Midjourneyで画像を作ろうとしたら、いつまで経っても生成が始まらない。プログレスバーが0%のまま動かない。そんな経験、ありませんか?
特に、クリエイティブなアイデアが湧いてきて「今すぐ作りたい!」という時に限って、Midjourneyが重くなってしまう。待っている間にモチベーションが下がってしまうこともありますよね。
実は、Midjourneyが重くなる原因はいくつかあって、それぞれに効果的な解決策があるんです。この記事では、「なぜ重いのか?」という原因から、「どうすれば速くなるのか?」という具体的な対処法まで、詳しく解説していきます。
特に夜の時間帯は要注意です。 多くのユーザーが「夜になると異常に重くなる」と感じています。その理由と対策も、しっかり説明しますね。
Midjourneyが重くなる主な原因とは?

まず、なぜMidjourneyが重くなるのか、主な原因を理解しましょう。原因が分かれば、対策も立てやすくなります。
原因1:Fast Hours(高速生成時間)を使い切った【最も多い】
Midjourneyには、「Fast Mode(高速モード)」と「Relax Mode(リラックスモード)」という2つの生成モードがあります。
Fast Modeとは?
- 優先的にGPU(画像を作るための高性能なコンピューター)を使える
- 生成時間は約1分程度
- でも、月ごとに使える時間に制限がある
この制限時間を「Fast Hours」と呼びます。プランによって、使える時間が違います:
- Basicプラン: Fast Hoursなし(常にRelaxモード)
- Standardプラン: 月15時間
- Proプラン: 月30時間
- Megaプラン: 月60時間
Fast Hoursを使い切ると何が起こる?
使い切った瞬間、自動的に「Relax Mode」に切り替わります。Relax Modeでは、生成にかかる時間が0〜10分と、大幅に長くなってしまうんです。
これが、「さっきまで普通だったのに、急に重くなった!」という現象の正体です。
原因2:Relax Modeでの待ち時間【キュー処理の仕組み】
Relax Modeは「無制限に画像を作れる」というメリットがありますが、その代わり処理が後回しにされます。
Relax Modeの仕組み:
- あなたのリクエストがキュー(待ち行列)に入る
- GPUが空いたら、順番に処理される
- でも、Relax Modeを使えば使うほど、順番が後ろになる
つまり、「今月たくさんRelax Modeで画像を作った人」ほど、待ち時間が長くなるんです。これは、公平性を保つためのMidjourneyの仕組みです。
原因3:サーバーの混雑【時間帯による影響】
Midjourneyは世界中のユーザーが同時に使っています。当然、利用者が多い時間帯はサーバーが混雑して、重くなります。
特に重くなる時間帯:
日本時間の夜(20:00〜24:00)が最も重い
なぜなら:
- 日本のユーザーが仕事や学校から帰って使い始める
- アメリカ(Midjourneyの本社がある国)の朝〜昼の時間帯と重なる
- ヨーロッパのユーザーも昼休みや午後に使い始める
つまり、世界中のユーザーの活動時間が重なるため、サーバーへの負荷が最大になるんです。
実際、多くのユーザーが「夜は本当に重い」「朝や昼間はサクサク動く」と報告しています。
原因4:プロンプト(指示文)が複雑すぎる
複雑で詳細なプロンプトは、処理に時間がかかります。
処理が重くなる例:
- 長すぎるプロンプト(100語以上)
- 複数の要素を詰め込みすぎ
- 高解像度の指定
- 古いバージョン(V4など)の使用
原因5:Midjourneyのサーバー側の障害
時々、Midjourney自体に技術的な問題が発生することがあります。これは利用者側では対処できません。
今すぐ試せる!Midjourneyを速くする方法
ここからは、具体的な解決方法を紹介していきます。簡単なものから順番に試してみてください。
解決策1:Fast Hoursの残り時間を確認する
まず、自分が今どのモードで、あとどれくらいFast Hoursが残っているか確認しましょう。
Discordでの確認方法:
- Midjourneyのチャット欄に
/infoと入力 - Enterキーを押す
- 表示される情報の中に「Fast Time Remaining」という項目がある
ここに表示される時間が、あなたの残りのFast Hoursです。
Web版での確認方法:
- midjourney.com にアクセス
- ログイン後、左側のメニューから「Manage Subscription」をクリック
- プラン情報の中に残り時間が表示される
もしFast Hoursが0になっていたら、それが重い原因です。
解決策2:Fast Modeに切り替える【即効性あり】
Relax Modeで待たされているなら、Fast Modeに戻しましょう。
Discordでの切り替え方法:
- チャット欄に
/fastと入力してEnter - 「Fast Modeに切り替わりました」というメッセージが出る
- 次の画像生成から高速になる
Web版での切り替え方法:
- midjourney.comにログイン
- 左サイドバーの「Create」タブへ
- プロンプト入力欄の右にある⚙(設定)アイコンをクリック
- 「GPU Speed」を「Fast」に変更
ただし、Fast Hoursを使い切っている場合は、追加料金が発生します(1時間あたり4ドル)。
解決策3:Turbo Mode(超高速モード)を使う【最速!】
さらに速くしたいなら、Turbo Modeがあります。
Turbo Modeの特徴:
- Fast Modeの約4倍速い!
