メモリクロックとは?PCメモリの速度をわかりやすく解説

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パソコンのメモリを選ぶ時、「DDR4-3200」とか「DDR5-5600」といった表記を見たことはありませんか?

この数字がメモリの「クロック」を表しているのですが、「クロックって何?」「数字が大きい方がいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

実は、メモリクロックはパソコンの性能を左右する重要な要素の一つです。特にゲームや動画編集などの負荷の高い作業をする方には、知っておくと役立つ知識なんですね。

この記事では、メモリクロックとは何か、どんな影響があるのか、そしてメモリを選ぶ時のポイントまで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

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メモリクロックとは?

メモリクロックとは、簡単に言うとメモリの動作速度のことです。

正確には、メモリが1秒間にどれだけデータの読み書きができるかを示す「動作周波数」を表しています。単位は「MHz(メガヘルツ)」で表示されることが多いんです。

具体例で理解しよう

例えば「DDR4-3200」というメモリの場合、この「3200」がメモリクロックを表しています。

これは、1秒間に3200メガ(32億)回のデータ転送ができるという意味なんです。つまり、数字が大きいほど、より多くのデータを素早く処理できるメモリということになります。

メモリクロックの見方

メモリの型番には、以下のような表記があります:

  • DDR4-2666: メモリクロック2666MHz
  • DDR4-3200: メモリクロック3200MHz
  • DDR5-5600: メモリクロック5600MHz

ハイフン(-)の前がメモリの規格(DDR4やDDR5)、後ろの数字がメモリクロックです。

MHzとMT/sの違い

メモリクロックを表す単位として、最近は「MHz」だけでなく「MT/s(メガトランスファー毎秒)」という表記も使われるようになってきました。

なぜ2つの単位があるの?

実は、DDRメモリには特別な仕組みがあるんです。

DDRは「Double Data Rate(ダブルデータレート)」の略で、1回のクロック信号で2回データを転送できる仕組みになっています。

具体例:

  • 実際のクロック信号:1600MHz
  • データ転送レート:3200MT/s(1600MHz × 2)

このため、厳密に言えば「3200MHz」と表記されているメモリは、実際のクロック周波数は1600MHzで、データ転送レートが3200MT/sということになります。

どちらを見ればいい?

メーカーによって表記が異なりますが、一般的には「3200MHz」のように表示されることが多いですね。

最近は両方を併記するメーカーも増えてきているので、購入時は「DDR4-3200」または「3200MT/s」のどちらかを確認すればOKです。意味は同じと考えて大丈夫ですよ。

メモリクロックの性能への影響

では、メモリクロックが速いと、実際にどんな効果があるのでしょうか。

1. データ転送速度の向上

メモリクロックが高いほど、CPUとメモリの間でやり取りされるデータの量が増えます。

これは「メモリ帯域幅」と呼ばれるもので、高速なメモリクロックは広い帯域幅を意味するんです。

2. ゲームでの効果

ゲームでは、メモリクロックが高いと以下のような効果が期待できます:

  • フレームレート(FPS)の向上: 特に最小フレームレートが安定する
  • カクつきの軽減: フレームの安定性が向上する
  • ロード時間の短縮: ゲームデータの読み込みが速くなる

ただし、効果は使用しているCPUやグラフィックカードによって変わります。ハイエンドのCPUやGPUを使っている場合ほど、メモリクロックの違いが体感しやすくなりますね。

3. 動画編集や3D制作での効果

動画編集や3Dレンダリングなど、大量のデータを扱う作業では、メモリクロックの恩恵を受けやすいです。

レンダリング時間が短縮されたり、プレビューがスムーズになったりする効果が期待できます。

4. 日常作業ではどう?

ウェブ閲覧やOffice作業など、普段使いの作業では、メモリクロックの違いはほとんど体感できません。

むしろ、メモリの容量の方が重要になってきます。メモリクロックが速くても、容量が足りなければパソコンは遅くなってしまいますからね。

一般的なメモリクロックの種類

現在流通している主なメモリクロックを見ていきましょう。

DDR4メモリの場合

  • DDR4-2133: 初期の標準規格
  • DDR4-2400: エントリーモデル
  • DDR4-2666: Intel系プラットフォームの標準
  • DDR4-3200: 最も一般的な規格
  • DDR4-3600: ゲーミング向けの人気規格
  • DDR4-4000以上: オーバークロック対応の高性能モデル

DDR5メモリの場合

  • DDR5-4800: DDR5の標準規格
  • DDR5-5200: 一般的なモデル
  • DDR5-5600: ミドルレンジモデル
  • DDR5-6000: ハイエンドモデル
  • DDR5-6400以上: 超高性能モデル

DDR5はDDR4より高速なクロックから始まっていて、将来的にはさらに高速化していく予定です。

メモリクロックとCPU・マザーボードの互換性

メモリクロックを選ぶ時、注意すべき重要なポイントがあります。

CPUの対応クロック

CPUには、対応するメモリクロックの上限があります。

例(Intel):

  • Core i5-12400: DDR4-3200またはDDR5-4800まで対応
  • Core i9-13900K: DDR4-3200またはDDR5-5600まで対応

