アプリケーションやゲームを起動しようとしたら、突然こんなエラーメッセージが表示されたことはありませんか?
「コンピューターにMSVCR120.dllがないため、プログラムを開始できません。この問題を解決するには、プログラムを再インストールしてみてください。」
エラーメッセージの指示通りにプログラムを再インストールしてみても、問題が解決しないことがほとんど。
何度やっても同じエラーが出て、お気に入りのソフトが使えない状態が続く。
この記事では、「MSVCR120.dllが見つかりません」というエラーについて、原因から具体的な解決方法まで詳しく解説していきます。
初心者の方でも安心して実践できるよう、手順を一つずつ丁寧に説明していますので、ぜひ参考にしてください。
MSVCR120.dllとは?基礎知識を理解しよう

まず、MSVCR120.dllとは何なのかを理解しておきましょう。
MSVCR120.dllは、「Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable Package」に含まれるDLL(Dynamic Link Library)ファイルです。
DLLファイルって何?
DLLファイルとは、複数のプログラムが共通で使える機能をまとめたファイルのこと。
言い換えれば、アプリケーションが動作するために必要な「部品の倉庫」のようなものです。
例えば、文字を表示したり、計算をしたり、ファイルを読み書きしたりする基本的な機能が、DLLファイルの中にまとめられています。
MSVCR120.dllの役割
MSVCR120.dllは、Visual C++ 2013で開発されたアプリケーションやゲームを動かすために必要な、C++のランタイムライブラリです。
「120」という数字は、Visual Studio 2013のバージョン番号(内部バージョン12.0)を示しています。
このファイルがないと、Visual C++ 2013で作られたプログラムは正常に動作できません。
だから「見つかりません」というエラーが表示されるんです。
どんなソフトで必要になる?
MSVCR120.dllが必要なソフトウェアの例:
- 3Dゲーム(特にSteamなどで配信されているもの)
- 動画編集ソフト
- 音楽制作ソフト
- CADソフト(3DマイホームデザイナーやAutoCADなど)
- 開発ツール
- Native Instrumentsなどの音楽関連アプリケーション
意外と多くのソフトウェアが、このファイルに依存しているんですよ。
エラーが発生する主な原因
MSVCR120.dllが見つからないエラーが発生する原因はいくつかあります。
1. Visual C++ 2013 Redistributableがインストールされていない
最も一般的な原因がこれです。
本来、MSVCR120.dllを必要とするソフトウェアをインストールすると、自動的にVisual C++ 2013 Redistributableもインストールされるはずなんです。
しかし、何らかの理由でインストールに失敗したり、そもそも同梱されていなかったりすると、このエラーが発生します。
2. DLLファイルが破損している
Visual C++ 2013 Redistributableはインストールされているのに、MSVCR120.dllファイル自体が破損している場合があります。
破損の原因:
- ウイルスやマルウェアの感染
- ハードディスクの物理的な障害
- 不完全なWindowsアップデート
- システムのクラッシュ
- 電源の突然の切断
3. 誤ってファイルを削除してしまった
クリーニングソフトを使って不要ファイルを削除する際、誤ってMSVCR120.dllも削除してしまうケースがあります。
また、他のプログラムをアンインストールする際、共有されていたDLLファイルまで削除されることもあるんです。
4. Windows Updateの不具合
Windowsの更新プログラムが正しくインストールされなかった場合、DLLファイルが失われたり破損したりすることがあります。
特にWindows 10のFall Creators Update以降で、この問題が報告されています。
5. Visual C++ Redistributableの複数バージョン間の競合
複数のバージョンのVisual C++ Redistributableがインストールされていると、まれに競合が発生することがあります。
6. アーキテクチャの不一致
64ビット版のアプリケーションには64ビット版のMSVCR120.dllが必要で、32ビット版のアプリには32ビット版が必要です。
間違ったバージョンがインストールされていると、エラーが発生することがあります。
確実に解決するための手順【段階別に解説】
それでは、実際の解決方法を段階的に見ていきましょう。
最初の方法で解決しない場合は、次の方法へと進んでください。
【基本】ステップ1:パソコンを再起動する
まずは基本中の基本、再起動です。
一時的なシステムの問題であれば、再起動するだけで解決することがあります。
手順:
- 開いているすべてのアプリケーションを保存して閉じる
- スタートメニューを開く
- 電源マークをクリック
- 「再起動」を選択
再起動後、問題のアプリケーションを起動してみてください。
ステップ2:Visual C++ 2013 Redistributableをインストールする
最も効果的な解決方法がこれです。
Microsoft公式サイトから、Visual C++ 2013 Redistributable Packageをダウンロードしてインストールします。
手順:
- ブラウザでMicrosoft公式ページを開く
- 「Visual C++ Redistributable Packages for Visual Studio 2013」を検索
- 公式ダウンロードページにアクセス
- 以下の両方をダウンロード:
- vcredist_x64.exe(64ビット版)
- vcredist_x86.exe(32ビット版)
重要:両方ともダウンロードしてください
64ビット版Windowsでも、32ビット版のアプリケーションは32ビット版のDLLを必要とします。
そのため、両方インストールしておくのが安全です。
インストール方法:
- ダウンロードした各ファイルを右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- ライセンス条項に同意
