Nahimicを使っていると、突然「アップデートが必要です」というメッセージが表示されることがあります。
「少々お待ちください。アップデート中です」
「オーディオドライバーが最新でないか、互換性がありません」
「Nahimicを初期化できませんでした」
こうしたメッセージに困惑した経験がある人も多いでしょう。
Nahimicのアップデートは、実はちょっとややこしい仕組みになっています。通常のアプリとは違い、アプリ本体とドライバーの両方を更新する必要があるんです。
今回は、Nahimicを正しくアップデートする方法と、更新に失敗した時の対処法を詳しく解説します。
Nahimicのアップデートが必要な理由

まず、なぜアップデートが必要なのか理解しておきましょう。
機能の追加や改善
Nahimicは定期的に新機能が追加されています。
例えば、2021年4月のアップデートでは「Sound Sharing」が「Sound Sharing Plus」に進化しました。Bluetooth接続だけでなく、USB接続やオーディオジャック接続の機器にも対応するようになったんです。
2020年10月のアップデートでは、10バンドイコライザー機能が追加されました。より細かく音質を調整できるようになったわけですね。
バグの修正
アップデートには、バグや不具合の修正も含まれます。
特定のゲームでクラッシュする問題や、音声が途切れる問題などが解決されることがあります。動作の安定性も向上するので、トラブルが起きている場合はアップデートで改善する可能性が高いです。
Windowsとの互換性維持
WindowsがアップデートされるとNahimicとの互換性が失われることがあります。
Windows 10の大型アップデート後に「Nahimicが使えなくなった」という報告は少なくありません。こうした問題を解決するためにも、Nahimicを最新状態に保つ必要があるんです。
Nahimicの構成を理解しよう
アップデート方法を説明する前に、Nahimicの構成を理解しておくと作業がスムーズです。
Nahimicは2つの部分から成り立つ
Nahimicは以下の2つの要素で構成されています。
Nahimicオーディオドライバー(APO Driver)
これは、PCのオーディオチップを制御する基本的なドライバーです。Realtekなどのオーディオドライバーとセットになっていることがほとんど。音声処理の中核を担っています。
Nahimic Companionアプリ(UWPアプリ)
これは、Microsoft Storeから配信されるユーザーインターフェースです。イコライザーやサラウンド設定などを視覚的に操作できるようにする部分ですね。
この2つが連携して初めて、Nahimicの全機能が使えるようになります。
APO3とAPO4の違い
Nahimicのドライバーには、世代があります。
- Nahimic APO3:第8世代~第10世代Intel CPU、AMD Ryzen 3000シリーズ以前のPCで使用
- Nahimic APO4:第11世代以降Intel CPU、AMD Ryzen 4000/5000シリーズ以降のPCで使用
自分のPCがどちらを使っているか知っておくと、正しいドライバーをダウンロードできます。
Nahimicアップデートの基本手順
それでは、実際のアップデート方法を見ていきましょう。
方法1:Microsoft Storeからアプリを更新する
最も簡単なのが、Microsoft Storeを使う方法です。
- Microsoft Storeを開きます
- 右上の「ライブラリ」アイコンをクリックします
- 「更新プログラムを取得する」をクリックします
- Nahimicに更新が利用可能な場合、一覧に表示されます
- 「更新」ボタンをクリックします
- 更新が完了したらPCを再起動します
または、Microsoft Storeで「Nahimic」と検索して、アプリページから直接更新することもできます。
方法2:メーカー公式サイトからドライバーを更新する
アプリだけでなく、ドライバーも更新が必要な場合があります。
MSIの場合
- MSI公式サポートページにアクセスします
- 自分のPCやマザーボードのモデル名で検索します
- 「ドライバ」→「オーディオドライバー」を選択します
- 「Realtek HD Universal Driver (include Nahimic Driver)」をダウンロードします
- ダウンロードしたファイルを実行してインストールします
- PCを再起動します
- Microsoft StoreからNahimic Companionアプリをインストールまたは更新します
Lenovoの場合
- Lenovo公式サポートページにアクセスします
