「Outlookで自動的にリンクになるのを止めたい」「ハイパーリンクを解除したい」「リンクが無効になってクリックできない」と困っていませんか?
Outlookのハイパーリンク機能は便利ですが、時には邪魔になることもあります。URLを入力するたびに自動的にリンクになってしまったり、逆にリンクが無効化されてクリックできなくなったりすることがあるんです。
この記事では、Outlookのハイパーリンクを無効にする方法、解除する方法、そして無効になったリンクを有効に戻す方法まで、詳しく解説していきます。
ハイパーリンクの「無効」の2つの意味

まず、「無効」という言葉には2つの意味があります。
意味1:リンクにならないようにする(無効化する)
URLを入力しても、自動的にクリックできるリンクにならないようにすることです。
こんな場合に必要:
- URLをテキストとして表示したい
- リンクを誤ってクリックされたくない
- メールのデザイン上、青い下線が邪魔
意味2:リンクが機能しない(無効になっている)
設定したはずのリンクが、クリックしても反応しない状態のことです。
こんな症状:
- リンクをクリックしても何も起こらない
- エラーメッセージが表示される
- リンクの色が変わらない(黒いまま)
この記事では、両方の意味での「無効」について解説します。
ハイパーリンクの自動生成を無効にする
URLを入力したときに、自動的にリンクにならないようにする設定です。
方法1:オートコレクト機能をオフにする(完全無効化)
すべてのメールで自動リンク化を止める方法です。
手順:
- Outlookで「ファイル」→「オプション」を開く
画面左上の「ファイル」をクリックして、「オプション」を選択します。 - 「メール」を選択
左側のメニューから「メール」をクリックしてください。 - 「編集オプション」をクリック
「メッセージの作成」セクションにあるボタンです。 - 「文章校正」→「オートコレクトのオプション」をクリック
さらに詳細な設定画面が開きます。 - 「入力オートフォーマット」タブを選択
複数のタブがあるので、「入力オートフォーマット」を探してください。 - 「インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」のチェックを外す
このオプションがオンになっていると、自動的にリンクになります。 - 「OK」を複数回クリック
すべてのダイアログボックスを閉じて設定を保存します。 - Outlookを再起動
設定を完全に反映させるため、Outlookを再起動してください。
これで、URLを入力しても自動的にリンクにならなくなります。
方法2:一時的に自動リンク化を防ぐ
特定のURLだけリンクにしたくない場合の方法です。
方法A:Ctrl + Z で取り消す
- URLを入力してスペースキーを押す
- 自動的にリンクになる
- すぐに「Ctrl + Z」を押す
- リンクが解除されて通常のテキストになる
方法B:最後の文字を削除して再入力
- URLを入力
- 自動的にリンクになる前に、最後の文字を削除
- 少し待ってから、最後の文字を再入力
- そのまま続けて入力すれば、リンクにならない
方法C:URLの途中にスペースを入れる
- URLの途中(例:「https:// example.com」)にスペースを入れて入力
- リンクにならない
- 後でスペースを削除
ただし、この方法は受信者がコピー&ペーストする際に不便なので、あまりおすすめしません。
既存のハイパーリンクを解除する
すでにリンクになっているテキストを、通常のテキストに戻す方法です。
方法1:右クリックメニューから解除
最も簡単な方法です。
手順:
- リンクを右クリック
解除したいハイパーリンクの上で右クリックします。 - 「ハイパーリンクの削除」を選択
コンテキストメニューから選んでください。 - リンクが解除される
テキストは残ったまま、リンク機能だけが削除されます。
青い色と下線が消えて、通常の黒いテキストになります。
方法2:ショートカットキーで解除
キーボードだけで素早く解除できます。
手順:
- リンクをクリックしてカーソルを置く
- 「Ctrl + Shift + F9」を押す
- リンクが解除される
複数のリンクを一度に解除する場合は、すべてのリンクを選択してから「Ctrl + Shift + F9」を押してください。
方法3:複数のリンクを一括解除
メール内のすべてのリンクを一度に解除する方法です。
手順:
- メール本文全体を選択
「Ctrl + A」ですべてのテキストを選択します。 - 「Ctrl + Shift + F9」を押す
