OneDriveを使っていて、「Cドライブの容量が足りなくなった」「別のドライブに移動したい」と思ったことはありませんか?OneDriveは初期設定では、通常Cドライブのユーザーフォルダ内に保存されますが、実は保存先を簡単に変更することができるんです。
保存先を変更することで、SSDの容量を節約したり、より大容量のハードディスクを活用したりできます。また、複数のドライブを使い分けることで、システムの動作も軽快になることが多いんですね。
この記事では、OneDriveの保存先を安全に変更する方法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。事前準備から実際の移動手順、注意点まで詳しくお伝えしますので、安心して作業を進めてくださいね。
OneDriveの保存先について理解しよう

現在の保存先を確認する方法
まず、OneDriveが現在どこに保存されているかを確認しましょう。
エクスプローラーでの確認
- エクスプローラーを開く
- 左側のナビゲーションペインで「OneDrive」をクリック
- アドレスバーに表示されるパスが現在の保存先
通常は「C:\Users\(ユーザー名)\OneDrive」となっているはずです。
OneDrive設定での確認
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリック
- 「設定」を選択
- 「アカウント」タブで「リンク解除」の下に表示されるパス
この方法でも現在の保存場所を確認できます。
保存先変更のメリット
容量の節約 SSDをシステムドライブとして使っている場合、OneDriveのファイルを別のドライブに移すことで、システムの動作を軽快に保てます。
データの整理 作業用ファイルとシステムファイルを分けることで、バックアップやメンテナンスが楽になるんです。また、将来的にシステムを再インストールする際も、データを保護しやすくなります。
パフォーマンスの向上 複数のドライブに負荷を分散することで、全体的なシステムパフォーマンスが向上することもあります。
この章では基本的な理解を深めました。次に、実際の変更手順を見ていきましょう。
保存先変更の事前準備
バックアップの作成
保存先を変更する前に、必ずバックアップを作成しておきましょう。
重要ファイルの確認 OneDriveフォルダ内にある重要なファイルをリストアップして、別の場所にコピーしておくことをおすすめします。特に、作業中のドキュメントや編集中のファイルは、念のため手動でバックアップを取っておくと安心ですね。
同期状況の確認 移動作業を始める前に、すべてのファイルが正常に同期されているかを確認してください。未同期のファイルがあると、移動後にデータが失われる可能性があります。
移動先ドライブの準備
容量の確認 移動先のドライブに十分な空き容量があるかを確認しましょう。OneDriveフォルダのサイズに加えて、今後の拡張分も考慮して、余裕を持った容量を確保することが大切です。
アクセス権限の確認 移動先のドライブが正常にアクセスできることを確認してください。外付けドライブの場合は、常時接続されている状態にしておく必要があります。
同期の一時停止
安全な移動のために 移動作業中は、OneDriveの同期を一時停止しておくことをおすすめします。
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリック
- 「同期の一時停止」を選択
- 適切な時間を選択(2時間程度)
これにより、移動中にファイルが変更されることを防げます。
この章では事前準備について説明しました。続いて、具体的な変更手順を見ていきましょう。
保存先変更の手順(方法1:設定からの変更)
OneDriveアカウントのリンク解除
最も安全で確実な方法は、一度OneDriveアカウントとのリンクを解除してから、新しい場所で再設定する方法です。
リンク解除の手順
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリック
- 「設定」を選択
- 「アカウント」タブを開く
- 「このPCのリンクを解除」をクリック
- 確認メッセージで「アカウントのリンクを解除」をクリック
注意事項 リンクを解除しても、ローカルのファイルは削除されません。クラウド上のデータも安全に保管されています。
新しい保存先での再設定
OneDriveの再起動
- スタートメニューからOneDriveを起動
- Microsoftアカウントでサインイン
- 「OneDriveフォルダーの場所を変更」画面が表示される
保存先の指定
- 「場所の変更」をクリック
- 移動先のドライブとフォルダを選択
- 新しいフォルダ名を入力(例:D:\OneDrive)
- 「フォルダーの選択」をクリック
同期設定の確認
- 同期するフォルダを選択
- 「次へ」をクリック
- 同期が開始されるのを確認
同期完了の確認
ファイルの確認 新しい場所にファイルがダウンロードされていることを確認しましょう。大容量のファイルがある場合は、完全な同期に時間がかかることがあります。
古いフォルダの削除 新しい場所での同期が完了したら、古いOneDriveフォルダを削除できます。ただし、念のため数日は残しておくことをおすすめします。
この章では設定からの変更方法をお伝えしました。次に、別の方法も見ていきましょう。
保存先変更の手順(方法2:フォルダ移動)
シンボリックリンクを使用した方法
上級者向けですが、シンボリックリンクを使って保存先を変更する方法もあります。
コマンドプロンプトでの操作
- OneDriveを完全に終了
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
- 現在のOneDriveフォルダを別の場所に移動
- mklink コマンドでシンボリックリンクを作成
具体的なコマンド例
move "C:\Users\[ユーザー名]\OneDrive" "D:\OneDrive"
