他のアプリからNotionに乗り換えたいけど、今までのデータはどうなるの?もしNotionが使えなくなったら、大切な情報は失われてしまうの?
こんな不安を感じたことはありませんか?
実は、Notionには充実したインポート機能とエクスポート機能があります。EvernoteやGoogle Docs、Trelloなど、他のツールからデータを簡単に移行できるんです。また、定期的にエクスポートしておけば、大切なデータをしっかり守れます。
この記事では、Notionのインポート・エクスポート機能を徹底解説します。データ移行を考えている方も、バックアップを取りたい方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
インポート機能とは?基本を理解しよう

まずは、インポート機能の基本から押さえておきましょう。
インポートとは?
インポート(Import)とは、外部のファイルやデータをNotionに取り込む機能のことです。「読み込み」や「データ移行」と言い換えることもできます。
他のアプリで作成したメモやドキュメントを、Notionのページとして取り込めるんです。これにより、以前使っていたツールからNotionへの移行がスムーズに行えます。
Notionが対応しているインポート形式
Notionは、以下のような様々な形式のインポートに対応しています。
- Markdown(.md):シンプルな記法で書かれたテキストファイル
- HTML(.html):ウェブページの形式
- Word文書(.docx):Microsoft Wordのファイル
- PDF:PDFドキュメント
- CSV:表計算データ
さらに、特定のアプリからの直接インポートにも対応しています。
- Evernote:ノートアプリの定番
- Trello:かんばん方式のプロジェクト管理ツール
- Asana:タスク管理・プロジェクト管理ツール
- Google Docs:Googleのドキュメントサービス
基本的なファイルをインポートする方法
それでは、実際にファイルをインポートしてみましょう。
単一ファイルをインポートする手順
- Notionを開き、新しいページを作成(または既存のページを開く)
- ページ内の任意の場所をクリック
- 「/」(スラッシュ)を入力してメニューを開く
- 「ファイルをアップロード」または「インポート」を選択
- パソコンからファイルを選択
- ファイルが自動的に変換され、Notionのページとして表示される
複数ファイルをまとめてインポート
大量のファイルを一度にインポートすることもできます。
- 左サイドバーの「設定」をクリック
- 「設定とメンバー」画面が開く
- 「インポート」を選択
- インポート元の形式を選ぶ
- ファイルまたはフォルダを選択
- インポート先のワークスペースを指定
- 「インポート」ボタンをクリック
これで、選択したすべてのファイルがNotionに取り込まれます。フォルダ構造も保持されるので、整理された状態で移行できるんです。
Evernoteからインポートする方法
Evernoteユーザーの方も多いと思うので、詳しく解説します。
事前準備:Evernoteからデータをエクスポート
まず、Evernoteからデータを書き出す必要があります。
- Evernoteアプリを開く
- インポートしたいノートブックを選択
- メニューから「エクスポート」を選択
- 「ENEX形式」で保存
- ファイルをパソコンに保存
NotionへENEXファイルをインポート
- Notionの「設定」→「インポート」を開く
- 「Evernote」を選択
- 先ほど保存したENEXファイルを選択
- インポート設定を確認(ノートブック構造、タグなど)
- 「インポート」をクリック
インポートが完了すると、Evernoteのノートブック構造がそのまま再現されます。画像や添付ファイルもしっかり移行されるので安心です。
Google DocsやTrelloからインポートする方法
他のよく使われるツールからの移行方法も見ていきましょう。
Google Docsからのインポート
Google Docsは直接インポートできます。
- Notionの「設定」→「インポート」を開く
- 「Google Docs」を選択
- Googleアカウントでログイン
- インポートしたいドキュメントを選択
- 「インポート」をクリック
文章の書式や画像もしっかり保持されます。
Trelloからのインポート
かんばん形式のボードも移行できます。
- 「設定」→「インポート」から「Trello」を選択
- Trelloアカウントでログイン
- インポートしたいボードを選択
- 「インポート」をクリック
Trelloのカード、リスト、メンバー、添付ファイルがすべてNotionのデータベースとして再現されます。
エクスポート機能とは?基本を理解しよう
次は、データを書き出すエクスポート機能について見ていきます。
エクスポートとは?
