「昨日編集したファイルはどれだったっけ?」
「同じ名前のファイルがたくさんあって、どれが最新かわからない…」
「重要な書類をいつ更新したのか確認したい」
こんな経験はありませんか?
MacのFinderでファイルを探すとき、「変更日」が表示されていれば、こうした悩みは一瞬で解決します。
特に、仕事で多くのファイルを扱う人や、同じプロジェクトで複数のバージョンを管理している人にとって、変更日の表示は作業効率を大幅に向上させる必須機能です。
この記事では、Finderで「変更日」を表示する方法と、実際の作業で役立つ活用術を、Mac初心者の方にもわかりやすく解説します。
設定は数分で完了し、今日からすぐに使えるテクニックばかりです。
この記事で身につくこと
- Finderで変更日を表示する具体的な手順
- 変更日を使った効率的なファイル並び替え方法
- 表示されない場合のトラブルシューティング
- 変更日活用テクニック
「変更日」とは?なぜ重要なのか

変更日の基本的な意味
変更日(修正日時)とは
- ファイルが最後に保存・編集された日時
- システムが自動的に記録する情報
- ファイルの内容を変更するたびに更新される
作成日との違い
- 作成日:ファイルが最初に作られた日時(変わらない)
- 変更日:ファイルが最後に編集された日時(更新される)
- アクセス日:ファイルを最後に開いた日時
なぜ変更日が重要なのか?
実際のビジネスシーンで考えてみましょう
例1:プレゼン資料の管理
- ファイル名:「売上報告_2024年6月.pptx」が複数存在
- 変更日を見れば、最新版が一目でわかる
- 古いバージョンを間違って使用するリスクを回避
例2:書類の更新確認
- 契約書や仕様書などの重要文書
- いつ最後に更新されたかを正確に把握
- バージョン管理やレビュープロセスで必須情報
例3:プロジェクト管理
- チームで共有しているファイル
- 誰がいつ最後に編集したかがわかる
- 作業の進捗状況を把握しやすい
変更日表示のメリット
時間短縮
- 目的のファイルを探す時間が大幅短縮
- ファイルを開いて内容確認する手間が省ける
- 作業の継続性が向上
ミス防止
- 古いバージョンのファイルを使用するミスを防止
- 最新の情報で作業できる
- バックアップとの区別が明確
ファイル管理の質向上
- ファイルの履歴が視覚的にわかる
- 整理すべきファイルが特定しやすい
- データの信頼性向上
変更日は、効率的なファイル管理の基本です。次に、実際の設定方法を見ていきましょう。
Finderで「変更日」を表示させる手順

基本的な設定方法
Finderで変更日を表示するには、リスト表示を使用する必要があります。
他の表示方式では変更日列を表示できないので、まずは表示方式を変更しましょう。
ステップ1:リスト表示に切り替える
- Finderを開く(Dockのフォルダアイコンをクリック)
- 任意のフォルダを開く(例:書類、デスクトップ、ダウンロードなど)
- 表示方式をリスト表示に変更する
表示切り替えの方法(3つの方法)
- 方法A:キーボードショートカット
⌘ + 2
- 方法B:ツールバーのリスト表示アイコンをクリック
- 方法C:メニューバー「表示」→「リストとして表示」
ステップ2:変更日列を追加する
- リスト表示になったら、列ヘッダー部分(「名前」「サイズ」などが表示されている行)を確認
- 列ヘッダーの空白部分を右クリック
- 表示されるコンテキストメニューから「変更日」を選択
- 「変更日」にチェックマークが付いていることを確認
ステップ3:設定の確認
- 「変更日」列が表示されているかを確認
- 各ファイルの変更日時が正しく表示されているかをチェック
- 必要に応じて列幅を調整(列の境界をドラッグ)
表示される情報の見方
変更日の表示形式
- 今日:「今日 午後2:30」
- 昨日:「昨日 午前10:15」
- 今週内:「火曜日 午後4:20」
- それ以前:「2024/06/10 14:30」
時間の表示について
- 24時間表記と12時間表記は、システム環境設定の「日付と時刻」設定に依存
- 秒単位まで表示したい場合は、システム環境設定で詳細表示を有効に
列の並び順をカスタマイズ
列の移動方法
- 移動したい列ヘッダーをクリック
- ドラッグして好みの位置に移動
- マウスを離すと新しい位置に固定
おすすめの列順序
- 基本:名前 → 変更日 → サイズ → 種類
- 日付重視:変更日 → 名前 → サイズ
- 詳細管理:名前 → 変更日 → 作成日 → サイズ → 種類
設定完了後は、ファイルの並び替えを活用してさらに効率化しましょう。
変更日でファイルを並び替える方法

