Office365を使っていて、何度もサインイン画面が表示されて困っていませんか?
メールを確認しようとしたら、またパスワード入力。WordやExcelを開こうとしたら、またサインイン画面。こんな状況が続くと、仕事の効率も下がってしまいますよね。
実は、Office365で繰り返しサインインを求められる現象には、いくつかの明確な原因があります。
この記事では、Office365のサインイン問題が起こる理由と、具体的な解決方法を分かりやすく解説していきます。設定を少し変えるだけで、快適に使えるようになることも多いんです。
Office365で繰り返しサインインを求められる5つの原因

まずは、なぜこのような問題が起こるのか、主な原因を見ていきましょう。
1. 資格情報が正しく保存されていない
資格情報とは、あなたのメールアドレスとパスワードのことです。
Windowsには「資格情報マネージャー」という機能があり、ここにOffice365のログイン情報が保存されています。しかし、この情報が破損したり、正しく保存されていなかったりすると、毎回サインインを求められることになります。
2. Cookieやキャッシュの問題
ブラウザ版のOffice365を使っている場合、Cookieやキャッシュに問題があると、サインイン状態が維持されません。
Cookieとは、ウェブサイトがあなたのログイン状態を記憶するための小さなデータファイルのことです。これが削除されたり破損したりすると、再度サインインが必要になります。
3. 多要素認証(MFA)の設定
多要素認証は、パスワードに加えてスマートフォンのアプリや認証コードで本人確認を行うセキュリティ機能です。
組織によっては、一定期間ごとに多要素認証を求める設定になっていることがあります。これはセキュリティを高めるための仕組みですが、頻繁に求められる場合は設定を見直す必要があるかもしれません。
4. アカウントの同期に関する問題
複数のMicrosoftアカウントを使っている場合、アカウント間の同期がうまくいかず、サインインを繰り返し求められることがあります。
特に、個人用アカウントと会社用アカウントを同じデバイスで使っている場合に、この問題が発生しやすくなります。
5. ネットワークやプロキシの設定
会社のネットワークでプロキシサーバーを経由している場合、その設定が原因でサインイン情報が正しく保持されないことがあります。
プロキシサーバーとは、インターネットとあなたのパソコンの間に入って通信を中継するサーバーのことです。
具体的な解決方法
それでは、実際にどうすれば問題を解決できるのか、効果的な方法を順番に紹介していきます。
方法1:資格情報マネージャーをクリアする
Windowsの資格情報マネージャーに保存されている古い情報を削除することで、問題が解決することがあります。
手順:
- Windowsの検索ボックスに「資格情報マネージャー」と入力
- 「資格情報マネージャー」を開く
- 「Windows資格情報」タブを選択
- Office365に関連する項目(例:outlook.office365.comなど)を探す
- その項目を展開して「削除」をクリック
- パソコンを再起動
- Office365に再度サインインする
この方法で、新しい資格情報が正しく保存されるようになります。
方法2:ブラウザのCookieとキャッシュをクリアする
ブラウザ版のOffice365を使っている場合は、この方法が効果的です。
Microsoft Edgeの場合:
- ブラウザ右上の「…」メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 「プライバシー、検索、サービス」をクリック
- 「閲覧データをクリア」の「クリアするデータの選択」をクリック
- 「Cookieおよびその他のサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「今すぐクリア」をクリック
他のブラウザ(Chrome、Firefoxなど)でも、同様の手順でクリアできます。
方法3:「サインインしたままにする」を有効にする
サインイン画面で「サインインしたままにする」オプションにチェックを入れることで、サインイン状態が長く維持されます。
注意点:
共有パソコンや公共の場所では、セキュリティ上この設定は避けた方が安全です。自分専用のパソコンでのみ使用しましょう。
方法4:Officeアプリを再インストールする
デスクトップ版のOfficeアプリで問題が起こっている場合、アプリ自体に不具合がある可能性があります。
手順:
- 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
- Microsoft 365を探して「アンインストール」
- パソコンを再起動
- Office.comにアクセスしてサインイン
- 「Officeのインストール」からアプリを再インストール
再インストール後は、最新版のOfficeが正しく動作するようになります。
方法5:プロキシ設定を確認する
会社のネットワークを使っている場合、IT部門に相談してプロキシ設定を確認してもらいましょう。
自分で確認する場合は、以下の手順で設定を見ることができます:
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」
- 「プロキシ」を選択
- プロキシ設定が正しいか確認
この部分は専門的な設定なので、分からない場合は社内のIT担当者に相談することをおすすめします。
よくある質問と追加の対処法
「組織がこのデバイスを管理しています」と表示される場合
これは、会社や学校がデバイスを管理している状態を示しています。
この場合、サインインの頻度は組織のセキュリティポリシーによって決められているため、個人での変更は難しいことがあります。頻繁すぎると感じる場合は、IT管理者に相談してみましょう。
特定のアプリだけでサインインを求められる
OutlookやTeamsなど、特定のアプリだけで問題が起こる場合は、そのアプリの設定をリセットすることが効果的です。
アプリの設定から「アプリをリセット」または「修復」オプションを探してみてください。
モバイルアプリでサインインを求められる
スマートフォンやタブレットのOfficeアプリで同じ問題が起こる場合は、アプリのデータとキャッシュをクリアしてから再サインインしてみましょう。
アプリの設定からデータ削除を行えます。
セキュリティと利便性のバランス
サインインを求められる頻度が高いのは、実はセキュリティ機能が正しく働いている証拠でもあります。
特に重要なビジネスデータを扱う場合、多少の手間をかけてでも安全性を確保することは大切です。
ただし、あまりにも頻繁すぎる場合は、上記の方法で改善できることが多いので、試してみる価値は十分にあります。
まとめ:快適なOffice365環境を作ろう
Office365で何度もサインインを求められる問題は、多くの場合、資格情報の保存やCookie、アプリの設定に原因があります。
今日紹介した解決方法をまとめると:
- 資格情報マネージャーをクリアして再設定する
- ブラウザのCookieとキャッシュを削除する
- 「サインインしたままにする」オプションを活用する
- Officeアプリを再インストールする
- プロキシ設定を確認する(必要に応じてIT部門に相談)
まずは簡単な方法から試してみて、それでも解決しない場合は次の方法に進んでいくのがおすすめです。
多くの場合、これらの対処法のどれかで問題は解決します。それでも改善しない場合は、Microsoftのサポートや社内のIT部門に相談してみましょう。
快適なOffice365環境で、効率よく仕事を進めていきましょう!

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