Notionで作業していると、「この1ページだけを誰かと共有したい」という場面がよくありますよね。
プロジェクトの資料を取引先に見せたい、友達と旅行計画のページを共有したい、でも他のページは見られたくない…。そんなとき、ワークスペース全体を共有する必要はありません。
実は、Notionでは特定の1ページだけを選んで共有することができるんです。しかも、閲覧だけなのか編集も可能にするのか、細かく権限を設定できます。
この記事では、1ページだけを安全に共有する方法を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
Notionの共有機能の基本を理解しよう

まずは、Notionの共有の仕組みを簡単に押さえておきましょう。
Notionの共有には2つの方法がある
Notionで何かを共有する方法は、大きく分けて2種類あります。
- ワークスペース全体の共有:メンバーを招待して複数のページにアクセスできるようにする方法
- 個別ページの共有:特定の1ページだけにアクセスできるリンクを作る方法
今回焦点を当てるのは、2つ目の「個別ページの共有」です。この方法なら、他のページは一切見られることなく、指定したページだけを共有できます。
1ページだけ共有する基本手順
それでは、実際の共有方法を見ていきましょう。
共有リンクを作成する方法
- 共有したいページを開く
- ページ右上の「共有」ボタンをクリック
- 「共有」メニューが開いたら、「ページを共有」セクションを探す
- 「ウェブで公開」のトグルをオンにする
- 自動的に共有リンクが生成される
- このリンクをコピーして、相手に送る
これだけで、そのページだけを共有できるようになります。リンクを受け取った人は、Notionアカウントがなくてもページを閲覧できるんです。
重要なポイント
「ウェブで公開」をオンにすると、そのページは「パブリック」な状態になります。つまり、リンクを知っている人なら誰でもアクセスできるという意味です。検索エンジンに表示されることはありませんが、リンクが拡散されると予想外の人が見る可能性もあります。
権限レベルの設定方法
共有するだけでなく、相手に何をさせるかも細かく設定できます。
3つの権限レベル
Notionでは、共有ページに対して3つの権限レベルを設定できます。
1. フル アクセス(編集可能)
相手はページの内容を自由に編集できます。テキストの変更、画像の追加、ブロックの削除など、ほぼすべての操作が可能です。共同作業をする場合に適しています。
2. 編集可(コメントのみ)
相手はページにコメントを残すことはできますが、本文を直接編集することはできません。フィードバックをもらいたいけど、内容は変更されたくない場合に便利です。
3. 閲覧可(読み取り専用)
相手はページを見ることしかできません。編集もコメントもできない、最も制限された権限です。情報を一方的に伝えたい場合に使います。
権限の変更方法
- 「共有」メニューを開く
- 「ウェブで公開」の下にある「リンクへのアクセスを許可」をクリック
- ドロップダウンメニューから希望の権限レベルを選択
初期設定では「閲覧可」になっていることが多いので、編集を許可したい場合は必ず変更しましょう。
特定の人だけに共有する方法
「リンクを知っている人なら誰でも」ではなく、特定の相手だけに共有したい場合もありますよね。
メールアドレスで招待する方法
- 共有したいページを開く
- 右上の「共有」ボタンをクリック
- 「招待」の入力欄に相手のメールアドレスを入力
- 権限レベルを選択(編集可能、コメント可能、閲覧のみ)
- 「招待」ボタンをクリック
相手には招待メールが届き、そこからページにアクセスできるようになります。この方法なら、招待した人以外はページを見ることができません。
パブリック共有との使い分け
- パブリック共有:リンクさえあれば誰でもアクセス可(手軽だが、やや不安)
- メール招待:指定した人だけがアクセス可(安全だが、相手がNotionアカウントを持っている必要がある)
セキュリティを重視するなら、メール招待がおすすめです。カジュアルに共有したいなら、パブリック共有で十分でしょう。
子ページの扱いに要注意
ここが意外と見落としがちなポイントです。
子ページも一緒に共有される
Notionでページを共有すると、そのページの中に含まれる「子ページ」も自動的に共有されます。つまり、親ページを共有したら、その下の階層にあるページもすべて見られてしまうんです。
具体例で考えてみましょう
例えば、こんな構造のページがあるとします:
プロジェクトA(親ページ)
├ 会議議事録(子ページ)
├ タスクリスト(子ページ)
└ 社内メモ(子ページ)
「プロジェクトA」を共有すると、下の3つの子ページもすべて共有されます。「社内メモ」は見せたくない場合、これは問題ですよね。
対策方法
- 共有前に子ページを確認する:どの子ページが含まれているかチェック
- 見せたくない子ページは移動する:別の場所に移動してから共有
- 共有したいページだけを独立させる:他のページとの親子関係を解除