例(AMD):

  • Ryzen 5 5600X: DDR4-3200まで対応
  • Ryzen 7 7700X: DDR5-5200まで対応

これらの数値は、メーカーが動作を保証する範囲です。それを超えるメモリクロックでの動作は可能ですが、オーバークロック扱いになります。

マザーボードのチップセット

マザーボードのチップセット(種類)によっても、使えるメモリクロックが制限されることがあります。

Intel:

  • Z系、X系チップセット: オーバークロック対応(高クロックメモリが使える)
  • B系、H系チップセット: オーバークロック非対応(標準クロックまで)

AMD:

  • ほとんどのチップセットでメモリオーバークロックに対応

Intelの場合は特に、ハイエンドのチップセットでないと高クロックメモリの性能を引き出せないので注意が必要ですね。

オーバークロックメモリとは?

市販されているメモリには、「オーバークロックメモリ」と呼ばれる製品があります。

オーバークロックメモリの特徴

通常、DDR4の標準規格ではメモリクロックは最大2666MHzです。しかし、メーカーが品質の良いメモリチップを選別して、より高速な動作を保証した製品が販売されているんです。

例えば、DDR4-3200やDDR4-3600といった製品は、すべてオーバークロックメモリに該当します。

XMP/EXPOプロファイル

オーバークロックメモリを本来の性能で動かすには、BIOS設定が必要です。

  • XMP(Intel): Extreme Memory Profile
  • EXPO(AMD): Extended Profiles for Overclocking

これらの設定をBIOSで有効にすることで、メモリが本来の高速クロックで動作するようになります。設定しないと、標準クロック(例:2666MHz)で動作してしまうので、せっかくの高性能メモリが無駄になってしまいますね。

CASレイテンシとの関係

メモリの速度を語る上で、もう一つ重要な要素が「CASレイテンシ」です。

CASレイテンシとは?

CASレイテンシ(CL)は、CPUがメモリにデータを要求してから、実際にデータが返ってくるまでの遅延時間を表します。

「CL16」や「CL18」のように表記され、数字が小さいほど応答が速いです。

クロックとレイテンシのバランス

実は、メモリの実際の速度は「メモリクロック」と「CASレイテンシ」の両方で決まります。

例:

  • DDR4-3200 CL16
  • DDR4-3600 CL18

この2つを比較すると、クロックは3600MHzの方が速いですが、レイテンシは16の方が優秀です。実際の性能はほぼ同等になることもあるんですね。

理想的なのは「高クロック・低レイテンシ」の組み合わせですが、そういった製品は価格も高くなります。

メモリクロックの確認方法

自分のパソコンのメモリクロックを確認する方法を紹介します。

Windowsタスクマネージャー

  1. 「Ctrl + Shift + Esc」でタスクマネージャーを起動
  2. 「パフォーマンス」タブをクリック
  3. 左側の「メモリ」を選択
  4. 右上に「速度」が表示される(例:2666MHz)

CPU-Z(無料ソフト)

より詳細な情報を確認したい場合は、「CPU-Z」という無料ソフトが便利です。

「Memory」タブを開くと、DRAM Frequency(実際のクロック周波数)が表示されます。DDRメモリの場合、この値を2倍にした数値が実効クロックになります。

例:DRAM Frequency 1600MHz → 実効クロック 3200MHz

メモリ選びのポイント

最後に、メモリを選ぶ時のアドバイスをまとめます。

1. 容量を最優先に

メモリクロックより、まずは容量を確保しましょう。

  • 一般用途: 8GB以上
  • ゲーミング: 16GB以上
  • 動画編集・3D制作: 32GB以上

容量が足りないと、どんなに高速なメモリでもパソコンは遅くなってしまいます。

2. CPU・マザーボードとの互換性を確認

購入前に、自分のCPUとマザーボードが対応しているメモリクロックを確認しましょう。

高価な高クロックメモリを買っても、システムが対応していなければ性能を発揮できません。

3. 用途に合わせて選ぶ

  • 一般用途: DDR4-2666やDDR5-4800で十分
  • ゲーミング: DDR4-3200〜3600、DDR5-5600〜6000がおすすめ
  • クリエイティブ作業: 高クロック・大容量の組み合わせ

4. 安定性も重要

極端に高クロックなメモリは、システムが不安定になるリスクもあります。

レビューや評判を確認して、安定動作が報告されている製品を選ぶのが安全ですね。

まとめ

メモリクロックは、パソコンのメモリがどれだけ速くデータを処理できるかを示す重要な指標です。

覚えておきたいポイント:

  • メモリクロックの単位はMHzやMT/s
  • 数字が大きいほど高速(DDR4-3200 < DDR4-3600)
  • ゲームや動画編集では効果を実感しやすい
  • 日常作業では容量の方が重要
  • CPU・マザーボードとの互換性を確認する
  • オーバークロックメモリはBIOS設定が必要(XMP/EXPO)
  • CASレイテンシとのバランスも大切

メモリを選ぶ時は、クロックだけでなく容量や互換性、そして価格とのバランスを考えることが大切です。

自分の用途に合った適切なメモリクロックを選んで、快適なパソコンライフを送りましょう!

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