「Microsoft Edgeが突然開かなくなった」「動きが遅くてイライラする」「頻繁にフリーズする」——こんな経験はありませんか?
実は、Microsoft EdgeはWindowsに深く組み込まれたブラウザなので、普通のアプリのようには削除できません。でも安心してください。この記事では、Edgeを正しく再インストールする方法を、パソコン初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
Edgeのトラブルを解決して、快適なブラウジング環境を取り戻しましょう。
Microsoft Edgeは普通のアプリとは違う?再インストールが特殊な理由

Microsoft Edgeは、Windows 10やWindows 11に標準搭載されているウェブブラウザです。実は、ChromeやFirefoxのような他のブラウザとは違って、Windowsのシステムと密接に結びついています。
具体的には以下のような役割を担っています:
- Windowsの設定画面やヘルプページの表示
- PDFファイルの閲覧
- Webページのプレビュー機能
- セキュリティ機能の一部
そのため、「設定」→「アプリ」から見ると、アンインストールボタンがグレーアウト(灰色)になっていて押せないようになっています。
これはEdgeがWindowsの重要な部品の一つとして扱われているためなんです。
再インストールの前に試したい!3つの簡単な解決方法
実は、完全に再インストールしなくても問題が解決するケースが多いです。まずは以下の方法を試してみましょう。
方法1:パソコンを完全にシャットダウンして再起動
意外と効果的なのがこの方法です。
- スタートメニューを開く
- 電源マークをクリック
- 「シャットダウン」を選択
- 完全に電源が切れたことを確認
- 再度電源を入れる
「スリープ」や「再起動」ではなく、完全にシャットダウンすることがポイントです。
方法2:Edgeの修復機能を使う
Windowsには、Edgeを修復する機能が最初から備わっています。
Windows 11の場合:
- スタートボタンを右クリック
- 「インストールされているアプリ」を選択
- リストから「Microsoft Edge」を探す
- 右側の「…」(3点メニュー)をクリック
- 「変更」を選択
- 「修復」ボタンをクリック
この方法なら、お気に入りや保存したパスワードはそのまま残ります。Edgeのプログラム部分だけが自動的にダウンロードされて修復されるんです。
修復には数分かかることがありますが、完了すれば自動的にEdgeが起動します。
方法3:Edgeの設定をリセット
それでも改善しない場合は、設定のリセットを試しましょう。
- Edgeを起動
- 右上の「…」メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 左側のメニューから「設定のリセット」をクリック
- 「設定を復元して既定値に戻します」を選択
- 「リセット」ボタンをクリック
リセットすると以下の項目がクリアされます:
- スタートページ
- 新しいタブのページ
- 検索エンジンの設定
- 拡張機能(すべて無効化)
- Cookie(クッキー)などの一時データ
ただし、お気に入り、閲覧履歴、保存したパスワードは削除されないので安心してください。
【公式推奨】Microsoft公式サイトから再インストールする方法
上記の方法で解決しない場合、公式サイトから最新版をダウンロードして再インストールしましょう。
事前準備:別のブラウザを用意する
Edgeが動かない状態でEdgeをダウンロードすることはできないので、別のブラウザが必要です。以下のいずれかを使用してください:
- Google Chrome
- Mozilla Firefox
- Internet Explorer(古いWindows 10の場合)
別のブラウザがない場合は、別のパソコンやスマートフォンでダウンロードして、USBメモリなどで移動させる方法もあります。
ステップ1:公式サイトからダウンロード
- ブラウザで「https://www.microsoft.com/ja-jp/edge」にアクセス
- 「EDGEをダウンロード」ボタンをクリック
- 「Windows向けMicrosoft Edge」の「ダウンロード」を選択
- ライセンス条項を確認して「同意してダウンロード」をクリック
ダウンロードされるファイル名は「MicrosoftEdgeSetup.exe」です。
ステップ2:インストーラーを実行
- ダウンロードした「MicrosoftEdgeSetup.exe」をダブルクリック
- ユーザーアカウント制御の画面が表示されたら「はい」をクリック
- 自動的にダウンロードとインストールが開始されます
インストールには通常1〜3分程度かかります。完了すると、Edgeが自動的に起動します。
注意点:既存のデータについて
公式サイトからの再インストールでは、多くの場合、以下のデータが保持されます:
- お気に入り
- 保存したパスワード
- 閲覧履歴
- 拡張機能
- Microsoftアカウントでログインしていた場合の同期データ
ただし、念のためお気に入りをエクスポート(バックアップ)しておくことをおすすめします。
【上級者向け】wingetコマンドで再インストールする方法
Windows 10やWindows 11には「winget」というコマンドツールが標準搭載されています。コマンドプロンプトから簡単にEdgeをインストールできる便利な方法です。
wingetコマンドの手順
