「家族や友人とパソコンを共有しているけど、検索履歴を見られたくない…」
「会社のパソコンで個人的な調べ物をしたいけど、履歴が残るのが心配」
こんな悩みはありませんか?
Microsoft Edge(マイクロソフト エッジ)では、検索履歴や閲覧履歴を残さない方法がいくつかあります。この機能を使えば、プライバシーを守りながら安心してインターネットを使えます。
この記事では、Edgeで検索履歴を残さないための5つの方法を、初心者の方にもわかりやすく解説します。状況に応じて最適な方法を選べるよう、それぞれのメリット・デメリットも紹介しますね。
検索履歴が残る仕組みを理解しよう

まず、どうして検索履歴が残るのか、その仕組みを理解しましょう。
履歴が保存される理由
Edgeは、あなたのブラウジング(インターネット閲覧)を便利にするために、以下の情報を自動的に保存します。
保存される情報:
- 閲覧履歴:訪問したウェブサイトのURL
- 検索履歴:検索ボックスに入力したキーワード
- Cookie(クッキー):ログイン情報やサイトの設定
- キャッシュ:ページの画像やデータ
- フォームデータ:入力した名前や住所など
- パスワード:保存したログイン情報
これらの情報があることで、よく見るサイトにすぐアクセスできたり、次回ログイン時にパスワードを入力しなくて済んだりします。
履歴が残ると困る場面
便利な機能ですが、以下のような場面では困ることもあります。
- 家族や同僚とパソコンを共有している
- プレゼントを探していて、相手にバレたくない
- 個人的な調べ物をしている
- 公共のパソコン(図書館やネットカフェなど)を使っている
- 仕事用パソコンで私用のサイトを見た
こうした場合に、履歴を残さない方法が役立ちます。
方法1:InPrivateブラウズを使う(一番おすすめ!)
難易度:★☆☆☆☆
効果:★★★★★
最も簡単で確実な方法が、InPrivate(インプライベート)ブラウズを使うことです。
これは、Edge専用の「シークレットモード」のようなものです。
InPrivateブラウズとは?
InPrivateブラウズを使うと、以下の情報が一切保存されません。
保存されない情報:
- 閲覧履歴
- 検索履歴
- Cookie
- 一時ファイル(キャッシュ)
- パスワード
- フォームに入力した情報
保存される情報:
- お気に入り(ブックマーク)
- ダウンロードしたファイル
つまり、InPrivateウィンドウを閉じると、そこでの検索や閲覧の記録は完全に消えます!
InPrivateブラウズの開き方
方法1:メニューから開く
- Edgeを起動
- 画面右上の「…」(3つの点)をクリック
- 「新しいInPrivateウィンドウ」をクリック
方法2:キーボードショートカット(最速!)
- Edgeを起動した状態で
- キーボードの「Ctrl」+「Shift」+「N」を同時に押す
この方法が一番速くて便利です!覚えておくと良いですよ。
方法3:タスクバーから開く
- タスクバー(画面下のバー)のEdgeアイコンを右クリック
- 「新しいInPrivateウィンドウ」をクリック
InPrivateウィンドウの見分け方
InPrivateブラウズになっているか確認する方法:
- 画面が黒っぽい色になっている
- 右上に「InPrivate」と青い文字が表示されている
- アドレスバーの左に探偵の帽子とメガネのアイコンが表示されている
この状態なら、履歴は一切残りません!
注意点
完全に履歴を消すには、ウィンドウを必ず閉じる
InPrivateブラウズは、ウィンドウを閉じて初めて履歴が削除されます。
開きっぱなしにしていると、その間は履歴が残り続けるので注意してください。
インターネットプロバイダーや会社には履歴が残る
InPrivateブラウズは、あなたのパソコン上に履歴を残さないだけです。
以下の場所には履歴が残る可能性があります:
- インターネットサービスプロバイダー(ISP)
- 会社や学校のネットワーク管理者
- 訪問したウェブサイト
完全な匿名性を保証するものではないことを理解しておきましょう。
方法2:終了時に自動的に履歴を削除する
難易度:★★☆☆☆
効果:★★★★☆
「毎回InPrivateを使うのは面倒…」という方には、Edgeを閉じるたびに自動的に履歴を削除する設定がおすすめです。
設定方法
ステップ1:設定画面を開く
- Edgeを起動
- 右上の「…」→「設定」をクリック
- 左側のメニューから「プライバシー、検索、サービス」をクリック
ステップ2:自動削除を有効にする
- 画面を下にスクロール
- 「閲覧データをクリア」という項目を探す
- 「ブラウザーを閉じるたびにクリアするデータを選択する」をクリック
ステップ3:削除する項目を選ぶ
以下の項目をオン(青色)にします:
- 閲覧の履歴:必須!訪問したサイトの履歴
- ダウンロードの履歴:ダウンロードしたファイルの記録
- Cookieおよびその他のサイトデータ:ログイン情報など
- キャッシュされた画像とファイル:サイトのデータ
必要に応じて以下もオンに:
- パスワード:保存したパスワード
- オートフィルフォームデータ:住所や名前などの入力情報
この設定のメリット
- 通常のブラウジングができる
- 毎回InPrivateを使う必要がない
- Edgeを閉じるだけで自動的に削除される
デメリット
- 毎回ログインが必要になる:Cookieを削除すると、サイトのログイン状態が保持されません
- サイトの読み込みが遅くなる:キャッシュを削除すると、毎回データを読み込み直します
- 便利な機能が使えなくなる:オートフィル(自動入力)などが使えません
方法3:既存の履歴を手動で削除する

難易度:★★☆☆☆
効果:★★★☆☆
すでに溜まってしまった履歴を削除したいときの方法です。
履歴削除の手順
ステップ1:閲覧データのクリア画面を開く
- Edgeを起動
- 右上の「…」→「設定」をクリック
- 左側のメニューから「プライバシー、検索、サービス」をクリック
- 「閲覧データをクリア」の項目で「クリアするデータの選択」をクリック
ショートカット:
キーボードの「Ctrl」+「Shift」+「Delete」を同時に押すと、この画面に直接ジャンプできます!
