「残り時間:36時間って…これ本当?」 「一晩置いたのに、まだ20%しか進んでない…」 「Wi-Fiで始めちゃったけど、今さらやり直せない…」
新しいMacを手に入れた喜びも束の間、移行アシスタントの「残り時間」を見て絶望した経験、ありませんか?
実は、移行アシスタントの所要時間は選ぶ方法によって100倍以上の差が出ることもあるんです。Wi-Fiで48時間かかる移行が、Thunderboltケーブルなら30分で終わることも。
この記事では、移行アシスタントの実際の所要時間から、劇的に高速化する方法、途中で止まった時の対処法まで、スムーズな移行のためのすべてを解説します。
読み終わる頃には、最速の移行方法を選んで、新しいMacライフをすぐに始められるようになっているはずです!
移行方法別:実際にかかる時間の目安

データ量と移行時間の関係
100GBのデータを移行する場合の実測値:
| 移行方法 | 理論速度 | 実際の時間 | 500GB換算 | 1TB換算 | 
|---|---|---|---|---|
| Thunderbolt 3/4 | 40Gbps | 15-30分 | 1.5-2.5時間 | 3-5時間 | 
| USB-C (USB 3.1) | 10Gbps | 30-45分 | 2.5-4時間 | 5-8時間 | 
| Ethernet (ギガビット) | 1Gbps | 2-3時間 | 10-15時間 | 20-30時間 | 
| Wi-Fi 6 (理想環境) | 1.2Gbps | 3-5時間 | 15-25時間 | 30-50時間 | 
| Wi-Fi 5 (一般的) | 867Mbps | 5-8時間 | 25-40時間 | 50-80時間 | 
| Wi-Fi (2.4GHz) | 150Mbps | 15-24時間 | 75-120時間 | 150-240時間 | 
衝撃の事実: Wi-Fi 2.4GHzだと1TBの移行に最大10日かかる可能性も!
実際のユーザー報告例
ケース1:MacBook Pro 500GB
- 方法:Wi-Fi 5GHz
 - データ量:350GB
 - 実際の時間:28時間
 
ケース2:iMac 1TB
- 方法:Thunderbolt 3
 - データ量:800GB
 - 実際の時間:4時間
 
ケース3:MacBook Air 256GB
- 方法:Time Machineバックアップから
 - データ量:180GB
 - 実際の時間:2時間
 
最速の移行方法:Thunderboltケーブル直結
必要なもの
ケーブルの選び方:
| Macの組み合わせ | 必要なケーブル | 価格目安 | 
|---|---|---|
| USB-C同士(最新) | Thunderbolt 3/4ケーブル | 5,000円~ | 
| USB-C + 古いMac | Thunderbolt 3 to 2アダプタ + Thunderbolt 2ケーブル | 8,000円~ | 
| 古いMac同士 | Thunderbolt 2ケーブル | 3,000円~ | 
重要: USBケーブルとThunderboltケーブルは見た目が同じでも速度が全然違う!
設定手順
準備:
- 両方のMacを電源に接続
- バッテリー切れ防止必須
 
 - 不要なアプリを終了
- 特にクラウド同期系
 
 - FileVaultを一時的に無効化(推奨)
- システム設定 → プライバシーとセキュリティ
 - 移行後に再度有効化
 
 
接続と実行:
- Thunderboltケーブルで接続
 - 古いMacでターゲットディスクモードを起動
- Intel Mac:Tキーを押しながら起動
 - Apple Silicon:使えない(別の方法へ)
 
 - 新しいMacで移行アシスタントを起動
- アプリケーション → ユーティリティ
 - または初期設定時に選択
 
 - 「Mac から」を選択
 - 転送開始
 
次善の策:Time Machineバックアップから復元
メリットとデメリット
メリット:
- 古いMacが手元になくてもOK
 - 特定の日時の状態を復元可能
 - 失敗してもやり直せる
 