- インストールが完了するまで待つ
- まずx64版をインストール
- 次にx86版もインストール
- パソコンを再起動
再起動後、エラーが出ていたアプリケーションを起動してみてください。
ステップ3:Visual C++ 2013 Redistributableを修復する
既にインストールされているけれどエラーが出る場合は、修復を試してみましょう。
手順:
- スタートメニューで「設定」を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
- 検索ボックスに「visual c++」と入力
- 「Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable」を探す
- 該当するプログラムの右側にある「…」(三点リーダー)をクリック
- 「変更」を選択
- 表示されたウィンドウで「修復」を選択
- 画面の指示に従って修復を実行
- x64版とx86版の両方を修復
- パソコンを再起動
再起動後、アプリケーションが正常に動作するか確認してください。
ステップ4:既存のVisual C++をすべてアンインストールしてから再インストール
修復でも解決しない場合は、一度完全にアンインストールしてから再インストールします。
手順:
- スタートメニューで「設定」を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
- 「Microsoft Visual C++ 2013 Redistributable」の両方(x64とx86)をアンインストール
- 念のため、他のバージョンのVisual C++ Redistributableもアンインストール
- Visual C++ 2010
- Visual C++ 2012
- Visual C++ 2015
- Visual C++ 2017以降
- パソコンを再起動
- ステップ2の手順で、Visual C++ 2013 Redistributableを再インストール
- 必要に応じて、他のバージョンも再インストール
注意点:
他のバージョンのVisual C++も必要な場合があるので、アンインストール前にバージョン番号をメモしておきましょう。
ステップ5:システムファイルチェッカーを実行する
Windowsのシステムファイルが破損している可能性がある場合は、システムファイルチェッカー(SFC)を使って修復します。
手順:
- スタートメニューを右クリック
- 「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を選択
- 黒い画面が開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押す:
sfc /scannow
- スキャンが完了するまで待つ(10〜30分程度かかります)
- 完了後、パソコンを再起動
スキャン結果の見方:
- 「Windowsリソース保護は、整合性違反を検出しませんでした」→ 問題なし
- 「Windowsリソース保護により、破損したファイルが見つかりましたが、それらは正常に修復されました」→ 修復成功
- 「Windowsリソース保護により、破損したファイルが見つかりましたが、一部は修復できませんでした」→ ステップ6へ
ステップ6:DISMツールを実行する
システムファイルチェッカーで修復できなかった場合は、DISMツールを使います。
手順:
- 管理者権限でコマンドプロンプトまたはPowerShellを開く
- 以下のコマンドを順番に実行:
まず、システムの健全性をチェック:
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
次に、修復可能かどうか確認:
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
問題が見つかった場合は、修復を実行:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- すべて完了したら、もう一度SFCスキャンを実行
- パソコンを再起動
ステップ7:DLLファイルを手動でコピーする
他のパソコンから正常なMSVCR120.dllファイルをコピーして使う方法です。
注意:この方法は推奨されませんが、緊急時の対処法として紹介します。
手順:
- 正常に動作している同じバージョンのWindowsパソコンを用意
- そのパソコンで以下の場所からMSVCR120.dllをコピー:
- 64ビット版:
C:\Windows\System32\MSVCR120.dll - 32ビット版:
C:\Windows\SysWOW64\MSVCR120.dll
- USBメモリなどで自分のパソコンに転送
- 自分のパソコンの同じ場所に貼り付け
- DLLファイルを登録する(次のステップ8参照)
重要な警告:
インターネット上の不明なサイトからDLLファイルをダウンロードするのは危険です。
ウイルスやマルウェアが含まれている可能性があるため、絶対に避けてください。
ステップ8:DLLファイルを再登録する
DLLファイルをコピーした場合や、登録情報が破損している場合は、再登録が必要です。
手順:
- スタートメニューを右クリック
- 「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を選択
- まず、既存の登録を解除:
regsvr32 /u MSVCR120.dll
- Enterキーを押して実行
- 次に、再登録:
regsvr32 MSVCR120.dll
- Enterキーを押して実行
- 「DllRegisterServerの呼び出しは成功しました」というメッセージが表示されればOK
- パソコンを再起動
ステップ9:問題のアプリケーションを再インストールする
ここまでの方法で解決しない場合、エラーが出るアプリケーション自体に問題がある可能性があります。
手順:
- スタートメニューで「設定」を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
- 問題のアプリケーションを探す
- アンインストールを実行
- パソコンを再起動
- アプリケーションの最新版をダウンロード
