Markdownで文章を書いていて、こんなことを思ったことはありませんか?
- 大切な部分を赤い文字で強調したい
- 注意書きを黄色い文字で目立たせたい
- 見出しとは違う方法で文字を装飾したい
実は、Markdown標準では文字色の変更はできません。
しかし、HTMLタグを組み合わせることで、文字に色をつけることができます。
この記事では、Markdownで文字色を変える方法と、どこで使えるのかを詳しく説明します。
Markdownで文字色は変えられるの?

基本的なMarkdownでは色は変えられない
Markdownの標準的な記法では、以下のような装飾はできますが、文字色の指定はありません:
- 太字(
**太字**
) - 斜体(
*斜体*
) - ~~取り消し線~~(
~~取り消し線~~
) コード
(`コード`
)
HTMLタグを使えば色をつけられる
多くのMarkdownエディタやサービスでは、HTMLタグを書くことができます。
これを利用して、文字に色をつけることが可能です。
ただし注意:すべての環境で使えるわけではありません。
文字色を変える具体的な方法

基本的な書き方
HTMLのspan
タグとstyle
属性を使います:
<span style="color:red">赤い文字</span>
色の指定方法
色名で指定:
<span style="color:red">赤い文字</span>
<span style="color:blue">青い文字</span>
<span style="color:green">緑の文字</span>
カラーコードで指定:
<span style="color:#ff0000">赤い文字</span>
<span style="color:#0000ff">青い文字</span>
<span style="color:#008000">緑の文字</span>
RGB値で指定:
<span style="color:rgb(255,0,0)">赤い文字</span>
<span style="color:rgb(0,0,255)">青い文字</span>
<span style="color:rgb(0,128,0)">緑の文字</span>
よく使う色の例
色名 | カラーコード | 使用例 |
---|---|---|
red | #ff0000 | <span style="color:red">重要</span> |
blue | #0000ff | <span style="color:blue">リンク風</span> |
green | #008000 | <span style="color:green">正常</span> |
orange | #ffa500 | <span style="color:orange">注意</span> |
purple | #800080 | <span style="color:purple">特別</span> |
背景色も一緒に変える
文字色だけでなく、背景色も変えることができます:
<span style="color:white; background-color:red">白文字・赤背景</span>
<span style="color:black; background-color:yellow">黒文字・黄背景</span>
どこで使える?使えない?
使える環境
✅ ブログサービス:
- はてなブログ
- WordPress
- Ghost
- 多くの個人ブログ
✅ ドキュメントサービス:
- Notion(一部制限あり)
- GitBook
- Confluence
✅ エディタ:
- Visual Studio Code(プレビュー)
- Typora
- Mark Text
使えない環境
❌ GitHub:
- README.md
- Issues、Pull Requests
- GitHub Pages(Jekyll標準)
❌ 一部サービス:
- Qiita(セキュリティ制限)
- Stack Overflow
なぜ使えない環境があるの?
セキュリティ上の理由:
- 悪意のあるHTMLコードを防ぐため
- サイトのデザインを統一するため
- 安全性を保つため
統一性の理由:
- サイト全体のデザインを保つため
- 読みやすさを重視するため
実用的な使い方

注意書きを目立たせる
<span style="color:red; font-weight:bold">⚠️ 重要な注意事項</span>
この設定を変更すると、データが削除される可能性があります。
ステータスを色分けする
プロジェクトの進行状況:
- <span style="color:green">完了</span>:ホームページ作成
- <span style="color:orange">進行中</span>:システム開発
- <span style="color:red">未着手</span>:テスト実施
コードの説明を色分けする
以下のコードで、<span style="color:blue">青い部分</span>が変数名、
<span style="color:green">緑の部分</span>が関数名です。
段階的な手順を色分けする
設定手順:
1. <span style="color:blue">設定画面を開く</span>
2. <span style="color:green">項目を選択する</span>
3. <span style="color:red">保存ボタンを押す</span>
使用時の注意点
アクセシビリティに注意
色だけに頼らない:
- 色覚に障害がある人も考慮する
- 色以外の情報も組み合わせる
良い例:
<span style="color:red">❌ エラー</span>:ファイルが見つかりません
<span style="color:green">✅ 成功</span>:保存が完了しました
悪い例:
<span style="color:red">ファイルが見つかりません</span>
<span style="color:green">保存が完了しました</span>
読みやすさを保つ
適度に使う:
- 色を使いすぎると読みにくくなる
- 本当に重要な部分だけに使う
コントラストを考慮:
- 背景色と文字色の組み合わせに注意
- 薄い色は見えにくい場合がある
環境の確認
事前テスト:
- 実際に表示される環境で確認する
- 複数のデバイスで見え方をチェック
代替案の準備:
- 色が表示されない場合の代替表現を考える
- 太字や記号での強調も併用する
代替手段

色が使えない場合の装飾方法
絵文字を活用:
✅ 完了した項目
⚠️ 注意が必要な項目
❌ エラーが発生した項目
🔥 緊急の項目
記号を活用:
[重要] この設定は慎重に行ってください
[注意] データのバックアップを取ってください
[完了] 設定が正常に保存されました
Markdownの標準機能を活用:
**重要**:この部分は太字で強調
*注意*:この部分は斜体で強調
`コード`:この部分はコード風の表示
まとめ
Markdownで文字色を変える方法は、HTMLタグを使うことで可能ですが、環境によって使えない場合があることを覚えておきましょう。
この記事のポイント
- Markdown標準では文字色変更は不可能
- HTMLの
span
タグを使えば色をつけられる - GitHub、Qiitaなど一部サービスでは使用不可
- アクセシビリティと読みやすさに注意
- 色が使えない場合の代替手段も準備
使用前のチェックリスト
- 利用する環境で色が表示されるか確認
- 色だけでなく記号や太字も併用
- 読みやすいコントラストを選択
- 使いすぎず、重要な部分にのみ使用
よくある質問
Q: GitHubのREADMEで文字色を使いたいのですが?
A: GitHubでは安全性のためHTMLタグが無効化されます。絵文字や記号、太字を活用してください。
Q: 色が表示されない場合はどうすればいいですか?
A: 環境の制限が原因です。太字や絵文字など、別の方法で強調してください。
Q: どの色を使えばいいかわからないのですが?
A: 一般的には、赤(警告)、緑(成功)、青(情報)、オレンジ(注意)がよく使われます。
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