基本的な並び替え操作
変更日列が表示されたら、次は並び替え機能を活用してファイルを効率的に管理しましょう。
並び替えの基本操作
- 「変更日」列のヘッダーをクリック
- 1回目のクリック:昇順(古い順)で並び替え
- 2回目のクリック:降順(新しい順)で並び替え
- 列ヘッダーの右側に表示される三角印で現在の並び順を確認
並び順の見分け方
- ▲(上向き三角):昇順(古い→新しい)
- ▼(下向き三角):降順(新しい→古い)
実用的な並び替えパターン
パターン1:最新ファイルを上に表示(降順)
- 用途:今日作業したファイルをすぐに見つけたい
- 操作:変更日列を2回クリックして降順に設定
- メリット:最近の作業ファイルがリストの上部に表示される
パターン2:古いファイルを上に表示(昇順)
- 用途:古いファイルを整理・削除したい
- 操作:変更日列を1回クリックして昇順に設定
- メリット:長期間更新されていないファイルを特定しやすい
パターン3:複数条件での並び替え
- まず変更日で並び替え
Shift
キーを押しながら他の列(例:名前)をクリック- 複数の条件で階層的に並び替えが可能
具体的な活用例
例1:プロジェクト管理での活用
状況:プロジェクトフォルダに多数のファイルが混在
目的:昨日から今日にかけて更新されたファイルを確認
手順:
1. プロジェクトフォルダをリスト表示
2. 変更日列を表示
3. 変更日で降順に並び替え
4. リストの上部に最新ファイルが表示される
例2:資料作成での活用
状況:プレゼン資料の複数バージョンが存在
目的:最新バージョンを特定して編集を継続
手順:
1. 資料保存フォルダを開く
2. 変更日で降順に並び替え
3. 最上位のファイルが最新バージョン
4. そのファイルを開いて作業を継続
例3:メンテナンス作業での活用
状況:ディスク容量が不足、古いファイルを削除したい
目的:長期間使用していないファイルを特定
手順:
1. 対象フォルダをリスト表示
2. 変更日で昇順に並び替え
3. リスト上部の古いファイルを確認
4. 不要なファイルを選択して削除
より効率的な使い方
検索と組み合わせる
- Finderで
⌘ + F
で検索を開始 - 検索結果もリスト表示に切り替え
- 変更日で並び替えて目的のファイルを特定
フォルダ別設定の活用
- よく使うフォルダごとに表示設定を保存
- 各フォルダで最適な並び順を設定
⌘ + J
で表示オプションから設定を保存
並び替えをマスターすれば、ファイル検索の効率が格段に向上します。次は、うまく表示されない場合の対処法を確認しましょう。
変更日が表示されない場合のトラブルシューティング

よくある問題と解決方法
変更日が表示されない、または期待通りに動作しない場合の対処法を説明します。
問題1:変更日列が表示されない
原因と解決方法
- リスト表示以外になっている
- 解決:
⌘ + 2
でリスト表示に切り替え - 確認:ツールバーでリスト表示アイコンが選択されているか
- 解決:
- 変更日のチェックが外れている
- 解決:列ヘッダーを右クリック→「変更日」にチェック
- 確認:メニューで「変更日」にチェックマークが付いているか
問題2:変更日が正しく表示されない
原因と解決方法
- システムの日時設定が間違っている
- 解決:「システム環境設定」→「日付と時刻」で確認・修正
- 確認:メニューバーの時計表示が正確か
- タイムゾーンの設定が正しくない
- 解決:「システム環境設定」→「日付と時刻」→「タイムゾーン」で設定
- 確認:現在地のタイムゾーンが選択されているか
問題3:Finderの設定がリセットされる
原因と解決方法
- 表示オプションの設定が保存されていない
- 解決:
⌘ + J
で表示オプションを開き「デフォルトとして使用」をクリック - 確認:新しいフォルダでも同じ設定が適用されるか
- 解決:
- Finderの環境設定ファイルの破損
- 解決:Finderの環境設定をリセット(詳細は後述)
- 確認:問題が解決したか
詳細なトラブルシューティング手順
ステップ1:基本確認
- 表示モードの確認
- 現在の表示モードを確認(アイコン、リスト、カラム、ギャラリー)
- リスト表示でない場合は
⌘ + 2
で切り替え
- 列設定の確認
- 列ヘッダーを右クリック
- 表示可能な列の一覧を確認
- 「変更日」にチェックが入っているか確認
ステップ2:Finderの再起動
- 通常の再起動
⌘ + Option + Esc
で強制終了画面を開く- 「Finder」を選択して「再起動」をクリック
- ターミナルからの再起動
killall Finder
ステップ3:システム設定の確認
- 日付と時刻の設定
- 「システム環境設定」→「日付と時刻」
- 「日付と時刻を自動的に設定」がオンになっているか確認
- タイムゾーンが正しく設定されているか確認
- 地域設定の確認
- 「システム環境設定」→「言語と地域」
- 日付と時刻の表示形式を確認
ステップ4:詳細設定のリセット
# Finderの表示設定をリセット(注意:すべての設定が初期化されます)
defaults delete com.apple.finder
killall Finder
注意事項
- この操作はFinderのすべての設定をリセットします
- 実行前に現在の設定をメモしておくことを推奨
- 重要な設定がある場合は、この操作は避けてください
その他の注意点
ネットワークドライブでの制限
- 一部のネットワークドライブでは変更日情報が正確に取得できない場合があります
- ローカルドライブにコピーしてから確認することを推奨
外部ストレージでの問題
- USBメモリやSDカードなどの外部ストレージでは、ファイルシステムにより変更日の精度が異なる場合があります
- 重要なファイルは内蔵ドライブでの管理を推奨
基本的なトラブルシューティングで解決しない場合は、システム全体の問題の可能性があります。
次に、実践活用術を紹介します。
「変更日」活用術