エクスポート(Export)とは、Notionのデータを外部ファイルとして書き出す機能です。「バックアップ」や「データの書き出し」と言い換えることもできます。
エクスポートすることで、Notionの外でデータを保存したり、他のアプリで使用したりできるようになります。
エクスポートの主な用途
- バックアップ:データを定期的に保存して、万が一に備える
- データ移行:Notionから他のツールへ移る場合
- 印刷用:PDFにして印刷や配布に使う
- オフライン閲覧:インターネットがない環境で見たい
- 長期保存:重要な記録を安全に保管
Notionからデータをエクスポートする方法
エクスポートの手順を詳しく見ていきましょう。
単一ページをエクスポート
- エクスポートしたいページを開く
- ページ右上の「…」メニューをクリック
- 「エクスポート」を選択
- エクスポート形式を選ぶ(後述)
- 「エクスポート」ボタンをクリック
- ファイルがダウンロードされる
ワークスペース全体をエクスポート
すべてのデータをまとめてエクスポートすることもできます。
- 左サイドバーの「設定」をクリック
- 「設定とメンバー」を開く
- 「設定」タブ内の「すべてをエクスポート」を選択
- エクスポート形式を選ぶ
- 「エクスポート」をクリック
- 処理が完了するとダウンロードリンクがメールで届く
大量のデータがある場合、処理に数分から数十分かかることがあります。気長に待ちましょう。
エクスポート形式の選び方
Notionでは、3つのエクスポート形式が選べます。それぞれの特徴を理解して、目的に合わせて選びましょう。
1. Markdown & CSV形式
特徴
- テキストベースのシンプルな形式
- ファイルサイズが小さい
- 他のアプリでも読み込みやすい
- 書式は一部失われる可能性がある
おすすめの用途
- 他のメモアプリへの移行
- テキストエディタでの編集
- バージョン管理システムでの管理
- ブログ記事の下書き転用
2. HTML形式
特徴
- ウェブページとして保存される
- 書式や画像がきれいに保持される
- ブラウザで開いてそのまま閲覧できる
- 編集には不向き
おすすめの用途
- ウェブサイトでの公開
- オフラインでの閲覧
- デザインを保持した保存
- プレゼン資料の共有
3. PDF形式
特徴
- 文書の見た目が完全に固定される
- 印刷に最適
- どのデバイスでも同じ見た目で表示される
- 編集はできない
おすすめの用途
- 正式な書類として保存
- 印刷して配布
- 取引先への資料提出
- 長期保存用のアーカイブ
どれを選ぶべき?
- バックアップ目的:Markdown & CSV(後で再インポート可能)
- 閲覧だけしたい:HTMLまたはPDF
- 他のツールで使いたい:Markdown & CSV
- 印刷したい:PDF
サブページを含めてエクスポートする設定

エクスポートする際、重要な設定があります。
サブページの扱い
ページの中に子ページ(サブページ)がある場合、それらも一緒にエクスポートするかどうかを選べます。
エクスポート設定画面で、次のオプションが表示されます。
- サブページを含める:チェックを入れると、すべての子ページも一緒にエクスポート
- サブページを除外:チェックを外すと、現在のページのみエクスポート
プロジェクト全体をバックアップしたい場合は、必ずサブページを含める設定にしましょう。
ファイルと画像の扱い
画像やPDFなどの添付ファイルをどう扱うかも選べます。
- すべてのファイルを含める:おすすめの設定。すべてが保存される
- ファイルを含めない:テキストだけが欲しい場合
特に理由がなければ、「すべてのファイルを含める」を選んでおきましょう。
エクスポートしたファイルの保存場所
エクスポートしたデータをどこに保存するかも重要です。
おすすめの保存先
1. クラウドストレージ
Google DriveやDropbox、iCloudなどに保存すれば、複数のデバイスからアクセスでき、紛失のリスクも減ります。
2. 外付けハードディスク
大切なデータは物理的なストレージにも保存しておくと安心です。クラウドとは別の場所に保管することで、二重のバックアップになります。
3. ローカルのフォルダ
パソコン内に専用のバックアップフォルダを作って整理する方法もあります。定期的に外部にコピーすることを忘れずに。
バックアップの3-2-1ルール
重要なデータは、次のルールで保存するのがおすすめです。
- 3つのコピーを作る(オリジナル + バックアップ2つ)
- 2種類の異なるメディアに保存(クラウドと外付けHDDなど)
- 1つは別の場所に保管(自宅とオフィス、またはクラウドと物理ストレージ)
エクスポートしたデータを再インポートする方法
バックアップしたデータを、後からNotionに戻すこともできます。
Markdown & CSV形式の再インポート
Markdown形式でエクスポートしたデータは、そのまま再インポートできます。
- 「設定」→「インポート」を開く
- 「Markdown & CSV」を選択
- エクスポートしたZIPファイルを選択
- インポート先を指定
- 「インポート」をクリック
ページ構造やリンクもほぼ完全に復元されます。これが、バックアップにMarkdown形式を推奨する理由です。
HTML・PDF形式の制限
HTMLやPDF形式でエクスポートしたデータは、Notionのページとしては再インポートできません。これらは「閲覧用」の形式だと考えましょう。
自動バックアップの設定は可能?