- 製品名またはシリアル番号を入力します
- 「ドライバーとソフトウェア」を選択します
- 「オーディオ」カテゴリーを探します
- 「Nahimic Audio Driver」をダウンロードします
- インストール後、PCを再起動します
ASRock、Gigabyte、その他メーカーの場合
各メーカーの公式サイトで同様の手順を踏んでください。オーディオドライバーのセクションを探し、Nahimicが含まれているパッケージをダウンロードします。
方法3:Nahimic自動復元ツールを使う
公式が提供する自動復元ツールを使う方法もあります。
- Nahimic公式サポートページにアクセスします
(https://nahimic.helprace.com/i751-updated-how-to-recover-nahimic-with-one-click) - 「GenericNahimicRestoreTool.exe」をダウンロードします
- ダウンロードしたファイルを右クリックして「管理者として実行」を選択します
- ツールが自動的にハードウェアを検出し、必要なドライバーとアプリをインストールします
- 処理が完了したらPCを再起動します
このツールは、ドライバーとアプリの両方を自動的に最新バージョンにしてくれるので便利です。
アップデートの正しい順序
Nahimicのアップデートには、正しい順序があります。間違えると正常に動作しない可能性があるので注意してください。
推奨される手順
- 現在のNahimicをアンインストールする
- Nahimic Companionアプリをアンインストール
- Realtekオーディオドライバーをアンインストール
- PCを再起動する
- 新しいRealtekオーディオドライバー(Nahimicドライバー含む)をインストールする
- メーカー公式サイトからダウンロードしたファイルを使用
- PCを再起動する
- Microsoft StoreからNahimic Companionアプリをインストールする
- PCを再起動する
- Nahimicアプリを起動して動作確認する
この順序を守ることで、トラブルを最小限に抑えられます。
アップデートできない・失敗する時の対処法
アップデートがうまくいかない場合の対処法を紹介します。
「オーディオドライバーが最新でないか、互換性がありません」と表示される
このエラーは、ドライバーとアプリのバージョンが合っていない時に出ます。
対処法1:ドライバーを最新にする
メーカー公式サイトから最新のオーディオドライバーをダウンロードしてインストールします。古いバージョンのドライバーでは、新しいNahimicアプリが動作しない場合があるんです。
対処法2:デバイスマネージャーから更新する
- デバイスマネージャーを開きます
- 「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」を展開します
- Realtekまたはオーディオデバイスを右クリックします
- 「ドライバーの更新」→「コンピューターを参照してドライバーを検索」を選択します
- ダウンロードしたドライバーフォルダを指定します
- 自動的にインストールされるのを待ちます
「Nahimicを初期化できませんでした」と表示される
初期化エラーは、Windowsアップデート後によく起こります。
対処法:自動復元ツールを使う
前述のGenericNahimicRestoreToolを使用してください。これが最も確実な解決方法です。
ツールが正常に動作しない場合は、以下の手動修復を試してみましょう。
- Nahimicサービスを再起動する
- サービス(services.msc)を開く
- 「Nahimic service」を見つけて右クリック
- 「再起動」を選択
- Nahimicアプリの設定をリセットする
- 設定→アプリ→Nahimicを探す
- 「詳細オプション」をクリック
- 「リセット」をクリック
Microsoft Storeでアプリが見つからない
ローカルアカウントを使っている場合、Microsoft Storeからアプリをダウンロードできないことがあります。
対処法:Microsoftアカウントでサインインする
Microsoft Storeを使うには、Microsoftアカウントが必要です。ローカルアカウントを使っている場合は、一時的にMicrosoftアカウントでサインインしてアプリをインストールしましょう。
インストール後は、ローカルアカウントに戻しても問題ありません。
「重要なシステム更新が必要です」と表示され続ける
この警告が消えない場合は、以下を試してください。
- Nahimicアプリの設定をリセットする(前述の方法)
- Windows Updateで全ての更新を適用する
