「毎日大量のメールを処理していると、もっと早く作業できないかな…」と思ったことはありませんか?
Outlookには、マウスを使わずにキーボードだけでメール送信や予定表操作ができるキーボードショートカットという便利な機能があります。
この記事では、Outlookで使える200以上のショートカットの中から、実際の業務で本当に役立つものを厳選してカテゴリ別に紹介します。
ショートカットを覚えれば、メール処理の時間を大幅に短縮できますよ!
キーボードショートカットとは

基本的な仕組み
キーボードショートカットとは、キーボードの特定のキーを組み合わせて押すことで、マウス操作なしに様々な機能を実行できる機能です。
例えば「Ctrl + N」キーを押すだけで、新しいメールを作成できます。
なぜショートカットが便利なの?
作業時間の短縮
マウスでクリックする代わりにキーを押すだけなので、1回の操作は数秒の節約でも、1日に何十回も繰り返すと大きな時短になります。
作業の流れが途切れない
キーボードから手を離してマウスを操作する必要がないため、メール作成や返信の流れがスムーズになるんですね。
疲労軽減
マウスの繰り返し操作による手首や肩の疲労を軽減できます。長時間の作業でも体への負担が少なくなるのは嬉しいポイントです。
ショートカットの表記について
この記事では、以下のように表記します。
同時に押す場合
「Ctrl + N」→CtrlキーとNキーを同時に押す
順番に押す場合
「Ctrl + 1, 2」→Ctrlキーと1を押してから、2を押す
3つ以上のキーの組み合わせ
「Ctrl + Shift + M」→Ctrl、Shift、Mの3つを同時に押す
【基本操作】よく使うショートカット
まずは、Outlookで最もよく使う基本的なショートカットから紹介します。
新規作成系
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + N | 新しいメール作成(メール画面)/ 新しい予定作成(予定表画面) |
| Ctrl + Shift + M | どの画面からでも新しいメールを作成 |
| Ctrl + Shift + A | 新しい予定を作成 |
| Ctrl + Shift + Q | 新しい会議出席依頼を作成 |
| Ctrl + Shift + C | 新しい連絡先を作成 |
| Ctrl + Shift + K | 新しいタスクを作成 |
特に「Ctrl + N」は最重要ショートカットです。メール画面では新規メール、予定表画面では新規予定が作成されます。
コピー・貼り付け・削除
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + C | コピー |
| Ctrl + V | 貼り付け |
| Ctrl + X | 切り取り |
| Delete | 削除(ごみ箱へ移動) |
| Shift + Delete | 完全に削除(復元不可) |
| Ctrl + Z | 元に戻す |
これらはWindowsの標準ショートカットなので、すでに使っている方も多いでしょう。
送信・保存
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + Enter | メールを送信 |
| Ctrl + S | 下書き保存 |
| F12 | 名前を付けて保存 |
「Ctrl + Enter」でメール送信は、メール作成の最後に必ず使うショートカットなので、真っ先に覚えましょう!
【メール操作】受信トレイで使うショートカット
受信トレイでメールを管理するときに便利なショートカットです。
メールの開閉・移動
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Enter | 選択したメールを開く |
| Esc | 開いているウィンドウを閉じる |
| ↑ / ↓ | 上下のメールに移動 |
| Ctrl + . | 次の未読メールに移動 |
| Ctrl + , | 前の未読メールに移動 |
| Shift + Enter | メールを新しいウィンドウで開く |
「Enter」でメールを開き、内容を確認したら「Esc」で閉じる。この2つだけでメール確認がとてもスムーズになります。
返信・転送
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + R | 返信 |
| Ctrl + Shift + R | 全員に返信 |
| Ctrl + F | 転送 |
| Alt + S | メール作成画面で送信(送信ボタンのクリック) |
メールを開いた状態で「Ctrl + R」を押せば、すぐに返信画面が立ち上がります。
メールの管理
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + Q | 既読にする |
| Ctrl + U | 未読にする |
| Insert | フラグを設定 / 解除 |
| Ctrl + Shift + V | メールをフォルダに移動 |
| Ctrl + Shift + G | フラグの設定 |
大量のメールを一気に既読にしたいときは、該当メールを選択して「Ctrl + Q」を連打すると効率的です。
【ナビゲーション】画面切り替えショートカット

Outlookの各機能を素早く切り替えるショートカットです。
主要画面への切り替え
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + 1 | メール画面 |
| Ctrl + 2 | 予定表画面 |
| Ctrl + 3 | 連絡先(People)画面 |
| Ctrl + 4 | タスク画面 |
| Ctrl + 5 | メモ画面 |
この数字キーの並びは絶対に覚えておきたいショートカットです。メールから予定表に移動したいときは「Ctrl + 2」を押すだけ。とても便利ですね!
