「QRコードはスマホで読むもの」と思っていませんか? 実は、WindowsパソコンやMicrosoftの各種アプリでも、簡単にQRコードを読み取ることができるんです。
レストランのメニュー、Wi-Fiのパスワード、イベントの申し込み、決済など、今やQRコードは生活のあらゆる場面で使われています。 パソコンで作業中にQRコードを見つけて、わざわざスマホを取り出すのは面倒ですよね。
この記事では、Microsoftの製品を使ったQRコード読み取り方法をすべて紹介します。 Windows 11の標準機能から、無料アプリまで、あなたに最適な方法が必ず見つかりますよ。
方法1:Windows 11のカメラアプリ(最も簡単!)

Windows 11なら標準機能で読み取り可能
2024年のアップデートから、Windows 11の標準カメラアプリにQRコード読み取り機能が追加されました。 追加ソフトのインストールは一切不要です。
使い方の手順
- カメラアプリを起動
- スタートメニューから「カメラ」を検索
- または、Win + S キーで検索窓を開いて「カメラ」と入力
- QRコードモードに切り替え
- 画面右側のバーコードアイコンをクリック
- 「QRコードスキャナー」モードが有効になる
- QRコードを読み取る
- ノートPCの内蔵カメラ、または外付けWebカメラでQRコードを映す
- 自動的に認識されて、内容が表示される
- アクションを選択
- URLの場合:「開く」をクリックでブラウザが起動
- テキストの場合:コピーして利用
- Wi-Fi情報の場合:自動接続の選択肢が表示
こんな時に便利
- 紙の資料に印刷されたQRコードを読みたい
- オンライン会議中に画面共有されたQRコードを読みたい
- 商品パッケージのQRコードから詳細情報を確認したい
Windows 10の場合は?
残念ながら、Windows 10の標準カメラアプリにはQRコード読み取り機能がありません。 でも大丈夫!次に紹介する方法で簡単に読み取れます。
方法2:Microsoft Edge(画像のQRコードも読める!)
ブラウザだけで完結する便利機能
Microsoft Edgeには、2023年から強力なQRコード機能が搭載されています。 カメラがなくても、画像ファイルからQRコードを読み取れるのが最大の特徴です。
画像内のQRコードを読み取る方法
- Microsoft Edgeを開く
- Windows 10/11に標準インストール済み
- QRコードが含まれる画像を右クリック
- Webページ上の画像でもOK
- パソコンに保存した画像でもOK
- 「QRコードをスキャン」を選択
- メニューに表示されない場合は、Edgeを最新版にアップデート
- 読み取り結果が表示
- URLなら新しいタブで開く
- テキストならコピー可能
スクリーンショットから直接読み取る裏技
- Win + Shift + S でスクリーンショットツールを起動
- QRコードの部分を選択してキャプチャ
- 通知をクリックして「切り取り&スケッチ」を開く
- 画像を保存
- EdgeでそのファイルをドラッグアンドドロップしてQRコードをスキャン
EdgeでQRコードを作成する機能も
実は、EdgeはQRコードを読むだけでなく、作ることもできます。
- 共有したいWebページを開く
- アドレスバーの右側にあるQRコードアイコンをクリック
- QRコードが生成される
- ダウンロードして印刷やシェアが可能
方法3:Microsoft Lens(最強の無料スキャナーアプリ)
スマホとPCの連携で最高の使い勝手
Microsoft Lens(旧Office Lens)は、Microsoftが提供する無料のスキャナーアプリです。 QRコード読み取りはもちろん、書類のスキャンや文字認識(OCR)もできる万能ツールです。
スマートフォン版の使い方
インストール
- iPhone:App Storeから「Microsoft Lens」を検索
- Android:Google Playから「Microsoft Lens」を検索
- 完全無料、広告なし
QRコード読み取り手順
- アプリを起動
- 「QRコード」モードを選択
- 画面下部のモード選択で「ACTIONS」→「QR Code」
- カメラでQRコードを映す
- 自動的に読み取って結果を表示
- アクションを選択
