「Microsoft Edgeだけがインターネットに接続できない」というトラブルに遭遇したことはありませんか?
ChromeやFirefoxなど他のブラウザは問題なく動作するのに、Edgeだけが「接続されていません」「このページに到達できません」というエラーメッセージを表示する。このような状況は意外と多くのユーザーが経験しています。
この記事では、Microsoft Edgeがインターネットに接続できない原因を詳しく解説し、実際に効果のある解決方法を段階的にご紹介します。初心者の方でも安心して試せる方法から、少し高度な対処法まで網羅していますので、一緒に問題を解決していきましょう。
- まず確認すべきこと
- エラーメッセージの種類と意味
- 【解決法1】パソコンとEdgeを再起動する
- 【解決法2】プロキシ設定を確認・修正する
- 【解決法3】IPv6を無効にする
- 【解決法4】DNS設定を変更する
- 【解決法5】ネットワーク設定をリセットする
- 【解決法6】TLS設定を確認する
- 【解決法7】キャッシュと閲覧データを削除する
- 【解決法8】Edgeの設定をリセットする
- 【解決法9】セキュリティソフト・ファイアウォールを確認する
- 【解決法10】拡張機能を無効にする
- 【解決法11】Edgeを修復する
- 【解決法12】VPN接続を確認する
- ネットワークトラブルシューティングツールを使う
- 最終手段:Edgeの再インストール
- 予防策と日常のメンテナンス
- まとめ
まず確認すべきこと

他のブラウザで接続できるか確認
最初に確認すべきなのは、「本当にEdgeだけの問題なのか」という点です。
Google ChromeやFirefox、Internet Explorerなど、他のブラウザでインターネットに接続できるか試してみてください。他のブラウザは正常に動作する場合、問題はEdge固有のものだと特定できます。
逆に、どのブラウザでも接続できない場合は、パソコン全体のネットワーク設定や、Wi-Fiルーターに問題がある可能性が高いです。
ネットワーク接続を確認
タスクバー右下のネットワークアイコンを確認してください。
Wi-Fiマークや地球儀のアイコンに×マークや!マークが表示されている場合、パソコン自体がインターネットに接続できていません。この場合は、まずパソコンとルーターの接続を確認しましょう。
確認ポイント
- LANケーブルがしっかり差し込まれているか
- Wi-Fiがオンになっているか
- ルーターの電源が入っているか
- ルーターのランプが正常に点灯しているか
Edgeのバージョンを確認
古いバージョンのEdgeを使用していると、既知のバグが原因で接続できないことがあります。
Edgeを開き、右上の「…」から「設定」→「Microsoft Edgeについて」を選択すると、自動的に更新がチェックされます。最新版でない場合は、まずアップデートしてから問題が解決するか確認してください。
エラーメッセージの種類と意味
「接続されていません」
Edgeが起動時に表示するエラーで、新しいタブページは開くものの、ニュースや天気が表示されません。別のWebページを開こうとすると、同様のエラーが表示されます。
「Hmm…このページに到達できません」
「サーバーのIPアドレスが見つかりませんでした」というメッセージとともに表示されることが多いエラーです。DNS(ドメインネームシステム)の解決に問題があることを示唆しています。
「ERR_CONNECTION_ABORTED」
接続が中断されたことを示すエラーコードです。セキュリティソフトやファイアウォールがEdgeの通信をブロックしている可能性があります。
「DNS_PROBE_FINISHED_BAD_SECURE_CONFIG」
DNSの設定に問題があることを示すエラーです。プロキシ設定やDNSサーバーの設定を確認する必要があります。
【解決法1】パソコンとEdgeを再起動する
最も基本的ですが、意外と効果的な対処法です。
パソコンの再起動
一時的なシステムエラーが原因の場合、パソコンを再起動するだけで問題が解決することがあります。
「スタート」メニューから「電源」→「再起動」を選択して、パソコンを再起動してください。再起動後、もう一度Edgeでインターネット接続を試してみましょう。
Edgeの完全再起動
Edgeが正常に終了していない場合、バックグラウンドでプロセスが残っていることがあります。
手順
タスクマネージャーを開きます(Ctrl + Shift + Esc)。
「プロセス」タブで「Microsoft Edge」を探し、すべてのEdgeプロセスを右クリックして「タスクの終了」を選択します。
