OneDriveを使っていて、「マイファイル」と「エクスプローラー」の関係がよく分からない、どちらを使えばいいか迷う、といった経験はありませんか?実は、OneDriveには「Web版のマイファイル」と「エクスプローラーでの同期フォルダー」という2つの異なるアクセス方法があります。
この記事では、OneDriveの「マイファイル」とエクスプローラーでの操作について、その違いから実際の使い方まで、詳しく解説します。
OneDriveの「マイファイル」とは?

Web版OneDriveの基本構造
OneDriveをブラウザで開くと、画面左側に「ホーム」「マイファイル」「共有」などのメニューが表示されます。この中の「マイファイル」が、OneDriveにおける最上位のフォルダーに相当します。
マイファイルの特徴
- OneDriveのすべてのファイルとフォルダーの起点
- Web版Officeアプリでの編集が可能
- どのデバイスからでもブラウザでアクセス可能
- リアルタイムでの共有・協作機能
マイファイル内の基本フォルダー構成
マイファイルには、通常以下のようなフォルダーが作成されます:
- ドキュメント:文書ファイルの保存場所
- 画像:写真や画像ファイルの保存場所
- デスクトップ:デスクトップのバックアップ(設定時)
- その他、ユーザーが作成したカスタムフォルダー
エクスプローラーでのOneDriveフォルダー
ローカル同期フォルダーの仕組み
OneDrive同期アプリをインストールすると、パソコンのエクスプローラーにOneDriveフォルダーが表示されます。このフォルダーは、通常以下の場所に作成されます:
保存場所
C:\Users\[ユーザー名]\OneDrive
法人アカウントの場合
C:\Users\[ユーザー名]\OneDrive - [組織名]
エクスプローラーでの表示と操作
エクスプローラーでOneDriveを開く方法
- タスクバーからアクセス
- タスクバーのOneDriveアイコンをクリック
- 「フォルダーを開く」を選択
- エクスプローラーから直接アクセス
- エクスプローラーを開く
- 左側のナビゲーションペインで「OneDrive」を選択
- ファイル状態の確認
- 青い雲アイコン:オンラインのみ(ローカルに未保存)
- 緑のチェックマーク:ローカルとクラウド両方に保存済み
- 赤いバツマーク:同期エラー
マイファイルとエクスプローラーの使い分け
Web版マイファイルが適している場面
リアルタイム協作時
- 複数人での同時編集
- コメント機能の活用
- 共有設定の詳細管理
外出先での利用
- インターネット環境があればどこからでもアクセス
- デバイスを問わない操作性
- アプリのインストールが不要
大容量ファイルの管理
- ローカル容量を消費しない
- 必要な時だけダウンロード
エクスプローラーが適している場面
日常的なファイル操作
- ドラッグ&ドロップでの直感的操作
- ローカルアプリでの直接編集
- 高速なファイル検索
オフライン作業
- インターネット接続がない環境
- 同期済みファイルの編集
- 安定した作業環境
大量ファイルの操作
- フォルダー全体のコピー・移動
- 一括リネームや整理作業
同期設定と管理
同期するフォルダーの選択
すべてのフォルダーを同期する必要はありません。容量やパフォーマンスを考慮して、必要なフォルダーのみを選択できます。
同期フォルダーの設定手順
- 設定画面を開く
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリック
- 「ヘルプと設定」→「設定」を選択
- フォルダー選択
- 「アカウント」タブをクリック
- 「フォルダーの選択」をクリック
- 同期設定の調整
- 同期したいフォルダーにチェックを入れる
- 不要なフォルダーのチェックを外す
- 「OK」で設定完了
注意点
- 同期を解除したフォルダーはエクスプローラーから削除される
- Web版では引き続きアクセス可能
- 重要なシステムフォルダーは解除できない場合がある
ファイルオンデマンド機能
ファイルオンデマンドの活用
この機能により、すべてのファイルをエクスプローラーで表示しながら、必要な時だけローカルにダウンロードできます。
設定方法
- OneDriveの設定を開く
- 「同期とバックアップ」タブを選択
- 「ファイルオンデマンド」を有効にする
ファイル状態の管理
- 必要に応じて「常にこのデバイス上に保持する」を設定
- 不要なファイルは「空き容量を増やす」で解放
共有ファイルの扱い
他者から共有されたファイルへのアクセス
Web版での確認
- OneDriveのWeb版にアクセス
- 左メニューの「共有」をクリック
- 共有されたファイル・フォルダーを確認
エクスプローラーで表示する方法
共有フォルダーをエクスプローラーで操作するには、特別な設定が必要です。
- 前提条件の確認
- 共有者が「編集可能」権限を設定している
- 「表示のみ」では同期不可
- 同期設定の手順
- Web版OneDriveで共有フォルダーを開く
- フォルダー上部の「同期」ボタンをクリック
- または「マイファイルへのショートカットの追加」を選択
- エクスプローラーでの確認
- OneDriveフォルダーを更新
- 追加された共有フォルダーを確認
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法
エクスプローラーにOneDriveが表示されない
- OneDrive同期アプリがインストールされているか確認
- サインイン状態を確認
- アプリの再起動を試行
共有フォルダーが同期されない
- 共有権限が「編集可能」になっているか確認
- Web版で「同期」ボタンが表示されるか確認
- 一度ショートカットを削除してから再追加
同期が止まってしまう
- インターネット接続を確認
- OneDriveの容量制限を確認
- ファイル名に使用できない文字が含まれていないか確認
OneDriveフォルダーの移動
Cドライブの容量不足対策
OneDriveフォルダーは別のドライブに移動できます。
移動手順
- リンク解除
- OneDrive設定から「このPCのリンクを解除」
- アカウントのリンク解除を実行
- フォルダー移動
- エクスプローラーでOneDriveフォルダーを移動
- 移動先(例:D:\OneDrive)にフォルダーを配置
- 再設定
- OneDriveアプリを再起動
- 移動先フォルダーを指定してセットアップ完了
効果的な活用方法
使い分けのベストプラクティス
日常作業のワークフロー
- ローカル作業:エクスプローラーで効率的にファイル操作
- 共有・協作:Web版で詳細な権限設定と共同編集
- 外出先アクセス:モバイルアプリやWeb版で確認・編集
容量管理の工夫
- 頻繁に使用するファイルのみローカル同期
- アーカイブデータはオンラインのみで保存
- 定期的な同期設定の見直し
セキュリティ対策
アクセス管理
- 共有フォルダーの権限を定期的に確認
- 不要な共有設定の削除
- 二段階認証の設定
データ保護
- 重要ファイルの複数箇所への保存
- 削除したファイルのごみ箱確認
- バージョン履歴機能の活用
まとめ
OneDriveの「マイファイル」とエクスプローラーは、それぞれ異なる強みを持った操作方法です。
重要なポイント
- マイファイル(Web版):共有・協作・外出先利用に最適
- エクスプローラー(同期):日常的なファイル操作・オフライン作業に便利
- 使い分け:作業内容と環境に応じて適切に選択
実践的な活用法
- 日常的なファイル操作はエクスプローラーを活用
- 他者との共有・協作はWeb版を使用
- 容量管理のため同期フォルダーを適切に選択
- ファイルオンデマンド機能でストレージを効率化
適切な使い分けにより、OneDriveの機能を最大限に活用し、効率的なファイル管理と協作環境を構築できます。定期的な設定見直しと、目的に応じた操作方法の選択が、快適なOneDrive利用の鍵となります。
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