- URL:ブラウザで開く
- 連絡先:電話帳に追加
- Wi-Fi:自動接続
Windows版の使い方
Microsoft Storeからインストール
- Microsoft Storeを開く
- 「Microsoft Lens」を検索
- 「入手」をクリックしてインストール
- Microsoftアカウントでサインイン
PC版の特徴
- Webカメラを使ってQRコード読み取り
- 読み取った内容をOneNoteやOneDriveに自動保存
- 複数のQRコードを連続で読み取り可能
Lensの便利な追加機能
名刺モード
- 名刺をスキャンして連絡先に自動登録
- QRコード付き名刺も完璧に処理
ドキュメントモード
- 書類を高画質でスキャン
- 自動的に台形補正
- PDFやWord形式で保存
ホワイトボードモード
- 会議のホワイトボードを撮影
- 背景を白くして文字を見やすく
- 影や反射を自動除去
方法4:PowerToysのScreen Ruler(上級者向け)

開発者向けツールでQRコード読み取り
PowerToysは、Microsoftが提供する上級者向けの無料ツール集です。 その中の「Screen Ruler」機能で、画面上のQRコードを読み取れます。
インストール方法
- Microsoft Storeから入手(推奨)
- 「PowerToys」を検索してインストール
- 自動アップデート対応
- GitHubから直接ダウンロード
- github.com/microsoft/PowerToys
- 最新のベータ版も試せる
QRコード読み取りの設定
- PowerToysを起動
- 「Screen Ruler」を有効化
- Win + Shift + M でScreen Rulerを起動
- QRコードの上にマウスを置く
- 自動的に内容が表示される
PowerToysの他の便利機能
- FancyZones:ウィンドウを整理整頓
- PowerRename:大量のファイル名を一括変更
- Color Picker:画面上の色を取得
- Keyboard Manager:キーボードショートカットをカスタマイズ
方法5:Teams会議中のQRコード読み取り
オンライン会議でよくある悩みを解決
Teams会議中に「このQRコードを読んでください」と言われて困ったことはありませんか? 実は、簡単な方法があります。
方法1:スクリーンショット+Edge
- 画面共有されているQRコードをスクリーンショット
- Win + Shift + S で範囲選択
- 画像を保存
- Microsoft Edgeで開いて読み取り
方法2:スマホのMicrosoft Lensを使う
- スマホでMicrosoft Lensを起動
- PCの画面に表示されたQRコードを撮影
- 即座に読み取り完了
方法3:Teams モバイルアプリの活用
- スマホでもTeams会議に参加
- 画面共有を見ながら別のアプリでQRコード読み取り
- マルチタスクで効率的に処理
QRコードが読み取れない時のトラブルシューティング
よくある問題と解決方法
問題1:QRコードが認識されない
原因と対策:
- 照明が暗い → 明るい場所で試す
- カメラが汚れている → レンズを清掃
- QRコードが小さすぎる → 拡大表示してから読み取り
- 手ブレしている → 机に固定して撮影
問題2:読み取りオプションが表示されない
解決方法:
- Windowsを最新版にアップデート
- Microsoft Edgeを最新版にアップデート
- アプリの権限設定でカメラアクセスを許可
問題3:読み取った後、正しく動作しない
確認事項:
- URLが正しいか確認(フィッシングサイトに注意)
- 文字化けしていないか確認
- QRコードの有効期限が切れていないか確認
QRコードの品質を確認する方法
良いQRコード:
- コントラストがはっきりしている(黒と白)
- 周囲に十分な余白がある
- 歪みや汚れがない
- サイズが2cm×2cm以上
読み取りにくいQRコード:
- 色付きや装飾過多
- 余白が少ない
- 印刷品質が悪い
- 角度がきつい
セキュリティ対策:QRコードを安全に使うために

QRコード詐欺から身を守る
危険なQRコードの見分け方
注意すべきQRコード:
- 街中に貼られた不審なステッカー
- 知らない人からのメールやSNSのQRコード
