「サポートに問い合わせたら、バージョンを聞かれた」 「この機能を使いたいけど、自分のバージョンで使える?」 「アップデートしたはずなのに、本当に最新版?」 「セキュリティ更新が適用されているか不安」
Microsoft製品のバージョン確認は、トラブル解決やセキュリティ確保の第一歩です。
でも、製品によって確認方法がバラバラで分かりにくいですよね。この記事では、Windows、Office、Edge、Teamsなど、主要なMicrosoft製品のバージョン確認方法を、画像付きで分かりやすく解説します。
Windows のバージョン確認方法

方法1:設定アプリから確認(推奨)
最も詳しい情報が確認できる方法です。
手順:
- Windowsキー + I で設定を開く
- **「システム」**をクリック
- 「バージョン情報」(一番下)を選択
確認できる情報:
- エディション:Windows 11 Home、Pro、Enterprise など
- バージョン:23H2、22H2 など
- インストール日:いつインストールしたか
- OSビルド:22621.3007 など詳細な番号
- エクスペリエンス:Windows Feature Experience Pack
方法2:winverコマンド(最速)
素早く基本情報だけ確認したい時に便利。
手順:
- Windows + R キーを押す
- **「winver」**と入力
- Enterキーを押す
表示される情報:
- Windowsのバージョン(11 or 10)
- バージョン番号(23H2など)
- OSビルド番号
- 著作権情報
方法3:システム情報から確認
より技術的な詳細情報が必要な場合。
手順:
- Windows + R → 「msinfo32」
- システム情報ウィンドウが開く
- 「システムの要約」を確認
追加で確認できる情報:
- BIOS バージョン
- インストール物理メモリ
- システムの種類(x64、x86)
- Hyper-V の状態
方法4:コマンドプロンプトで確認
バッチ処理やスクリプトで使いたい時に。
コマンド:
# 基本情報
systeminfo | findstr /B /C:"OS Name" /C:"OS Version"
# 詳細なビルド情報
ver
# より詳しい情報
wmic os get Caption,Version,BuildNumber,OSArchitecture
Windows 10とWindows 11の見分け方
視覚的な違い:
- タスクバー:中央揃え(11)vs 左揃え(10)
- スタートメニュー:中央(11)vs 左端(10)
- 角の形状:丸い(11)vs 四角(10)
バージョン番号の違い:
- Windows 11:バージョン 21H2以降
- Windows 10:バージョン 22H2まで
Microsoft Office のバージョン確認
Office 365/Microsoft 365 の確認方法
Word、Excel、PowerPointから確認:
- 任意のOfficeアプリを開く
- **「ファイル」**メニューをクリック
- 「アカウント」(または「Officeアカウント」)
- **「製品情報」**セクションを確認
確認できる情報:
- 製品名:Microsoft 365 Apps for enterprise など
- バージョン:バージョン 2401(ビルド 17231.20236)
- 更新チャネル:最新チャネル、月次エンタープライズなど
- ライセンス状態:認証済み、試用版など
Office 2019/2021/2024(買い切り版)の確認
バージョン番号の見方:
- Office 2019:16.0.10xxx.xxxxx
- Office 2021:16.0.14xxx.xxxxx
- Office 2024:16.0.18xxx.xxxxx
詳細確認方法:
- Officeアプリで 「ファイル」→「アカウント」
- **「[製品名]のバージョン情報」**をクリック
- ダイアログボックスの最上部を確認
32ビット版と64ビット版の確認
重要性: アドインの互換性に影響
確認手順:
- 「ファイル」→「アカウント」
- 「[製品名]のバージョン情報」
- バージョン番号の後ろを確認
- 「32ビット」または「64ビット」と表示
Officeの更新状態を確認
手順:
- 「ファイル」→「アカウント」
- **「Office更新プログラム」**セクション
- 「更新オプション」→「今すぐ更新」
更新チャネルの種類:
- 最新チャネル:月1〜2回更新
- 月次エンタープライズ:月1回更新
- 半期エンタープライズ:年2回更新
Microsoft Edge のバージョン確認

基本的な確認方法
手順:
- Edge を開く
- 右上の「…」(設定など)をクリック
- 「ヘルプとフィードバック」
- 「Microsoft Edge について」
ショートカット:
- アドレスバーに **「edge://settings/help」**と入力
表示される情報:
- バージョン番号:120.0.2210.77 など
- Chromiumバージョン:ベースとなるエンジン
- 更新状態:最新版かどうか
- 著作権情報
自動更新の確認と手動更新
自動更新の状態確認:
- **「edge://settings/help」**にアクセス
- 以下のメッセージを確認:
- ✅「Microsoft Edge は最新版です」
- ⚠️「更新プログラムをダウンロード中」
- 🔄「再起動して更新を完了」
手動更新の強制実行:
- 「Microsoft Edge について」を開く
- 自動的に更新チェック開始
- 更新があれば自動ダウンロード
- **「再起動」**ボタンで適用
Edge の詳細情報確認
開発者向け情報:
edge://version/
確認できる詳細:
- JavaScript エンジンバージョン
- User Agent 文字列
- コマンドラインスイッチ
- プロファイルパス
Microsoft Teams のバージョン確認
デスクトップアプリ版
確認方法1:設定から
- プロフィール画像をクリック
- **「設定」**を選択
- **「バージョン情報」**タブ
- **「バージョン」**を確認
確認方法2:キーボードショートカット
- Ctrl + Alt + Shift + 1(Windows)
- Command + Option + Shift + 1(Mac)
表示される情報:
- バージョン番号:1.6.00.34763
- ビルド日時
- アーキテクチャ(32/64ビット)
- アップデート情報
Web版のバージョン確認
手順:
- Teams Webを開く
- F12で開発者ツール
- Consoleタブ
- **「version」**と入力
新しいTeams(Teams 2.0)の確認
新旧の見分け方:
- パフォーマンス:起動が速い(新)
- UI:よりシンプル(新)
- 設定の場所:左下に設定(新)vs 右上(旧)
バージョン確認:
- 新Teams:2.x.x.xxxxx
- 従来Teams:1.x.x.xxxxx
その他のMicrosoft製品のバージョン確認
OneDrive
Windows版:
- タスクトレイのOneDriveアイコン
- 設定(歯車)→「設定」
- **「バージョン情報」**タブ
表示情報:
- バージョン:24.012.0121.0003
- ビルド番号
- 同期エンジンバージョン
Outlook(デスクトップ)
確認方法:
- **「ファイル」**メニュー
- 「Officeアカウント」
- 「Outlookのバージョン情報」
メール画面から:
- Ctrl + クリックでOutlookアイコン
- バージョン情報ダイアログ表示
Visual Studio Code
確認方法:
- **「ヘルプ」**メニュー
- 「バージョン情報」
- または Ctrl + Shift + P →「About」
コマンドパレット:
code --version
PowerShell
確認コマンド:
# PowerShellバージョン
$PSVersionTable
# 詳細情報
$PSVersionTable.PSVersion
# Windows PowerShell vs PowerShell Core
$PSVersionTable.PSEdition
コマンドラインで一括確認
PowerShellスクリプトで全確認
# Microsoft製品バージョン一括確認スクリプト
Write-Host "=== Microsoft Products Version Check ===" -ForegroundColor Green
# Windows
Write-Host "`n[Windows]" -ForegroundColor Yellow
Get-CimInstance Win32_OperatingSystem | Select-Object Caption, Version, BuildNumber | Format-List
# Office
Write-Host "`n[Office]" -ForegroundColor Yellow
$officePath = "HKLM:\SOFTWARE\Microsoft\Office\ClickToRun\Configuration"
if (Test-Path $officePath) {
Get-ItemProperty -Path $officePath | Select-Object ProductReleaseIds, VersionToReport
}
# Edge
Write-Host "`n[Edge]" -ForegroundColor Yellow
Get-ItemProperty "HKLM:\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\Edge\BLBeacon" | Select-Object version
# .NET Framework
Write-Host "`n[.NET Framework]" -ForegroundColor Yellow
Get-ItemProperty "HKLM:SOFTWARE\Microsoft\NET Framework Setup\NDP\v4\Full\" | Select-Object Release, Version
バッチファイルで簡易確認
@echo off
echo === Windows Version ===
ver
echo.
echo === System Info ===
systeminfo | findstr /B /C:"OS Name" /C:"OS Version"
echo.
echo === Office Info ===
reg query "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Office\ClickToRun\Configuration" /v VersionToReport 2>nul
echo.
