「Mozilla Firefox」というブラウザの名前を聞いたことがある方は多いでしょう。
しかし、「Mozilla」そのものが何を指すのか、正確に説明できる方は意外と少ないかもしれません。
Mozillaは、単なるソフトウェアの名前ではなく、インターネットの自由とオープン性を守るために活動する非営利団体であり、同時にオープンソースプロジェクトの名称でもあります。
1998年の創設以来、25年以上にわたって「オープンなインターネット」を推進し、Firefox、Thunderbirdなどの優れたソフトウェアを生み出してきました。
この記事では、Mozillaの歴史、理念、組織構造、主要製品、そして今後の展望まで、包括的に解説します。
Mozillaの基本情報
Mozillaとは
Mozilla(モジラ)という言葉には、実は複数の意味があります。
1. Mozilla Foundation(モジラ財団)
カリフォルニア州マウンテンビューに本部を置く非営利法人。
インターネットの公共性を守り、オープンソースソフトウェアの開発を支援する団体。
2. Mozillaプロジェクト
オープンソースのソフトウェア開発プロジェクト。
世界中のボランティア開発者が参加し、Firefoxなどのソフトウェアを開発。
3. 製品ブランド
Mozilla Firefox、Mozilla Thunderbirdなど、同団体が開発・提供するソフトウェア製品の総称。
4. 技術プラットフォーム
Geckoレンダリングエンジン、XULツールキットなど、Mozillaが開発した技術基盤。
名前の由来
「Mozilla」という名前には、興味深い由来があります。
語源:
- Mosaic Killer(モザイク・キラー) + Godzilla(ゴジラ)
1990年代前半、Mosaic(モザイク)というWebブラウザが主流でした。
Netscape社は、このMosaicを打ち負かす(殺す)ことを目指して新しいブラウザを開発。
その開発コードネームが「Mozilla」でした。
マスコットキャラクター:
Mozillaは、緑色の恐竜(またはトカゲ)のような怪獣キャラクターとしても描かれました。
1994年にデーブ・タイタス氏によってデザインされたこのキャラクターは、ゴジラをモチーフにしています。
User-Agent文字列に残る名残:
Netscape Navigatorは「Mozilla」という名前で発売されませんでしたが、Webサーバーとの通信時に送信する「User-Agent」に「Mozilla/5.0」という文字列が含まれました。
互換性のため、現在でもほとんどのWebブラウザ(Chrome、Safari、Edgeなど)のUser-Agentに「Mozilla」の文字が残っています。
Mozillaの歴史
1990年代: ブラウザ戦争の時代
1993年: Mosaicの登場
イリノイ大学のマーク・アンドリーセンらが開発したMosaicが、初めて広く普及したWebブラウザとなりました。
1994年: Netscape Navigatorの誕生
マーク・アンドリーセンはNetscape Communications社を設立し、Netscape Navigatorをリリース。
開発コードネームが「Mozilla」でした。
Netscape Navigatorは大成功を収め、1990年代半ばには市場シェア80%以上を獲得しました。
1995年〜1999年: Internet Explorerとの戦い
MicrosoftがInternet Explorer(IE)をWindows OSに無料で組み込んで配布を開始。
わずか4年で市場シェア75%を獲得し、1999年には99%に達しました。
この戦略により、Microsoftは独占禁止法違反で訴訟を起こされることになります。
有名なエピソード:
1997年、MicrosoftはNetscape本社の芝生に巨大な「e」(IEのロゴ)の像を置きました。
これに対抗してNetscapeチームは、その「e」を倒し、上にMozillaの恐竜マスコットを置いたと言われています。
1998年: オープンソース化とMozillaプロジェクトの誕生
1998年1月23日: 歴史的な決断
Netscapeは、ブラウザ戦争に敗れつつあることを認識し、革新的な決断を下しました。
Netscape Communicatorのソースコードを無料で公開し、オープンソース化することを発表。
1998年2月23日: Mozilla Organizationの設立
Netscapeは、オープンソースプロジェクトを運営するため、Mozilla Organizationを設立。
世界中のプログラマーの創造力を活用し、ブラウザ市場に前例のないイノベーションをもたらすことが目的でした。
重要性:
この決断は、後に「オープンソース運動」と呼ばれる一連の動きにつながり、現代のオープンソースソフトウェアの発展に大きく貢献しました。
2000年代前半: 新たな方向性
2002年: Mozilla Suiteのリリース