検索とフィルター
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + E | 検索ボックスにカーソルを移動 |
| F3 | 検索ボックスにカーソルを移動 |
| Ctrl + Shift + F | 高度な検索 |
| Esc | 検索を終了 |
メールを探したいときは「Ctrl + E」で検索ボックスに移動し、キーワードを入力して検索できます。
フォルダ・ペインの操作
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + Y | 別のフォルダに移動 |
| Ctrl + 6 | フォルダリストに移動 |
| F6 | ペイン間を移動(ナビゲーション→メール一覧→閲覧ウィンドウ) |
「F6」キーで、左側のフォルダ一覧、中央のメール一覧、右側の閲覧ウィンドウを順番に移動できます。
【文字編集】メール作成で使うショートカット
メール本文を書くときに使える書式設定のショートカットです。
基本の書式設定
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + B | 太字 |
| Ctrl + I | 斜体 |
| Ctrl + U | 下線 |
| Ctrl + Shift + K | 文字を小文字にする |
| Ctrl + Shift + L | 箇条書き |
重要な部分を強調したいときは「Ctrl + B」で太字にするのが効果的です。
テキスト操作
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + A | すべて選択 |
| Ctrl + K | ハイパーリンクを挿入 |
| Ctrl + Shift + C | 書式のコピー |
| Ctrl + Shift + V | 書式のみ貼り付け |
| Shift + F3 | 大文字・小文字の切り替え |
「Ctrl + K」でURLをハイパーリンクにできるので、リンクを送るときに便利ですよ。
フォント・サイズ
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + Shift + > | フォントサイズを大きく |
| Ctrl + Shift + < | フォントサイズを小さく |
| Ctrl + ] | フォントサイズを1ポイント大きく |
| Ctrl + [ | フォントサイズを1ポイント小さく |
プレゼン資料をメールで送るときなど、見やすいサイズに調整できます。
【予定表】カレンダー操作のショートカット
予定表(カレンダー)画面で使えるショートカットです。
表示の切り替え
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + Alt + 1 | 日表示 |
| Ctrl + Alt + 2 | 週表示(稼働日) |
| Ctrl + Alt + 3 | 週表示(全日) |
| Ctrl + Alt + 4 | 月表示 |
| Alt + – | 前の日/週/月に移動 |
| Alt + = | 次の日/週/月に移動 |
週表示で予定を確認したいときは「Ctrl + Alt + 2」が便利です。
予定の操作
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + G | 指定した日付に移動 |
| Alt + Home | 今日に移動 |
| Ctrl + T | 今日に移動 |
| Ctrl + N | 新しい予定を作成(予定表画面で) |
「Alt + Home」で今日の予定に一発で戻れるのは、とても使いやすい機能ですね。
【連絡先】People(連絡先)のショートカット
連絡先管理で使えるショートカットです。
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + Shift + B | アドレス帳を開く |
| Ctrl + Shift + L | 連絡先グループを作成 |
| F11 | 次の連絡先を表示 |
| Shift + F11 | 前の連絡先を表示 |
「Ctrl + Shift + B」でアドレス帳がすぐに開けるので、宛先を選ぶときに便利です。
【印刷・その他】便利なショートカット
その他の便利なショートカットをまとめました。
印刷・ヘルプ
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + P | 印刷 |
| F1 | ヘルプを開く |
| Shift + ? | すべてのショートカットを表示(新しいOutlook) |
メールや予定表を印刷したいときは「Ctrl + P」が定番です。
ウィンドウ操作
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Alt + F4 | Outlookを終了 |
| Ctrl + W | ウィンドウを閉じる |
| F5 | 送受信(全フォルダ) |
| Shift + F9 | 現在のフォルダを送受信 |
「F5」キーで手動送受信ができるので、すぐに新着メールをチェックしたいときに使えます。
アイテムの分類
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| Ctrl + Shift + 1~9 | 分類項目を設定(1~9番目) |
色分けでメールやタスクを管理している方には便利な機能です。
【応用テクニック】さらに効率を上げる活用法

クイックステップ機能と組み合わせる
Outlookには「クイックステップ」という、複数の操作をまとめて実行できる機能があります。
クイックステップの設定方法
- ホームタブの「クイックステップ」をクリック
- 「新しいクイックステップ」→「カスタム」を選択
- 実行したいアクションを設定
- ショートカットキーを割り当てる(Ctrl + Shift + 1~9)
例えば、「既読にしてフォルダに移動」という一連の操作を、1つのショートカットで実行できるようになります。
ショートカットを組み合わせて使う
単独のショートカットも便利ですが、組み合わせるとさらに効果的です。
例:大量のメールを効率的に処理
- 「Ctrl + 1」でメール画面に移動
- 「↓」キーでメールを選択
- 「Enter」でメールを開く
- 「Ctrl + R」で返信を作成
- 本文を入力後「Ctrl + Enter」で送信
- 「Esc」で元の画面に戻る
マウスを一切使わずに、キーボードだけで一連の作業が完結します!