スマートフォルダとの組み合わせ
スマートフォルダは、指定した条件に合致するファイルを自動的に収集する機能です。変更日と組み合わせることで、強力なファイル管理ツールになります。
今日更新されたファイルを自動収集
- Finderで
⌘ + Option + N
を押す(または「ファイル」→「新規スマートフォルダ」) - 検索条件で「変更日」を選択
- 「今日」を指定
- 「保存」で任意の名前を付けて保存
- サイドバーに追加され、常に最新の作業ファイルが表示される
過去1週間の作業ファイルを追跡
条件設定例:
- 変更日:過去1週間以内
- ファイル種類:書類(Word、Excel、PowerPointなど)
- 保存場所:特定のプロジェクトフォルダ
古いファイルの定期チェック
条件設定例:
- 変更日:6ヶ月以前
- ファイルサイズ:100MB以上
- 用途:ディスク容量の最適化
クイックルックとの効率的な組み合わせ
変更日で並び替えた後、ファイルの中身を素早く確認する方法です。
基本的な使い方
- 変更日で並び替えたファイルリストを表示
- 確認したいファイルを選択
スペースキー
を押してクイックルック起動- ファイルを開かずに内容を確認
Esc
キーまたはスペースキー
で終了
効率的なファイル確認フロー
手順:
1. フォルダをリスト表示
2. 変更日で降順に並び替え(最新が上)
3. ↑↓矢印キーでファイルを選択
4. スペースキーで内容確認
5. 必要に応じてEnterキーでファイルを開く
複数ファイルの一括確認
⌘
キーを押しながら複数ファイルを選択スペースキー
でクイックルック起動- 矢印キーで選択したファイル間を移動
- 効率的に複数ファイルの内容を比較確認
Spotlightと変更日の組み合わせ検索
高度な検索クエリ例
今日作成・編集されたPDFファイル
検索ワード:kind:pdf modified:today
結果:本日変更されたPDFファイルのみ表示
特定期間のExcelファイル
検索ワード:kind:excel modified:2024/06/01-2024/06/10
結果:指定期間内に変更されたExcelファイル
大きなファイルで最近更新されたもの
検索ワード:size:>50MB modified:this week
結果:50MB以上で今週更新されたファイル
Automatorとの連携自動化
定期的なファイル整理の自動化
# 古いファイルを自動で「Archive」フォルダに移動
tell application "Finder"
set oldFiles to (every file of desktop whose modification date < (current date) - (30 * days))
if oldFiles is not {} then
move oldFiles to folder "Archive" of desktop
end if
end tell
変更日ベースのバックアップ自動化
#!/bin/bash
# 今日変更されたファイルを自動バックアップ
find ~/Documents -type f -mtime -1 -exec cp {} ~/Backup/Daily/ \;
効率的なバージョン管理テクニック
ファイル命名規則との組み合わせ
推奨命名例:
- 文書名_v1.0_20240610.docx
- プレゼン_final_20240610.pptx
- データ_作業中_20240610.xlsx
メリット:
- ファイル名でバージョンがわかる
- 変更日で実際の更新タイミングがわかる
- 二重の確認で間違いを防止
Gitとの併用管理
# プロジェクト内のファイル更新状況をチェック
find . -type f -mtime -1 | grep -v .git
# 変更されたファイルをGitに追加
git add $(find . -type f -mtime -1 -name "*.txt" -o -name "*.md")
まとめ
変更日活用のポイント整理
基本設定(必須)
- リスト表示への切り替え(
⌘ + 2
) - 変更日列の表示(右クリック→「変更日」)
- 変更日での並び替え(列ヘッダーをクリック)
効率化テクニック(推奨)
- スマートフォルダとの組み合わせ
- クイックルックでの素早い内容確認
- Spotlight検索での高度な絞り込み
トラブル対応(重要)
- 表示されない場合の基本確認
- Finderの再起動
- システム設定の確認
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