WindowsのPCを使っていると、タスクマネージャーに「Nahimic Service」という見慣れないプログラムが動いていることがあります。「これって何?ウイルスじゃないの?」と不安になる人も多いでしょう。
結論から言うと、Nahimic ServiceはA-Volute社が開発したオーディオ強化ソフトウェアです。ウイルスやスパイウェアではありませんので、その点は安心してください。
ただし、このソフトウェアには賛否両論があり、便利に使える人もいれば、パソコンの動作を遅くする原因になってしまう人もいるんです。今回は、Nahimic Serviceの機能と、あなたのPCに必要かどうかの判断基準、そして無効化・削除方法まで詳しく解説していきます。
どんなPCに入っているの?

Nahimic Serviceは主にゲーミングノートPCやデスクトップPCにプリインストールされています。具体的には以下のメーカーの製品に搭載されていることが多いですよ。
- MSI(エムエスアイ)のゲーミングPC
- ASUS ROG(エイスース アールオージー)シリーズのマザーボード
- Alienware(エイリアンウェア)のゲーミングPC
- Gigabyte(ギガバイト)のマザーボード
- ASRock(アスロック)の一部製品
これらのメーカーは、Realtekオーディオドライバーと組み合わせてNahimicを搭載しています。つまり、PCメーカーが音質を良くするために意図的にインストールしているというわけなんです。
Nahimic Serviceの主な機能
では、Nahimic Serviceは具体的にどんなことができるのでしょうか。主な機能を見ていきましょう。
バーチャル7.1サラウンドサウンド
普通のステレオヘッドホンやスピーカーでも、まるで音に包まれているような立体音響を楽しめる機能です。映画やゲームで迫力のあるサウンドを体験できます。
サウンドトラッカー
これはゲーマーにとって便利な機能で、ゲーム内の足音や銃声がどの方角から聞こえたかをレーダー画面で視覚的に表示してくれます。対応ゲームは限られていますが、FPSゲームなどで敵の位置を把握しやすくなるんです。
ボイスチャット強化
マイクの音声をクリアにする機能が充実しています。
- ノイズキャンセリング:周囲の雑音を除去
- エコーキャンセリング:スピーカーから出た音をマイクが拾うのを防止
- 音量の自動調整:声の大きさが一定になるよう自動調整
音質調整機能
10バンドイコライザーで細かく音質を調整したり、ゲーム・映画・音楽など用途に応じたプリセットを選んだりできます。また、低音を強化したり、音声の明瞭度を上げたりする機能もあります。
使い続けるべき?それとも削除すべき?
Nahimic Serviceには便利な機能がある一方で、様々な問題が報告されているのも事実です。あなたのPC環境に合っているかどうか、判断基準をご紹介します。
Nahimicを使うべき人
以下に当てはまる人は、Nahimicの機能を活用できる可能性が高いです。
- FPSやバトルロワイヤル系のゲームをよくプレイする
- ゲーム中のボイスチャットを頻繁に使う
- 映画やゲームで臨場感のある音を楽しみたい
- PC標準のスピーカーやヘッドホンで音質を向上させたい
Nahimicを無効化・削除すべき人
逆に、以下のような人はNahimicを無効化または削除した方が快適になる可能性があります。
- CPU使用率が異常に高くなっている(バックグラウンドで動作してリソースを消費)
- Excelや特定のソフトウェアが極端に遅い(干渉が報告されています)
- 音楽制作やレコーディングをする(録音時に勝手に音声処理がかかってしまう)
- ゲームをほとんどしない
- PC起動時に勝手に立ち上がるのが煩わしい
実際に「Nahimicが動いているとExcelの起動や操作に数分かかる」「音声録音時に高音域が勝手にブーストされてしまう」といった報告が複数上がっています。
Nahimic Serviceの無効化方法
「とりあえずNahimicを止めてみたい」という場合は、完全に削除せず無効化する方法がおすすめです。後で必要になったら簡単に再度有効化できますよ。
手順1:サービスから無効化する
- Windows + Rキーを同時に押して「ファイル名を指定して実行」を開く
- 「services.msc」と入力してEnterキーを押す
- サービス一覧から「Nahimic service」を探す(キーボードで「N」を押すと早く見つかります)
- 「Nahimic service」を右クリックして「プロパティ」を選択
- 「スタートアップの種類」を「無効」に変更
- 「停止」ボタンをクリック
- 「OK」をクリックして完了