ステップ2:期間を選択
「時間の範囲」で削除する期間を選びます:
- 過去1時間:直前の履歴のみ
- 過去24時間:今日の履歴
- 過去7日間:1週間分
- 過去4週間:1ヶ月分
- すべての期間:全履歴(おすすめ)
ステップ3:削除する項目を選択
削除したい項目にチェックを入れます:
- 閲覧の履歴
- ダウンロードの履歴
- Cookieおよびその他のサイトデータ
- キャッシュされた画像とファイル
- パスワード
- オートフィルフォームデータ
- サイトのアクセス許可
ステップ4:削除を実行
「今すぐクリア」ボタンをクリックすると、選択した項目が削除されます。
履歴を個別に削除する方法
特定の履歴だけを削除したい場合:
- 「Ctrl」+「H」を押して履歴を開く
- 削除したい項目の右側にある「×」をクリック
これで、その項目だけが削除されます。
方法4:Bingの検索履歴を削除する
難易度:★★★☆☆
効果:★★★☆☆
Edgeのデフォルト検索エンジンはBing(ビング)です。
Edgeの履歴とは別に、Bingにも検索履歴が保存されています。
Microsoftアカウントにサインインしている場合
ステップ1:プライバシーダッシュボードを開く
- Edgeで「設定」→「プロファイル」を開く
- 「プロファイルの管理」→「アカウントの管理」をクリック
- パスワードを入力してサインイン
- 「プライバシー」→「プライバシーダッシュボード」をクリック
ステップ2:検索履歴を削除
- 「検索履歴」を選択
- 「すべての検索履歴を消去する」をクリック
Microsoftアカウントにサインインしていない場合
ステップ1:Bingの設定を開く
- Bingのトップページ(https://www.bing.com)を開く
- 右上の「≡」(三本線)をクリック
- 「検索履歴」をクリック
ステップ2:履歴設定を変更
- 「ここで新しい検索を表示」のボタンをオフにする
これで、今後Bingでの検索履歴が表示されなくなります。
注意点
Microsoftアカウントにサインインしている限り、検索履歴はアカウント上に保存され続けます。
完全に履歴を残したくない場合は、サインアウトするか、InPrivateブラウズを使いましょう。
方法5:Googleアカウントの検索履歴も削除する
難易度:★★★☆☆
効果:★★★☆☆
EdgeでGoogleを使って検索している場合、Googleアカウントにも履歴が保存されています。
Edgeの履歴を削除しても残る!
重要なポイント:
Edgeで履歴を削除しても、Googleアカウントにログインしていると、Google側に履歴が残ります。
Googleで再びログインすると、削除したはずの検索候補が表示されることがあるのはこのためです。
Googleの検索履歴を削除する方法
ステップ1:Googleアカウントにアクセス
- Googleにアクセス
- 右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「Googleアカウントを管理」をクリック
ステップ2:アクティビティを削除
- 左側のメニューから「データとプライバシー」を選択
- 「マイアクティビティ」をクリック
- 「削除」→「期間を指定して削除」または「全期間」を選択
- 削除を実行
これで、Googleアカウントに保存されている検索履歴も削除されます。
状況別おすすめの方法
どの方法を使えば良いか迷ったら、この表を参考にしてください。
共有パソコンを一時的に使うとき
おすすめ:方法1(InPrivateブラウズ)
理由:最も簡単で確実。ウィンドウを閉じるだけで履歴が消える。
毎日プライバシーを守りたい
おすすめ:方法2(自動削除設定)
理由:一度設定すればEdgeを閉じるたびに自動削除される。
たまに履歴を消したい
おすすめ:方法3(手動削除)
理由:必要なときだけ削除できる。普段は便利な機能を使える。
Bingをよく使う
おすすめ:方法4(Bing履歴削除)
理由:Edge以外にもBingに履歴が残っているため。
Googleをよく使う
おすすめ:方法5(Google履歴削除)
理由:Googleアカウントに履歴が蓄積されるため。
よくある質問と答え

Q1. InPrivateブラウズを使えば完全に匿名になりますか?