よく使うショートカットから覚える
200個以上あるショートカットをすべて覚える必要はありません。
優先度が高いショートカット(これだけは覚えよう)
- Ctrl + N(新規作成)
- Ctrl + Enter(送信)
- Ctrl + R(返信)
- Ctrl + 1(メール画面)
- Ctrl + 2(予定表画面)
- Ctrl + E(検索)
- Enter(開く)
- Esc(閉じる)
まずはこの8つから始めて、徐々に使えるショートカットを増やしていきましょう。
ショートカットが動作しないときの対処法
対処法1:ショートカット機能が有効か確認
Outlook on the web(Webブラウザ版)では、ショートカットのオン/オフを切り替えられます。
確認方法
- 設定(歯車アイコン)を開く
- 「すべての設定を表示」をクリック
- 「全般」→「キーボードショートカット」を確認
- オンになっているか確認
オフになっている場合は、オンに切り替えましょう。
対処法2:他のアプリとキーの競合を確認
他のソフトウェアが同じショートカットキーを使っている場合、正常に動作しないことがあります。
一時的に他のアプリを終了して、Outlookのショートカットが動くか試してみてください。
対処法3:Outlookのバージョンを確認
Outlookのバージョンによって、使えるショートカットが異なります。
「ファイル」→「Officeアカウント」→「Outlookのバージョン情報」で確認できます。古いバージョンの場合、最新版にアップデートすることで使えるショートカットが増えることもあります。
よくある質問
Q1:ショートカットをカスタマイズできる?
一部のショートカットは変更できます。
「ファイル」→「オプション」→「クイックアクセスツールバーのカスタマイズ」から、よく使う機能をツールバーに追加し、独自のショートカットを設定することが可能です。
Q2:Mac版Outlookでもショートカットは使える?
はい、Mac版にも多くのショートカットがあります。
ただし、Windowsの「Ctrl」キーが、Macでは「Command(⌘)」キーになるなど、一部キーの組み合わせが異なります。
Q3:ショートカットを覚えるコツは?
毎日の作業で頻繁に使う操作から覚えましょう。
最初は「新規作成」「送信」「返信」など、使用頻度の高い5〜10個に絞って練習するのがおすすめです。1週間も使えば自然に指が覚えますよ。
Q4:ショートカット一覧を印刷できる?
Microsoft公式サイトからPDF版のショートカット一覧をダウンロードできます。
印刷してデスク周りに貼っておくと、すぐに確認できて便利です。
Q5:新しいOutlookと従来のOutlookでショートカットは違う?
ほとんどは同じですが、一部に違いがあります。
新しいOutlookでは「Shift + ?」でショートカット一覧を表示できるので、実際に確認してみるのが確実です。
まとめ
Outlookのキーボードショートカットを使いこなせば、メール処理や予定管理が驚くほど効率化されます。
この記事のポイント
- キーボードショートカットでマウス操作を大幅に削減
- 基本操作は「Ctrl + N」「Ctrl + Enter」「Ctrl + R」から
- 画面切り替えは「Ctrl + 1〜5」で一瞬
- 検索は「Ctrl + E」、送受信は「F5」
- まずは使用頻度の高い5〜10個から覚える
- クイックステップと組み合わせるとさらに効率的
すべてのショートカットを一度に覚える必要はありません。毎日の作業で「これ、よく使うな」という操作から少しずつショートカット化していきましょう。
1つのショートカットで数秒の時短でも、1日に何十回も使えば数分、1年では数時間もの時間を節約できます。
この記事を参考に、ぜひOutlookのショートカットを活用して、作業効率をアップさせてくださいね!

コメント