Mozilla Organizationは、Webブラウザ、メールクライアント、HTMLエディタなどを統合した「Mozilla Suite」(後のMozilla Application Suite)を公開。
しかし、多機能すぎて動作が重く、ソースコードも複雑でした。
方針転換:
ユーザーからの「軽量・高速なブラウザ」への要望に応えるため、Mozillaは各機能を独立したアプリケーションとして開発する方針に転換。
2002年9月: Phoenixの誕生
Mozillaコミュニティは、スタンドアロンのWebブラウザ「Phoenix」(フェニックス)を開発開始。
しかし、Phoenix Technologies社の商標権を侵害することが判明し、名称変更を余儀なくされました。
名称変更の経緯:
- Phoenix(フェニックス) → 商標問題
- Firebird(ファイアーバード) → データベースソフトと混同
- Firefox(ファイアーフォックス) → 最終的に採用
2003年: Mozilla Foundationの設立
2003年7月15日: 重要な転換点
AOL(Netscapeの親会社)がMozilla Organizationへの関与を大幅に縮小。
Mozillaが独立して存続できるよう、Mozilla Foundation(モジラ財団)が非営利法人として設立されました。
初期資金:
- AOLから200万ドル
- ミッチ・カポール氏から30万ドル
- ハードウェアと知的財産の移管
この設立により、Mozillaは完全に独立した組織として活動できるようになりました。
2004年: Firefox 1.0の大成功
2004年11月9日: Firefox 1.0リリース
Firefox 1.0が正式にリリースされ、大成功を収めました。
驚異的な記録:
- リリースから1年以内に1億回以上のダウンロード
- ユーザーに「選択肢」を取り戻す
- ブラウザ市場に競争を復活させ、イノベーションを加速
Firefox 1.0の成功により、Internet Explorerの独占状態が崩れ、Webブラウザ市場は再び活性化しました。
2005年: Mozilla Corporationの設立
2005年8月3日: 新たな組織体制
Mozilla FoundationはMozilla Corporation(モジラ・コーポレーション)という営利子会社を設立。
設立理由:
- 製品開発、マーケティング、配布を担当
- 企業との関係構築と収益活動(検索エンジン契約など)
- 法人税を支払う営利法人として、より自由な事業活動が可能に
組織構造:
- Mozilla Foundation: 非営利の親組織、理念の推進と監督
- Mozilla Corporation: 営利の子会社、製品開発と販売
2010年代: 拡大と挑戦
2013年: 15周年と新たな挑戦
- Mozillaプロジェクト15周年
- Firefox OS(モバイルOS)のローンチ(後に終了)
- 世界中で5億人以上のユーザーを獲得
2014年〜2019年: 市場シェアの変動
- 2014年: Yahoo!との5年間の提携契約(米国でデフォルト検索エンジン)
- 2016年: デスクトップブラウザシェアが9.2%まで低下
- 2017年: Firefox Quantum(後にFirefoxに名称変更)のリリース
Firefox Quantumの革新:
- 新しいServoレンダリングエンジンの採用
- 動作速度がGoogle Chromeに匹敵
- マルチプロセス・マルチスレッドへの本格対応
- シェアが12.9%に回復
2020年代: 新たなビジョン
2020年: Mozilla Buildersプログラム
「Fix-The-Internet(インターネットを修正する)」をテーマにした実験的なインキュベータープログラムを実施。
80のプロジェクトに資金提供。
2022年11月2日: Mozilla Venturesの設立
Mozillaマニフェストの理念に沿ったスタートアップに投資するベンチャーキャピタルファンド。
初期資金3,500万ドルで設立。
2024年1月現在:
- Firefoxの世界シェアは約8%
- 特定の国では依然として高シェア(ドイツ38%、エチオピア79%)
Mozillaの組織構造
Mozilla Foundation(モジラ財団)
法人形態: 非営利法人(Non-Profit Organization)
本部: カリフォルニア州マウンテンビュー(シリコンバレー)
設立: 2003年7月15日
主な役割:
- Mozillaプロジェクト全体の監督と方針決定
- 商標と著作権の管理
- 重要なインフラストラクチャの運営
- Mozillaマニフェストの理念の推進
資金源:
- 個人からの寄付
- Mozilla Corporationからの年間純利益の2%(2016年には830万ドル以上)
- 補助金やパートナーシップ
理事会:
2025年5月時点で9名の理事で構成。
現在のエグゼクティブ・ディレクター:
ナビハ・サイード氏(2024年5月15日就任)
Mozilla Corporation(モジラ・コーポレーション)
