結婚で姓が変わった、転職した、もっとシンプルなアドレスにしたい…
メールアドレスを変更したい理由は様々ですが、こんな不安がありませんか?
「変更したらデータが消えない?」 「購入したアプリやゲームはどうなる?」 「今までのメールは見れなくなる?」
実は、Microsoftのメールアドレス変更には3つの方法があり、それぞれリスクと手間が違います。間違った方法を選ぶと、最悪の場合アカウントにアクセスできなくなることも。
でも大丈夫!この記事では、安全で確実な変更方法から、データを守る方法、トラブル回避のコツまで、すべて詳しく解説します。
メールアドレス変更の3つの方法と違い

方法の比較と選び方
目的に応じた最適な方法:
方法 | 難易度 | リスク | データ保持 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|
①エイリアス追加(推奨) | 簡単 | なし | 完全保持 | ★★★★★ |
②プライマリ変更 | 普通 | 低い | 保持 | ★★★★☆ |
③新規アカウント作成 | 面倒 | 高い | 要移行 | ★★☆☆☆ |
それぞれの特徴
①エイリアス追加(最も安全):
- ✅ 複数のメールアドレスを1つのアカウントで管理
- ✅ データはすべて保持
- ✅ いつでも元に戻せる
- ✅ リスクゼロ
②プライマリエイリアス変更:
- ⚠️ メインのメールアドレスを変更
- ✅ アカウントは同じ
- ⚠️ 一部サービスで不具合の可能性
- ✅ 基本的にデータ保持
③新規アカウント作成:
- ❌ 完全に別のアカウント
- ❌ データ移行が必要
- ❌ 購入履歴は移行不可
- ❌ 手間とリスクが大きい
方法①:エイリアス追加(最も推奨)
エイリアスとは?
1つのアカウントで複数のメールアドレスを使える仕組み:
例えば:
【元のアドレス】
tanaka.taro@outlook.com
【エイリアスを追加後】
tanaka.taro@outlook.com(そのまま使える)
+
t.tanaka@outlook.com(新しく追加)
+
tanaka-work@outlook.com(さらに追加可)
→ すべて同じ受信トレイに届く!
エイリアス追加の手順
簡単5ステップ:
- Microsoftアカウントにサインイン
account.microsoft.com にアクセス → 現在のメールアドレスでログイン
- 「あなたの情報」を選択
上部メニューから「あなたの情報」 → 「Microsoftにサインインする方法を管理」
- 「メールの追加」をクリック
- 「エイリアスを追加」を選択
- 新しいメールアドレスを作成
2つの選択肢: □ 新しいメールアドレスを作成 → @outlook.com/@outlook.jp/@hotmail.com から選択 □ 既存のメールアドレスを追加 → Gmail等も追加可能
- エイリアスを追加
- 希望のアドレスを入力
- 「エイリアスの追加」をクリック
- 確認メールが届く
プライマリエイリアスに設定
メインのメールアドレスとして使う:
- エイリアス一覧を表示
- アカウントページで確認
- 「プライマリにする」を選択
- 新しいエイリアスの横にあるリンク
- クリックして確認
- 変更完了
- サインインは新旧どちらでも可能
- メール送信時のデフォルトが変更
エイリアスのメリット
なぜエイリアスが最適か:
メリット | 詳細 |
---|---|
リスクなし | 元のアドレスも残る |
即座に使える | 設定後すぐに利用可能 |
用途別に使い分け | 仕事用、プライベート用など |
スパム対策 | 不要になったら削除可能 |
データ保持 | すべてのデータがそのまま |
方法②:プライマリエイリアス変更(中級者向け)
プライマリエイリアスとは?
アカウントの「顔」となるメールアドレス:
- 📧 メールの送信元アドレス
- 🔑 優先的なサインインアドレス
- 📋 各種サービスに表示されるアドレス
変更前の重要な確認事項
必ずチェック!
