「Microsoft Edgeが急に開かなくなった」「動きが重くてイライラする」「突然落ちてしまう」——こんな経験、ありませんか?
Edgeは便利なブラウザですが、調子が悪くなると仕事や調べ物がストップしてしまって困りますよね。でも安心してください。多くの場合、いくつかの簡単な対処法で元通りに使えるようになります。
この記事では、Edgeに起こりがちなトラブルの原因と、その解決方法を初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
Microsoft Edgeによくある不具合とは?

まず、どんな症状があるのか整理しておきましょう。Edgeのトラブルは大きく分けて以下の4つのパターンがあります。
パターン1:Edgeが起動しない
アイコンをクリックしても何も反応がない、または一瞬画面が表示されてすぐ消えてしまうケースです。
こんな症状です:
- スタートメニューやタスクバーからEdgeを開こうとしても何も起きない
- 起動した瞬間に閉じてしまう
- ウィンドウが小さな画面で固まってしまう
パターン2:動作が重い・遅い
Edgeは開くものの、ページの読み込みが異常に遅かったり、操作に時間がかかったりする状態です。
こんな症状です:
- ページを開くのに何十秒もかかる
- スクロールがカクカクする
- タブの切り替えに時間がかかる
- パソコンのファンがうるさく回り続ける
パターン3:フリーズ・クラッシュする
使っている途中で突然固まったり、「応答していません」と表示されたりするトラブルです。
こんな症状です:
- 操作を受け付けなくなる
- 画面が真っ白になる
- エラーメッセージが表示される
- 勝手に閉じてしまう
パターン4:特定のページだけ表示されない
Edge自体は動くけれど、一部のウェブサイトだけが正しく表示されない問題です。
こんな症状です:
- 特定のサイトだけが開かない
- ページの一部が表示されない
- ログイン画面が表示されない
なぜEdgeの調子が悪くなるのか?
トラブルの原因を知っておくと、対処法が理解しやすくなります。主な原因をいくつか見ていきましょう。
原因1:メモリ不足
パソコンのメモリ(作業スペース)が足りなくなると、Edgeの動きが遅くなります。
たくさんのタブを開きっぱなしにしていたり、他のアプリを同時に使っていたりすると、メモリがいっぱいになってしまうんです。お菓子の袋をたくさん開けているようなもので、それぞれに少しずつエネルギーが必要になるイメージですね。
原因2:キャッシュや履歴の蓄積
Edgeは一度見たページの情報を「キャッシュ」として保存しています。これは次回の表示を速くするためですが、溜まりすぎると逆に動作が重くなってしまいます。
引き出しにものがぎっしり詰まって、必要なものが見つからない状態に似ています。
原因3:拡張機能の問題
広告ブロックや翻訳ツールなどの拡張機能は便利ですが、相性が悪いものや古いものがあると、Edgeの動作に悪影響を与えることがあります。
原因4:Edgeのバージョンが古い
アップデートせずに古いバージョンを使い続けていると、バグや不具合が残ったままになります。開発者は定期的に問題を修正したバージョンをリリースしているので、更新は大切なんです。
原因5:Windowsの不具合
Windows自体のアップデートが原因で、一時的にEdgeが正常に動作しなくなることもあります。これはWindowsとEdgeが密接に連携しているためです。
原因6:ウイルス感染
まれにですが、ウイルスやマルウェアに感染していることが原因でブラウザの動作がおかしくなることもあります。
対処法1:まずは基本的な方法を試そう
難しい作業をする前に、まずは簡単にできる対処法から試してみましょう。これだけで解決することも多いんです。
Edgeを完全に終了させて再起動する
一番簡単で効果的な方法です。Edgeが裏で動き続けていることがあるので、完全に終了させてから開き直します。
手順:
- キーボードで「Ctrl + Shift + Esc」を同時に押す
- タスクマネージャーが開く
- 「プロセス」タブで「Microsoft Edge」を探す
- 右クリックして「タスクの終了」を選択
- すべてのEdgeプロセスを終了させる
- もう一度Edgeを起動する