残念ながら、Notionには自動バックアップ機能がありません。
手動でのバックアップが必要
定期的に手動でエクスポートする必要があります。重要なデータを扱っている場合は、カレンダーにリマインダーを設定して、月1回や週1回など定期的にバックアップを取る習慣をつけましょう。
サードパーティツールの活用
一部のサードパーティツールは、Notion APIを使って自動バックアップを提供しています。ただし、これらは公式サポートではないため、信頼性やセキュリティを十分に確認してから使用してください。
よくあるトラブルと解決方法
インポート・エクスポート時によく起きる問題と対処法です。
インポートがうまくいかない
ファイル形式が対応していない、ファイルサイズが大きすぎる、ファイルが破損しているなどの原因が考えられます。
対処法
- ファイル形式を確認する
- ファイルを小さく分割してみる
- 別のブラウザで試してみる
- インターネット接続を確認する
エクスポートしたファイルが開けない
ZIPファイルを解凍していない、または解凍ツールがないことが原因です。
対処法
- ダウンロードしたZIPファイルを右クリック
- 「すべて展開」または「解凍」を選択
- 展開されたフォルダ内のファイルを開く
画像が表示されない
エクスポート時に「ファイルを含める」設定をオンにしていなかった可能性があります。
対処法
- もう一度エクスポートをやり直す
- 今度は「すべてのファイルを含める」にチェックを入れる
エクスポートに時間がかかりすぎる
大量のデータや画像がある場合、処理に時間がかかります。
対処法
- 気長に待つ(完了するとメールで通知が来る)
- ページ単位で分割してエクスポートする
- 不要なページを削除してから実行する
データ移行の実践例
具体的な移行シーンを見てみましょう。
シーン1:EvernoteからNotionへ完全移行
- EvernoteですべてのノートブックをENEX形式でエクスポート
- Notionで「Evernoteからインポート」を実行
- インポート完了後、ノートの整理とタグ付けを見直す
- Evernoteの内容と比較して漏れがないか確認
シーン2:NotionからWordへ記事を移す
- 該当ページをMarkdown形式でエクスポート
- Markdownファイルをテキストエディタで開く
- 内容をコピーしてWordに貼り付け
- Wordで書式を整える
シーン3:定期バックアップの運用
毎月1日に以下を実行:
- ワークスペース全体をMarkdown & CSV形式でエクスポート
- ファイル名に日付を付ける(例:notion_backup_2025_10_01.zip)
- Google Driveの専用フォルダにアップロード
- 古いバックアップ(3ヶ月以上前)を削除
まとめ:インポート・エクスポートでデータを守ろう
Notionのインポート・エクスポート機能を使えば、データの安全性と柔軟性が大幅に高まります。
この記事のポイント
- インポート機能で他のツールから簡単に移行できる
- Markdown、HTML、PDFの3つのエクスポート形式がある
- バックアップ目的ならMarkdown & CSV形式がおすすめ
- サブページと画像を含める設定を忘れずに
- 定期的なバックアップで大切なデータを守る
- エクスポートしたデータは複数の場所に保存する
特に重要なのは、定期的なバックアップの習慣です。Notionは素晴らしいツールですが、クラウドサービスである以上、予期せぬトラブルの可能性はゼロではありません。
月に1回、15分だけ時間を取ってバックアップを実行するだけで、何年分もの大切なデータを守ることができます。今すぐカレンダーにリマインダーを設定して、次回のバックアップ日を決めておきましょう。
あなたの大切な情報を、しっかり守りながらNotionを活用してください!
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