Microsoft Edgeで「ダウンロードできない」というトラブルに遭遇していませんか?実はこの問題、2つのパターンがあります。1つ目は「Edgeブラウザでファイルがダウンロードできない」場合、2つ目は「Edgeブラウザ自体をインストールできない」場合です。
どちらの問題でお困りでも大丈夫。この記事では両方のケースについて、原因から解決方法まで詳しく解説していきますね。
【パターン1】Edgeでファイルがダウンロードできない場合

まずは、すでにEdgeブラウザを使っている方が、ファイルのダウンロード時にエラーが出る問題について見ていきましょう。
よくある症状
- 「一般的にダウンロードされていません」と表示される
- 「安全にダウンロードすることはできません」というメッセージが出る
- 「Microsoft Edgeによってブロックされました」と表示される
- ダウンロードボタンを押しても何も起きない
- 「ダウンロード失敗 – ネットワークエラー」と表示される
- ダウンロードが途中で止まってしまう
主な原因
ファイルがダウンロードできない原因は、主に以下の6つが考えられます。
セキュリティ機能によるブロック
EdgeにはSmartScreenという保護機能が搭載されており、安全性が確認できないファイルを自動的にブロックします。これは誤検知する場合もあるんです。
ブラウザ拡張機能の干渉
インストールしている拡張機能にバグや不具合があると、ダウンロードが正常に動作しなくなることがあります。
ダウンロード保存先の問題
保存先のフォルダが存在しない、または書き込み権限がない場合、ダウンロードに失敗してしまいます。
セキュリティソフトによる遮断
ウイルス対策ソフトがファイルを危険と判断して、ダウンロードをブロックしているケースも多いですね。
Edgeのバージョンが古い
古いバージョンのEdgeを使っていると、様々な不具合が発生する可能性があります。
ネットワークの問題
インターネット接続が不安定だったり、通信速度が遅かったりすると、ダウンロードが失敗することがあります。
解決方法
それでは、具体的な解決策を1つずつ試していきましょう。
1. SmartScreenブロックを解除する
信頼できるファイルなのにブロックされている場合は、以下の手順で保存できます。
- 画面右上に表示される「Microsoft Edgeによってブロックされました」のメッセージをクリック
- 右側に表示される「…」(その他のアクション)アイコンをクリック
- 「保存」を選択
- 「○○.EXEを開く前に、信頼できることを確認してください」と表示されたら「詳細表示」をクリック
- 「保存」または「保持する」をクリック
注意:この方法は、本当に信頼できるサイトからのダウンロードにのみ使用してください。
2. InPrivateウィンドウで試す
拡張機能が原因かどうかを確認するため、InPrivateウィンドウを使ってみましょう。
- Edgeの右上にある「…」メニューをクリック
- 「新しいInPrivateウィンドウ」を選択(ショートカット:Ctrl + Shift + N)
- InPrivateウィンドウでファイルのダウンロードを試す
InPrivateウィンドウでダウンロードできた場合は、拡張機能が原因です。すべての拡張機能を無効にしてから、1つずつ有効にして原因を特定しましょう。
3. ダウンロード保存先を変更する
保存先フォルダに問題がある可能性があるため、別の場所に変更してみます。
- Edgeを起動し、右上の「…」メニューから「設定」を開く
- 左側のメニューで「ダウンロード」を選択
- 「場所」の横にある「変更」ボタンをクリック
- 新しい保存先フォルダを選択(例:デスクトップやドキュメント)
- 再度ダウンロードを試す
4. Edgeを最新バージョンに更新する
古いバージョンを使っていると不具合が起きやすいので、最新版に更新しましょう。
- Edgeの右上にある「…」メニューをクリック
- 「ヘルプとフィードバック」にカーソルを合わせる
- 「Microsoft Edgeについて」を選択
- 更新プログラムが自動的にチェックされ、あればダウンロード・インストールされます
- 「再起動」ボタンをクリックして更新を完了
5. セキュリティソフトを一時的に無効化
セキュリティソフトが原因の場合は、一時的に無効化してみてください。
- タスクバーのセキュリティソフトのアイコンを右クリック
- 「保護を一時停止」または「無効化」を選択
- 期間を選択(例:10分、1時間)
- ダウンロードを試す
- 重要:ダウンロード完了後は必ず保護を再開してください
注意:信頼できるファイルのみダウンロードし、完了後は必ずセキュリティソフトを有効に戻しましょう。
6. 「安全にダウンロードすることはできません」への対処
HTTPサイト(httpsではないサイト)からのダウンロード時にこのメッセージが表示される場合は、以下の手順で許可できます。
- Edgeの「設定」を開く
- 左メニューで「Cookieとサイトのアクセス許可」をクリック
- 「セキュリティで保護されていないコンテンツ」をクリック
- 「許可」の「追加」ボタンをクリック
- ダウンロード元のサイトURLを入力して「追加」をクリック
さらに、設定を保持するために:
- 左メニューで「プライバシー、検索、サービス」をクリック
- 「ブラウザーを閉じるたびにクリアするデータを選択する」をクリック
- 「サイトのアクセス許可」のスイッチがオンの場合、オフにする
7. Edgeの修復とリセット
上記の方法で解決しない場合は、Edgeの修復を試してみましょう。
修復の手順:
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
- Microsoft Edgeを見つけ、右側の「…」メニューをクリック
- 「変更」を選択
- 「修復」ボタンをクリック
修復しても問題が解決しない場合は、リセットを試します。
リセットの手順:
- Edgeの「設定」を開く
- 「設定のリセット」を選択