タスクマネージャーで「Microsoft Edge」が複数表示されている場合は、すべて終了させてくださいね。
パソコンを再起動する
パソコンを再起動することで、不要なプログラムが停止し、メモリがリフレッシュされます。
長時間パソコンをつけっぱなしにしていると、動作が不安定になることがあるんです。スリープモードばかり使っていて、シャットダウンをしばらくしていない方は特に効果があります。
手順:
- スタートメニューを開く
- 「電源」をクリック
- 「再起動」を選択
- パソコンが再起動したらEdgeを開いてみる
不要なタブを閉じる
たくさんのタブを開いていると、それだけメモリを消費します。使っていないタブは閉じておきましょう。
目安として:
- 10個以上のタブが開いていたら要注意
- 動画サイトや複雑なWebアプリのタブは特にメモリを消費する
Edgeには「スリーピングタブ」という機能があり、しばらく使っていないタブを自動でお休みさせてくれます。この機能は後ほど説明しますね。
対処法2:キャッシュと閲覧履歴を削除する
基本的な方法で解決しない場合は、キャッシュや閲覧履歴を削除してみましょう。
キャッシュ・履歴削除の手順
手順:
- Microsoft Edgeを開く
- キーボードで「Ctrl + Shift + Delete」を同時に押す
- 「閲覧データのクリア」画面が開く
- 「時間の範囲」を「すべての期間」に設定
- 以下の項目にチェックを入れる:
- 閲覧の履歴
- Cookieおよびその他のサイトデータ
- キャッシュされた画像とファイル
- 「今すぐクリア」をクリック
- 処理が完了するまで待つ
注意点
Cookieを削除すると:
- ログイン中のサイトからログアウトされます
- 保存されていたログイン情報が消えます
- サイトの設定(言語など)がリセットされます
なので、重要なサイトのパスワードをメモしていない場合は、削除前に確認しておきましょう。
対処法3:拡張機能を無効化・削除する

拡張機能が原因でEdgeの動作がおかしくなっている可能性があります。
拡張機能を確認・無効化する手順
手順:
- Microsoft Edgeを開く
- 右上の「…」(設定など)をクリック
- 「拡張機能」を選択
- インストールされている拡張機能の一覧が表示される
- 有効になっている拡張機能は青いトグルスイッチになっている
- 怪しい拡張機能を一つずつオフにして、Edgeの動作を確認
- 問題の原因となっている拡張機能が見つかったら「削除」をクリック
どの拡張機能が原因か調べる方法
すべての拡張機能を一度に無効化して、問題が解決するか確認するのが効率的です。
解決したら、一つずつ有効に戻していき、どの拡張機能が原因かを特定します。原因の拡張機能がわかったら、アンインストールするか、代わりの拡張機能を探しましょう。
対処法4:Edgeを最新バージョンに更新する
古いバージョンのEdgeを使っていると、既知のバグが残ったままになっています。
更新の手順
手順:
- Microsoft Edgeを開く
- 右上の「…」をクリック
- 「ヘルプとフィードバック」にマウスを合わせる
- 「Microsoft Edgeについて」をクリック
- 自動的に更新プログラムのチェックが始まる
- 更新がある場合は自動的にダウンロード・インストールされる
- 「更新を完了するにはMicrosoft Edgeを再起動してください」と表示されたら「再起動」をクリック
- 「Microsoft Edgeは最新です」と表示されたら完了
更新後は必ずEdgeを再起動して、動作を確認してくださいね。
対処法5:Edgeの設定をリセットする
ここまでの方法で解決しない場合は、Edgeの設定を初期状態に戻してみましょう。
設定リセットの手順
手順:
- Microsoft Edgeを開く
- 右上の「…」→「設定」をクリック
- 左側のメニューから「設定のリセット」を選択
- 「設定を復元して既定値に戻します」をクリック
- 確認のポップアップが表示される
- 「リセット」をクリック
リセットされる内容
リセットされるもの:
- スタートページ
- 新しいタブページ
- 検索エンジン
- ピン留めされたタブ
- 拡張機能(すべて無効化される)
- 一時データ(Cookieなど)
保持されるもの:
- お気に入り
- 保存されたパスワード
- 閲覧履歴