すべてのプロセスを終了したら、再度Edgeを起動してみてください。
【解決法2】プロキシ設定を確認・修正する
プロキシ設定が原因でEdgeだけが接続できないケースは非常に多いです。
プロキシ設定とは
プロキシは、パソコンとインターネットの間に立って通信を中継するサーバーのことです。企業や学校などの環境では使用されることがありますが、一般家庭では通常必要ありません。
間違ってプロキシが設定されていると、Edgeがインターネットに接続できなくなることがあります。
自動検出設定を有効にする方法
手順1:設定画面を開く
Edgeのアドレスバーに「edge://settings/system」と入力してEnterキーを押します。
「コンピューターのプロキシ設定を開く」をクリックします。
手順2:自動検出をオンにする
「設定を自動的に検出する」のスイッチをオンにします。
もし「プロキシサーバーを使う」がオンになっている場合は、オフに切り替えてください(企業などで指定されている場合を除く)。
設定を変更したら、パソコンを再起動してEdgeを起動してみてください。
コントロールパネルから設定する方法
手順
キーボードで「Windows + R」を押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
「inetcpl.cpl」と入力してEnterキーを押すと、「インターネットのプロパティ」が開きます。
「接続」タブをクリックし、「LANの設定」ボタンをクリックします。
「設定を自動的に検出する」にチェックを入れます。
「プロキシサーバー」の項目がチェックされている場合は、チェックを外します(企業環境で必要な場合を除く)。
「OK」をクリックして設定を保存します。
【解決法3】IPv6を無効にする
IPv6の設定が原因でEdgeが接続できなくなることがあります。
IPv6とIPv4の違い
インターネット通信には、IPv4とIPv6という2種類のプロトコル(通信規約)があります。Windows 10以降では、IPv6が優先的に使用されるように設定されていますが、一部の環境ではこれが接続トラブルの原因になることがあります。
IPv6を無効にする手順
ネットワーク接続を開く
「Windows + R」キーを押して「ncpa.cpl」と入力し、Enterキーを押します。
接続のプロパティを開く
使用しているネットワーク接続(Wi-Fiまたはイーサネット)を右クリックして「プロパティ」を選択します。
IPv6のチェックを外す
表示された項目の中から「インターネット プロトコル バージョン 6(TCP/IPv6)」のチェックを外します。
「OK」をクリックして設定を保存します。
パソコンを再起動して、Edgeで接続できるか確認してください。
【解決法4】DNS設定を変更する
DNSサーバーの問題でEdgeが接続できないことがあります。
DNSとは
DNS(ドメインネームシステム)は、Webサイトの名前(例:www.example.com)をコンピュータが理解できるIPアドレスに変換する仕組みです。DNSサーバーに問題があると、Webサイトにアクセスできなくなります。
DNSキャッシュをクリアする
手順
キーボードで「Windows + R」を押して「cmd」と入力し、Ctrl + Shift + Enterキーを同時に押して管理者権限でコマンドプロンプトを開きます。
以下のコマンドを順番に入力してEnterキーを押します。
ipconfig /flushdns
ipconfig /release
ipconfig /renew
完了したら、パソコンを再起動してEdgeを試してみてください。
GoogleのDNSサーバーを使用する
プロバイダーのDNSサーバーに問題がある場合、GoogleやCloudflareの公開DNSサーバーを使用することで解決できます。
手順
「Windows + R」キーを押して「ncpa.cpl」と入力し、Enterキーを押します。
使用しているネットワーク接続を右クリックして「プロパティ」を選択します。
「インターネット プロトコル バージョン 4(TCP/IPv4)」をダブルクリックします。
「次のDNSサーバーのアドレスを使う」を選択し、以下の値を入力します。
優先DNSサーバー:8.8.8.8
代替DNSサーバー:8.8.4.4
または、Cloudflareの場合:
優先DNSサーバー:1.1.1.1
代替DNSサーバー:1.0.0.1
「OK」をクリックして設定を保存し、パソコンを再起動します。
【解決法5】ネットワーク設定をリセットする

パソコンのネットワーク設定全体をリセットすることで、問題が解決することがあります。