- 最新のRealtekドライバーをインストールする
- Nahimic自動復元ツールを実行する
それでも解決しない場合は、一度完全にアンインストールしてから再インストールする方が早い場合があります。
BIOSアップデート後に動かなくなった
マザーボードのBIOSを更新すると、Nahimicが使えなくなることがあります。
対処法
- デバイスマネージャーでNahimic関連デバイスを全て削除する
- Realtekオーディオドライバーもアンインストールする
- PCを再起動する
- メーカー公式サイトから最新のオーディオドライバーパッケージをダウンロードする
- 中に含まれる「Nahimic APO3 Driver」または「Nahimic APO4 Driver」のみをインストールする
- PCを再起動する
- Microsoft StoreからNahimicアプリを更新する
アップデート時の注意点

アップデート作業をする際に気をつけるべきポイントをまとめました。
設定のバックアップ
アップデート前に、現在のイコライザー設定やプロファイル設定をメモしておくことをおすすめします。
アップデートで設定がリセットされることがあるからです。スクリーンショットを撮っておくと、後から簡単に復元できますよ。
Windowsアップデートのタイミング
Windowsの大型アップデート(バージョン更新)の直後は、Nahimicが不安定になることがあります。
可能であれば、Windows更新から数日待って、Nahimicの互換性アップデートが配信されてから作業するのが安全です。
互換性の確認
自分のPCがNahimicの最新バージョンに対応しているか確認しましょう。
古いPCの場合、最新のNahimicがサポートされていない可能性があります。公式サイトの対応機種リストを確認してください。
- MSIマザーボード・デスクトップ対応リスト
- MSIノートPC対応リスト
- LenovoノートPC対応リスト
- Gigabyte/AORUS対応リスト
サードパーティツールに注意
「Driver Easy」などのドライバー更新ツールは使わないでください。
これらのツールは、間違ったバージョンのドライバーをインストールする可能性があります。必ずメーカー公式サイトからダウンロードしましょう。
よくある質問
アップデートに関してよく聞かれる質問をまとめました。
アップデートは必須ですか?
必須ではありませんが、推奨されます。
現在問題なく動作しているなら、無理にアップデートする必要はありません。ただし、セキュリティやバグ修正のためには、定期的な更新が望ましいです。
どのくらいの頻度でアップデートされますか?
Nahimicのアップデート頻度は不定期です。
大型アップデートは年に数回程度。小規模なバグ修正は月に1回程度行われることがあります。Microsoft Storeで自動更新を有効にしておけば、手間をかけずに最新状態を保てます。
アップデートに失敗したらどうなりますか?
音が出なくなる、Nahimicが起動しないといった問題が起きる可能性があります。
その場合は、前述の自動復元ツールを使うか、一度完全にアンインストールしてから再インストールしてください。
アップデート後に音質が変わった気がします
アップデートで音質処理のアルゴリズムが変更されることがあります。
設定をもう一度見直してみてください。デフォルト設定に戻っている可能性もあります。バックアップしておいた設定を参考に、再度調整しましょう。
まとめ:正しい手順で確実にアップデートしよう
Nahimicのアップデートは、ドライバーとアプリの両方を正しい順序で更新する必要があります。
基本的なアップデート手順
- Microsoft Storeでアプリを更新する(簡単な更新の場合)
- メーカー公式サイトからドライバーをダウンロードして更新する(本格的な更新)
- 自動復元ツールを使って全てを更新する(トラブルが起きている場合)
トラブルシューティングのポイント
- 「互換性がない」エラー → ドライバーを最新にする
- 「初期化できない」エラー → 自動復元ツールを使う
- アプリが見つからない → Microsoftアカウントでサインインする
- BIOSアップデート後 → 完全再インストールする
Nahimicは便利なオーディオソフトですが、アップデート作業がやや複雑です。この記事の手順に従って、確実にアップデートを完了させてくださいね。
問題が解決しない場合は、メーカーのサポートに問い合わせるのも一つの方法です。特にMSIやLenovoなどは、Nahimicに関するサポート体制が整っています。

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