つまり、大切なデータは残るので安心して実行できます。
対処法6:Edgeを修復する
Edgeに修復機能があることを知っていますか?アプリ自体を修正できる便利な機能です。
修復の手順
手順:
- スタートメニューを開く
- 「設定」をクリック(歯車のアイコン)
- 「アプリ」を選択
- 「インストールされているアプリ」をクリック
- 一覧から「Microsoft Edge」を探す
- 右側の「…」(三つの点)をクリック
- 「変更」または「修復」を選択
- 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と表示されたら「はい」をクリック
- 「修復」ボタンをクリック
- 「インストールが完了しました」と表示されたら完了
修復作業には数分かかることがあります。完了したらEdgeを起動して、正常に動作するか確認しましょう。
注意点
修復を実行しても、お気に入りや設定は影響を受けません。アプリ本体だけが修正されるので、データを失う心配はありませんよ。
対処法7:ウイルススキャンを実行する
ウイルスやマルウェアに感染していると、Edgeだけでなくパソコン全体の動作がおかしくなります。
Windows セキュリティでスキャンする方法
手順:
- スタートメニューを開く
- 検索バーに「Windowsセキュリティ」と入力
- 「Windowsセキュリティ」アプリを開く
- 「ウイルスと脅威の防止」をクリック
- 「スキャンのオプション」をクリック
- 「フルスキャン」を選択
- 「今すぐスキャン」をクリック
フルスキャンの特徴:
- パソコン内のすべてのファイルをチェックします
- 時間がかかります(1〜2時間程度)
- スキャン中もパソコンは使えますが、動作が遅くなることがあります
もし脅威が検出されたら、指示に従って駆除してください。
サードパーティのセキュリティソフトを使っている場合
Norton、McAfee、ウイルスバスターなどを使っている方は、そちらでもスキャンを実行してみましょう。手順はソフトウェアによって異なるので、マニュアルを確認してくださいね。
対処法8:再インストールする(最終手段)
ここまでの方法をすべて試しても解決しない場合は、Edgeを再インストールします。
再インストールの手順
Edgeは通常のアプリと違い、「アプリと機能」から直接アンインストールできません。そのため、少し特殊な方法が必要になります。
【注意】再インストールは上級者向けの方法です。自信がない場合は、パソコンに詳しい人に相談することをおすすめします。
手順の概要:
- Edgeの修復機能を使っても解決しない場合
- 他のブラウザ(ChromeやFirefoxなど)から公式サイトにアクセス
- 最新版のEdgeをダウンロード
- ダウンロードしたインストーラーを実行
- 画面の指示に従ってインストール
公式ダウンロードサイト:
https://www.microsoft.com/edge
再インストール前に確認すること
バックアップを取る:
- お気に入りをHTMLファイルとしてエクスポート
- パスワードをメモしておく
再インストールすると、すべてのデータが消える可能性があるので、大切な情報は必ず保存しておきましょう。
その他の便利な対処法と予防策

トラブルを解決するだけでなく、今後快適に使い続けるためのコツも紹介します。
スリーピングタブを活用する
Edgeには「スリーピングタブ」という機能があり、一定時間使っていないタブを自動的にスリープ状態にしてくれます。
設定方法:
- Edgeを開く
- 右上の「…」→「設定」
- 左側のメニューから「システムとパフォーマンス」を選択
- 「スリーピングタブでリソースを保存する」をオンにする
- 「次の時間が経過したら、アクティブでないタブをスリープ状態にする」で時間を設定(2時間、5分など)
これでメモリの使用量が大幅に減り、Edgeが快適に動くようになります。
新しいタブページを軽くする
Edgeの新しいタブページには、ニュースや天気予報などたくさんのコンテンツが表示されます。これらを読み込むことで動作が遅くなることがあります。
軽くする方法:
- Edgeを開く
- 右上の「…」→「設定」
- 左側のメニューから「スタート、ホーム、および新しいタブ」を選択
- 「新しいタブページを事前に読み込んでエクスペリエンスを高速化」をオフにする