リセットの注意点
この操作を行うと、すべてのネットワークアダプターと設定が初期化されます。保存されているWi-Fiのパスワードなども削除されるため、再設定が必要になります。
ネットワークリセットの手順
Windowsの設定を開く
「Windows + I」キーを押して設定を開きます。
「ネットワークとインターネット」をクリックします。
リセットを実行
左側のメニューから「状態」を選択します。
下にスクロールして「ネットワークのリセット」をクリックします。
「今すぐリセット」をクリックし、確認メッセージで「はい」を選択します。
パソコンが自動的に再起動されます。再起動後、Wi-Fiに再接続してEdgeを試してください。
【解決法6】TLS設定を確認する
TLS(Transport Layer Security)の設定が原因でEdgeが接続できない場合があります。
TLS 1.0と1.1の無効化問題
2022年8月頃のWindows Updateから、Edgeではセキュリティ上の理由でTLS 1.0と1.1がデフォルトで無効化されました。古いWebサイトにアクセスする必要がある場合、この設定を有効にする必要があります。
TLS設定を変更する手順
インターネットオプションを開く
コントロールパネルを開き、右上の検索窓に「インターネットオプション」と入力します。
表示された「インターネットオプション」をクリックします。
TLSを有効にする
「詳細設定」タブをクリックします。
下にスクロールして「セキュリティ」セクションを探します。
以下の項目すべてにチェックを入れます。
- TLS 1.0を使用する
- TLS 1.1を使用する
- TLS 1.2を使用する
- TLS 1.3を使用する(表示される場合)
「適用」をクリックしてから「OK」をクリックします。
Edgeを再起動して、接続できるか確認してください。
【解決法7】キャッシュと閲覧データを削除する
蓄積されたキャッシュや破損したCookieが原因で接続できないことがあります。
閲覧データの削除手順
設定画面を開く
Edgeを起動し、「Ctrl + Shift + Delete」キーを同時に押すと、閲覧データのクリア画面が開きます。
削除する項目を選択
時間の範囲で「すべての期間」を選択します。
以下の項目にチェックを入れます。
- 閲覧履歴
- Cookieおよびその他のサイトデータ
- キャッシュされた画像とファイル
データを削除
「今すぐクリア」をクリックします。
削除が完了したら、Edgeを再起動して接続を試してください。
【解決法8】Edgeの設定をリセットする
Edgeの設定に問題がある場合、リセットすることで初期状態に戻せます。
リセットで保持されるもの
お気に入りやブックマーク、保存されているパスワードは削除されません。ただし、拡張機能は無効になり、ホームページなどの設定は初期状態に戻ります。
リセット手順
設定画面を開く
Edgeで「edge://settings/reset」とアドレスバーに入力してEnterキーを押します。
リセットを実行
「設定を復元して既定値に戻す」をクリックします。
確認ダイアログが表示されたら「リセット」をクリックします。
Edgeが再起動されるので、接続できるか確認してください。
【解決法9】セキュリティソフト・ファイアウォールを確認する
セキュリティソフトやWindowsファイアウォールがEdgeの通信をブロックしている可能性があります。
一時的に無効化してテストする
サードパーティ製セキュリティソフトの場合
ノートン、マカフィー、カスペルスキーなどのセキュリティソフトを使用している場合、一時的に保護機能を無効にしてEdgeで接続できるか試してください。
接続できた場合は、セキュリティソフトの設定でEdgeを許可リストに追加する必要があります。詳しい設定方法は、各セキュリティソフトのマニュアルを参照してください。
Windowsファイアウォールの場合
「Windows + I」キーを押して設定を開き、「更新とセキュリティ」→「Windowsセキュリティ」→「ファイアウォールとネットワーク保護」へ進みます。
使用しているネットワーク(プライベートまたはパブリック)をクリックし、「Windowsファイアウォール」を一時的にオフにします。
Edgeで接続できるか確認後、必ずファイアウォールをオンに戻してください。
【解決法10】拡張機能を無効にする
Edge用の拡張機能が原因で接続できない場合があります。
拡張機能の無効化手順
拡張機能の管理画面を開く
Edgeで「edge://extensions/」とアドレスバーに入力してEnterキーを押します。
