Windowsを起動するたびに、勝手にMicrosoft Edgeが開いて困っていませんか?
「Google Chromeを使っているのに、Edgeが起動して邪魔」「パソコンの起動が遅くなった」「毎回閉じるのが面倒」…そんな悩みを持つ方は多いはずです。
実は、Microsoft EdgeはWindowsと深く統合されているため、さまざまな設定やタイミングで自動起動するようになっています。しかも、Windows Updateのたびに設定が勝手に変更されることもあります。
この記事では、Microsoft Edgeの自動起動を完全に止める方法を、初心者から上級者まで対応できるように詳しく解説します。複数の方法を紹介しますので、自分に合った方法を選んでください!
Edgeが勝手に起動する原因

主な原因5つ
1. Edge自体の自動起動設定
Edgeの設定で「Windowsにサインインすると自動的に開く」がオンになっています。
2. Windowsのスタートアップ設定
Windows設定のスタートアップアプリにEdgeが登録されています。2024年9月のWindows Update後、ユーザーの許可なく勝手に登録されたケースが多数報告されています。
3. スタートアップブースト機能
Edgeを高速起動するため、バックグラウンドでプロセスが常に動いている状態です。
4. 再起動可能なアプリの自動保存
Windows 11の機能で、前回開いていたアプリを自動的に再起動します。Edgeが開いた状態でシャットダウンすると、次回起動時に自動で開きます。
5. タスクスケジューラの自動タスク
Edgeの更新やメンテナンスタスクが設定されており、特定のタイミングで自動起動します。
無効化方法1:Edge自体の設定を変更【最も簡単】
手順(Windows 10/11共通)
ステップ1:Edgeを開く
Microsoft Edgeを起動します。
ステップ2:設定を開く
画面右上の「…」(3点リーダー)をクリック→「設定」を選択
ステップ3:スタート設定を開く
左側のメニューから「[スタート]、[ホーム]、および [新規] タブ」を選択
ステップ4:自動起動をオフ
下の方へスクロールして「Windows デバイス起動時」の項目を探す
「Windows にサインインすると、Microsoft Edge が自動的に開きます」のスイッチをオフにする
設定は即座に反映されます。
設定が表示されない場合
Edgeのバージョンが古い場合、この設定項目が表示されないことがあります。その場合は:
- Edge を最新バージョンに更新
- または、次の方法を試す
無効化方法2:Windowsのスタートアップ設定【推奨】
手順(Windows 11の場合)
ステップ1:設定を開く
「Windowsキー + I」を同時に押す
または、スタートメニュー→「設定」をクリック
ステップ2:アプリ設定を開く
左側のメニューから「アプリ」を選択
ステップ3:スタートアップを開く
「スタートアップ」をクリック
ステップ4:Edgeを無効化
アプリ一覧から「Microsoft Edge」を探す
スイッチをオフにする
手順(Windows 10の場合)
ステップ1:設定を開く
スタートメニュー→「設定」(歯車アイコン)をクリック
ステップ2:アプリを開く
「アプリ」をクリック
ステップ3:スタートアップを開く
左側のメニューから「スタートアップ」を選択
ステップ4:Edgeを無効化
「Microsoft Edge」のスイッチをオフにする
無効化方法3:タスクマネージャーから無効化
手順
ステップ1:タスクマネージャーを開く
方法A:
「Ctrl + Shift + Esc」を同時に押す
方法B:
タスクバーを右クリック→「タスクマネージャー」を選択
方法C:
「Windowsキー + X」→「タスクマネージャー」を選択
ステップ2:スタートアップタブを開く
ウィンドウ上部の「スタートアップ」タブをクリック
ステップ3:Edgeを無効化
一覧から「Microsoft Edge」を探す
右クリック→「無効化」を選択
または、選択した状態で画面右下の「無効化」ボタンをクリック
複数のEdge関連項目がある場合
- Microsoft Edge
- Microsoft Edge Update
- msedge.exe
これらすべてを無効化してください。
無効化方法4:再起動可能なアプリ設定をオフ
手順(Windows 11)
ステップ1:設定を開く
「Windowsキー + I」を同時に押す
ステップ2:アカウント設定を開く
左側のメニューから「アカウント」を選択
ステップ3:サインインオプションを開く
「サインイン オプション」をクリック
ステップ4:再起動設定をオフ
「サインアウト時に再起動可能なアプリを自動的に保存し、サインイン時に再起動する」のスイッチをオフにする
この設定の意味
Windows 11では、シャットダウン前に開いていたアプリを次回起動時に自動的に再起動する機能があります。Edgeを開いたままシャットダウンすると、次回起動時にEdgeも自動で開きます。
この設定をオフにすることで、前回の状態に関わらず、Edgeは自動起動しなくなります。
無効化方法5:スタートアップブーストを無効化

スタートアップブーストとは?