- 「設定を復元して既定値に戻します」をクリック
- 「リセット」をクリック
注意:リセットすると、拡張機能や保存したパスワード、閲覧履歴などが削除されます。
8. ネットワーク設定をリセット
ネットワークエラーが原因の場合は、ネットワーク設定をリセットしてみましょう。
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「詳細ネットワーク設定」をクリック
- 「ネットワークのリセット」をクリック
- 「今すぐリセット」ボタンをクリック
- 確認メッセージで「はい」をクリック
リセット後、PCが再起動します。
9. ポップアップブロックを解除
一部のダウンロードはポップアップウィンドウを使用するため、ブロック設定を確認しましょう。
- Edgeの「設定」を開く
- 「Cookieとサイトのアクセス許可」を選択
- 「ポップアップとリダイレクト」をクリック
- 「ブロック(推奨)」をオフに切り替える、または特定のサイトを許可リストに追加
【パターン2】Edgeブラウザ自体がダウンロード・インストールできない場合
次に、Microsoft Edgeブラウザそのものをダウンロードまたはインストールできない場合の対処法を見ていきます。
よくある症状
- ダウンロードリンクをクリックしても何も起きない
- インストーラーを実行するとエラーコードが表示される(0x8004070d など)
- 「インストールに失敗しました」と表示される
- ダウンロードが403エラーで失敗する
- インストールが途中で止まる
主な原因
Windowsのバージョンが古い
Microsoft Edgeは最新版のWindows 10またはWindows 11でのみ動作します。古いバージョン(Windows 10のバージョン1809など)では、インストールできません。
VPNやプロキシの干渉
VPN接続やプロキシ設定が原因で、Microsoftのサーバーにアクセスできない場合があります。
セキュリティソフトによるブロック
ウイルス対策ソフトやファイアウォールが、インストールをブロックしていることがあります。
古いインストールファイルの残骸
以前のEdgeインストールが不完全に削除されている場合、新しいインストールが失敗することがあります。
ディスク容量不足
インストールに必要な空き容量がない場合、失敗してしまいます。
システムファイルの破損
Windowsのシステムファイルが破損していると、正常にインストールできないケースがあります。
解決方法
それでは、Edgeブラウザのインストール問題を解決する方法を見ていきましょう。
1. Windowsを最新バージョンに更新
まず、Windowsが最新版であることを確認します。
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「Windows Update」を選択
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 利用可能な更新プログラムがあればインストール
- 更新完了後、PCを再起動
Edgeは最新版のWindows 10(バージョン20H2以降)またはWindows 11が必要です。
2. 公式サイトから最新版をダウンロード
正しいダウンロードリンクを使用していることを確認しましょう。
公式ダウンロードページ:https://www.microsoft.com/ja-jp/edge
ブラウザ版(オンラインインストーラー)でうまくいかない場合は、オフラインインストーラーを試してみてください。
ビジネス向けダウンロードページ:https://www.microsoft.com/ja-jp/edge/business/download
3. VPNを無効化
VPN接続が原因で403エラーが発生している場合は、以下の手順で対処します。
- VPNアプリを起動
- 接続を切断
- Edgeのダウンロードを再試行
- ダウンロードとインストールが完了したら、VPNを再接続
4. セキュリティソフトを一時的に無効化
セキュリティソフトがインストールをブロックしている可能性があります。
- タスクバーのセキュリティソフトアイコンを右クリック
- 「保護を無効化」または「一時停止」を選択
- 期間を選択(例:10分)
- Edgeのインストールを実行
- 必ずインストール完了後に保護を再開
5. 管理者として実行
インストーラーを管理者権限で実行してみましょう。
- ダウンロードしたインストーラーファイル(MicrosoftEdgeSetup.exe)を右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- ユーザーアカウント制御(UAC)が表示されたら「はい」をクリック
6. 古いインストールファイルを削除
以前のEdgeインストールの残骸が問題を起こしている場合があります。
- エクスプローラーを開く
- 以下のフォルダに移動:
C:\Program Files (x86)\Microsoft\Edge\ - フォルダ内のすべてのファイルを削除
- 以下のフォルダも確認:
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Microsoft\Edge\Update\ - 古いキャッシュやファイルがあれば削除
- PCを再起動
- 再度Edgeのインストールを試す
7. 一時ファイルをクリア
システムの一時ファイルが干渉している可能性があります。
- Windowsキー + R を押す
- 「%temp%」と入力してEnterキーを押す
- 開いたフォルダ内のすべてのファイルを選択(Ctrl + A)
- Deleteキーを押して削除(削除できないファイルはスキップ)
- PCを再起動
8. プログラム互換性トラブルシューティングツールを使用
Windowsの組み込みツールを使って問題を診断できます。
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「システム」→「トラブルシューティング」を選択