- [ ] Xbox、Office、OneDriveのデータバックアップ
- [ ] 購入履歴のスクリーンショット
- [ ] 重要なメールの保存
- [ ] 2段階認証の設定確認
- [ ] 連携サービスのリスト作成
プライマリエイリアス変更手順
慎重に進める7ステップ:
- まずエイリアスを追加
- 前述の方法でエイリアス追加
- 新しいアドレスを取得
- 新アドレスの動作確認
- テストメールを送受信
- 問題ないか確認
- プライマリに変更
account.microsoft.com → 「あなたの情報」 → エイリアス管理 → 新アドレスを「プライマリにする」
- 確認と認証
- セキュリティ確認
- 2段階認証の実施
- サービスの確認
- Office:ライセンス確認
- Xbox:ゲームライブラリ確認
- OneDrive:ファイル確認
- 連携サービスの更新
- 各サービスでメールアドレス変更
- パスワードマネージャーの更新
- 旧アドレスの処理
- しばらく残しておく(推奨)
- または削除(慎重に)
変更後の注意点
起こりうる問題と対処:
問題 | 対処法 |
---|---|
Officeライセンスエラー | 再アクティベーション |
Xboxサインイン不可 | 新アドレスで再ログイン |
同期エラー | OneDrive再設定 |
メール受信不可 | エイリアス設定確認 |
方法③:新規アカウント作成(最終手段)

いつ新規作成が必要か
こんな場合のみ検討:
- ❌ アカウントが完全に壊れた
- ❌ セキュリティ侵害があった
- ❌ 完全にリフレッシュしたい
- ❌ 会社用と個人用を完全分離
データ移行の準備
移行できるもの・できないもの:
データ種類 | 移行可否 | 方法 |
---|---|---|
メール | ○ | Outlook経由で転送/エクスポート |
連絡先 | ○ | CSVエクスポート→インポート |
カレンダー | ○ | ICSファイルで移行 |
OneDriveファイル | ○ | ダウンロード→再アップロード |
購入したアプリ | × | 再購入必要 |
Xboxゲーム | × | 再購入必要 |
実績・セーブデータ | △ | クラウドセーブのみ可能 |
Microsoft 365 | × | 新規契約必要 |
新規アカウント作成手順
データ損失を最小限に:
- 現アカウントのバックアップ
・メール:Outlookでエクスポート ・ファイル:OneDrive全ダウンロード ・連絡先:CSV形式で保存 ・購入履歴:スクリーンショット
- 新規アカウント作成
account.microsoft.com/account → 「Microsoftアカウントを作成」 → 新しいメールアドレス入力
- データ移行
- メール転送設定
- ファイルアップロード
- 連絡先インポート
- サービス再設定
- 各種サブスクリプション
- アプリの再インストール
- デバイスの再認証
Outlookメールアドレスの詳細設定
Outlook.comでのエイリアス管理
Webメールでの設定:
- Outlook.comにサインイン
- outlook.com
- 設定(歯車アイコン)
- メール→メールの同期
- 「メールアドレスの管理」
- エイリアス一覧表示
- 送信元の設定
新規メール作成時: 「差出人」欄のドロップダウン → 使用するエイリアスを選択
デスクトップOutlookの設定
Outlook 2021/365での設定:
- アカウント設定
ファイル → アカウント設定 → アカウント設定
- 送信元の追加
- 「変更」→「その他の設定」
- 「全般」タブ
- 返信用電子メールアドレスを設定
- 既定のアドレス変更
- アカウントのプロパティ
- 「電子メールアドレス」を変更
トラブルシューティング
よくある問題と解決法
問題1:エイリアスが作成できない
原因と対処:
原因 | 解決方法 |
---|---|
アドレスが使用中 | 別の文字列を試す |
制限数に到達 | 不要なエイリアス削除(最大10個) |
禁止文字使用 | 英数字とハイフン、アンダースコアのみ |
短すぎる/長すぎる | 3-64文字に調整 |
問題2:メールが届かない
確認ポイント:
- エイリアス設定確認
