1「インターネットに接続できないパソコンにもEdgeをインストールしたい」
「複数のパソコンに効率よくEdgeを導入したい」
そんな時に便利なのが、Microsoft Edgeのオフラインインストーラーです。
今回は、オフラインインストーラーのダウンロード方法から、実際のインストール手順まで、詳しく解説していきます。インターネット環境がなくても、USBメモリ一つでEdgeをインストールできるようになりますよ。
オフラインインストーラーとは?通常版との違い

まず、オフラインインストーラーが何なのかを理解しておきましょう。
通常のインストーラー(オンライン版)
Microsoft Edgeの公式サイトからダウンロードできる通常のインストーラーは、実は「オンラインインストーラー」と呼ばれるものです。
オンラインインストーラーの特徴:
- ファイルサイズが小さい(約3〜10MB程度)
- インストール時にインターネット接続が必要
- 実行すると、その場で必要なファイルをダウンロードしながらインストールする
- 常に最新版がインストールされる
オフラインインストーラー
一方、オフラインインストーラーは、インストールに必要なすべてのファイルが含まれています。
オフラインインストーラーの特徴:
- ファイルサイズが大きい(約120〜150MB程度)
- インストール時にインターネット接続が不要
- 一度ダウンロードすれば、何台でもインストールできる
- ネットワークがない環境でも使える
どんな時に便利?
オフラインインストーラーが特に役立つのは、以下のような場面です。
- インターネット接続がない環境のパソコンにインストールする
- 複数台のパソコンに一括でインストールする
- ネットワーク速度が遅い環境で作業する
- 企業や学校などで同じバージョンを統一して配布したい
- ファイアウォールが厳しい閉域ネットワーク内で使用する
オフラインインストーラーのダウンロード方法
それでは、実際にオフラインインストーラーをダウンロードしてみましょう。
公式サイトにアクセス
オフラインインストーラーは、「Microsoft Edge for Business」のページからダウンロードできます。
以下のURLにアクセスしてください。
https://www.microsoft.com/ja-jp/edge/business/download
「ビジネス向け」と書かれていますが、個人でも問題なく使用できます。実際、オフラインインストーラーが必要な場合は、このページからダウンロードすることになります。
バージョンとプラットフォームを選択
ページを少し下にスクロールすると、ダウンロードオプションが表示されます。
選択する項目:
- チャネル:通常は「Stable(安定版)」を選択
- ビルド:最新のバージョン番号が表示されているものを選択
- プラットフォーム:使用するOSとアーキテクチャを選択
Windowsの場合の選び方
Windowsユーザーは、以下の中から選択します。
Windows 64-bit(x64)
- 現在のほとんどのパソコンで使用
- 迷ったらこれを選ぶのが無難
Windows 32-bit(x86)
- 古いパソコンや32ビット版Windowsの場合
- メモリが4GB未満の古いマシンなど
Windows ARM64
- Surface Pro XなどのARMプロセッサ搭載デバイス用
- 該当するデバイスは限られている
自分のパソコンが何ビットか確認する方法
どちらをダウンロードすべきかわからない場合は、以下の手順で確認できます。
- 「設定」アプリを開く
- 「システム」→「バージョン情報」を選択
- 「システムの種類」を確認
「64ビット オペレーティング システム」と表示されていれば64-bit版を、「32ビット オペレーティング システム」と表示されていれば32-bit版をダウンロードしてください。
ダウンロード実行
- 使用するプラットフォームを選択したら「ダウンロード」ボタンをクリック
- ライセンス条項が表示されるので、内容を確認
- 「同意してダウンロード」をクリック
ダウンロードが開始されます。ファイルサイズが大きいので、完了まで数分かかる場合があります。
ダウンロードされるファイル
ダウンロードが完了すると、以下のようなファイルが保存されます。
Windows版:
MicrosoftEdgeEnterpriseX64.msi(64-bit版の場合)
MicrosoftEdgeEnterpriseX86.msi(32-bit版の場合)
macOS版:
MicrosoftEdge-xx.x.xxxx.xx.pkg
Linux版:
microsoft-edge-stable_xxx.x.xxxx.xx-x_amd64.deb(Debian/Ubuntu用)
microsoft-edge-stable-xxx.x.xxxx.xx-x.x86_64.rpm(RedHat/Fedora用)
ファイルサイズで見分ける方法
ダウンロードしたファイルが本当にオフラインインストーラーかどうかは、ファイルサイズで判断できます。
目安:
- 約10MB程度:オンラインインストーラー
- 約120〜150MB程度:オフラインインストーラー
ファイルのプロパティを確認して、サイズが120MB以上あれば、正しくオフラインインストーラーがダウンロードできています。
オフライン環境のパソコンへの転送方法
オフラインインストーラーをダウンロードしたら、インターネットに接続していないパソコンに転送します。
USBメモリを使う場合
最も一般的な方法です。
- 容量が1GB以上のUSBメモリを用意
- ダウンロードしたインストーラーファイルをUSBメモリにコピー
- USBメモリをオフラインPCに接続
- ファイルをデスクトップなど任意の場所にコピー
社内ネットワークを使う場合
企業内などで複数台にインストールする場合は、共有フォルダに配置するのが効率的です。
- 社内の共有フォルダにインストーラーをコピー
- 各パソコンから共有フォルダにアクセス
- インストーラーを実行
インストール手順
オフラインインストーラーの実行は簡単です。
Windowsでのインストール
- ダウンロード(または転送)したMSIファイルをダブルクリック
- ユーザーアカウント制御の画面が表示されたら「はい」をクリック
- インストールが自動的に開始される
- 完了まで数分待つ
インストールが完了すると、デスクトップやスタートメニューにMicrosoft Edgeのアイコンが表示されます。
macOSでのインストール
- ダウンロードしたPKGファイルをダブルクリック
- 「続ける」をクリック
- インストール先はデフォルトのまま「続ける」をクリック
- パスワードまたはTouch IDで認証
- インストール完了
アプリケーションフォルダにMicrosoft Edgeが追加されます。
管理者権限について
重要: オフラインインストーラーの実行には、管理者権限が必要です。
標準ユーザーアカウントでは実行できない場合があるので、その際は管理者アカウントでログインするか、管理者パスワードを入力してください。
インストール後の初期設定
インストールが完了したら、初回起動時に簡単な設定を行います。
プロファイルの設定
- Microsoft Edgeを起動
- Microsoftアカウントでサインインするか、「後で」を選択
- データ同期の設定(お気に入り、パスワードなどを他のデバイスと共有するかどうか)
既定のブラウザに設定
Windows設定から、Microsoft Edgeを既定のブラウザに設定できます。
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」→「既定のアプリ」を選択
- 「Microsoft Edge」を選択して既定に設定
サイレントインストールの方法(上級者向け)
企業などで複数台に一括インストールしたい場合は、コマンドラインからサイレントインストールできます。
コマンドプロンプトでの実行
管理者権限のコマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行します。
msiexec /i "C:\インストーラーのパス\MicrosoftEdgeEnterpriseX64.msi" /quiet /norestart
オプション説明:
/i:インストールを実行/quiet:ユーザーインターフェースを表示しない/norestart:インストール後に自動的に再起動しない
複数バージョンの管理
オフラインインストーラーを使うと、特定のバージョンを保管しておけます。
なぜバージョン管理が重要?
- 業務アプリとの互換性確認が必要な場合
- 新バージョンで問題が発生した時のロールバック用
- テスト環境と本番環境で同じバージョンを使用したい場合
バージョンの確認方法
ダウンロードしたインストーラーのファイル名やプロパティを確認すると、バージョン番号がわかります。
また、インストール後はEdge内で確認できます。
- Edgeを開く
- 右上の「…」メニューをクリック
- 「設定」→「Microsoft Edgeについて」を選択
よくあるトラブルと解決方法
オフラインインストールで起こりがちな問題と対処法を紹介します。
インストールが完了しない
原因と対処法:
- 管理者権限がない
→ 管理者アカウントでログインして再試行 - 古いバージョンのEdgeが残っている
→ 既存のEdgeをアンインストールしてから再実行 - ディスク容量が不足している
→ 最低1GB以上の空き容量を確保
「Windowsによって保護されました」と表示される
これはWindows SmartScreenによるセキュリティ警告です。
対処法:
- 「詳細情報」をクリック
- 「実行」ボタンが表示されるのでクリック
Microsoft公式サイトからダウンロードした正規のファイルであれば、問題ありません。
インストール後にEdgeが起動しない
確認ポイント:
- タスクマネージャーでEdgeのプロセスが残っていないか確認
- パソコンを再起動してから起動を試す
- 別のユーザーアカウントでログインして試す
オンライン版とオフライン版、どちらを選ぶべき?