- 生成時間は約10秒程度
- ただし、Fast Hoursの消費は2倍
使い方:
Discordで /turbo と入力するだけです。
どんな時に使う?
- 大事なプレゼン前で急いでいる時
- クライアントとの打ち合わせ中
- クリエイティブなアイデアが湧いて、今すぐ形にしたい時
解決策4:Relax Modeを賢く使う【節約術】
Fast Hoursを温存したいなら、Relax Modeの使い方を工夫しましょう。
Relax Modeの賢い使い方:
- 一度にまとめて依頼する
- 複数のプロンプトを用意しておく
- 一気に投げて、他の作業をしながら待つ
- 試作段階で使う
- 最初のアイデア出しはRelax Mode
- 気に入ったものだけFast Modeで仕上げ
- 夜間や早朝に仕込む
- 寝る前にRelax Modeで依頼
- 朝起きたら完成している
- 混雑していない時間を狙う
- 日本時間の早朝(5:00〜8:00)
- 平日の昼間(13:00〜16:00)
解決策5:画質パラメータを調整する【処理時間を短縮】
プロンプトに「–q」というパラメータを追加することで、処理速度を調整できます。
使い方の例:
/imagine prompt: beautiful sunset over mountains --q 0.5
–qの値と効果:
--q 0.25: 最も速い(粗い仕上がり)--q 0.5: 速い(そこそこの品質)--q 1: 標準(デフォルト)--q 2: 高品質(時間がかかる)
おすすめの使い分け:
- アイデア出しや下書き →
--q 0.5 - 最終成果物 →
--q 1または--q 2
品質を少し下げるだけで、生成速度が大幅に改善されることがあります。
解決策6:プロンプトをシンプルにする
長くて複雑なプロンプトは、処理に時間がかかります。
改善例:
重くなるプロンプト:
A highly detailed, photorealistic portrait of a young woman with long flowing red hair, green eyes, wearing a blue dress, standing in a garden filled with roses, tulips, and sunflowers, with butterflies flying around, during golden hour lighting, shot with a Canon 5D Mark IV, 85mm f/1.4 lens, shallow depth of field, cinematic composition
速くなるプロンプト:
portrait of red-haired woman in garden, golden hour, photorealistic --ar 3:2
必要な要素だけに絞ることで、処理が速くなります。
解決策7:プランをアップグレードする【根本的な解決】
頻繁にMidjourneyを使うなら、上位プランへの変更を検討しましょう。
プラン比較(2024年12月時点):
| プラン | 月額 | Fast Hours | Relax Mode |
|---|---|---|---|
| Basic | $10 | なし | なし |
| Standard | $30 | 15時間 | 無制限 |
| Pro | $60 | 30時間 | 無制限 |
| Mega | $120 | 60時間 | 無制限 |
どのプランがおすすめ?