法人形態: 営利法人(Mozilla Foundationの100%子会社)
設立: 2005年8月3日
主な役割:
- 製品開発(Firefox、Mozilla VPNなど)
- マーケティングと製品の宣伝
- 企業との関係構築(Google、Yahoo!などとの検索エンジン契約)
- 収益活動
収益モデル:
- 検索エンジン契約(2004年〜2014年はGoogleとの契約が主な収益源)
- 2014年〜2019年: Yahoo!との提携
- 現在: 複数の検索エンジンとの契約
- Mozilla VPNなどの有料サービス
財務:
- 2010年: 1億2,300万ドル
- 2011年: 1億6,300万ドル(前年比33%増)
MZLA Technologies Corporation
法人形態: 営利法人(Mozilla Foundationの100%子会社)
設立: 2020年1月28日
主な役割:
- Mozilla Thunderbirdの開発と運営
- 以前は不可能だった製品・サービスの提供
- パートナーシップや非慈善的寄付による収益化
この子会社の設立により、Thunderbirdはより柔軟なビジネスモデルを追求できるようになりました。
日本における活動
一般社団法人 Mozilla Japan
2004年に設立されたMozillaの日本支部。
日本国内でのMozilla製品の普及促進と、日本のMozillaコミュニティのサポートを行っています。
Mozillaマニフェスト(Mozilla Manifesto)
Mozillaの活動は、Mozillaマニフェストという10の原則に導かれています。
このマニフェストは、Mozillaが「インターネットが公共の利益と商業的側面の両方において人々に利益をもたらし続けるために重要である」と信じる価値観を示しています。
Mozillaマニフェストの10原則
1. インターネットは現代生活に不可欠な部分である
教育、コミュニケーション、協力、ビジネス、娯楽、社会全体の重要な要素。
2. インターネットは世界的な公共資源である
オープンでアクセス可能な状態を維持しなければならない。
3. インターネットは個人の生活を豊かにしなければならない
4. インターネット上の個人のセキュリティとプライバシーは基本的なものである
オプションとして扱われてはならない。
5. 個人はインターネットとその体験を形作る能力を持たなければならない
6. インターネットの公共資源としての有効性は、相互運用性、イノベーション、分散型参加に依存している
7. フリーでオープンソースのソフトウェアは、インターネットを公共資源として発展させることを促進する
8. 透明性のあるコミュニティ主導のプロセスは、参加、説明責任、信頼を促進する
9. インターネットの公益的側面における営利活動は、多くの利益をもたらすことができる
商業と公益のバランスが重要。
10. インターネットの公益的側面を拡大することは、重要な目標である
時間、注意、関与に値する。
マニフェストに基づく活動
Mozillaは、このマニフェストを推進するために以下の活動を行うことを約束しています:
- マニフェストの原則をサポートするオープンソース技術とコミュニティの構築
- マニフェストの原則をサポートする優れた消費者向け製品の構築と提供
- Mozilla資産(知的財産、インフラ、資金、評判)を使用してインターネットをオープンプラットフォームとして維持
- 公益のための経済的価値を生み出すモデルの促進
- 公共の議論やインターネット業界内でのマニフェスト原則の推進
Mozillaの主要製品とプロジェクト
Mozilla Firefox
概要:
世界で最も有名なオープンソースWebブラウザ。
初版リリース: 2004年11月9日
最新の特徴:
- Servoベースの高速Geckoレンダリングエンジン
- マルチプロセス・マルチスレッド対応
- 強力なプライバシー保護機能
- 豊富な拡張機能(アドオン)
- クロスプラットフォーム対応(Windows、macOS、Linux、Android、iOS)
市場シェア(2024年1月):
- 世界全体: 約8%
- 特定地域では高シェア維持
リリースサイクル:
2011年以降、ラピッドリリース方式を採用。
通常4〜6週間ごとに新バージョンをリリース。
Mozilla Thunderbird
概要:
オープンソースの電子メールクライアント。
特徴:
- 複数のメールアカウント管理
- RSSリーダー機能
- カレンダー(Lightning)統合
- 強力なスパムフィルター
- 豊富なアドオン
運営:
2020年以降、MZLA Technologies Corporationが開発・運営。
Gecko
概要:
Mozillaが開発したWebブラウザエンジン(レンダリングエンジン)。
使用製品:
- Firefox
- Thunderbird
- その他多数のMozillaベースのアプリケーション
Mozilla VPN
概要:
Mozillaが提供する有料VPNサービス。
特徴:
- WireGuardプロトコルを使用