Edgeを高速起動するため、Windowsの起動時にEdge関連のプロセスをバックグラウンドで事前に読み込む機能です。
手順
ステップ1:Edgeの設定を開く
Edge を起動→右上の「…」→「設定」
ステップ2:システム設定を開く
左側のメニューから「システムとパフォーマンス」を選択
ステップ3:スタートアップブーストをオフ
「スタートアップ ブーストを有効にして Microsoft Edge をすばやく起動する」のスイッチをオフにする
直接アクセス
アドレスバーに以下を入力してEnterキーを押すと、設定画面に直接アクセスできます:
edge://settings/system
無効化方法6:バックグラウンド実行を停止
手順
ステップ1:Edgeの設定を開く
Edge を起動→右上の「…」→「設定」
ステップ2:システム設定を開く
左側のメニューから「システムとパフォーマンス」を選択
ステップ3:バックグラウンド実行をオフ
「Microsoft Edge が終了してもバック グラウンドの拡張機能およびアプリの実行を続行する」のスイッチをオフにする
これで、Edgeを閉じた後もバックグラウンドで動作し続けることを防げます。
無効化方法7:スタートアップフォルダから削除
手順
ステップ1:スタートアップフォルダを開く
「Windowsキー + R」を押して「ファイル名を指定して実行」を開く
以下を入力してEnterキー:
shell:startup
ステップ2:Edgeのショートカットを削除
フォルダ内に「Microsoft Edge」のショートカットがある場合は削除
通常はここにEdgeは登録されていませんが、念のため確認しましょう。
無効化方法8:グループポリシーエディタで無効化【上級者向け】
注意:この方法はWindows 10/11 Pro、Enterprise、Education版のみ対応
Windows Home版では使用できません。
事前準備
Microsoft Edge管理用テンプレート(ADMX)のインストールが必要な場合があります。
手順
ステップ1:グループポリシーエディタを開く
「Windowsキー + R」→「gpedit.msc」と入力→「OK」
ステップ2:Edge設定に移動
以下のパスに移動:
コンピューターの構成
→ 管理用テンプレート
→ Windows コンポーネント
→ Microsoft Edge
ステップ3:事前起動ポリシーを無効化
「Windows の起動時、システムがアイドル状態のとき、および Microsoft Edge を閉じるたびに、Microsoft Edge の事前起動を許可する」をダブルクリック
「無効」を選択→「適用」→「OK」
ステップ4:スタートページ読み込みを無効化
「Windows の起動時および Microsoft Edge を閉じるたびに、Microsoft Edge を起動してスタートページと新しいタブページを読み込むことを許可する」をダブルクリック
「無効」を選択→「適用」→「OK」
ステップ5:設定を反映
コマンドプロンプト(管理者)を開いて以下を実行:
gpupdate /force
または、パソコンを再起動
無効化方法9:レジストリエディタで無効化【上級者向け】
警告:レジストリの編集は慎重に行ってください
間違った操作をするとWindowsが起動しなくなる可能性があります。必ずバックアップを取ってから実行してください。
事前準備
レジストリのバックアップ
- レジストリエディタを開く前に
- 「Windowsキー + R」→「regedit」→「OK」
- 「ファイル」→「エクスポート」
- 保存場所とファイル名を指定して保存
または、システムの復元ポイントを作成してください。
手順:事前起動を無効化
ステップ1:レジストリエディタを開く
「Windowsキー + R」→「regedit」と入力→「OK」
ステップ2:Edgeポリシーキーに移動
以下のパスに移動:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft
ステップ3:Edgeキーを作成(存在しない場合)
「Microsoft」を右クリック→「新規」→「キー」
名前を「Edge」に変更
ステップ4:Main キーを作成
「Edge」を右クリック→「新規」→「キー」
名前を「Main」に変更
ステップ5:AllowPrelaunch を作成