- たまに使う: Standard(月15時間=約900枚)
- 仕事で使う: Pro(月30時間=約1,800枚)
- ヘビーユーザー: Mega(月60時間=約3,600枚)
1時間で約60枚の画像が作れる計算です。
時間帯別の対策:「夜が重い」問題を解決

多くのユーザーが経験する「夜の重さ」。これには明確な理由があります。
なぜ夜は重いのか?
混雑のピーク時間:
- 日本時間 20:00〜24:00: 日本人ユーザーが集中
- アメリカ東海岸 6:00〜10:00(朝): 出勤前のアメリカ人
- ヨーロッパ 13:00〜17:00(午後): 昼休み〜仕事終わり
これらの時間帯が重なる日本時間の夜は、世界中からアクセスが集中するゴールデンタイムなんです。
夜でも快適に使う方法
方法1:早めに依頼する
- 19:00頃(混雑前)に依頼を出す
- Relax Modeで複数依頼しておく
方法2:深夜まで待つ
- 0:00を過ぎるとやや空いてくる
- 日本のユーザーが減り始める時間
方法3:Turbo Modeを使う
- 混雑時でも最優先で処理される
- 緊急の案件に最適
方法4:早朝を活用する
- 5:00〜8:00は最も空いている
- 早起きして作業する習慣をつける
混雑状況を確認する方法
Midjourneyには公式のステータスページがあります。
- ブラウザで「status.midjourney.com」にアクセス
- 各モードの平均待ち時間が表示される
- 混雑具合をチェックしてから使う
Discord版とWeb版、どっちが速い?
実は、使うプラットフォームによっても体感速度が変わることがあります。
Discord版の特徴
メリット:
- コマンドが豊富
- 細かい設定がしやすい
- 過去の作品を探しやすい
デメリット:
- Discord自体の動作が重い場合がある
- チャンネルが混雑すると見づらい
- Discordのサーバー状況にも影響される
Web版(midjourney.com)の特徴
メリット:
- インターフェースが見やすい
- Discordアカウント不要
- ブラウザだけで完結
デメリット:
- 一部の機能が制限される
- アルファ版のため不安定な時がある
どっちがおすすめ?
両方試して、自分の環境で速い方を使うのがベストです。一般的には、Web版の方がシンプルで動作が軽いという声が多いです。
サーバー障害かも?確認する方法
自分の設定を全部試してもダメな場合、Midjourney側に問題があるかもしれません。
障害を確認する手順
1. 公式ステータスページをチェック
- status.midjourney.com にアクセス
- 赤や黄色の警告が出ていないか確認
2. Discordの#statusチャンネルを見る
- Midjourney公式Discordサーバーに参加
- 「#status」チャンネルで最新情報を確認
3. TwitterでMidjourneyを検索
- 「Midjourney slow」「Midjourney down」で検索
- 他のユーザーも同じ問題を抱えているか確認
障害が起きていたら?
残念ながら、サーバー側の問題は待つしかありません。通常、数時間以内には復旧します。
この間は:
- プロンプトを考えて準備する
- 過去の作品を整理する
- 他のAI画像生成ツールを試してみる
それでも解決しない時の最終手段
ここまでの方法を試してもダメな場合、以下を確認してください。
1. Discordアプリを再起動
Discord版を使っている場合:
- Discordアプリを完全に終了
- パソコンを再起動
- もう一度Discordを開く
キャッシュの問題が解決されることがあります。
2. ブラウザのキャッシュをクリア
Web版を使っている場合:
Google Chromeの例:
- 設定 → プライバシーとセキュリティ
- 閲覧履歴データの削除
- 「キャッシュされた画像とファイル」を選択
- データを削除
3. インターネット接続を確認
- 他のサイトは普通に開くか?
- Wi-Fiの電波は強いか?
- 可能なら有線LANに切り替える
4. VPNを切る
VPN(仮想プライベートネットワーク)を使っている場合、一度切ってみてください。VPNが原因で遅くなることがあります。
5. Midjourneyサポートに連絡
最終手段として、公式サポートに問い合わせましょう。
連絡方法:
- Discordの#supportチャンネル
- 公式サイトのサポートフォーム
状況を詳しく説明すると、的確なアドバイスがもらえます。
よくある質問(Q&A)
Q1: Fast Hoursはいつリセットされる?