- スタートメニューで「cmd」または「コマンドプロンプト」と検索
- コマンドプロンプトを右クリックして「管理者として実行」を選択
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押す
winget install -e --id Microsoft.Edge
- ダウンロードとインストールが自動的に進行します
- 「インストールが完了しました」と表示されたら成功です
この方法なら、別のブラウザを使わずにEdgeを再インストールできます。
Edgeを完全にアンインストールする方法(非推奨)
重要:以下の方法は通常の状況では推奨されません。 Microsoftの公式サポート対象外となり、Windowsシステムに予期しない問題が発生する可能性があります。
どうしても完全削除が必要な場合のみ、自己責任で実施してください。
サードパーティツールを使う方法
現在、コマンドプロンプトからの削除はMicrosoftが対策を施したため機能しません。完全削除には「Revo Uninstaller Free」などのフリーソフトが必要です。
手順概要:
- 事前に公式サイトからEdgeのインストーラーをダウンロードして保存
- Revo Uninstaller Freeをダウンロード(非インストール型)
- Revo Uninstaller Freeを起動
- Microsoft Edgeを右クリックして「アンインストール」を選択
- 標準モードでスキャンを実行
- 検出された残留レジストリ項目を削除
- 検出された残留ファイルを削除
完全削除後は、必ず保存しておいたインストーラーを使って再インストールしてください。
完全削除のリスク
Edgeを完全削除すると、以下のような問題が発生する可能性があります:
- Windowsの一部機能が正常に動作しなくなる
- PDFファイルが開けなくなる
- Windowsのヘルプやサポートページが表示できなくなる
- 一部のアプリケーションでエラーが発生する
- 最悪の場合、Windowsの再インストールが必要になる
そのため、完全削除は最終手段として考え、できるだけ修復機能や公式の再インストール方法を優先しましょう。
Edgeの再インストール後にやっておきたい設定
無事に再インストールが完了したら、以下の設定を確認しておくと便利です。
1. お気に入りのインポート
別のブラウザから移行する場合や、バックアップから復元する場合:
- Edgeの「…」メニューをクリック
- 「お気に入り」を選択
- 「お気に入りのインポート」をクリック
- インポート元を選択して実行
2. 拡張機能の再インストール
必要な拡張機能を再度インストールしましょう:
- 「…」メニューから「拡張機能」を選択
- 「Microsoft Edge アドオンを開く」をクリック
- 必要な拡張機能を検索してインストール
3. 既定のブラウザ設定
Edgeを既定のブラウザとして使いたい場合:
- Windowsの「設定」を開く
- 「アプリ」→「既定のアプリ」を選択
- 「Webブラウザー」の項目でMicrosoft Edgeを選択
よくある質問(FAQ)
Q1. 再インストールするとお気に入りは消えますか?
A. 公式サイトからの再インストールでは、通常お気に入りは保持されます。ただし、念のため事前にエクスポートしておくことをおすすめします。
Q2. Edgeを削除したらインターネットが使えなくなりますか?
A. Edge以外のブラウザ(ChromeやFirefoxなど)がインストールされていれば、それらでインターネットを利用できます。ただし、Edgeのみを使っていた場合は注意が必要です。
Q3. 再インストールにはインターネット接続が必要ですか?
A. はい、Edgeの修復機能や公式サイトからのダウンロードにはインターネット接続が必須です。
Q4. Windows 10とWindows 11で手順は違いますか?
A. 基本的な手順は同じですが、設定画面の表示が若干異なります。Windows 10では「アプリと機能」、Windows 11では「インストールされているアプリ」という名称になっています。
Q5. 修復とリセットの違いは何ですか?
A. 修復はプログラムファイルのみを再ダウンロードし、設定やデータは保持されます。リセットは設定を初期状態に戻しますが、お気に入りや履歴は残ります。
まとめ:Edgeの再インストールは簡単!焦らず手順通りに
Microsoft Edgeの再インストールは、一見複雑そうに見えますが、正しい手順を踏めば誰でも簡単にできます。
今回のポイントをおさらい:
- まずは完全シャットダウンと再起動を試す
- 次に修復機能やリセット機能を使ってみる
- それでもダメなら公式サイトから再インストール
- wingetコマンドを使う方法もある
- 完全削除は最終手段で、リスクも理解する
Edgeは最新のChromiumエンジンを採用しており、速度やセキュリティの面で優れたブラウザです。正しい方法で再インストールすれば、快適なブラウジング環境が戻ってきます。
もしこの記事の方法を試してもEdgeの問題が解決しない場合は、Windowsシステム自体に問題がある可能性もあります。その場合は、Windowsの更新プログラムを確認したり、システムファイルチェッカー(sfc /scannow)を実行してみるのも一つの方法です。
どうしても解決しない場合は、Microsoftの公式サポートに問い合わせることをおすすめします。

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