デメリット:
- 事前にバックアップが必要
 - バックアップ作成時間も考慮必要
 - 外付けドライブが必要
 
高速化のコツ
- 高速な外付けSSDを使用
- HDD:50-100MB/s
 - SSD:500MB/s以上
 
 - USB 3.0以上で接続
- USB 2.0は避ける(遅すぎる)
 
 - 初回は必要最小限のデータのみ
- 後から追加移行可能
 
 
Wi-Fi移行を高速化する裏技
どうしてもWi-Fiしか使えない場合
環境の最適化:
- 5GHz帯を使用
- 2.4GHzの3-5倍速い
 - 設定 → ネットワーク で確認
 
 - 両方のMacを同じルーターの近くに
- 理想は1m以内
 - 障害物を避ける
 
 - 他のデバイスをWi-Fiから切断
- 帯域幅を独占
 - 特に動画ストリーミングを停止
 
 - ルーターを再起動
- 移行開始前に実施
 - チャンネルの混雑を解消
 
 
アドホックネットワークを作成
直接Mac同士を接続:
- 古いMacで共有設定
- システム設定 → 共有
 - インターネット共有を有効化
 
 - 新しいMacから接続
- 作成されたネットワークに接続
 
 - 移行アシスタント実行
- ルーター経由より高速
 
 
移行を分割して時間短縮
段階的移行戦略
第1段階:必須データのみ(30分-1時間)
- ユーザーアカウント
 - 書類フォルダ
 - デスクトップ
 - 最小限のアプリ
 
第2段階:追加アプリ(1-2時間)
- よく使うアプリケーション
 - 設定ファイル
 
第3段階:大容量データ(後日)
- 写真ライブラリ
 - 動画ファイル
 - 音楽ライブラリ
 - あまり使わないデータ
 
選択的移行の設定
移行アシスタントでの選択:
☑ ユーザアカウント
  ☑ 書類
  ☐ 写真(後回し)
  ☐ ミュージック(後回し)
☑ アプリケーション
  ☑ 必須アプリのみ選択
☐ その他のファイルとフォルダ
☑ システムとネットワーク設定
「残り時間」が増える現象の真実

なぜ残り時間が正確じゃないの?
理由1:ファイルサイズのばらつき
- 小さいファイル多数:遅い
 - 大きいファイル少数:速い
 - 混在:予測困難
 
理由2:動的な速度変化
- ネットワークの混雑
 - CPUの負荷変動
 - ディスクの書き込み速度
 
理由3:検証プロセス
- データの整合性チェック
 - アクセス権限の設定
 - インデックス作成
 
実際の進捗を確認する方法
アクティビティモニタで確認:
- アプリケーション → ユーティリティ → アクティビティモニタ
 - 「ネットワーク」タブ
 - 「送信バイト数」「受信バイト数」を確認
 - 速度が0になっていないかチェック
 
トラブルシューティング完全版
移行が止まった・進まない
症状別対処法:
「準備中」で止まる:
- 10分待つ(正常な場合もある)
 - 両方のMacを再起動
 - 移行アシスタントを再実行
 
特定のパーセントで停止:
- 50%:アプリケーションの問題が多い
 - 90%:設定ファイルの問題が多い
 - 99%:最終検証中(最大1時間待つ)
 
エラーメッセージが出る:
「移行できませんでした」
→ ディスク容量不足を確認
→ FileVaultを無効化して再試行
→ セーフモードで実行
移行をキャンセルしたい
安全なキャンセル方法:
- 移行アシスタントで「中止」
- データの不整合を防ぐ
 
