「Outlookで送るメールのフォントが小さすぎる」「毎回フォントを変更するのが面倒」「相手に届くメールの文字が読みにくい」そんな悩みはありませんか?
メールのフォント設定は、読みやすさや印象を大きく左右する重要な要素です。適切なフォントサイズや書体を選ぶことで、相手にとって読みやすく、プロフェッショナルな印象を与えるメールが作れます。
Outlookでは、新規メール作成時のデフォルトフォント、返信時のフォント、メール閲覧時の表示フォントなど、さまざまな場面でフォントをカスタマイズできるんです。
今回は、Outlookのフォント設定を完全にマスターする方法を、基本から応用まで詳しく解説していきます。
Outlookのフォント設定の種類を理解しよう
Outlookには、いくつかの異なるフォント設定があります。まずはその違いを理解しましょう。
新規メール作成時のフォント
新しくメールを書く時に、最初から使われるフォントの設定です。
この設定を変更すると、毎回新規メールを作成するたびに、自動的に指定したフォントが適用されます。頻繁にメールを書く人にとって、最も重要な設定といえるでしょう。
返信・転送時のフォント
受信したメールに返信したり、転送したりする時のフォントです。
多くの場合、元のメールのフォントを維持するか、自分のデフォルトフォントを使うかを選択できます。
メール閲覧時の表示フォント
受信したメールを読む時に表示されるフォントの設定です。
送信者が設定したフォントを尊重するか、自分の見やすいフォントで強制表示するかを選べます。
新規メール作成時のデフォルトフォントを変更する
最もよく使う設定が、新規メール作成時のデフォルトフォントです。詳しい手順を見ていきましょう。
Windows版Outlookでの設定方法
- 「ファイル」タブをクリック:Outlook画面の左上にあるメニューです
- 「オプション」を選択:メニューの中から探しましょう
- 「メール」をクリック:左側のカテゴリ一覧から選びます
- 「ひな形およびフォント」をクリック:メール形式のセクションにあります
- 「新しいメッセージ」の「フォント」をクリック:詳細設定画面が開きます
- 好みのフォントを設定:書体、スタイル、サイズ、色を選択しましょう
- 「OK」を3回クリック:すべての設定画面を閉じて保存します
これで、次回から新規メールを作成する際に、設定したフォントが自動的に適用されます。
Web版Outlookでの設定方法
- 設定アイコンをクリック:画面右上の歯車マークです
- 「すべてのOutlook設定を表示」を選択:詳細設定画面に進みます
- 「メールの作成と返信」をクリック:左側のメニューから選びましょう
- フォント設定を変更:書体とサイズを選択します
- 「保存」をクリック:設定を確定させます
Web版では、デスクトップ版ほど細かい設定はできませんが、基本的なフォントとサイズの変更は可能です。
返信・転送時のフォント設定
メールに返信する時のフォント設定も、使いやすさに大きく影響します。
返信時のフォントオプション
「ファイル」→「オプション」→「メール」→「ひな形およびフォント」の画面で、以下の2つの設定ができます:
「返信または転送のメッセージ」のフォント:
この設定で、返信時に使うフォントを指定できます。新規メールとは別のフォントを設定することも可能です。
「メッセージに返信または転送するときに文字色を選択する」:
この設定をオンにすると、返信文と元のメール本文を色分けして表示できます。
元のメールのフォントを維持するか変更するか
返信時のベストプラクティスとしては、以下の考え方があります:
元のフォントを維持する場合:
- 相手が設定したスタイルを尊重できる
- メールのやり取りが統一感を持つ
- 書式が崩れにくい
自分のフォントに統一する場合:
- 一貫性のある見た目になる
- 自分が読みやすいフォントで作業できる
- ブランディングが統一される
ビジネスメールでは、元のフォントを維持することが一般的です。
メール閲覧時のフォント設定
受信したメールを読む時の表示フォントを変更する方法です。
表示フォントの設定方法
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」を開く:設定画面に進みます
- 「ひな形およびフォント」をクリック:フォント設定画面を表示しましょう
- 「メッセージの表示」セクションを確認:ここで表示フォントを設定します
- フォントを選択:自分が読みやすい書体とサイズを選びましょう
HTMLメールとテキストメールの表示
メールには、HTMLメールとテキストメールの2種類があります。
