OneDriveの同期がうまくいかなくて困っていませんか?「ファイルがいつまでも同期中のまま」「同期エラーが頻発する」「OneDriveが重くて動かない」といった問題は、OneDriveのリセットで解決できることがほとんどです。
この記事では、WindowsやMac、スマートフォンでOneDriveをリセットする方法を、初心者でも迷わずできるよう詳しく解説します。
OneDriveリセットとは?なぜ必要なの?

OneDriveリセットの基本概念
OneDriveリセットとは、OneDriveアプリの設定や同期状態を初期状態に戻すことです。アプリ自体は残りますが、同期の設定や一時ファイル、エラー情報などがすべてクリアされます。
リセットで解決できる問題
- ファイルが同期されない
- 「同期保留中」が続く
- OneDriveが重い・遅い
- 同期エラーが頻発する
- OneDriveアイコンが表示されない
データは失われる?安全性について
重要:OneDriveをリセットしてもデータは失われません
OneDriveをリセットしても、ファイルやデータが失われることはありません。OneDriveフォルダは同期を停止しますが、OneDrive.comでサインインしても、OneDriveにあるファイルまたはデータは引き続き使用できます。
リセットされるのは以下の設定のみです:
- 同期設定(どのフォルダを同期するかなど)
- アカウント情報
- 一時的なキャッシュファイル
- エラー履歴
Windows PCでOneDriveをリセットする方法
基本的なリセット手順
WindowsでOneDriveをリセットする最も確実な方法をご紹介します。
手順1:ファイル名を指定して実行を開く
- Windowsキー + Rを同時に押します
- 「ファイル名を指定して実行」ダイアログが開きます
手順2:リセットコマンドを入力
- 以下のコマンドをコピーして貼り付けます:
%localappdata%\Microsoft\OneDrive\onedrive.exe /reset
- OKをクリックします
手順3:OneDriveの再起動を確認
- タスクバーからOneDriveのアイコンが消え、1~2分後に再び表示されることを確認します
- アイコンが見えない場合は、隠れているインジケーターをクリックして確認してください
リセットコマンドが見つからない場合の対処法
「ファイルが見つかりません」というエラーが出た場合は、以下の代替コマンドを試してください:
C:\Program Files\Microsoft OneDrive\onedrive.exe /reset
または:
C:\Program Files (x86)\Microsoft OneDrive\onedrive.exe /reset
OneDriveが自動で起動しない場合
数分経ってもOneDriveアイコンが再度表示されない場合は、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウをもう一度開いて、「%localappdata%\Microsoft\OneDrive\onedrive.exe」と入力し、「OK」をクリックします。
Mac PCでOneDriveをリセットする方法
Mac版OneDriveのリセット手順
手順1:OneDriveを終了
- 上部のトレイにあるOneDriveクラウドアイコンをクリック
- 「基本設定」→「一時停止」→「OneDriveを終了する」を選択
手順2:OneDriveアプリの削除
- 「アプリケーション」フォルダで「OneDrive」を探します
- Controlキーを押しながらOneDriveをクリック
- 「パッケージコンテンツの表示」を選択
手順3:再インストール
- OneDriveアプリを削除
- App StoreまたはMicrosoft公式サイトから最新版をダウンロード
- 再インストール後、アカウントにサインインして設定を復元
スマートフォンでOneDriveをリセットする方法
iPhone・iPadでのリセット方法
アプリレベルでのリセット
- OneDriveアプリを開きます
- 「プロフィール」→「設定」→「アカウント」に移動
- リセットするアカウントを選択
- 「リセット」をタップ
完全リセット(再インストール)
- OneDriveアプリのアイコンを長押しして、OneDriveアプリをアンインストールします。コーナーにある「X」をタップして、削除の確認メッセージに同意してアプリを削除します
- 「スリープ/スリープ解除」と「ホーム」ボタンを同時に押し、Appleロゴが表示されるまで10秒以上長押しして、”ソフトリセット”を実行します
- App StoreからOneDriveアプリを再インストール
Android端末でのリセット方法
アプリ設定からのリセット
- 「設定」アプリを開きます
- 「アプリ」または「アプリケーション管理」を選択
- 「OneDrive」を見つけてタップ
- 「ストレージ」→「データを削除」または「キャッシュを削除」
完全リセット
- OneDriveアプリをアンインストール
- 携帯電話の電源が入っている状態で、音量を下げるボタンと電源ボタンを携帯電話が振動して再起動するまで長押しします
- Google PlayストアからOneDriveを再インストール
リセット後の初期設定方法

サインインと基本設定
アカウント設定
- OneDriveが起動したら、Microsoftアカウントでサインインします
- 「このフォルダーを使用する」を選択(既存のフォルダがある場合)
- 新しい場所にOneDriveを設置したい場合は「新しいフォルダーの選択」をクリック
同期フォルダの再設定