- 「ページコンテンツ」を「シンプル」に変更
これだけで新しいタブを開く速度が速くなります。
GPUレンダリングを調整する
GPUレンダリングは画面表示を高速化する機能ですが、環境によっては逆に動作が遅くなることがあります。
無効化する方法:
- Edgeを開く
- アドレスバーに「edge://settings/system」と入力してEnter
- 「使用可能な場合はハードウェアアクセラレータを使用する」のトグルをオフにする
- Edgeを再起動
動作が改善されない場合は、再度オンに戻してみてください。
定期的なメンテナンス
週に1回程度:
- 不要なタブを閉じる
- キャッシュを削除する
- 使っていない拡張機能を削除する
月に1回程度:
- Edgeのバージョンを確認して更新
- お気に入りを整理する
- ウイルススキャンを実行
こうした習慣をつけておくと、トラブルを未然に防げます。
トラブルシューティングの手順まとめ
どの方法から試せばいいか迷った時のために、おすすめの順序をまとめました。
【初級】まずはここから(所要時間:5〜10分)
- Edgeを完全終了して再起動
- パソコンを再起動
- 不要なタブを閉じる
【中級】それでもダメなら(所要時間:10〜20分)
- キャッシュと閲覧履歴を削除
- 拡張機能を無効化
- Edgeを最新バージョンに更新
【上級】さらに試す(所要時間:20〜40分)
- 設定をリセット
- Edgeを修復
- ウイルススキャンを実行
【最終手段】(所要時間:30分〜1時間)
- Edgeを再インストール
上から順番に試していけば、多くの場合は解決するはずです。
よくある質問
実際にトラブルが起きた時に気になる疑問をまとめました。
Q1. Edgeが開かない時、他のブラウザは使えますか?
はい、使えます。ChromeやFirefoxなど、他のブラウザをインストールして使うことができます。Edgeが直るまでの間、他のブラウザで作業を続けるのも一つの方法ですね。
Q2. 設定をリセットしたらお気に入りは消えますか?
いいえ、消えません。設定のリセットでは、お気に入りや保存されたパスワードは保持されます。安心して実行してください。
Q3. Edgeを修復しても解決しない場合は?
修復で解決しない場合は、再インストールを検討してください。ただし、その前に必ずお気に入りなどのデータをバックアップしておきましょう。
Q4. Windowsアップデート後にEdgeがおかしくなりました
Windowsの更新が原因の場合があります。Edgeも最新版に更新してみてください。それでもダメな場合は、Edgeの修復機能を試してみましょう。
Q5. 特定のサイトだけが開けません
そのサイト側に問題がある可能性があります。他のブラウザで同じサイトを開いてみてください。他のブラウザでも開けない場合は、サイト自体の問題です。
Q6. メモリ不足かどうか確認する方法は?
タスクマネージャー(Ctrl + Shift + Esc)を開いて、「パフォーマンス」タブを確認してください。メモリの使用率が90%以上の場合は、メモリ不足の可能性が高いです。
まとめ:焦らず一つずつ試そう
Microsoft Edgeの調子が悪い時の対処法をたくさん紹介してきました。最後にポイントをおさらいしましょう。
トラブルの主な原因:
- メモリ不足
- キャッシュの蓄積
- 拡張機能の不具合
- バージョンが古い
- システムの問題
効果的な対処法(簡単な順):
- 再起動(Edge、パソコン)
- キャッシュと履歴の削除
- 拡張機能の無効化
- 最新版への更新
- 設定のリセット
- 修復機能の実行
- ウイルススキャン
- 再インストール
予防のコツ:
- こまめにタブを閉じる
- 定期的にキャッシュを削除する
- 使わない拡張機能は削除する
- 定期的にアップデートする
Edgeのトラブルは、ほとんどの場合これらの方法で解決できます。焦らず、一つずつ試していきましょう。
それでも解決しない場合は、パソコン自体に問題がある可能性もあります。メーカーのサポートに問い合わせることも検討してくださいね。
快適なブラウジング環境を取り戻して、スムーズにインターネットを楽しみましょう!

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