「Microsoft Edge を再インストールしようとしたのに、なぜかできない…」
そんな経験はありませんか?実は、Edge は通常のアプリとは違う特殊な仕組みで動いているんです。今回は、Edge が再インストールできない原因と、その解決方法を分かりやすく解説していきます。
なぜ Edge は再インストールできないの?

まず知っておいてほしいのは、Microsoft Edge は Windows に深く組み込まれているということです。
普通のアプリなら「アンインストール」ボタンを押せば削除できますよね。でも Edge の場合、設定画面を開いてみると「アンインストール」がグレーアウト(灰色になって押せない状態)になっているはずです。
これは Edge が Windows の一部として機能しているため。Windows Update や様々なシステム機能が Edge のエンジンを使っているんですね。そのため、簡単に削除させないような仕組みになっています。
再インストールできない主な原因
Edge の再インストールがうまくいかない理由は、いくつか考えられます。
1. ウイルス対策ソフトがブロックしている
セキュリティソフトが「怪しい動きだ」と判断して、インストールを止めていることがあります。Norton や McAfee、カスペルスキーなどをお使いの方は要注意です。
2. インターネット接続に問題がある
Edge のインストールには、Microsoft のサーバーから最新版をダウンロードする必要があります。ネット接続が不安定だと、途中で失敗してしまうんですね。
3. 古いファイルが残っている
以前の Edge のファイルが中途半端に残っていると、新しくインストールしようとしても「もう入ってるよ」と判断されて失敗します。
4. 管理者権限がない
パソコンの設定を変更する権限(管理者権限といいます)がないと、Edge のインストールはできません。会社や学校のパソコンだと、この権限が制限されていることが多いです。
5. ディスク容量が足りない
ハードディスクやSSDの空き容量が少なすぎると、新しいソフトをインストールできなくなります。
【まず試して!】再インストール前の簡単な対処法
いきなり再インストールするのは、実は最終手段です。まずは、もっと簡単な方法を試してみましょう。
方法1:Edge の「修復」機能を使う
Edge には「修復」という便利な機能があります。これなら、お気に入りや設定を残したまま、Edge を健全な状態に戻せるんです。
Windows 11 の場合:
- 「スタート」ボタンを右クリック
- 「インストールされているアプリ」を選択
- リストから「Microsoft Edge」を探す
- 右側の「…」(三点リーダー)をクリック
- 「変更」を選択
- 「修復」ボタンをクリック
Windows 10 の場合:
- 「スタート」ボタンを右クリック
- 「アプリと機能」を選択
- 「Microsoft Edge」を探してクリック
- 「変更」をクリック
- 「修復」ボタンをクリック
修復中は「Microsoft Edge をダウンロードしています」という画面が表示されます。インターネットに接続している必要があるので、Wi-Fi などがちゃんと繋がっているか確認してくださいね。
方法2:Edge の「リセット」機能を使う
修復で直らない場合は、リセットを試しましょう。リセットすると、拡張機能(追加した便利な機能のこと)が無効になったり、Cookie(サイトに保存された情報)が削除されたりします。
でも安心してください。お気に入り、閲覧履歴、保存したパスワードは消えません。
リセットの手順:
- Edge を起動できる場合:
- 右上の「…」メニューをクリック
- 「設定」を選択
- 左側のメニューから「設定のリセット」を選択
- 「設定を復元して既定値に戻します」をクリック
- 「リセット」をクリック
- Edge が起動できない場合:
- Windows の設定から「アプリ」→「Microsoft Edge」→「詳細オプション」
- 「リセット」ボタンをクリック
方法3:パソコンを再起動する
意外と効果があるのが、シンプルな再起動です。特に Edge が起動しなくなった場合は、完全シャットダウンを試してみてください。
完全シャットダウンの方法:
- 「スタート」ボタンをクリック
- 「電源」ボタンをクリック
- Shift キーを押しながら「シャットダウン」をクリック
これで、Windows が完全に終了します。数秒待ってから電源を入れ直せば、多くの問題が解決することがあります。
【本格対処】Edge を確実に再インストールする方法
上記の方法で解決しなかった場合は、いよいよ本格的な再インストールです。
公式の再インストール手順
ステップ1:インストーラーをダウンロード
まずは、別のブラウザ(Chrome や Firefox など)で Microsoft の公式サイトにアクセスします。
- https://www.microsoft.com/edge にアクセス
- 「Edge をダウンロード」をクリック
- 「同意してダウンロード」をクリック
- 「MicrosoftEdgeSetup.exe」というファイルが保存されます
もし Edge しか使えない状況で、Edge が起動しない場合は、別のパソコンやスマホでダウンロードして、USB メモリで持ってくる方法もあります。
ステップ2:セキュリティソフトを一時的に無効化
ここが重要なポイントです。ウイルス対策ソフトが邪魔をしていることが多いんです。
- タスクバー(画面下のバー)の右側から、セキュリティソフトのアイコンを探す
- 右クリックして「保護を一時停止」や「無効化」を選択
- 時間を聞かれたら「10分」や「15分」を選択
※ インストールが終わったら、必ずセキュリティソフトを元に戻してくださいね!
ステップ3:古いファイルを削除
エクスプローラー(フォルダを開くアプリ)で、以下の場所を開きます:
C:\Program Files (x86)\Microsoft\Edge\
この中に残っているファイルを削除してください。削除できない場合は、管理者権限で実行する必要があります。
ステップ4:インストーラーを管理者として実行
- ダウンロードした「MicrosoftEdgeSetup.exe」を探す
- ファイルを右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」→「はい」
あとは画面の指示に従えば、インストールが完了します。
【上級者向け】PowerShell を使った再インストール
Windows に詳しい方向けの方法も紹介しておきます。PowerShell(パワーシェル)というツールを使います。
注意:この方法は Windows 10 の旧 Edge(レガシー版)には使えますが、新しい Chromium 版 Edge には効果がない場合があります。
- スタートボタンを右クリック
- 「Windows PowerShell (管理者)」または「ターミナル (管理者)」を選択
- 以下のコマンドをコピーして貼り付け、Enter キーを押す
Get-AppXPackage -AllUsers -Name Microsoft.MicrosoftEdge | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml" -Verbose}
このコマンドは、Edge を Windows に再登録する命令です。正常に実行されると、Edge が使えるようになります。
どうしても解決しない場合の最終手段