すべての拡張機能を無効化
インストールされているすべての拡張機能のトグルスイッチをオフにします。
動作を確認
Edgeで接続できるか確認します。接続できた場合は、拡張機能が原因です。
一つずつ拡張機能を有効化していき、どれが問題を引き起こしているか特定してください。問題の拡張機能が見つかったら、アンインストールするか更新してください。
【解決法11】Edgeを修復する
Edgeのファイルが破損している場合、Windowsの修復機能を使います。
修復機能の利用手順
設定を開く
「Windows + I」キーを押して設定を開きます。
「アプリ」→「インストールされているアプリ」(またはWindows 10では「アプリと機能」)へ進みます。
Edgeを修復
一覧から「Microsoft Edge」を探します。
右側の「…」をクリックして「変更」または「詳細オプション」を選択します。
「修復」ボタンをクリックします。
インターネットに接続されていることを確認して修復を実行してください。
修復が完了したら、Edgeを起動して接続を確認します。
【解決法12】VPN接続を確認する
VPNを使用している場合、それが原因で接続できないことがあります。
VPNの一時的な無効化
VPNソフトを起動している場合は、一時的に接続を切断してEdgeで接続できるか試してください。
VPNを切断して接続できるようになった場合は、VPNの設定を確認するか、VPNプロバイダーに問い合わせてください。
ネットワークトラブルシューティングツールを使う
Windowsには、ネットワークの問題を自動的に検出して修正する機能があります。
トラブルシューティングの実行手順
設定を開く
「Windows + I」キーを押して設定を開きます。
「システム」→「トラブルシューティング」→「その他のトラブルシューティング ツール」へ進みます。
ネットワークのトラブルシューティングを実行
「インターネット接続」または「ネットワークアダプター」を選択して「トラブルシューティング ツールの実行」をクリックします。
画面の指示に従ってトラブルシューティングを完了させてください。
検出された問題があれば自動的に修復が試みられます。
最終手段:Edgeの再インストール
上記すべての方法を試しても解決しない場合、Edgeを完全に再インストールすることを検討してください。
再インストールの注意点
Windows 10/11では、Edgeは標準で組み込まれているため、通常のアンインストールができません。再インストールには、Microsoftの公式サイトから最新版をダウンロードする必要があります。
再インストール手順
現在のEdgeを確認
まず、Edge以外のブラウザ(ChromeやFirefox)で、Microsoftの公式サイトにアクセスしてEdgeのインストーラーをダウンロードします。
Edgeをインストール
ダウンロードしたインストーラーを実行すると、既存のEdgeが最新版で上書きインストールされます。
インストール後、パソコンを再起動してEdgeを起動してみてください。
予防策と日常のメンテナンス
定期的なアップデート
Edgeを常に最新バージョンに保つことで、既知のバグを回避できます。月に一度は「Microsoft Edgeについて」の画面でアップデートを確認しましょう。
キャッシュの定期的なクリア
2〜3ヶ月に一度は、キャッシュと閲覧データをクリアすることをおすすめします。これにより、ブラウザの動作が軽快に保たれます。
セキュリティソフトの設定確認
新しいセキュリティソフトをインストールした後は、Edgeが正常に動作するか必ず確認してください。必要に応じて、Edgeを許可リストに追加しましょう。
まとめ
Microsoft Edgeがインターネットに接続できない問題は、さまざまな原因で発生しますが、ほとんどの場合、今回紹介した方法で解決できます。
最も効果的な対処法TOP5
- プロキシ設定の確認・修正
- DNSキャッシュのクリアとDNS設定の変更
- IPv6の無効化
- Edgeの設定リセット
- ネットワーク設定のリセット
トラブル解決の基本は、「簡単な方法から試す」ことです。まずはパソコンの再起動やプロキシ設定の確認から始めて、段階的により詳しい対処法を試していくのが効率的です。
それでも解決しない場合は、ネットワーク環境自体に問題がある可能性も考慮して、プロバイダーやネットワーク管理者に相談することも検討してください。
この記事が、あなたのEdge接続問題の解決に役立てば幸いです!


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