HTMLメール:
- 画像や色、書式が含められる
- 送信者が設定したフォントで表示される
- 読みやすく、デザイン性が高い
テキストメール:
- 文字だけのシンプルなメール
- 書式が一切含まれない
- 軽量で確実に届く
HTMLメールの場合、送信者が設定したフォントが優先されますが、Outlookの設定で強制的に自分のフォントで表示させることもできます。
おすすめのフォント設定
読みやすく、プロフェッショナルなメールを送るための、おすすめフォント設定を紹介します。
ビジネスメールに適したフォント
日本語フォント:
- メイリオ:丸みがあり読みやすい、画面表示に最適
- 游ゴシック:標準的で落ち着いた印象
- MS Pゴシック:シンプルで確実に表示される
英語フォント:
- Calibri:Outlookのデフォルト、現代的で読みやすい
- Arial:汎用性が高く、どの環境でも表示される
- Verdana:画面表示に最適化されている
フォントサイズの推奨設定
日本語の場合:
- 本文:10.5pt~11pt
- 小さすぎると読みにくい
- 大きすぎると幼稚な印象を与える
英語の場合:
- 本文:11pt~12pt
- 日本語より少し大きめが標準
避けるべきフォント設定
以下のような設定は、ビジネスメールでは避けましょう:
- 装飾的なフォント(ポップ体、手書き風など)
- 極端に小さいサイズ(9pt以下)
- 極端に大きいサイズ(14pt以上)
- 派手な色使い(赤や黄色の多用)
- 特殊なフォント(相手の環境にないフォント)
署名のフォント設定
メールの最後に自動的に挿入される署名のフォント設定も重要です。
署名のフォントを設定する方法
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」を開く:設定画面に進みましょう
- 「署名」をクリック:署名編集画面が表示されます
- 編集したい署名を選択:既存の署名を選ぶか、新規作成します
- 署名の本文を入力・編集:テキストを入力しましょう
- フォント設定を変更:編集画面のツールバーでフォント、サイズ、色を設定します
- 「保存」→「OK」をクリック:設定を確定させます
署名フォントのベストプラクティス
推奨される設定:
- 本文と同じフォントを使用する
- サイズは本文より1~2pt小さくする(9~10pt)
- 色はグレー系で控えめにする
- 重要な情報(名前、役職)のみ太字にする
避けるべき設定:
- 本文と大きく異なるフォント
- 多色使い
- 過度な装飾
- 大きすぎる署名
HTMLメールとテキストメールの選択
メールの形式によって、フォント設定の適用範囲が変わります。
メール形式の確認と変更
現在の形式を確認する方法:
- 新規メール作成画面を開く:メールを作成し始めます
- 「書式設定」タブを確認:リボンメニューから選びましょう
- 現在の形式を確認:「HTML」「テキスト」のどちらか表示されています
形式を変更する方法:
- 「書式設定」タブをクリック:メール作成画面で選択します
- 「HTML」または「テキスト」を選ぶ:形式のセクションから選択しましょう
デフォルトのメール形式を設定する
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」を開く:設定画面に進みます
- 「メッセージの作成」セクションを確認:上部にあります
- 「次の形式でメッセージを作成する」を選択:HTML、リッチテキスト、テキストから選びましょう
推奨:
特別な理由がなければ、HTML形式がおすすめです。フォント設定が柔軟に使え、読みやすいメールが作れます。
個別メールでフォントを一時的に変更する
デフォルト設定とは異なるフォントを、特定のメールだけに使いたい場合の方法です。
メール作成中にフォントを変更する
- 変更したい部分を選択:マウスでドラッグして範囲指定します
- 「書式設定」タブをクリック:リボンメニューから選びましょう
- フォント設定を変更:書体、サイズ、色、スタイルを選択します
よく使うツールバーの機能
メール作成画面の「書式設定」タブには、以下の便利な機能があります:
- フォント名:書体を選択
- フォントサイズ:文字の大きさを変更
- 太字(B):文字を太くする
- 斜体(I):文字を斜めにする
- 下線(U):文字に下線を引く
- フォントの色:文字色を変更
- 蛍光ペン:文字に背景色を付ける
これらを組み合わせて、強調したい部分を目立たせることができます。
フォント設定が反映されない時の対処法
