「昨日まで普通に音が出ていたのに、今日突然PCから音が出なくなった」「デバイスマネージャーを見たらNahimic Mirroring Deviceというものが表示されている」――こんな経験はありませんか?
実は、Nahimic Mirroring Deviceが原因で音が出なくなるトラブルは、MSIやASUSのゲーミングPCユーザーの間でよく報告されている問題なんです。特にWindows Updateの後や、USB機器を抜き差しした後に突然発生することが多いんですよ。
この記事では、Nahimic Mirroring Deviceとは何か、なぜ音が出なくなるのか、そして具体的な解決方法を順番に解説していきます。
Nahimic Mirroring Deviceって何?

まず、この正体不明の「Nahimic Mirroring Device」とは一体何なのでしょうか。
サウンドシェアリング機能のための仮想デバイス
Nahimic Mirroring Deviceは、音声を別のデバイスに複製(ミラーリング)するための仮想オーディオデバイスです。主に以下のような用途で使われます。
- 複数のヘッドホンで同じ音を聞く:友達と一緒に映画や音楽を楽しむ
- ストリーミング配信:ゲーム音と配信音を分けて管理する
- 録音・録画:特定のアプリの音だけを録音する
Nahimicアプリの「Sound Sharing」機能を有効にすると、このデバイスが自動的に作成されるんです。
問題:勝手に既定デバイスになってしまう
本来、Nahimic Mirroring Deviceは補助的な役割なのですが、何らかのきっかけでWindowsの既定のオーディオデバイスに設定されてしまうことがあります。
すると、Windowsはすべての音をこの仮想デバイスに送ってしまい、実際のスピーカーやヘッドホンには音が届かなくなってしまうんです。これが「音が出ない」問題の正体なんですよ。
なぜ突然この問題が起きるの?
Nahimic Mirroring Deviceで音が出なくなる問題は、以下のようなタイミングで発生しやすいです。
Windows Updateの後
Windows Updateでオーディオドライバーが更新されると、デバイスの優先順位が変わってしまうことがあります。これにより、意図せずNahimic Mirroring Deviceが既定デバイスになってしまうんです。
USB機器の抜き差し後
USBヘッドセットやマイクを抜き差しすると、Windowsがオーディオデバイスを再認識します。この際、設定が変わってしまうことがあるんですよ。
Nahimicアプリの自動起動
Nahimicアプリが勝手に起動して、Sound Sharing機能が有効になってしまうケースもあります。これが原因で突然Mirroring Deviceが作成され、既定デバイスになることも。
サウンド拡張機能の誤動作
Windowsのサウンド拡張機能(オーディオの機能拡張)が有効になっていると、Nahimic Mirroring Deviceと競合して音が出なくなることがあります。
解決方法1:既定のオーディオデバイスを変更する
最も簡単で効果的な解決方法は、既定のオーディオデバイスをRealtekなどの実際のデバイスに戻すことです。
Windows 10の場合
- タスクバー右下のスピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの設定を開く」をクリック
- 「出力デバイスを選択してください」のドロップダウンメニューを開く
- 「Speakers (Realtek) 」または「Realtek Digital Output」を選択
Windows 11の場合
- タスクバー右下のスピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの設定」をクリック
- 「出力」セクションで実際に使っているデバイス(Realtek、スピーカー、ヘッドホンなど)を選択
従来のサウンドコントロールパネルから変更
より確実に設定するには、従来のサウンドコントロールパネルを使います。
- Windows + Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開く
- 「mmsys.cpl」と入力してEnter
- 「再生」タブを開く
- 「Speakers (Realtek Audio) 」または実際に使っているデバイスを右クリック
- 「既定のデバイスとして設定」をクリック
- 「OK」をクリック
この方法で、ほとんどの場合は音が戻るはずです。
解決方法2:サウンドの拡張機能を無効化する
デバイスを変更しても音が出ない場合は、サウンドの拡張機能が原因かもしれません。
手順
- Windows + Rキーで「mmsys.cpl」を開く
- 「再生」タブで使っているデバイス(Realtekなど)をダブルクリック
- 「詳細」タブをクリック
- 「オーディオの機能拡張を有効にする」または「すべてのサウンド効果をオフにする」のチェックを外す
- 「適用」→「OK」をクリック
この設定を変更すると、多くのユーザーが音が戻ったと報告しています。
解決方法3:Nahimic Mirroring Deviceを無効化する
Nahimic Mirroring Device自体を無効化してしまうのも有効な方法です。
デバイスマネージャーから無効化
- Windows + Xキーを押してメニューを開く
- 「デバイスマネージャー」を選択
- 「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」を展開
- 「Nahimic mirroring device」を右クリック
- 「デバイスを無効にする」を選択
- 確認メッセージが出たら「はい」をクリック
注意点
無効化すると、Sound Sharing機能は使えなくなります。ただし、通常の音楽やゲームのサウンドには全く影響しないので、この機能を使っていない人は無効化してしまって問題ありません。
PCを再起動すると再度有効になってしまう場合もありますが、その都度無効化すれば大丈夫です。
解決方法4:Nahimicサービスを停止する
