「OneNoteのファイルってどこに保存されているの?」「保存先を外付けドライブに変更したい…」「チームで使うために共有フォルダーに保存先を変更できる?」
OneNoteを使い始めると、データの保存先について疑問を持つ方が多いようです。特に、容量の問題や共有の必要性、バックアップの都合で保存先を変更したいと考える場面がよくありますよね。
この記事では、OneNoteの保存先の仕組みから具体的な変更方法まで、ファイル管理を効率的に行うためのテクニックを詳しく解説します。安全で使いやすい保存環境を構築して、快適なOneNoteライフを実現しましょう!
OneNote保存先の基本理解

OneNoteの保存方式
OneNoteには複数の保存方式があり、使用しているバージョンによって異なります。
クラウド保存(推奨)
- OneDrive または SharePoint に自動保存
- リアルタイム同期でデバイス間共有
- 自動バックアップと履歴管理
- インターネット接続時に最新版を維持
ローカル保存(従来型)
- パソコンのハードディスクに直接保存
- .one ファイル形式で管理
- 手動でのバックアップが必要
- デバイス間共有には別途設定が必要
ハイブリッド保存
- クラウドとローカルの両方で管理
- オフライン作業時はローカル、オンライン時はクラウド同期
- 最も柔軟性の高い方式
現在の保存先確認方法
まずは現在のOneNoteファイルがどこに保存されているかを確認しましょう。
デスクトップ版OneNoteでの確認
- 「ファイル」→「情報」をクリック
- 「設定」または「ノートブックの設定」を選択
- 「プロパティ」で保存場所を確認
保存先の表示例
クラウド保存の場合:
https://d.docs.live.net/[ユーザーID]/Documents/
ローカル保存の場合:
C:\Users\[ユーザー名]\Documents\OneNote Notebooks\
SharePoint保存の場合:
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https://[会社名].sharepoint.com/sites/[サイト名]/
UWPアプリでの確認 Windows 10/11版OneNoteの場合:
- 設定(歯車アイコン)をクリック
- 「オプション」を選択
- 同期設定で保存先を確認
クラウド保存先の変更
OneDriveからSharePointへの移行
移行が必要な場面
- 個人利用から企業利用への変更
- より大きなストレージ容量が必要
- 高度な権限管理が必要
- 企業のセキュリティポリシーに準拠
移行手順
- SharePointサイトでOneNote用ライブラリを作成
- 既存ノートブックをエクスポート
- SharePointに新しいノートブックを作成
- エクスポートしたデータをインポート
- 共有設定を適切に調整
詳細手順:
Step 1: エクスポート
・「ファイル」→「エクスポート」
・「ノートブック」を選択
・OneNoteパッケージ形式で保存
Step 2: SharePoint設定
・SharePointサイトにアクセス
・新しいOneNoteノートブックを作成
・適切な権限を設定
Step 3: インポート
・SharePointのOneNoteでインポート実行
・データの整合性を確認
・共有設定の調整
OneDriveアカウント間の移行
個人アカウントから職場アカウントへ
- 職場のMicrosoft 365アカウントでサインイン
- 個人アカウントのノートブックを共有
- 職場アカウントで受け取り
- 職場アカウント内にコピーを作成
- 個人アカウントからの共有を解除
注意点
- 移行中はデータのバックアップを必ず取る
- 共有設定はリセットされる
- 移行後に権限の再設定が必要
- 完了まで両方のアカウントを維持
ローカル保存先の変更
デフォルト保存先の変更
ローカル保存を使用する場合の保存先変更方法です。
新しいノートブック作成時の保存先指定
- 「ファイル」→「新規」
- 「このコンピューター」を選択
- 「フォルダーの選択」で任意の場所を指定
- ノートブック名を入力して作成
推奨保存先
用途別の推奨場所:
個人用:
D:\Documents\OneNote\(Dドライブがある場合)
C:\Users\[ユーザー名]\OneNote\
チーム用:
\\Server\Share\OneNote\(ネットワーク共有)
外付けドライブ:\OneNote\
バックアップ用:
外付けHDD:\Backup\OneNote\
NAS:\Backup\OneNote\
既存ノートブックの移動
すでに作成されているノートブックの保存先を変更する方法です。
手動移動の手順
- OneNoteを完全に終了
- エクスプローラーで現在の保存先を開く
- ノートブックフォルダーを新しい場所にコピー
- OneNoteで「開く」から新しい場所を指定
- 古い場所のファイルを削除(バックアップ後)
注意事項
- 移動中はOneNoteを必ず終了
- 移動前に必ずバックアップを取る
- 共有ノートブックは他のユーザーに事前連絡
- リンク切れが発生する可能性を考慮
外部ストレージへの保存
外付けドライブの活用
USBドライブへの保存 容量の大きなノートブックや持ち運び用途に適用:
設定手順:
1. 外付けドライブに「OneNote」フォルダーを作成
2. OneNoteで新しいノートブック作成時に該当フォルダーを指定
3. 定期的な同期確認を実施
メリット:
・大容量データの管理
・物理的なバックアップ
・ネットワークに依存しない
デメリット:
・デバイス間同期が困難
・ドライブの紛失リスク
・アクセス速度の問題
ネットワーク共有フォルダーの設定
企業環境での共有設定
- IT管理者にネットワーク共有フォルダーの作成を依頼
- 適切なアクセス権限を設定
- OneNoteで該当フォルダーを保存先に指定
- チームメンバーに共有パスを案内
権限設定の例
フォルダー権限:
・管理者:フルコントロール
・編集者:変更権限
・閲覧者:読み取り専用
ファイル権限:
・ノートブック作成者:フルアクセス
・共同編集者:編集権限
・参照者:読み取り専用
バックアップとセキュリティ
自動バックアップの設定
保存先を変更する際は、同時にバックアップ戦略も検討しましょう。
OneDriveの履歴機能活用
- OneDrive設定で「ファイル履歴」を有効化
- 保存期間を適切に設定(30日、90日、永続など)
- 削除されたファイルの復旧期間を設定
サードパーティバックアップツール
推奨ツール例:
・Acronis True Image
・EaseUS Todo Backup
・Windows標準のファイル履歴
設定項目:
・バックアップ頻度(毎日、週次、月次)
・保存先(外付けHDD、NAS、クラウド)
・世代管理(3世代、5世代、10世代)
・暗号化設定
セキュリティ考慮事項
保存先の暗号化
- BitLockerでドライブ全体を暗号化
- 重要なノートブックにパスワード保護を設定
- アクセス権限の定期的な見直し
アクセス監査
監査項目:
・ファイルアクセス履歴の確認
・不正アクセスの検知
・権限変更の記録
・バックアップの整合性確認
実施頻度:
・日次:重要ファイルのアクセスチェック
・週次:権限設定の確認
・月次:全体的なセキュリティ監査
・四半期:ポリシーの見直し
トラブルシューティング

よくある問題と解決法
保存先変更後にファイルが開けない
原因分析:
・パスの記録が更新されていない
・ファイルが完全にコピーされていない
・権限設定の問題
解決手順:
1. OneNoteの最近使ったファイル一覧をクリア
2. 「開く」から新しい保存先を直接指定
3. ファイルのプロパティで権限を確認
4. 必要に応じてファイルを再コピー
同期エラーが発生する クラウド保存先変更後の同期問題:
- インターネット接続を確認
- OneNoteアカウントでサインインし直し
- 手動同期を実行(Ctrl + S)
- キャッシュをクリアして再同期
共有設定が引き継がれない
対処法:
1. 新しい保存先で共有設定を再構築
2. 関係者に新しいアクセス方法を案内
3. 古い共有リンクを無効化
4. 新しい権限設定を確認
予防策:
・移行前に共有設定をドキュメント化
・段階的な移行で影響を最小化
・十分な案内期間を設ける
データ復旧と緊急対応
ファイル破損時の対応
- 自動バックアップからの復旧を試行
- OneDriveの履歴機能で過去バージョンを確認
- 共同編集者の端末から最新データを取得
- 最終手段として部分的な手動復旧
完全な移行失敗時の対処
緊急対応手順:
1. 作業を一時停止
2. 元の保存先の状態を確認
3. バックアップから暫定復旧
4. 移行計画を見直し
5. 段階的な再移行を実施
教訓活用:
・移行手順の詳細ドキュメント化
・テスト環境での事前検証
・ロールバック手順の準備
・関係者への十分な案内
最適化とメンテナンス
パフォーマンス向上
保存先によるパフォーマンス差
速度順(一般的な環境):
1. SSD(ローカル)> 高速
2. HDD(ローカル)> 中速
3. 有線LAN(ネットワーク)> 中速
4. WiFi(クラウド)> 低速
5. USB 2.0(外付け)> 低速
最適化のコツ:
・頻繁に使用するノートブックはSSDに保存
・アーカイブ用は外付けHDDでも可
・クラウド同期は安定した回線で実施
定期メンテナンス
月次メンテナンス項目
- 不要なノートブックの整理
- バックアップの完全性確認
- ストレージ容量の確認
- アクセス権限の見直し
- 同期状態の確認
年次メンテナンス項目
・保存先戦略の全体見直し
・セキュリティポリシーの更新
・バックアップ手順の検証
・災害復旧計画の確認
・新技術導入の検討
まとめ
OneNoteの保存先変更について、重要なポイントをまとめました。
効果的な保存先管理のコツは以下の通りです:
- 用途と環境に応じて最適な保存方式を選択
- 変更前に必ず完全なバックアップを作成
- 段階的な移行で影響を最小化
- セキュリティとアクセス性のバランスを考慮
- 定期的なメンテナンスでデータの安全性を確保
- トラブル時の復旧手順を事前に準備
OneNoteの保存先を適切に管理することで、データの安全性と利便性を両立できます。個人利用から企業利用まで、様々な場面で活用できるスキルとして、ぜひマスターしてください。
最初は設定が複雑に感じるかもしれませんが、一度適切に設定すれば長期間安心して使用できます。この記事を参考に、あなたの環境に最適な保存先設定を構築してくださいね!
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