「Main」を右クリック→「新規」→「DWORD(32ビット)値」
名前を「AllowPrelaunch」に変更
ダブルクリック→値のデータに「0」を入力→「OK」
ステップ6:TabPreloader キーを作成
「Edge」を右クリック→「新規」→「キー」
名前を「TabPreloader」に変更
ステップ7:AllowTabPreloading を作成
「TabPreloader」を右クリック→「新規」→「DWORD(32ビット)値」
名前を「AllowTabPreloading」に変更
ダブルクリック→値のデータに「0」を入力→「OK」
ステップ8:パソコンを再起動
設定を反映させるため、パソコンを再起動してください。
別の方法:PowerShellで設定
手順
- PowerShellを管理者として実行
- 以下のコマンドを実行:
$regPath = "HKLM:\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge"
New-Item -Path $regPath -Force | Out-Null
New-ItemProperty -Path $regPath -Name "StartupBoostEnabled" -Value 0 -PropertyType DWORD -Force | Out-Null
これで、スタートアップブーストが無効化されます。
無効化方法10:タスクスケジューラのタスクを無効化

手順
ステップ1:タスクスケジューラを開く
「Windowsキー + R」→「taskschd.msc」と入力→「OK」
ステップ2:タスクスケジューラライブラリを開く
左側のツリーから「タスク スケジューラ ライブラリ」を展開
ステップ3:Edge関連タスクを探す
以下のタスクを探します:
- MicrosoftEdgeShadowStackRollbackTask
- MicrosoftEdgeUpdateTaskMachineCore
- MicrosoftEdgeUpdateTaskMachineUA
ステップ4:タスクを無効化
各タスクを右クリック→「無効化」を選択
PowerShellで一括無効化
PowerShellを管理者として実行し、以下のコマンドを実行:
Disable-ScheduledTask -TaskName "MicrosoftEdgeShadowStackRollbackTask"
Disable-ScheduledTask -TaskName "MicrosoftEdgeUpdateTaskMachineCore"
Disable-ScheduledTask -TaskName "MicrosoftEdgeUpdateTaskMachineUA"
設定後も起動する場合の追加対策
対策1:Windows Updateを実行
古いバージョンのEdgeやWindowsには自動起動のバグがあることが報告されています。
手順
- 「Windowsキー + I」→「Windows Update」
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 利用可能な更新をすべてインストール
- パソコンを再起動
対策2:すべての方法を組み合わせる
1つの方法だけでは不十分な場合があります。確実に無効化するには:
- Edge自体の設定をオフ(方法1)
- Windowsのスタートアップをオフ(方法2)
- タスクマネージャーで無効化(方法3)
- 再起動可能なアプリ設定をオフ(方法4)
- スタートアップブーストをオフ(方法5)
これらすべてを実施することで、ほぼ確実に自動起動を防げます。
対策3:設定を定期的に確認
Windows Updateや Edge の更新後、設定が勝手に変更されることがあります。
- 月に1回程度、設定を確認
- 自動起動が再発したら、再度無効化
よくある質問
Q1. Edgeを完全にアンインストールできる?
A. 基本的にできません。
Edgeは Windows 10/11 に深く統合されているため、通常の方法ではアンインストールできません。
ただし、自動起動を無効化すれば、使わずに済みます。
Q2. 設定を無効化してもEdgeは使える?
A. はい、問題なく使えます。
自動起動を無効化しても、手動でEdgeを起動すれば通常通り使用できます。
Q3. Windows Home版でグループポリシーは使える?