- 公式サイトから最新のインストーラーを入手
- インストールを実行
ポイント:
必ず公式サイトから最新版をダウンロードしてください。
古いバージョンのインストーラーには、最新のVisual C++ Redistributableが含まれていないことがあります。
ステップ10:システムの復元を実行する
最近になってエラーが発生し始めた場合、システムの復元が効果的です。
手順:
- スタートメニューで「復元ポイントの作成」と検索
- 「システムのプロパティ」が開いたら、「システムの復元」をクリック
- 「次へ」をクリック
- エラーが発生する前の日付の復元ポイントを選択
- 「影響を受けるプログラムの検出」で確認
- 問題なければ「完了」をクリック
- 復元が完了するまで待つ(パソコンが再起動します)
注意:
システムの復元を実行すると、選択した日付以降にインストールしたプログラムやドライバーが削除される可能性があります。
MSVCP120.dllエラーとの関連

MSVCR120.dllと一緒に、「MSVCP120.dll」や「mfc120u.dll」「VCOMP120.dll」が見つからないというエラーが出ることもあります。
これらはすべて、Visual C++ 2013 Redistributable Packageに含まれるファイルです。
対処方法は同じです:
Visual C++ 2013 Redistributableを正しくインストールすれば、これらのDLLファイルもすべて一緒にインストールされます。
もし複数のDLLファイルが見つからないというエラーが出ている場合は、ステップ2のVisual C++ 2013 Redistributableのインストールを試してください。
ウイルスチェックも忘れずに
DLLファイルが見つからない、または破損している場合、ウイルスやマルウェアの感染が原因のこともあります。
ウイルススキャンの手順
Windows Defenderを使う場合:
- スタートメニューで「Windowsセキュリティ」を開く
- 「ウイルスと脅威の防止」を選択
- 「スキャンのオプション」をクリック
- 「フルスキャン」を選択
- 「今すぐスキャン」をクリック
- スキャンが完了するまで待つ(30分〜数時間かかることがあります)
検出された脅威があった場合:
- 推奨されるアクションに従って削除または隔離
- スキャン完了後、パソコンを再起動
- Visual C++ 2013 Redistributableを再インストール
予防策:今後同じ問題を避けるために
問題を解決できたら、今後同じトラブルを避けるための対策も知っておきましょう。
1. Windowsを最新の状態に保つ
Windows Updateを定期的に適用することで、多くのトラブルを予防できます。
確認方法:
- 設定を開く
- 「Windows Update」を選択
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
2. 信頼できるクリーニングソフトを使う
システムクリーニングツールを使う際は、DLLファイルを削除しないよう注意してください。
安全な使い方:
- 削除前に必ず内容を確認
- 「システムファイル」や「DLLファイル」の削除はスキップ
- 信頼できる有名なソフトのみを使用
3. 定期的にウイルススキャンを実行
週に一度程度、ウイルススキャンを実行する習慣をつけましょう。
4. 重要なファイルをバックアップ
システムの復元ポイントを定期的に作成しておくと、問題が発生したときに元に戻せます。
復元ポイントの作成:
- 「復元ポイントの作成」と検索
- 「システムのプロパティ」を開く
- 「作成」ボタンをクリック
- 任意の名前を付けて保存
5. ソフトウェアは公式サイトからダウンロード
信頼できない第三者のサイトからソフトウェアをダウンロードすると、マルウェアが含まれている可能性があります。
必ず公式サイトまたは信頼できるソースからダウンロードしてください。
DLLファイルダウンロードサイトは危険!
インターネットで「MSVCR120.dll ダウンロード」と検索すると、DLLファイルを直接ダウンロードできるサイトが多数表示されます。
しかし、これらのサイトからダウンロードするのは非常に危険です。
なぜ危険なのか?
- ウイルスやマルウェアが含まれている可能性
- DLLファイルに見せかけたウイルス
- トロイの木馬などのマルウェア
- スパイウェアやランサムウェア
- 古いバージョンや破損したファイル
- 最新版ではない古いDLL
- 不完全なファイル
- 他のシステムから抜き出された互換性のないファイル
- システムの不安定化
- 正しくインストールされないDLL
- 他のプログラムとの競合
- Windowsの動作不良
安全な方法は?
必ずMicrosoftの公式サイトから、Visual C++ Redistributable Packageをダウンロードしてインストールしてください。
これが唯一の安全で確実な方法です。
まとめ
「MSVCR120.dllが見つかりません」というエラーは、Visual C++ 2013 Redistributable Packageの問題が原因で発生します。
解決のポイントをおさらいすると:
- Visual C++ 2013 Redistributableの再インストールが最も効果的
- x64版とx86版の両方をインストールする
- システムファイルチェッカーで破損ファイルを修復
- ウイルススキャンも実行する
- DLLファイルを直接ダウンロードするサイトは避ける
- 必ずMicrosoft公式サイトから入手する
焦らず、この記事の手順を上から順番に試していけば、ほとんどの場合は解決できるはずです。
MSVCR120.dllは多くのアプリケーションやゲームが依存している重要なファイル。
正しくインストールできれば、様々なソフトウェアが快適に動作するようになります。
どうしても解決しない場合は、使用しているソフトウェアの開発元に問い合わせるのも一つの方法です。
ソフトウェアによっては、特別なインストール手順や追加の設定が必要な場合もありますからね。
大切なデータは必ずバックアップを取っておき、慎重に作業を進めてください。
あなたのパソコンが無事に動くようになることを願っています!

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