- 30カ国以上にサーバー設置
- ノーログポリシー
- Mozillaのプライバシー重視の理念に基づく
料金:
月額制の有料サービス(具体的な価格は地域により異なる)
過去のプロジェクト(終了済み)
Firefox OS:
モバイルOS。2013年にローンチしたが、後に開発終了。
Mozilla Persona:
Web認証システム。開発終了。
SeaMonkey:
Mozilla Suiteの後継として、コミュニティ主導で開発が続けられている。
Mozilla Foundationは2006年に公式開発を終了したが、独立したボランティアコミュニティが引き継いでいる。
Mozillaの技術基盤
オープンソースライセンス
Mozilla Public License (MPL):
Mozillaが開発したソフトウェアに適用される独自のライセンス。
歴史:
- 当初: Netscape Public License
- バージョン1.1: Mozilla Public Licenseに変更
- 2003年: GPLやLGPLとの互換性問題を解決するため、三重ライセンス(MPL/GPL/LGPL)を導入
開発プラットフォーム
Mozilla Application Framework:
クロスプラットフォームアプリケーションを構築するためのフレームワーク。
主要コンポーネント:
- Gecko: レンダリングエンジン
- XUL (XML User Interface Language): ユーザーインターフェースツールキット
- Necko: ネットワーキングライブラリ
コード管理
FirefoxやThunderbirdなどのソースコードは、以前はCVS、現在はGitなどのバージョン管理システムで管理されています。
このコードベースは「Mozillaコードベース」または「Mozillaソースコード」と呼ばれます。
Mozillaの社会的貢献
プライバシー保護
Mozillaは、ユーザーのプライバシー保護を最優先事項としています。
具体的な取り組み:
- トラッキング防止機能の強化
- ユーザーデータを広告主に販売しない方針
- プライバシー重視の製品設計
オープンソースコミュニティへの支援
2006年: OpenSSHへの寄付
OpenBSDのTheo de Raadt氏からの要請を受け、OpenSSH開発のために1万ドルを寄付。
Googleとの収益契約から得た資金を使用。
理念:
「OpenSSHがなければ、多くの開発作業が安全でない方法で行われることになる」という認識のもと、感謝の意を示すための寄付。
環境保護活動
2010年: ノックスビル動物園とのパートナーシップ
絶滅危惧種のレッサーパンダ(別名「Firefox」)の保護活動を支援。
ノックスビル動物園で生まれたレッサーパンダの子供2頭が、正式にMozillaコミュニティの一員に。
Grant for the Web
2019年9月: 1億ドルのファンド設立
Mozilla Foundation、Creative Commons、Coil Technologiesが共同で、HTML5アプリケーション開発を支援する1億ドルのファンドを発表。
Mozillaの現在と未来
現在の課題
市場シェアの低下:
Firefoxの世界的な市場シェアは、Google Chromeの台頭により大幅に減少。
2024年時点で約8%。
収益モデルの再考:
検索エンジン契約に大きく依存した収益モデルからの脱却が課題。
新たな方向性
2022年11月: 25年計画の発表
Mozilla Foundation会長兼CEOのミッチェル・ベイカー氏らが、基本的なビジネスモデルを再考し、インターネットにおける新たな役割を模索していることを発表。
Mozilla Ventures:
- 初期資金3,500万ドル
- プライバシーを尊重したインターネットを構築する企業や起業家に投資
- シード〜シリーズAのスタートアップを支援
初期投資先:
- Secure AI Labs
- Block Party
- HeyLogin
将来の技術領域
WebVRとA-Frame:
Firefoxは、仮想現実(VR)のWebサイトを構築するためのWebVRとA-Frameをサポート。
将来的には、Webブラウザそのものが3D仮想現実への入り口になる可能性。
AI技術:
プライバシーを重視したAI技術の開発と推進。
Web3とブロックチェーン:
分散型Webの発展への貢献。
Mozillaを支えるコミュニティ
グローバルなボランティアネットワーク
Mozillaの強みは、世界中に広がるボランティア開発者のネットワークです。
参加方法:
- コード開発
- バグ報告
- ドキュメント作成
- 翻訳
- コミュニティサポート
- デザイン
- マーケティング
コミュニティ主導の開発
Mozillaは、「伽藍とバザール」(エリック・レイモンド著)の理念に触発されたオープンソース開発モデルを採用。
透明性の高いコミュニティ主導のプロセスにより、参加、説明責任、信頼を促進しています。
よくある質問
Q1: MozillaとFirefoxの違いは何ですか?