選択範囲内のすべてのリンクが解除されます。 - 確認
すべてのリンクが通常のテキストになっているか確認してください。
方法4:リンクのテキストだけ削除
リンク機能ごと削除したい場合は、単純にDeleteキーを押すだけです。
- リンクを選択
- DeleteキーまたはBackspaceキーを押す
- リンクとテキストの両方が削除される
無効化されたリンクを有効に戻す
リンクが機能しなくなった場合の対処法です。
症状別の対処法
症状1:リンクの色が黒くなっている
リンクが視覚的に無効化されている状態です。
対処法:リンクを再設定
- テキストを選択
- 「Ctrl + K」でハイパーリンク挿入画面を開く
- URLを入力し直す
- 「OK」をクリック
または、一度リンクを削除して、再度挿入し直すこともできます。
症状2:クリックしても何も起こらない
リンクは青く表示されているのに、機能しない場合です。
対処法1:デフォルトブラウザを確認
- Windowsの「設定」→「アプリ」→「既定のアプリ」を開く
- 「Webブラウザー」を確認
- 使いたいブラウザが設定されているか確認
- 必要に応じて変更
- Outlookを再起動
対処法2:Outlookの設定を確認
- 「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」を開く
- 「その他」セクションまでスクロール
- 「Office プログラムの Web ページをハイパーリンクで開く」にチェックが入っているか確認
- チェックを入れて「OK」
- Outlookを再起動
対処法3:レジストリの修復
詳しくは後述の「トラブルシューティング」セクションを参照してください。
症状3:エラーメッセージが表示される
「このコンピューターに設定されている制約のため…」などのエラーが出る場合です。
こちらも後述の「トラブルシューティング」で詳しく解説します。
受信メールのリンクを安全に無効化
受信したメールのリンクをクリック不可にする方法です。
方法1:閲覧ウィンドウで開かない
リンクを誤ってクリックしないための予防策です。
手順:
- 「表示」タブを開く
画面上部のリボンから「表示」をクリックします。 - 「閲覧ウィンドウ」→「オフ」を選択
メール一覧の右側や下部に表示されるプレビューをオフにします。 - メールはダブルクリックで開く
安全なメールだけを開くようにします。
方法2:テキスト形式で表示
HTML形式のメールをテキスト形式で表示すれば、リンクは自動的に無効化されます。
手順:
- 「ファイル」→「オプション」→「セキュリティ センター」を開く
セキュリティ設定画面を開きます。 - 「セキュリティ センターの設定」をクリック
詳細設定が開きます。 - 「電子メールのセキュリティ」を選択
左側のメニューから選択してください。 - 「標準テキスト形式で表示」にチェック
「すべての標準メールをテキスト形式で表示する」にチェックを入れます。 - 「OK」をクリック
設定を保存します。
これで、HTMLメールもテキスト形式で表示され、リンクは青いテキストとして表示されますがクリックできなくなります。
署名のハイパーリンクを無効化
メール署名に含まれるリンクを削除する方法です。
手順
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」を開く
メール設定画面を開きます。 - 「署名」をクリック
署名の編集画面が開きます。 - 編集したい署名を選択
リストから該当する署名をクリックします。 - リンクを右クリック→「ハイパーリンクの削除」
署名内のリンクを解除します。 - 「OK」を何度かクリック
変更を保存します。
これで、新しく送信するメールの署名からリンクが削除されます。
トラブルシューティング:リンクが完全に無効化された場合
何らかの理由でリンク機能が完全に使えなくなった場合の対処法です。
問題1:すべてのリンクがクリックできない
対処法1:デフォルトブラウザの再設定
- Windowsの「設定」→「アプリ」→「既定のアプリ」を開く
- 現在のデフォルトブラウザを別のブラウザに変更
- パソコンを再起動
- 再度、希望するブラウザに戻す
- Outlookでリンクを試す
対処法2:レジストリの修復
- コマンドプロンプトを管理者として起動
- 以下のコマンドを実行(Chromeの場合):
reg add HKCU\Software\Classes\.html /ve /d "ChromeHTML" /f