ページを共有する前に、必ず子ページの有無を確認する習慣をつけましょう。
共有リンクをカスタマイズする
共有リンクには、便利なオプションがいくつかあります。
検索エンジンのインデックスを許可する
「共有」メニューの中に「検索エンジンのインデックスを許可」というオプションがあります。これをオンにすると、GoogleなどでページがTに表示されるようになります。
多くの人に見てもらいたいブログ記事やポートフォリオなら便利ですが、社内資料や個人的なメモならオフのままにしておきましょう。
編集履歴を表示する
共有ページに「最終更新日時」や「編集者」を表示することもできます。これにより、相手は情報がいつ更新されたかを確認できるので、信頼性が高まります。
コメントを許可する
閲覧のみの権限でも、コメント機能だけを有効にすることができます。読者からのフィードバックが欲しいけど、本文は編集されたくない場合に最適です。
共有を解除する方法
共有したページを後から非公開にすることもできます。
パブリック共有を解除する
- ページの「共有」ボタンをクリック
- 「ウェブで公開」のトグルをオフにする
- これで共有リンクは無効になる
リンクを無効にすると、以前そのリンクにアクセスできた人も、今後は見られなくなります。
招待した人を削除する
- 「共有」メニューを開く
- 共有している人のリストから、削除したい人を探す
- その人の横にある「×」ボタンをクリック
- アクセス権が削除される
これで、その人はページにアクセスできなくなります。
よくある失敗例と対策
実際に共有する際、多くの人がやってしまいがちなミスをご紹介します。
失敗例1:子ページの存在を忘れる
一番多いのがこれです。共有したページに子ページがあることを忘れて、見せたくない情報まで公開してしまうケースです。
対策:共有前に必ずページ構造を確認しましょう。
失敗例2:権限レベルを間違える
閲覧だけさせたいのに「編集可能」で共有してしまい、内容を勝手に変更されてしまうことがあります。
対策:共有直後に必ず権限設定を確認する習慣をつけましょう。
失敗例3:パブリックリンクが拡散する
パブリック共有したリンクが、意図しない人にまで広まってしまうケースです。SNSに投稿したリンクが予想以上に拡散されることもあります。
対策:機密性の高い情報は、必ずメール招待で特定の人だけに共有しましょう。
セキュリティとプライバシーの注意点
大切な情報を共有する際は、セキュリティにも気を配りましょう。
パスワード保護はできない
残念ながら、Notionの共有ページにパスワードを設定する機能は現時点ではありません。リンクを知っている人なら誰でもアクセスできてしまいます。
有効期限を設定できない
共有リンクに自動的に期限切れになる機能もありません。一度共有したら、手動で解除しない限りずっとアクセス可能な状態が続きます。
定期的に共有状況を見直す
これらの制限があるため、定期的に「どのページを誰と共有しているか」を確認することが重要です。特に、プロジェクトが終了したら、関連ページの共有を解除する習慣をつけましょう。
実践的な活用シーン
実際に、どんな場面で1ページ共有が便利なのか見てみましょう。
シーン1:取引先に提案書を共有
プロジェクトの提案書だけを取引先に見せたい場合、そのページだけをパブリック共有します。権限は「閲覧のみ」に設定し、社内の他の資料は一切見えないようにします。
シーン2:友達と旅行計画を共同編集
旅行の計画ページを友達と共有し、「編集可能」に設定します。お互いに行きたい場所やスケジュールを追加できて便利です。
シーン3:面接用のポートフォリオ公開
自分の作品をまとめたポートフォリオページを、面接時にパブリック共有します。「検索エンジンのインデックスを許可」もオンにすれば、採用担当者が検索で見つけやすくなります。
シーン4:クライアントにレポートを提出
完成したレポートをクライアントに提出する際、そのページだけをメール招待で共有します。閲覧のみに設定して、コメント機能だけを有効にすれば、フィードバックも受け取れます。
まとめ:1ページ共有を使いこなして安全に情報を伝えよう
Notionの1ページ共有機能を使えば、必要な情報だけを相手に届けることができます。
この記事のポイント
- 1ページだけを選んで共有できる(ワークスペース全体を公開する必要はない)
- パブリック共有とメール招待の2つの方法がある
- 権限レベルは3段階(閲覧のみ、コメント可、編集可)
- 子ページは自動的に共有されるので要注意
- セキュリティを考えて、定期的に共有状況を見直す
特に重要なのは、共有前に必ず子ページを確認することと、適切な権限レベルを設定することです。この2点を守れば、安全かつ効果的にNotionページを共有できます。
Notionの共有機能を上手に活用すれば、チームでのコラボレーションもスムーズになりますし、自分の作品を世界に発信することもできます。ぜひこの記事を参考に、1ページ共有を使いこなしてください!
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