入力する
宛先、件名、本文をすべて記入しましょう。
手順3:「送信」ボタンの横にある矢印をクリック
メール作成画面の下部にある「送信」ボタンの右側に、小さな下向き矢印があります。これをクリックしてください。
手順4:「後で送信」を選択する
ドロップダウンメニューが表示されるので、「後で送信」または「送信予約」を選びます。
手順5:日時を指定する
カレンダーと時刻選択画面が表示されるので、希望の送信日時を設定して「送信」をクリックします。
Web版のメリット
Web版の大きな利点は、パソコンの電源が入っていなくてもメールが送信されることです。サーバー側で配信予約が管理されるため、設定した時刻になれば自動的に送信されます。
スマホアプリでの配信予約設定方法
Outlookのモバイルアプリ(iOS版・Android版)でも、配信予約機能が利用できます。
手順1:新規メールを作成する
Outlookアプリを開いて、新規メール作成画面に進みます。
手順2:メールを完成させる
宛先、件名、本文をすべて入力しましょう。
手順3:送信ボタンを長押しする
通常の「送信」ボタンを長押しすると、追加のオプションが表示されます。
手順4:「後で送信」を選択する
メニューから「後で送信」を選び、希望の日時を設定します。
手順5:送信時刻を確定する
日付と時刻を選択して、確定ボタンをタップすれば完了です。
モバイルアプリでも、Web版と同様にサーバー側で管理されるため、スマホの電源を切っていても指定時刻に送信されます。
予約送信を確認・キャンセルする方法
「やっぱり送信時刻を変更したい」「送信をキャンセルしたい」という場合の対処法を紹介します。
デスクトップ版での確認・変更方法
- 送信トレイを開く:画面左側のフォルダ一覧から「送信トレイ」を選択します
- 予約メールを確認:配信予約したメールが一覧に表示されます
- メールを開く:該当するメールをダブルクリックして開きます
- 再設定またはキャンセル:
- 送信時刻を変更したい場合:「オプション」タブから再度「配信タイミング」を設定し直します
- キャンセルしたい場合:メールを閉じて、送信トレイから削除するか、下書きに移動させます
Web版・モバイル版での確認・変更方法
- 下書きフォルダを確認:予約送信したメールは「下書き」または「送信予定」フォルダに保存されています
- メールを開く:該当するメールを開きます
- 再編集:内容を編集したり、送信時刻を変更したりできます
- 削除:送信をキャンセルしたい場合は、メールを削除すればOKです
よくある質問とトラブルシューティング
Q1:予約した時刻になってもメールが送信されない
デスクトップ版を使用している場合:
パソコンの電源が入っていて、Outlookが起動しているか確認してください。スリープ状態やOutlookを閉じている状態では送信されません。
Web版・モバイル版を使用している場合:
インターネット接続を確認してください。また、送信トレイや下書きフォルダにメールが残っていないかチェックしましょう。
Q2:配信予約の機能が見つからない
使用しているOutlookのバージョンによって、機能の名称や配置が異なります。
- 「配信タイミング」
- 「遅延配信」
- 「後で送信」
- 「送信予約」
これらのキーワードで探してみてください。また、Outlookのバージョンが古い場合は、更新すると機能が追加されることがあります。
Q3:複数のメールをまとめて予約送信できる?
残念ながら、Outlookでは一度に複数のメールに対して配信予約を設定する機能はありません。メールごとに個別に設定する必要があります。
Q4:予約送信したメールは相手からどう見える?
受信者側には、実際に送信された時刻が表示されます。つまり、予約設定した日時でメールが届くため、いつ作成したかは相手には分かりません。
Q5:祝日や休日を避けて自動調整してくれる?
Outlookの標準機能では、祝日や休日を自動で判定して送信日時を調整する機能はありません。手動でカレンダーを確認して、適切な日時を設定する必要があります。
まとめ
Outlookの配信予約機能を使えば、メールを最適なタイミングで送信できるようになります。
重要なポイントをおさらいしましょう:
- デスクトップ版では「オプション」タブから「配信タイミング」を設定
- Web版・モバイル版では「送信」ボタンから「後で送信」を選択
- デスクトップ版は送信時にOutlookが起動している必要がある
- Web版・モバイル版はサーバー側で管理されるため、パソコンやスマホの電源を切っていてもOK
- 送信トレイや下書きフォルダから、予約をキャンセル・変更できる
この機能を活用すれば、相手への配慮を示しながら、自分のペースでメール作成ができます。時差のある相手とのやり取りや、深夜に思いついたアイデアのメール化など、さまざまな場面で役立つでしょう。
ぜひ今日から、Outlookの配信予約機能を使ってみてください!

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