ここまでの方法を試してもダメな場合は、次の選択肢があります。
1. Windows Update を実行
Windows を最新の状態にすることで、Edge も自動的に修復されることがあります。
- 「設定」→「Windows Update」
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 見つかったアップデートをすべてインストール
2. プログラム互換性トラブルシューティングツール
Windows には、プログラムの問題を自動で診断してくれるツールがあります。
- 「設定」→「システム」→「トラブルシューティング」
- 「その他のトラブルシューティング ツール」
- 「プログラム互換性のトラブルシューティング ツール」を実行
3. Windows の修復インストール
これは最終手段です。Windows 自体を再インストールしますが、ファイルやアプリは残ります。
ただし、この方法は少し複雑なので、パソコンに詳しい人に相談することをおすすめします。
非公式の方法(自己責任)
インターネット上では「Revo Uninstaller」というフリーソフトを使って、Edge を強制的にアンインストールする方法も紹介されています。
でも、これはおすすめしません。
なぜなら:
- Microsoft の公式サポート対象外になる
- Windows の動作が不安定になる可能性がある
- Edge が完全に消えると、他のブラウザをダウンロードする手段がなくなることも
どうしても試したい場合は、必ずシステムの復元ポイントを作成してから実行してください。
Edge が必要ない場合の代替案
「そもそも Edge を使いたくない」という方もいますよね。その場合は、以下の方法があります。
既定のブラウザを変更
Edge をアンインストールしなくても、普段使うブラウザを変更できます。
- 「設定」→「アプリ」→「既定のアプリ」
- 「Web ブラウザー」をクリック
- お好みのブラウザ(Chrome、Firefox など)を選択
これで、リンクをクリックしたときに開くブラウザが変わります。
よくある質問
Q: Edge を削除すると、パソコンが壊れますか?
A: Microsoft が正式にサポートしている方法(修復やリセット)なら大丈夫です。でも、強制削除ツールを使うと、Windows の動作に影響が出る可能性があります。
Q: 再インストールすると、お気に入りは消えますか?
A: 公式の修復機能を使えば、お気に入りや設定は残ります。でも念のため、事前にお気に入りをエクスポート(外部ファイルとして保存)しておくと安心です。
Q: 会社のパソコンで再インストールできません
A: 会社や学校のパソコンは、管理者が設定を制限していることが多いです。IT 部門に相談してみましょう。
Q: エラーコード 0x8004070d が表示されます
A: このエラーは、Edge が既にインストールされているのに、システムが認識できていない状態です。上記の「修復」機能を試してみてください。
まとめ
Microsoft Edge が再インストールできない問題、実は多くの人が経験しています。でも、適切な手順を踏めば、ほとんどの場合は解決できるんです。
解決の基本的な流れ:
- まず「修復」機能を試す(お気に入りなどは残る)
- ダメなら「リセット」を試す
- それでもダメなら、公式サイトから再インストール
- セキュリティソフトが邪魔していないか確認
- 古いファイルを削除してから再インストール
一番大切なのは、焦らずに一つずつ試すことです。いきなり強制削除ツールを使うのは避けましょう。
Edge の調子が悪いときは、キャッシュのクリア(一時ファイルの削除)だけで直ることも多いんですよ。再インストールは本当に最終手段と考えてください。
それでも解決しない場合は、Microsoft のサポートに問い合わせるのも一つの方法です。公式のヘルプページには、さらに詳しいトラブルシューティング情報が載っています。
快適なブラウジングライフを取り戻せますように!

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