- 「その他のトラブルシューティングツール」をクリック
- 「プログラム互換性のトラブルシューティングツール」を見つけて「実行」をクリック
- 画面の指示に従って診断を進める
9. Windows Updateサービスを確認
Windows Updateサービスが正常に動作していないと、Edgeのインストールに影響します。
- Windowsキー + R を押す
- 「services.msc」と入力してEnterキーを押す
- 一覧から「Windows Update」を探す
- ダブルクリックして開く
- 「サービスの状態」が「実行中」になっているか確認
- 停止している場合は「開始」ボタンをクリック
- 「スタートアップの種類」を「自動」に設定
- 「OK」をクリック
10. システムファイルチェッカーを実行
システムファイルの破損が原因の可能性もあります。
- スタートメニューを右クリック
- 「ターミナル(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を選択
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押す:
sfc /scannow - スキャンが完了するまで待つ(10〜30分程度)
- スキャン完了後、PCを再起動
- 再度Edgeのインストールを試す
11. DISMツールを使用
SFCで問題が解決しない場合は、DISMツールを試しましょう。
- ターミナル(管理者)を開く
- 以下のコマンドを順番に実行:
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- 各コマンドの完了を待つ(時間がかかる場合があります)
- PCを再起動
- Edgeのインストールを再試行
トラブルシューティングのチェックリスト
どちらの問題でも、以下の基本的なチェックを最初に行うと良いでしょう。
基本チェック項目
- [ ] PCを再起動してみる
- [ ] インターネット接続が安定しているか確認
- [ ] ディスク容量が十分にあるか確認(最低5GB以上推奨)
- [ ] Windowsが最新版に更新されているか確認
- [ ] セキュリティソフトが干渉していないか確認
- [ ] VPNを使用している場合は一時的に切断
- [ ] 別のブラウザでダウンロードを試す(インストールの場合)
よくあるエラーコードと対処法
エラーコード 0x8004070d
PATH環境変数に問題がある可能性があります。システムの環境変数を確認し、必要に応じてリセットしましょう。
403 Forbidden エラー
VPNやプロキシ設定が原因です。一時的に無効化してください。
0x80070005(アクセス拒否)
管理者権限でインストールを実行する必要があります。
0x80070643(致命的なエラー)
古いインストールファイルを削除してから再試行してください。
よくある質問
Q1. Edgeでダウンロードしたファイルはどこに保存されますか?
デフォルトでは「C:\Users[ユーザー名]\Downloads」フォルダに保存されます。保存先は設定から変更可能です。
Q2. ダウンロードメニューが表示されないのですが?
Edgeの設定で「ダウンロードの開始時にダウンロードメニューを表示」のスイッチをオンにしてください。設定→ダウンロードから変更できます。
Q3. 従量制課金接続でEdgeが自動更新されません
edge://settings/help にアクセスし、「従量制課金接続で更新プログラムをダウンロードする」のトグルをオンにしてください。
Q4. Officeファイルがダウンロードされずブラウザで開いてしまいます
Edgeの設定で「ブラウザーでOfficeファイルを開く」のトグルをオフにしてください。edge://settings/downloads から設定できます。
Q5. Edgeを完全にアンインストールして再インストールしたいのですが
Windows 11ではEdgeは標準ブラウザとして統合されており、通常の方法ではアンインストールできません。修復機能を使用することをおすすめします。
Q6. ダウンロードが途中で止まるのはなぜですか?
ネットワークの不安定さ、セキュリティソフトの干渉、ブラウザキャッシュの問題などが考えられます。安定したWi-Fi環境で、キャッシュをクリアしてから再試行してみてください。
Q7. 特定のサイトからのダウンロードだけができません
そのサイトがSmartScreenによってブロックされている可能性があります。信頼できるサイトであれば、サイトのアクセス許可リストに追加してください。
Q8. Edgeのインストールに最低限必要なWindowsのバージョンは?
Windows 10のバージョン20H2(ビルド19042)以降、またはWindows 11が必要です。それ以前のバージョンでは最新のEdgeをインストールできません。
まとめ
Microsoft Edgeで「ダウンロードできない」という問題には、ファイルのダウンロード失敗とブラウザのインストール失敗という2つのパターンがありました。
ファイルのダウンロード問題は、SmartScreenのブロック解除、拡張機能の無効化、保存先の変更、セキュリティソフトの一時停止などで解決できることがほとんどです。
ブラウザのインストール問題は、Windowsの更新、VPNの無効化、古いファイルの削除、管理者権限での実行などで対処できます。
まずは簡単な方法から順番に試していき、それでも解決しない場合は修復やリセット、システムファイルのチェックなど、より詳しい対処法を試してみてください。
多くの場合、この記事で紹介した方法のいずれかで問題を解決できるはずです。それでも解決しない場合は、Microsoftの公式サポートに問い合わせることをおすすめします。

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