最後に、それぞれの使い分けについてまとめます。
オンライン版がおすすめな人
- 普通に1台のパソコンにインストールしたいだけ
- 常に最新バージョンを使いたい
- インターネット接続が安定している
オフライン版がおすすめな人
- インターネット接続がない環境で使う
- 複数台のパソコンにインストールする予定
- 社内や学校などで統一バージョンを配布したい
- ネットワーク環境が不安定、または速度が遅い
- 特定のバージョンを保管しておきたい
まとめ:状況に応じて使い分けよう
Microsoft Edgeのオフラインインストーラーのダウンロード方法について解説してきました。
この記事のポイント:
- オフラインインストーラーは「Microsoft Edge for Business」ページから入手
- ファイルサイズは約120〜150MB(オンライン版は約10MB)
- Windows、macOS、Linuxに対応
- インストール時にインターネット接続は不要
- USBメモリや共有フォルダで複数台に配布可能
- 管理者権限が必要
- 個人利用でも問題なく使える
ダウンロードURL:
https://www.microsoft.com/ja-jp/edge/business/download
オフラインインストーラーは、ネットワーク環境に左右されずにEdgeをインストールできる便利なツールです。状況に応じて、通常のオンライン版と使い分けることで、効率的にEdgeを導入・管理できますよ。
特に企業や学校などで複数台のパソコンを管理している方には、時間とネットワーク帯域を大幅に節約できる方法としておすすめです!


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