A: Mozillaは非営利団体およびプロジェクトの名称で、Firefoxはその団体が開発するWebブラウザ製品の名前です。
「Mozilla Firefox」が正式名称ですが、一般的には「Firefox」と呼ばれます。
Q2: Mozillaは無料ですか?
A: Firefox、Thunderbirdなどの主要製品は完全に無料で、オープンソースです。
ただし、Mozilla VPNなどの一部サービスは有料です。
Q3: Mozillaはどうやって資金を得ているのですか?
A: 主な収益源は以下の通りです:
- 検索エンジン企業との提携契約(Google、Yahoo!など)
- 個人からの寄付
- Mozilla VPNなどの有料サービス
- 企業からの助成金
Q4: オープンソースとは何ですか?
A: オープンソースとは、ソフトウェアのソースコード(プログラムの設計図)が公開されており、誰でも自由に閲覧、使用、改変、再配布できることを意味します。
これにより、世界中の開発者が協力してソフトウェアを改善できます。
Q5: なぜUser-Agentに「Mozilla」が含まれるのですか?
A: これは歴史的な互換性の問題です。
Netscape Navigator(開発コードネームMozilla)が初期のWebで標準となり、多くのWebサイトがUser-Agentに「Mozilla」が含まれることを前提に設計されました。
そのため、後発のブラウザ(Chrome、Safari、Edgeなど)も、Webサイトとの互換性を保つためにUser-Agentに「Mozilla」を含めています。
Q6: Mozillaは営利企業ですか?
A: Mozilla Foundationは非営利法人ですが、その子会社であるMozilla Corporationは営利法人です。
ただし、Mozilla Corporationの利益は親組織であるMozilla Foundationのミッション達成に使用されます。
Q7: Firefoxは安全ですか?
A: はい、Firefoxは安全です。
Mozillaはプライバシーとセキュリティを最優先事項としており、定期的にセキュリティアップデートを提供しています。
また、オープンソースであるため、セキュリティ研究者が脆弱性を発見しやすくなっています。
Q8: ChromeとFirefoxの違いは何ですか?
A: 主な違い:
- 開発元: Chrome(Google/営利企業)、Firefox(Mozilla/非営利団体)
- プライバシー: Firefoxはプライバシー重視、Chromeはデータ収集が多い
- オープンソース: Firefoxは完全なオープンソース、ChromeはChromium(オープンソース)ベース
- 市場シェア: Chromeが圧倒的(約65%)、Firefoxは約8%
Q9: Mozillaに寄付できますか?
A: はい、Mozilla Foundationは個人からの寄付を受け付けています。
公式ウェブサイトから寄付が可能です。
Q10: 日本でMozillaに関わるにはどうすればいいですか?
A: 一般社団法人Mozilla Japanが日本での活動を支援しています。
公式ウェブサイトから、コミュニティイベント、翻訳プロジェクト、開発プロジェクトなどに参加できます。
まとめ
Mozillaは、1998年の創設以来、「オープンで自由なインターネット」という理念を掲げ、一貫してその実現に向けて活動してきました。
Mozillaの重要性:
- インターネットの公共性を守る非営利団体
- オープンソースソフトウェアの推進
- ユーザーのプライバシーとセキュリティを最優先
- 商業的利益よりも公益を重視
主な成果:
- Firefox: 1億回以上ダウンロードされた革新的ブラウザ
- Thunderbird: 信頼性の高いメールクライアント
- ブラウザ市場に競争を復活させ、イノベーションを促進
現在の挑戦:
- 市場シェアの低下
- 新たな収益モデルの確立
- 次世代のインターネット技術への対応
未来の展望:
- プライバシー重視のAI技術
- 仮想現実(VR)とWebの融合
- 分散型Web(Web3)への貢献
Mozillaは、単なるソフトウェア会社ではなく、インターネットの未来を形作るために活動する理念の団体です。
Google、Microsoft、Appleなどの巨大IT企業が市場を支配する中、Mozillaは非営利組織として、ユーザーの利益を第一に考える数少ない存在です。
インターネットが真に「オープンで自由で安全なもの」であり続けるためには、Mozillaのような組織の存在が不可欠です。
私たちユーザーも、Firefoxを使用したり、寄付をしたり、コミュニティに参加したりすることで、この理念を支えることができます。
Mozillaの25年以上にわたる歴史は、オープンソースとコミュニティの力が、巨大企業と対等に渡り合い、世界を変えることができることを証明しています。
そして、その物語はまだ続いているのです。


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