A. いいえ、使えません。
グループポリシーエディタは Windows Pro、Enterprise、Education 版のみの機能です。
Home版の方は:
- 方法1〜7を使用
- または、レジストリエディタ(方法9)を使用
Q4. 他のブラウザを既定にしてもEdgeが起動する?
A. はい、起動します。
既定のブラウザを Chrome や Firefox にしても、Edge の自動起動は別の設定なので影響しません。
この記事の方法で明示的に無効化する必要があります。
Q5. 設定後すぐに反映される?
A. 方法によります。
- Edge自体の設定:即座に反映
- Windowsのスタートアップ設定:次回起動時から
- タスクマネージャー:次回起動時から
- グループポリシー/レジストリ:再起動後
確実に反映させるには、設定後にパソコンを再起動することをおすすめします。
Q6. 無効化するとパソコンの動作は速くなる?
A. はい、軽微ですが改善します。
Edge の自動起動を無効化すると:
- 起動時のメモリ使用量が減る
- CPU負荷が軽減される
- 起動時間が若干短縮される
特に古いパソコンや、メモリが少ないパソコンでは効果が感じられます。
Q7. Windows Update後に設定が元に戻った
A. よくあることです。
Windows Update や Edge の更新後、設定が勝手に変更されることがあります。
対処法
- 更新後に設定を再確認
- 必要に応じて再度無効化
- 特に「Windowsのスタートアップ」設定を確認
2024年9月のWindows Update後、多くのユーザーで勝手にスタートアップに登録される問題が報告されています。
おすすめの設定手順
初心者の方向け
最も簡単な3ステップ
- Edge自体の設定をオフ(方法1)
- Edge を開く
- 設定→[スタート]、[ホーム]、および [新規] タブ
- 「Windows にサインインすると…」をオフ
- Windowsのスタートアップをオフ(方法2)
- 設定→アプリ→スタートアップ
- Microsoft Edge をオフ
- パソコンを再起動
これだけで、ほとんどの場合は解決します。
確実に無効化したい方向け
推奨5ステップ
- Edge自体の設定をオフ(方法1)
- Windowsのスタートアップをオフ(方法2)
- タスクマネージャーで無効化(方法3)
- 再起動可能なアプリ設定をオフ(方法4)
- スタートアップブーストをオフ(方法5)
上級者向け
完全無効化
上記5ステップに加えて:
- グループポリシーで無効化(方法8)
- レジストリで無効化(方法9)
- タスクスケジューラを無効化(方法10)
まとめ
Microsoft Edgeの自動起動を無効化する方法について、重要なポイントをまとめます。
主な無効化方法
- Edge自体の設定:最も簡単
- Windowsのスタートアップ:推奨
- タスクマネージャー:確実
- 再起動可能なアプリ設定:Windows 11で重要
- スタートアップブースト:バックグラウンド実行を停止
- バックグラウンド実行:完全停止
- スタートアップフォルダ:念のため確認
- グループポリシー:Pro版以上、上級者向け
- レジストリ:Home版でも可能、上級者向け
- タスクスケジューラ:徹底的に無効化
最も確実な方法
方法1〜5をすべて実施することで、ほぼ確実に自動起動を防げます。
注意点
- Windows Updateや Edge の更新後、設定が変更されることがある
- 定期的に設定を確認する
- 特に2024年9月以降のWindows Update後は要注意
設定後の効果
- パソコン起動時にEdgeが開かなくなる
- 起動時間が若干短縮
- メモリ使用量が減少
- 手動でEdgeを起動すれば普通に使える
トラブル時の対処
- すべての方法を組み合わせる
- Windows Updateを実行
- パソコンを再起動
- それでもダメなら、設定を再確認
Microsoft Edgeは Windows に深く統合されているため、完全に自動起動を防ぐには複数の設定を組み合わせる必要があります。
しかし、この記事で紹介した方法を実践すれば、煩わしい自動起動から解放されます。
自分のPCの環境や、技術レベルに合わせて、適切な方法を選んでください。快適なWindows環境をお楽しみください!

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