この方法でNahimicの自動起動を防ぐことができます。
手順2:タスクマネージャーで関連プロセスを終了
念のため、現在動いているプロセスも終了しておきましょう。
- Ctrl + Shift + Escキーでタスクマネージャーを開く
- 「プロセス」タブで「Nahimic」や「A-Volute」という名前のプロセスを探す
- 見つけたら右クリックして「タスクの終了」を選択
これで、現在実行中のNahimicも停止します。
Nahimic Serviceの完全削除方法
「もう絶対に使わない」という場合は、完全に削除することもできます。ただし、削除手順はやや複雑で、間違えるとオーディオドライバー全体に影響が出る可能性があります。慎重に進めてください。
削除前の注意点
- Windows Updateで自動的に再インストールされることがある
- PCメーカーによっては音質が低下する可能性がある
- 作業前にシステムの復元ポイントを作成しておくことを強くおすすめします
削除手順
- デバイスマネージャーを開く
- Windows + Xキーを押して「デバイスマネージャー」を選択
- Realtekオーディオドライバーを先にアンインストール
- 「オーディオの入力および出力」を展開
- 「Realtek High Definition Audio」を右クリック→「デバイスのアンインストール」
- 「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除する」にチェックを入れて実行
- PCを再起動
- Nahimicをアンインストール
- 設定→アプリ→インストールされているアプリ
- 「Nahimic」や「Nahimic Companion」を探してアンインストール
- Realtekオーディオドライバーを再インストール
- PCメーカーの公式サイトから最新のRealtekドライバーをダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行してインストール
- 再度PCを再起動
この手順を踏むことで、Nahimicだけを削除してオーディオ機能は維持できます。
よくある質問
Q. Nahimicを無効化すると音が出なくなる?
A. いいえ、音は普通に出ます。Nahimicはあくまで「音質を強化する追加ソフト」なので、無効化してもRealtekなどの基本的なオーディオドライバーが動作します。ただし、バーチャルサラウンドなどの特殊な機能は使えなくなります。
Q. 勝手に再インストールされるのを防ぐ方法は?
A. Windows Homeエディションでは完全に防ぐのは難しいですが、以下の方法で軽減できます。
- Windows Updateの「オプションの更新プログラム」でNahimic関連のドライバー更新をスキップする
- デバイスマネージャーで「A-Volute」関連のデバイスを無効化しておく
Windows Pro以降のエディションなら、グループポリシーエディターで特定のドライバーのインストールをブロックすることも可能です。
Q. CPU使用率が高いのは正常?
A. いいえ、正常ではありません。Nahimicは通常バックグラウンドで軽く動作するはずですが、一部のシステムではCPU使用率が100%近くになる不具合が報告されています。このような場合は無効化することを強くおすすめします。
Q. ゲームをするなら絶対に必要?
A. いいえ、必須ではありません。Nahimicなしでもゲームは普通にプレイできますし、ヘッドセットやサウンドカードに独自のサラウンド機能がある場合は、むしろNahimicを無効化した方が音質が良くなることもあります。
まとめ:自分の使い方に合わせて判断しよう
Nahimic Serviceは、ゲーマー向けに設計された便利なオーディオ強化ツールです。しかし、すべての人に必要なわけではなく、場合によってはPCの動作を遅くする原因にもなります。
この記事の要点をまとめると:
- Nahimicはウイルスではなく、PCメーカーがプリインストールしたオーディオソフト
- バーチャルサラウンドやボイスチャット強化など、ゲーマー向けの機能が充実
- CPU使用率が高い、他のソフトと干渉するなどの問題も報告されている
- ゲームをしない人、音楽制作をする人は無効化を検討すべき
- サービスから簡単に無効化でき、いつでも再度有効化できる
自分のPC使用状況を振り返って、Nahimicが本当に必要かどうか判断してみてください。もし「最近PCが重いな」と感じているなら、試しに無効化してみるのも一つの手ですよ。


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