mklink /D "C:\Users\[ユーザー名]\OneDrive" "D:\OneDrive"
注意点 この方法は高度な知識が必要です。間違った操作をするとシステムに影響が出る可能性があるため、慎重に行ってください。
レジストリ編集による方法
さらに上級者向け レジストリエディタを使用して、OneDriveの保存先情報を直接変更する方法もありますが、システムへのリスクが高いため、特別な理由がない限りおすすめしません。
レジストリを変更する場合は、必ず事前にバックアップを作成してください。
この章では高度な変更方法をお伝えしました。続いて、よくある問題と解決策を見ていきましょう。
よくある問題と解決策
移動後に同期が始まらない
考えられる原因
- ネットワーク接続の問題
- OneDriveアプリの不具合
- 権限設定の問題
解決方法
- OneDriveアプリを再起動
- インターネット接続を確認
- ファイルとフォルダの権限を確認
- 必要に応じてOneDriveを再インストール
ファイルが重複して表示される
原因と対処 移動作業中にファイルが重複することがあります。
確認手順
- ファイルのタイムスタンプを比較
- ファイルサイズを確認
- 内容が同じ場合は新しい方を残す
- 古い重複ファイルを削除
容量不足エラー
移動先の容量確保 移動先のドライブに十分な容量がない場合のエラーです。
対処方法
- 不要なファイルを削除
- 別のドライブを選択
- OneDriveの同期対象フォルダを減らす
アクセス権限のエラー
権限の確認と修正 移動先フォルダにアクセス権限がない場合のエラーです。
解決手順
- フォルダを右クリックして「プロパティ」
- 「セキュリティ」タブを開く
- ユーザーアカウントの権限を確認
- 必要に応じて「フルコントロール」を付与
この章では問題解決について説明しました。次に、移動後の最適化について見ていきましょう。
移動後の最適化設定

同期設定の見直し
選択同期の活用 新しい環境では、必要なフォルダのみを同期するように設定を見直しましょう。
設定変更の手順
- OneDriveの設定を開く
- 「アカウント」タブで「フォルダーの選択」
- 同期が必要なフォルダのみにチェック
- 「OK」をクリック
これにより、ローカルストレージの使用量を最適化できます。
ファイル オンデマンドの設定
容量節約機能の活用 Windows 10以降では、ファイル オンデマンド機能を使って、さらなる容量節約が可能です。
有効化の方法
- OneDriveの設定から「設定」タブ
- 「容量を節約し、ファイルを使用するときにダウンロード」にチェック
- 設定を保存
バックアップ設定の確認
重要フォルダの保護 デスクトップ、ドキュメント、ピクチャフォルダの自動バックアップ設定を確認しましょう。
設定確認の手順
- OneDriveの設定から「バックアップ」タブ
- 「バックアップを管理」をクリック
- 必要なフォルダを選択して有効化
パフォーマンスの調整
帯域幅の設定 ネットワーク帯域幅の使用量を調整することで、他のアプリケーションへの影響を最小限に抑えられます。
調整方法
- OneDriveの設定から「ネットワーク」タブ
- アップロード・ダウンロード速度の制限を設定
- 適切な値を入力(通常は最大速度の70%程度)
この章では最適化設定について説明しました。最後に、今後の管理について見ていきましょう。
今後の管理とメンテナンス
定期的な容量チェック
月次点検の習慣 移動後も、定期的に容量使用状況をチェックしましょう。
確認項目
- OneDriveフォルダのサイズ
- 移動先ドライブの空き容量
- 不要ファイルの有無
- 同期エラーの発生状況
容量管理のコツ 古いファイルや大容量ファイルは、定期的に整理することが大切です。特に、動画ファイルや古いプロジェクトファイルは、アーカイブ用の別の場所に移動することを検討してみてくださいね。
フォルダ構造の整理
効率的な管理 移動を機に、フォルダ構造を見直すのも良いタイミングです。
整理のポイント
- プロジェクトごとのフォルダ分け
- 日付やカテゴリによる分類
- アーカイブフォルダの作成
- 共有フォルダと個人フォルダの分離
他のデバイスでの設定確認
複数デバイスでの同期 保存先を変更した後は、他のデバイス(スマートフォンやタブレット)でも正常に同期されているかを確認しましょう。
確認手順
- 各デバイスでOneDriveアプリを開く
- 最新のファイルが表示されているかチェック
- 必要に応じてアプリを再起動
バックアップ戦略の見直し
多重バックアップの重要性 OneDriveは便利ですが、それだけに依存するのはリスクがあります。
推奨する戦略
- 重要ファイルの外付けドライブへのコピー
- 他のクラウドサービスとの併用
- 定期的なローカルバックアップの実行
これにより、万が一の際にもデータを確実に保護できます。
まとめ
OneDriveの保存先を変更する方法について、基本的な手順から高度な方法まで詳しくご紹介しました。
重要なポイントをまとめると次の通りです:
- 事前のバックアップと準備が成功の鍵
- 設定からの変更が最も安全で確実
- 移動後の最適化設定で快適に利用
- 定期的なメンテナンスで長期的な安定性を確保
- 複数のバックアップ戦略でデータを保護
OneDriveの保存先変更は、一見複雑に思えるかもしれませんが、正しい手順を踏めば安全に実行できます。特に、容量不足に悩んでいる方や、システムのパフォーマンスを向上させたい方には、とても有効な方法です。
今回ご紹介した方法を参考にして、あなたの環境に最適な設定を見つけてくださいね。移動後は、新しい環境でのOneDriveライフを存分に楽しんでください。きっと、より効率的で快適なファイル管理ができるようになるはずです。
不明な点があれば、無理をせずに専門家やサポートに相談することも大切です。データは貴重な資産ですから、安全第一で作業を進めてくださいね。
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