A. いいえ、完全な匿名性は保証されません。
InPrivateブラウズは、あなたのパソコン上に履歴を残さないだけです。
以下の場所には記録が残る可能性があります:
- インターネットプロバイダー(ISP)
- 会社や学校のネットワーク
- 訪問したウェブサイト自体
完全な匿名性を求める場合は、VPN(Virtual Private Network)などの別の技術が必要です。
Q2. InPrivateブラウズ中もお気に入りは使えますか?
A. はい、使えます。
InPrivateブラウズ中でも、既存のお気に入り(ブックマーク)にアクセスできます。
また、InPrivate中に追加したお気に入りは、通常モードでも使えます。
Q3. 自動削除設定にすると、パスワードも毎回入力が必要ですか?
A. 設定次第です。
「パスワード」の項目をオンにすると、毎回入力が必要になります。
オフにしておけば、パスワードは保存されたままです。
ただし、「Cookieおよびその他のサイトデータ」をオンにすると、ログイン状態は保持されないため、結局パスワード入力が必要になることが多いです。
Q4. スマートフォンのEdgeでもInPrivateブラウズは使えますか?
A. はい、使えます。
Android/iPhone版Edgeの場合:
- Edgeアプリを開く
- 下部の「…」または「タブ」ボタンをタップ
- 「InPrivate」タブを選択
使い方はパソコン版と同じです。
Q5. InPrivateブラウズを使っていることは、他の人にバレませんか?
A. ウィンドウが開いている間は、画面を見られるとバレます。
InPrivateウィンドウは黒い画面で「InPrivate」と表示されるため、画面を見られると使っていることがわかります。
ただし、ウィンドウを閉じてしまえば、履歴は一切残らないので、後から知られることはありません。
Q6. 履歴を削除すると、ダウンロードしたファイルも消えますか?
A. いいえ、ファイル自体は消えません。
「ダウンロードの履歴」を削除しても、ダウンロードしたファイル自体は消えません。
消えるのは「いつ、どこからダウンロードしたか」という記録だけです。
ファイル自体を削除したい場合は、ダウンロードフォルダから手動で削除する必要があります。
Q7. 会社のパソコンでInPrivateブラウズを使っても大丈夫ですか?
A. ネットワーク管理者には履歴が見える可能性があります。
会社のパソコンやネットワークを使っている場合、InPrivateブラウズを使っても、管理者側のシステムには記録が残ることがあります。
仕事と関係ないサイトの閲覧は、InPrivateブラウズを使っても避けたほうが無難です。
組み合わせて使う上級テクニック
複数の方法を組み合わせると、より強力にプライバシーを守れます。
組み合わせ1:InPrivate + 手動削除
使い方:
- 普段:InPrivateブラウズを使う
- 月に1回:念のため手動で履歴を全削除
効果:
万が一InPrivateを閉じ忘れても、定期的に削除できる。
組み合わせ2:自動削除 + Bing/Google履歴削除
使い方:
- Edge:終了時に自動削除する設定
- Bing/Google:月に1回、アカウント上の履歴を削除
効果:
ブラウザとアカウントの両方で履歴を管理できる。
組み合わせ3:InPrivate専用ショートカット作成
使い方:
デスクトップにInPrivateブラウズ専用のショートカットを作る。
手順:
- デスクトップの空白部分を右クリック
- 「新規作成」→「ショートカット」
- 以下を入力:
"C:\Program Files (x86)\Microsoft\Edge\Application\msedge.exe" --inprivate
- 「次へ」→名前をつける(例:「Edge InPrivate」)
- 「完了」
このショートカットをダブルクリックすると、常にInPrivateモードで起動します!
まとめ
Microsoft Edgeで検索履歴を残さない方法について解説しました。
5つの方法のおさらい:
- InPrivateブラウズ(最もおすすめ!)
- 簡単で確実
- Ctrl+Shift+Nで起動
- ウィンドウを閉じれば履歴が消える
- 終了時に自動削除
- 一度設定すれば自動
- 通常ブラウジングができる
- ログイン情報は残らない
- 手動で履歴削除
- 必要なときだけ削除
- Ctrl+Shift+Deleteが便利
- 特定の期間だけ削除できる
- Bingの検索履歴削除
- Microsoftアカウントの履歴も管理
- プライバシーダッシュボードから削除
- Googleアカウントの履歴削除
- Edgeとは別に保存される履歴
- Googleアカウントから削除が必要
状況別おすすめ:
- 共有PC使用時:InPrivateブラウズ
- 日常的に守りたい:自動削除設定
- たまに削除したい:手動削除
- 検索エンジン重視:Bing/Google履歴も削除
重要なポイント:
- InPrivateブラウズは完全な匿名性を保証しない
- ウィンドウを閉じるまで履歴は残る
- アカウント側の履歴は別途削除が必要
- 会社のネットワークでは管理者に記録が残る可能性
プライバシーを守りながら快適にインターネットを使うために、自分の状況に合った方法を選んでくださいね。
最も簡単なのは、InPrivateブラウズです。
まずは「Ctrl+Shift+N」を試してみましょう!

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