 - 強制終了する場合:
- Command + Option + Esc
 - 移行アシスタントを選択
 - 強制終了
 
 - キャンセル後の対処:
- 新しいMacを初期化
 - 最初からやり直し
 
 
よくあるエラーと解決法
「十分な空き容量がありません」
- 新しいMacの容量確認
 - 不要データを除外して再実行
 - 外付けドライブを追加
 
「接続が失われました」
- ケーブルの接続確認
 - Wi-Fiの場合は有線に切り替え
 - ファイアウォールを一時無効化
 
「一部の項目を移行できませんでした」
- 詳細ログを確認
 - 問題のあるアプリを特定
 - 個別に手動インストール
 
移行前の準備チェックリスト
古いMacでの準備
- [ ] macOSを最新版にアップデート
 - [ ] 不要なファイルを削除(ゴミ箱も空に)
 - [ ] Time Machineバックアップを作成
 - [ ] FileVaultを一時的に無効化
 - [ ] iCloudからサインアウト
 - [ ] ディスクユーティリティでFirst Aid実行
 
新しいMacでの準備
- [ ] 初期設定を進める(移行選択前まで)
 - [ ] 十分な空き容量を確認(旧Mac使用量の1.5倍推奨)
 - [ ] 電源アダプタを接続
 - [ ] スリープを無効化
 
必要な機材の準備
- [ ] 適切なケーブル(Thunderbolt推奨)
 - [ ] 外付けドライブ(Time Machine用)
 - [ ] 十分な時間の確保
 
移行後に必要な作業
すぐに確認すべきこと
- アプリケーションの動作確認
- ライセンス認証が必要なものをチェック
 - Intel版アプリの互換性(Apple Siliconの場合)
 
 - iCloudサインイン
- 各種同期設定の確認
 
 - Time Machine設定
- 新しいバックアップ開始
 
 - セキュリティ設定
- FileVault再有効化
 - ファイアウォール設定
 
 
よくある移行後の問題
アプリが起動しない:
- Rosetta 2のインストール(Apple Silicon)
 - アプリの再インストール
 - 権限の再設定
 
設定が引き継がれない:
- iCloud同期で復元
 - 手動で再設定
 
パフォーマンスが遅い:
- Spotlightインデックス作成中(最大24時間)
 - Time Machine初回バックアップ中
 - 写真アプリの解析中
 
時短テクニック
並行作業で効率化
移行中にできること:
- 新しいMacの外箱を片付ける
 - 周辺機器のセットアップ
 - 必要なソフトのライセンスキー準備
 - アカウント情報の整理
 
次回の移行を速くする準備
日頃からの整理:
- 定期的に不要ファイル削除
 - クラウドストレージ活用
 - 外付けドライブに大容量データ保存
 
移行専用SSD作成:
- 重要データのみ別管理
 - 高速SSDに保存
 - 次回は直接コピー
 
まとめ:賢い移行で時間を節約
Mac移行アシスタントの所要時間は、方法次第で天と地ほどの差があります。
移行方法の優先順位:
- Thunderboltケーブル直結(最速:3-5時間/TB)
 - Time Machineから復元(安定:5-10時間/TB)
 - Ethernet接続(確実:20-30時間/TB)
 - Wi-Fi 5GHz(最終手段:50-80時間/TB)
 - Wi-Fi 2.4GHz(避けるべき:150時間以上/TB)
 
今すぐやるべきこと:
- データ量を確認(5分)
- このMacについて → ストレージ
 - 実際の使用量を把握
 
 - 適切なケーブルを用意(重要)
- Thunderboltケーブルへの投資は価値あり
 - 時間を買うと思えば安い
 
 - 不要データを削除(30分)
- 移行前の掃除で大幅短縮
 - ゴミ箱も忘れずに空に
 
 
48時間かかると表示されても、諦めないでください。方法を変えれば、劇的に短縮できます。
新しいMacでの素晴らしい体験が、データ移行で台無しにならないように。この記事を参考に、最速の方法を選んで、すぐに新しいMacライフを楽しんでください!
最後のアドバイス: 次回の買い替えに備えて、今から定期的なTime Machineバックアップを始めましょう。それが、最も確実で速い移行への第一歩です。
  
  
  
  
              
              
              
              
              

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