- アカウントページで有効か確認
- プライマリ設定の確認
- 迷惑メールフォルダ
- フィルター設定確認
- セーフリスト追加
- 転送設定
- 自動転送の確認
- ルール設定の見直し
問題3:古いアドレスでログインできない
段階的な対処:
- エイリアスとして残っているか確認
- プライマリでないか確認
- 削除していないか確認
- 30日以内なら復元可能
サービス別の影響と対処
主要サービスへの影響:
サービス | 影響 | 対処法 |
---|---|---|
Office 365 | ライセンス確認必要 | 再アクティベート |
Xbox Live | ゲーマータグは不変 | 再ログインのみ |
Teams | 表示名の更新必要 | プロフィール編集 |
OneDrive | 同期確認必要 | 再設定の場合あり |
Skype | Skype名は不変 | 表示名のみ更新 |
セキュリティとベストプラクティス
変更時のセキュリティ確保
必須のセキュリティ対策:
- 2段階認証の再設定
- 新アドレスで再設定
- Microsoft Authenticator推奨
- バックアップコード生成
- パスワード変更
- アドレス変更と同時に
- 強力なパスワード使用
- パスワードマネージャー活用
- ログイン履歴確認
account.microsoft.com/security → 「サインインアクティビティ」 → 不審なアクセスをチェック
移行期間のベストプラクティス
スムーズな移行のコツ:
期間 | やるべきこと |
---|---|
移行前 | バックアップ、リスト作成 |
移行初日 | エイリアス追加、テスト |
1週間 | 両アドレス併用、動作確認 |
1ヶ月 | 主要サービス切り替え |
3ヶ月 | 完全移行、旧アドレス削除検討 |
企業・組織アカウントの場合
個人アカウントとの違い
管理者権限が必要:
項目 | 個人 | 組織 |
---|---|---|
変更権限 | 自由 | IT管理者 |
ドメイン | @outlook.com等 | @会社名.com |
データ所有 | 個人 | 組織 |
変更方法 | Web | 管理ポータル |
組織での変更手順
- IT部門への申請
- 承認待ち
- 管理者による変更
- 全デバイスで再設定
よくある質問(FAQ)

Q1:エイリアスは何個まで作れる?
A:最大10個まで
- 1アカウントにつき10個
- 削除後も30日は再作成不可
- 計画的に作成を
Q2:@outlook.jpと@outlook.comの違いは?
A:地域の違いのみ
- 機能は同じ
- .jp:日本向け
- .com:グローバル
- 好みで選択可能
Q3:Gmailに変更できる?
A:エイリアスとして追加は可能
- 完全移行は新規作成必要
- Gmailをエイリアスに追加可能
- 受信は可能、送信は制限あり
Q4:料金はかかる?
A:すべて無料
- エイリアス追加:無料
- プライマリ変更:無料
- 新規作成:無料
Q5:元に戻せる?
A:条件付きで可能
- エイリアス:いつでも削除可能
- プライマリ:30日以内なら戻せる
- 削除済み:30日以内なら復元可能
まとめ:安全にメールアドレスを変更しよう
Microsoftのメールアドレス変更は、正しい方法を選べば安全に実行できます。
推奨する変更方法:
- 🏆 まずエイリアス追加(リスクゼロ)
- ✅ 十分テストしてからプライマリ変更
- ⚠️ 新規作成は最終手段
変更前のチェックリスト:
- [ ] データのバックアップ完了
- [ ] 2段階認証の設定確認
- [ ] 連携サービスのリスト作成
- [ ] テスト送受信の実施
- [ ] 移行スケジュール策定
最後に: メールアドレスの変更は、人生の節目や新しいスタートのタイミングで必要になることがあります。この記事を参考に、データを失うことなく、安全に変更を進めてください。
エイリアス機能を使えば、リスクなく新しいメールアドレスを使い始められます。まずはエイリアスから試してみることを強くおすすめします!
困ったときは、Microsoftサポート(0120-54-2244)も活用してくださいね。
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