pause
バージョン情報の読み方
バージョン番号の構成
一般的な形式:
メジャー.マイナー.ビルド.リビジョン
例:16.0.15726.20070
意味:
- メジャー:大規模な変更
- マイナー:機能追加
- ビルド:バグ修正
- リビジョン:緊急修正
Windows のバージョン体系
年度+半期表記:
- 23H2:2023年後半(H2=下半期)
- 23H1:2023年前半(H1=上半期)
- 22H2:2022年後半
サポート期限の目安:
- Home/Pro:18ヶ月
- Enterprise/Education:30ヶ月
Office の更新チャネル
チャネル | 更新頻度 | 用途 |
---|---|---|
最新チャネル | 月1-2回 | 最新機能をすぐ使いたい |
月次エンタープライズ | 月1回 | バランス重視 |
半期エンタープライズ | 年2回 | 安定性重視 |
サポート終了の確認方法

Windows サポートライフサイクル
確認サイト:
https://learn.microsoft.com/ja-jp/lifecycle/products/
Windows 10 サポート終了予定:
- 22H2:2025年10月14日
- 21H2:2024年6月(終了済み)
Windows 11 サポート期間:
- 各バージョン:24ヶ月(Home/Pro)
- 36ヶ月(Enterprise/Education)
Office サポート状況
Microsoft 365:
- 常に最新版を提供
- サポート終了なし(サブスク継続中)
永続ライセンス版:
- Office 2016:2025年10月13日
- Office 2019:2025年10月14日
- Office 2021:2026年10月13日
トラブルシューティング
バージョン情報が表示されない
対処法:
- 管理者権限で実行
- アプリを右クリック
- 「管理者として実行」
- レジストリ確認
- Win+R → regedit
- 該当パスを確認
- 修復インストール
- 設定→アプリ→修復
更新できない・古いバージョンのまま
確認事項:
- Windows Update確認
- 設定→更新とセキュリティ
- 「更新プログラムのチェック」
- グループポリシー確認
- 企業管理の場合
- IT部門に確認
- ディスク容量
- 最低10GB以上の空き
- 一時ファイルの削除
バージョン不整合の解決
症状:
- 表示されるバージョンが異なる
- 機能が使えない
解決方法:
- キャッシュクリア
- 完全アンインストール→再インストール
- ユーザープロファイルの再作成
よくある質問と回答
Q1:32ビット版と64ビット版、どちらを使うべき?
A: 現在のPCなら64ビット版を推奨します。メモリを4GB以上認識でき、パフォーマンスも向上します。ただし、古いアドインやドライバーを使用する場合は32ビット版が必要な場合があります。
Q2:バージョンアップは自動?手動?
A:
- Windows:Windows Updateで自動(設定変更可)
- Microsoft 365:自動更新がデフォルト
- Edge:バックグラウンドで自動更新
- Teams:起動時に自動チェック
Q3:古いバージョンに戻せる?
A:
- Windows:10日以内なら「回復」から戻せる
- Office:以前のバージョンをダウンロード可能(365のみ)
- Edge:基本的に不可(セキュリティリスク)
Q4:バージョンが違うと互換性問題は起きる?
A: 基本的に下位互換性があるので、新しいバージョンで作成したファイルを古いバージョンで開く時だけ注意が必要です。特にOfficeは「互換モード」で保存することで回避できます。
Q5:どのくらいの頻度で更新すべき?
A: セキュリティ更新は即座に適用すべきです。機能更新は、安定性を重視するなら1-2ヶ月様子を見てから適用しても構いません。企業環境では、テスト後に展開することを推奨します。
まとめ:定期的なバージョン確認で安全・快適に
Microsoft製品のバージョン確認は、一度覚えれば簡単です。
重要ポイントのおさらい:
- 確認方法を覚えておく
- Windows:設定 or winver
- Office:ファイル→アカウント
- Edge:edge://settings/help
- Teams:プロフィール→設定
- 定期的にチェック
- 月1回は確認
- サポート終了日を把握
- セキュリティ更新を優先
- トラブル時は真っ先に確認
- サポートへの問い合わせ時
- 新機能が使えない時
- 互換性問題の発生時
- 最新版を使うメリット
- セキュリティの向上
- 新機能の利用
- パフォーマンス改善
- サポートの継続
バージョン管理は面倒に感じるかもしれませんが、トラブルを未然に防ぎ、快適にPCを使うための重要な習慣です。
この記事をブックマークして、必要な時にすぐ確認できるようにしておきましょう!
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