リセット前にいくつかのフォルダーのみを同期するように選択した場合、同期の完了後、それを再実行する必要があります。個人のOneDriveと職場または学校のOneDriveアカウントに対してこれを完了する必要があります。
同期フォルダの選択手順
- OneDriveアイコンを右クリック
- 「設定」を選択
- 「アカウント」タブで「フォルダーの選択」をクリック
- 同期したいフォルダにチェックを入れる
- 「OK」をクリック
ファイルオンデマンドの設定
容量を節約したい場合は、ファイルオンデマンド機能を有効にしましょう:
- OneDrive設定画面を開く
- 「設定」タブを選択
- 「ファイルオンデマンド」にチェックを入れる
OneDriveリセットで解決しない場合の対処法
追加のトラブルシューティング方法
OneDriveの再インストール
リセットでも問題が解決しない場合は、OneDriveを再インストールすると、同期の問題が解決され、すべてのOneDrive設定がリセットされることがあります。
手順
- 「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」を開く
- 「Microsoft OneDrive」を検索
- 「アンインストール」をクリック
- Microsoft公式サイトから最新版をダウンロード
- インストール後、アカウント設定を行う
リンクの解除と再リンク
PCのリンクを解除して再リンクすることで、OneDriveをリセットまたは移動する方法も効果的です。
手順
- OneDriveアイコンを右クリック
- 「設定」→「アカウント」タブを選択
- 「このPCのリンクを解除」をクリック
- 「アカウントのリンクを解除」で確定
- 再度OneDriveを起動してサインイン
システムレベルの対処法
Windows Updateの実行
OneDriveのバージョンが古いためエラーが発生して、更新・同期ができない可能性もあります。そのため、OneDriveをアップデートするのも1つの方法です。Windows Updateを行うと、OneDriveのバージョンが新しくなり問題が解決する場合があります。
- 「設定」→「更新とセキュリティ」を開く
- 「Windows Update」を選択
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 利用可能な更新があれば実行
OneDriveリセット時の注意点と予防策
リセット前の準備事項
重要データの確認
- OneDriveフォルダ内の重要ファイルを確認
- 同期されていないファイルがないかチェック
- 可能であれば事前にバックアップを作成
設定情報の記録
- 現在の同期フォルダ設定をメモ
- 特別な設定(ファイルオンデマンドなど)を記録
- 職場・学校アカウントの設定を確認
よくある問題と予防策
容量不足の解決
OneDriveの更新・同期ができないトラブルが起きる状況では、空き容量が不足している場合が多いです。
予防策
- 定期的にOneDriveの容量使用状況を確認
- 不要なファイルは定期的に削除
- 大きなファイルは圧縮してから保存
ファイル名とパスの制限
OneDriveで同期することができないファイルとして、ファイル名を含むパス全体の長さが400文字を超えている、ファイル名に「<, >, :, “, |, ?, *, /, \」などの不正な文字や記号が含まれているものがあります。
対策
- ファイル名は短く、シンプルに
- 特殊文字の使用を避ける
- フォルダの階層を深くしすぎない
OneDriveリセットの効果的な活用場面
リセットが特に有効なケース
同期エラーが頻発する場合
- OneDriveで一部のファイルが「同期保留中」を引き起こすしくみにより、特定のファイルで同期が止まってしまう
- 同期状態がリセットされることで、問題のあるファイルを特定しやすくなる
OneDriveが重い・遅い場合
- 長期間の使用で蓄積された一時ファイルが原因
- リセットにより不要なキャッシュがクリアされ、動作が軽快になる
複数アカウント使用時の問題
- 職場アカウントと個人アカウントの切り替えでエラーが発生
- リセット後に正しい順序でアカウントを設定し直すことで解決
定期メンテナンスとしての活用
月1回程度の軽いリセット
- 同期の一時停止と再開
- キャッシュファイルのクリア
- 設定の見直し
半年に1回程度の完全リセット
- 設定の完全初期化
- 不要な同期設定のクリーンアップ
- パフォーマンスの最適化
まとめ
OneDriveのリセットは、同期エラーや動作不良を解決する最も確実な方法です。データを失うことなく、OneDriveを初期状態に戻すことで、ほとんどの問題を解決できます。
この記事の重要ポイント
リセットは安全な操作です。データが失われることはありませんし、クラウド上のファイルはそのまま保持されます。むしろ、問題を放置するより早めにリセットすることをおすすめします。
Windows PCなら簡単にリセットできます。「Windowsキー + R」から「%localappdata%\Microsoft\OneDrive\onedrive.exe /reset」を実行するだけで、ほとんどの同期問題が解決します。
リセット後の再設定を忘れずに行いましょう。特に、リセット前に選択していた同期フォルダの設定は、もう一度設定し直す必要があります。
OneDriveの調子が悪いと感じたら、まずはこの記事で紹介したリセット方法を試してみてください。多くの場合、数分の作業で快適なOneDrive環境を取り戻すことができます。
トラブルを未然に防ぐためにも、定期的なメンテナンスとしてOneDriveのリセットを活用してみてくださいね。
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