Nahimic Serviceそのものを停止することで、Mirroring Deviceの自動作成を防げます。
手順
- Windows + Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開く
- 「services.msc」と入力してEnter
- サービス一覧から「Nahimic service」を探す
- 右クリックして「プロパティ」を選択
- 「スタートアップの種類」を「無効」に変更
- 「停止」ボタンをクリック
- 「OK」をクリック
- PCを再起動
この方法は、Nahimicの全機能を停止するため、バーチャルサラウンドなどの機能も使えなくなります。ゲームで使っている場合は注意してください。
解決方法5:オーディオドライバーを再インストールする
上記の方法で解決しない場合は、オーディオドライバーを完全に再インストールすることをおすすめします。
手順
- PCメーカーの公式サイトからオーディオドライバーをダウンロード
- MSI製品なら製品ページ→サポート→ドライバ
- 「Realtek HD Universal Driver (include Nahimic Driver)」をダウンロード
- 現在のドライバーをアンインストール
- コントロールパネル→プログラムのアンインストール
- 「Realtek High Definition Audio Driver」をアンインストール
- Nahimicアプリもアンインストール
- 設定→アプリ→「Nahimic」または「Nahimic Companion」をアンインストール
- PCを再起動
- ダウンロードしたドライバーをインストール
- ダウンロードしたファイルを実行
- 画面の指示に従ってインストール
- 再度PCを再起動
- Microsoft StoreからNahimicアプリを再インストール(必要な場合)
この方法でクリーンな状態から再設定できるため、ほぼ確実に問題が解決します。
特定のゲームやアプリで音が出ない場合
全体的には音が出るのに、特定のゲームやアプリだけ音が出ないという場合もあります。
Doom Eternalなどのゲームの場合
一部のゲーム(Doom Eternal、GTA5など)は、Nahimicと相性が悪いことが報告されています。
対処法
- ゲームを起動する前に、タスクバーのNahimicアイコンを右クリック
- 「終了」または「Exit」をクリック
- ゲームを起動
この方法でゲーム音が戻ります。
アプリごとにオーディオデバイスを設定
Windows 10の「アプリの音量とデバイスの設定」機能を使うと、アプリごとに出力デバイスを指定できます。
- 設定→システム→サウンド
- 「アプリの音量とデバイスの基本設定」をクリック
- 問題のあるアプリの出力デバイスを「Realtek」などに変更
よくある質問
Q. Nahimic Mirroring Deviceは削除できますか?
A. デバイスマネージャーから削除しても、PC再起動後やNahimic Serviceが動作すると自動的に再作成されます。完全に削除したい場合は、Nahimicドライバーごとアンインストールする必要があります。
Q. 無効化しても勝手に有効になってしまいます
A. Windows UpdateやNahimic Serviceが自動的に再度有効化することがあります。Nahimic Serviceのスタートアップを「無効」に設定することで、これを防げます。
Q. Realtekを既定にしても音が出ません
A. 以下を試してください。
- サウンドの拡張機能を無効化
- Realtekデバイスが正しく動作しているかデバイスマネージャーで確認
- オーディオドライバーの再インストール
Q. 音は出るけど音量が小さくなりました
A. Nahimicの設定が残っている可能性があります。Nahimicアプリを開いて、音量設定を確認してください。また、Windows側のアプリごとの音量設定も確認しましょう。
Q. USB機器を抜き差しするたびに問題が再発します
A. USB機器を抜き差しするとWindowsがデバイスを再認識し、既定のデバイスが変わることがあります。USB機器を接続したままにするか、接続後に毎回既定デバイスを確認する習慣をつけましょう。
Sound Sharing機能を使いたい場合は?
「Nahimic Mirroring Deviceを正しく使いたい」という場合は、以下の手順で設定します。
正しい使い方
- Nahimicアプリを開く
- 「Sound Sharing」機能を有効化
- 第一のデバイス(メイン)と第二のデバイス(共有先)を選択
- 両方のデバイスから同じ音が出るようになる
注意点
Sound Sharingを使う場合でも、Windowsの既定デバイスは実際のスピーカーやヘッドホンに設定しておくことが重要です。Nahimic Mirroring Deviceを既定にしてしまうと、音が出なくなります。
まとめ:段階的に試して確実に解決しよう
Nahimic Mirroring Deviceで音が出ない問題は、多くの場合は設定の変更で解決できます。
解決方法の優先順位
- 既定のオーディオデバイスをRealtekに変更(最も簡単で効果的)
- サウンドの拡張機能を無効化(これで解決する人も多い)
- Nahimic Mirroring Deviceを無効化(Sound Sharing不要なら)
- Nahimicサービスを停止(Nahimic全体を使わないなら)
- ドライバーを再インストール(最終手段)
この記事のポイント
- Nahimic Mirroring Deviceは音声共有のための仮想デバイス
- 既定のデバイスに設定されると音が出なくなる
- Windows UpdateやUSB機器の抜き差しで問題が発生しやすい
- まずは既定デバイスの変更を試す
- サウンド拡張機能の無効化も効果的
- 必要なければMirroring Device自体を無効化してOK
まずは簡単な方法から順番に試してみてください。ほとんどの場合、最初の2つの方法で音が戻るはずですよ。それでも解決しない場合は、ドライバーの再インストールを検討しましょう。


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