reg add HKCU\Software\Classes\ChromeHTML\shell\open\command /ve /d "\"C:\Program Files\Google\Chrome\Application\chrome.exe\" -- \"%1\"" /f
- パソコンを再起動
問題2:新規メールでリンクが作成できない
対処法:オートコレクト設定を確認
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」→「編集オプション」を開く
- 「文章校正」→「オートコレクトのオプション」をクリック
- 「入力オートフォーマット」タブを確認
- 「インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」にチェックが入っているか確認
- チェックを入れて「OK」
- Outlookを再起動
問題3:リンク挿入ボタンが無効化されている
対処法:メール形式を確認
テキスト形式のメールでは、ハイパーリンクを挿入できません。
- 新規メール作成画面で「書式設定」タブを開く
- 「HTML」を選択
- リンク挿入ボタンが有効になる
セキュリティとベストプラクティス

リンクの無効化とセキュリティに関する重要なポイントです。
受信メールのリンクに注意
フィッシング詐欺のリスク:
怪しいメールのリンクは、クリックする前に無効化を検討しましょう。
確認方法:
- リンクの上にマウスを置く(クリックしない)
- 画面下部に実際のURLが表示される
- 表示テキストとURLが一致しているか確認
- 不審なら絶対にクリックしない
リンクを無効化すべき状況
以下の場合は、リンクを無効化することを検討:
- 知らない送信者からのメール
- 金融機関や公的機関を装ったメール
- 緊急性を煽るメール(「すぐにクリック」など)
- URLが短縮URLになっている
- メール本文が不自然な日本語
送信する際の注意
リンクを無効化して送る場合:
受信者がURLをコピー&ペーストする必要があることを、メール本文で説明しましょう。
例:
「セキュリティのため、下記URLはリンクになっていません。お手数ですが、コピーしてブラウザのアドレスバーに貼り付けてアクセスしてください。」
よくある質問
すべてのリンクを一度に無効化できる?
メール本文内であれば、「Ctrl + A」で全選択→「Ctrl + Shift + F9」ですべてのリンクを一度に解除できます。
無効化したリンクを再度有効にするには?
テキストを選択して「Ctrl + K」を押し、URLを入力し直せば再度リンクになります。
HTMLメールとテキストメールの違いは?
HTMLメールはリンクや画像、装飾が使えます。テキストメールは文字だけで、リンクは自動的に無効化されます。
Outlookのバージョンで違いはある?
基本的な操作は同じですが、一部のメニュー名や場所が異なる場合があります。Outlook 2013以降であれば、ほぼ同じ手順です。
スマートフォン版Outlookでも無効化できる?
スマートフォンアプリでは、デスクトップ版ほど詳細な設定はできません。基本的には、リンクを長押しして削除する程度の操作になります。
まとめ:目的に応じてリンクを管理しよう
Outlookのハイパーリンク無効化は、目的に応じて適切な方法を選びましょう。
自動リンク化を防ぐ場合
完全に無効化:
- オプション→メール→編集オプション→オートコレクト
- 「インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」のチェックを外す
- Outlookを再起動
一時的に防ぐ:
- URLを入力してスペース
- すぐに「Ctrl + Z」で取り消す
既存のリンクを解除する場合
個別に解除:
- リンクを右クリック
- 「ハイパーリンクの削除」を選択
一括解除:
- 「Ctrl + A」で全選択
- 「Ctrl + Shift + F9」を押す
無効化されたリンクを有効に戻す場合
設定を確認:
- デフォルトブラウザの設定
- Outlookのオートコレクト設定
- メール形式(HTML形式か)
問題が解決しない場合:
- レジストリの修復
- Outlookの修復
- Officeの再インストール
セキュリティのポイント
- 不審なメールのリンクはクリック前に確認
- 必要に応じてテキスト形式で表示
- 送信する際は受信者への配慮も忘れずに
リンクの無効化機能を適切に使って、安全で快適なメール環境を作りましょう。この記事を参考に、Outlookのリンク機能をコントロールしてくださいね!

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