A: 毎月のサブスクリプション更新日にリセットされます。例えば、5日に契約した場合、毎月5日に新しいFast Hoursが付与されます。
Q2: Fast Hoursが足りない。追加購入できる?
A: できます。1時間あたり4ドルで追加購入可能です。ただし、頻繁に追加購入するなら、上位プランへのアップグレードの方がお得です。
Q3: Relax Modeで待ち時間が10分以上になるんですが…
A: 月末に近づくと、Relax Modeの利用が増えて待ち時間が長くなります。また、その月にRelax Modeを使いすぎた場合も、キューの順番が後ろになります。
Q4: Turbo Modeを使っても遅いことがある?
A: Turbo Mode専用のGPUが満杯の場合、自動的に通常のFast Modeに切り替わります。また、サーバー全体が混雑している時は、Turbo Modeでも影響を受けることがあります。
Q5: プランを変更したら、すぐFast Hoursは増える?
A: はい、プラン変更はすぐに反映されます。ただし、既存のFast Hoursは持ち越されず、新しいプランの時間に置き換わります。
Q6: 画像のサイズを小さくすれば速くなる?
A: はい、アスペクト比やサイズが小さいほど、処理は速くなります。デフォルトの1:1より、小さめの画像を指定すると少し速くなることがあります。
まとめ:Midjourneyを快適に使うコツ
Midjourneyが重い時の対処法、たくさん紹介しました。最後に、重要なポイントをまとめます。
すぐできる対策:
- ✅
/infoでFast Hoursの残りを確認 - ✅ Fast Hoursが残っているなら
/fastで切り替え - ✅ 急ぎなら
/turboを使う - ✅ 夜の時間帯(20:00〜24:00)を避ける
- ✅ プロンプトはシンプルに
- ✅
--q 0.5で品質を少し落として高速化
長期的な対策:
- ✅ 使用頻度に合ったプランを選ぶ
- ✅ Relax Modeを賢く使ってFast Hoursを温存
- ✅ 混雑しない時間帯に作業する習慣をつける
- ✅ Web版とDiscord版、両方試して速い方を使う
時間帯による使い分け:
- 早朝(5:00〜8:00): 最も空いている。重要な作業に最適
- 昼間(13:00〜16:00): 比較的空いている
- 夜(20:00〜24:00): 最も混雑。Relax Modeは避ける
- 深夜(0:00〜2:00): やや混雑が緩和
こんな時はどうする?
- 仕事の締め切りが迫っている → Turbo Mode一択
- 趣味で楽しむだけ → Relax Modeで十分
- 試作を大量に作りたい → 早朝にRelax Modeでまとめて依頼
- クライアント対応中 → Fast/Turbo Modeで即座に対応
Midjourneyは素晴らしいツールですが、使い方次第で快適さが大きく変わります。この記事で紹介した方法を組み合わせて、ストレスなく画像生成を楽しんでくださいね。
最後に大事なこと:
「重い」と感じたら、まず冷静に原因を特定しましょう。やみくもにいろいろ試すより、順番に確認していく方が確実に解決できます。
- Fast Hoursの残りを確認
- 時間帯をチェック
- サーバー状況を確認
- 設定を調整
この4ステップで、ほとんどの問題は解決します。
ボーナス情報:もっと効率的に使うテクニック
最後に、上級者向けのテクニックを少しだけ紹介します。
バッチ処理を活用
- 似たようなプロンプトをまとめて依頼
/blendコマンドで複数画像を一度に処理
テンプレートを作る
- よく使うプロンプトを保存しておく
- パラメータ設定も記録しておく
時間管理アプリと連携
- Fast Hoursの使用状況をスプレッドシートで管理
- 月末にどれくらい残っているか把握
これらのテクニックを使えば、さらに快適にMidjourneyを使いこなせるようになります。
それでは、素敵なAIアート作りを楽しんでください!

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