設定したはずのフォントが適用されない場合のトラブルシューティングです。
Outlookを再起動する
最もシンプルな解決方法は、Outlookを完全に終了して再起動することです。
- Outlookを閉じる:右上の×ボタンで閉じます
- タスクマネージャーで確認:Ctrl+Shift+Escキーで開き、Outlookのプロセスが残っていないか確認しましょう
- Outlookを再度起動:スタートメニューから起動します
メール形式を確認する
テキスト形式のメールでは、フォント設定が適用されません。
確認方法:
- メール作成画面で「書式設定」タブを開く
- 「HTML」形式になっているか確認する
- テキスト形式になっていたら、HTMLに変更しましょう
テーマ設定との干渉を確認する
Outlookのテーマ設定が、フォント設定に影響を与えることがあります。
確認方法:
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」を開く
- 「ひな形およびフォント」をクリック
- 「テーマ」ボタンを確認:テーマが設定されていないか確認しましょう
- 必要に応じてテーマをオフ:「テーマなし」を選択します
相手側での表示を考慮した設定
自分の画面では完璧に見えても、相手の環境で崩れて表示されることがあります。
相手の環境にないフォントを避ける
特殊なフォントを使用すると、相手のパソコンにそのフォントがない場合、別のフォントに置き換わってしまいます。
安全なフォント(多くの環境で利用可能):
- メイリオ
- MS Pゴシック
- MS P明朝
- Calibri
- Arial
プレーンテキストに変換して確認する
相手の環境でどう見えるか確認したい場合:
- メールを作成:通常通りメールを書きます
- 「書式設定」タブを開く:リボンメニューから選択しましょう
- 「テキスト形式」をクリック:どのように見えるか確認できます
- 確認後、HTML形式に戻す:元の形式に戻しましょう
送信前プレビューで確認する
送信前に、実際の表示を確認する習慣を付けましょう。
- メール本文を最初から最後まで読み直す
- フォントサイズが適切か確認する
- 色使いが派手すぎないか確認する
- 重要な情報が読みやすく表示されているか確認する
よくある質問とトラブルシューティング
Q1:設定したフォントが毎回リセットされる
原因:
設定の保存に失敗しているか、別の設定が優先されている可能性があります。
対処法:
- 管理者権限でOutlookを実行する
- フォント設定を再度行い、すべての「OK」ボタンを確実にクリックする
- Outlookを再起動して設定が保存されているか確認する
Q2:日本語フォントが英数字に適用されない
原因:
多くの日本語フォントは、英数字に対して別のフォント(Arialなど)が自動的に使用される設計になっています。
対処法:
これは正常な動作です。日本語と英数字で異なるフォントが使われることで、全体的に読みやすくなります。
Q3:相手に届くメールのフォントが違う
原因:
相手のメールクライアントやデバイスによって、表示されるフォントが変わることがあります。
対処法:
完全に制御することはできませんが、標準的なフォント(メイリオ、Calibriなど)を使用することで、意図に近い表示になる可能性が高まります。
Q4:署名のフォントだけ変えたい
対処法:
署名の編集画面で、署名のテキストを選択してから個別にフォント設定を変更できます。本文とは別に設定可能です。
Q5:スマホで見ると文字が小さすぎる
原因:
デスクトップで適切なサイズでも、スマホの小さい画面では小さく見えることがあります。
対処法:
- フォントサイズを11pt以上に設定する
- 重要な情報は箇条書きで構造化する
- 長文を避け、簡潔なメールを心がける
まとめ
Outlookのフォント設定を適切に行うことで、読みやすく、プロフェッショナルなメールコミュニケーションが実現できます。
重要なポイントをおさらいしましょう:
- 新規メールのデフォルトフォントは「ファイル」→「オプション」→「メール」から設定
- ビジネスメールにはメイリオやCalibri、10.5~11ptが推奨
- 返信時と新規作成時で別のフォント設定が可能
- HTML形式のメールでフォント設定が有効
- 相手の環境を考慮した標準的なフォントを選ぶ
- 署名は本文より1~2pt小さめに設定する
フォント設定は一度行えば、その後ずっと快適にメールを書けるようになります。
自分にとって読みやすく、相手にとっても見やすいフォント設定を見つけて、効率的なメールコミュニケーションを実現してくださいね!


コメント