- 短縮URLを使用している(bit.lyなど)
- 公共の場所に放置された印刷物
安全な読み取り方法
- 読み取る前に内容を確認
- Microsoft EdgeやLensは、開く前にURLを表示
- 怪しいドメインは開かない
- 公式アプリを使用
- 決済は公式アプリのみで実行
- 個人情報入力は慎重に
- セキュリティソフトを有効化
- Windows Defenderを常に最新に
- SmartScreenフィルターを有効化
ビジネスでQRコードを使う際の注意点
社内利用:
- 機密情報はQRコード化しない
- アクセス制限のあるURLを使用
- 有効期限を設定する
顧客向け:
- 公式サイトのドメインを使用
- HTTPSの安全な接続を確保
- 定期的にリンク先を確認
用途別おすすめ方法まとめ
シーン別ベストチョイス
日常的な利用
おすすめ:Microsoft Edge
- インストール不要
- 画像からも読み取り可能
- 最も手軽
ビジネス利用
おすすめ:Microsoft Lens
- 名刺や書類もスキャン
- クラウド連携で情報共有
- OCR機能で業務効率化
プレゼンテーション中
おすすめ:スマホのMicrosoft Lens
- PCの画面を邪魔しない
- 素早く読み取り
- 参加者に共有しやすい
開発・テスト作業
おすすめ:PowerToys
- 高速処理
- ショートカットで効率的
- 複数のQRコードを連続処理
デバイス別の選択
ノートPC(Webカメラあり)
- Windows 11カメラアプリ
- Microsoft Lens(Windows版)
- PowerToys
デスクトップPC(Webカメラなし)
- Microsoft Edge(画像から)
- スマホのMicrosoft Lens
- 外付けWebカメラを購入
タブレット(Surface等)
- Microsoft Lens(最適化済み)
- Windows 11カメラアプリ
- Edge(タッチ操作対応)
よくある質問

Q:Windows 10でも標準機能でQRコードを読めますか?
A:残念ながら、Windows 10の標準カメラアプリにはQRコード読み取り機能がありません。Microsoft EdgeやMicrosoft Lensを使うのがおすすめです。
Q:オフラインでもQRコードを読み取れますか?
A:QRコードの読み取り自体はオフラインで可能です。ただし、URLを開く場合はインターネット接続が必要です。
Q:複数のQRコードを一度に読み取れますか?
A:Microsoft Lensなら、複数のQRコードを連続して読み取ることができます。ビジネスカードの大量処理などに便利です。
Q:QRコードの作成もできますか?
A:Microsoft Edgeなら、任意のWebページのQRコードを作成できます。また、Wordや PowerPointでもQRコード挿入機能があります。
Q:読み取ったQRコードの履歴は保存されますか?
A:Microsoft Lensは、読み取った内容をOneDriveに自動保存できます。Edgeは履歴として残りませんが、ブックマークで保存可能です。
Q:日本語のQRコードも読めますか?
A:はい、すべての方法で日本語(漢字、ひらがな、カタカナ)を含むQRコードを正しく読み取れます。
まとめ:もうQRコードで困らない!
MicrosoftのツールでQRコードを読み取る方法、意外とたくさんありましたね。
状況に応じた最適解:
- すぐに使いたい → Microsoft Edge
- カメラで直接読みたい → Windows 11カメラアプリ
- スマホと連携したい → Microsoft Lens
- 高度な機能が欲しい → PowerToys
どの方法も無料で使えるので、まずは一番簡単なEdgeから試してみてください。 画像のQRコードを右クリックするだけで読み取れる手軽さは、一度使うと手放せなくなりますよ。
QRコードは今後もますます普及していくでしょう。 決済、認証、情報共有など、用途は広がる一方です。
この記事で紹介した方法を使いこなせば、どんな場面でもスムーズにQRコードを活用できます。 セキュリティにも気を付けながら、便利なQRコードライフを楽しんでください!
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