「Finderでファイル名が途中で切れてしまって、最後まで読めない…」
「せっかく列幅を調整したのに、次にFinderを開くと元に戻ってしまう…」
そんなストレスを感じたことはありませんか?
実は、MacのFinderには列幅を効率的に調整し、その設定を保存する便利な機能があります。
一度覚えてしまえば、ファイル管理がとても快適になります。
この記事では、リスト表示とカラム表示での列幅調整方法を、Mac初心者の方にもわかりやすく解説します。
この記事で解決できること
- ファイル名が途中で切れる問題
- 列幅の設定が保存されない問題
- Finderの表示を自分好みにカスタマイズ
- 作業効率を向上させるファイル管理術
Finderの表示方式を理解しよう

4つの表示方式
MacのFinderには4つの表示方式があります。今回は特にリスト表示とカラム表示について詳しく説明します。
Finderの表示方式
表示方式 | ショートカット | 特徴 |
---|---|---|
アイコン表示 | ⌘ + 1 | ファイルが大きなアイコンで表示 |
リスト表示 | ⌘ + 2 | ファイルが一覧で表示、並べ替えが簡単 |
カラム表示 | ⌘ + 3 | フォルダ階層が左から右に表示 |
ギャラリー表示 | ⌘ + 4 | プレビュー付きで表示 |
リスト表示とカラム表示の違い
リスト表示の特徴
- ファイルが縦一列に並んで表示される
- 名前、サイズ、更新日などの情報が列で表示される
- 大量のファイルを一覧で確認するのに便利
- 並べ替えが簡単
カラム表示の特徴
- フォルダの階層構造が視覚的にわかりやすい
- 左から右にフォルダを辿っていく
- ファイルの場所を把握しやすい
- プレビュー機能付き
どちらの表示方式も、列幅の調整方法が少し異なります。それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
カラム表示での列幅調整テクニック

基本的な調整方法
カラム表示では、列の境界線をドラッグすることで幅を調整できます。
しかし、もっと効率的な方法があります。
方法1:ダブルクリックで自動調整
- カラム表示に切り替える(
⌘ + 3
) - 列の境界線(縦の仕切り線)にマウスカーソルを合わせる
- カーソルが双方向矢印に変わったらダブルクリック
- その列が最も長いファイル名に合わせて自動調整される
方法2:全列を同時に自動調整
Option
キーを押しながら列の境界線をダブルクリック- すべての列が同時に最適なサイズに調整される
- 一度にすべての列を整えたいときに便利
列幅を恒久的に保存する方法
Optionキー + ドラッグで設定を保存
Option
キーを押しながら列の境界線をドラッグ- 好みの幅に調整する
- この操作により、すべてのFinderウインドウのデフォルト設定として保存される
- 新しいFinderウインドウを開いても、同じ幅が適用される
実際の操作手順
- Finderでカラム表示にする
- 調整したい列の境界線にマウスを合わせる
Option
キーを押したまま境界線をドラッグ- 希望の幅になったらマウスを離す
Option
キーを離す
この方法のメリット
- 一度設定すれば、どのフォルダを開いても同じ幅で表示される
- 新しいFinderウインドウも自動で設定が適用される
- 作業効率が大幅に向上する
カラム表示のカスタマイズ例
例1:ファイル名が長い場合
- 名前の列を広めに設定
Option + ドラッグ
で希望の幅に調整- 他の列は標準的な幅に設定
例2:画像ファイルが多い場合
- プレビュー列を広めに設定
- 画像の内容が確認しやすいサイズに調整
- ファイル名の列は最低限の幅に設定
カラム表示は設定の保存が確実で、長期的に快適に使えます。
次は、リスト表示での調整方法を見てみましょう。
リスト表示での列幅調整とカスタマイズ
リスト表示の基本的な調整方法
リスト表示では、カラム表示とは少し異なる方法で列幅を調整します。
基本的な調整手順
- リスト表示に切り替える(
⌘ + 2
) - 列ヘッダー(「名前」「サイズ」など)の境界線にマウスを合わせる
- カーソルが双方向矢印に変わったらドラッグして調整
表示する列の選択

リスト表示では、表示する列を選択することで、より使いやすくカスタマイズできます。
列の表示・非表示を変更する方法
- 列ヘッダーのどこかを右クリック
- 表示されるメニューから、表示したい項目にチェックを入れる
- 不要な項目のチェックを外す
よく使われる列の組み合わせ
用途 | おすすめの列 | 理由 |
---|---|---|
一般的な作業 | 名前、サイズ、変更日 | 基本情報で十分 |
画像管理 | 名前、サイズ、作成日、種類 | 撮影時期がわかりやすい |
文書管理 | 名前、変更日、種類、コメント | 編集履歴とメモが確認できる |
プログラミング | 名前、サイズ、変更日 | シンプルで軽快 |
リスト表示での列幅を安定させるコツ
コツ1:列数を絞る
- 表示する列を3〜4個程度に絞る
- 列数が少ないほど、幅の設定が安定しやすい
- 必要最小限の情報に集中する
コツ2:よく使うフォルダから設定
- デスクトップやダウンロードフォルダなど、よく使うフォルダで設定
- 各フォルダで個別に表示オプションを設定
- 「このウインドウのみ」と「すべてのウインドウ」を使い分ける
コツ3:表示オプションの活用
⌘ + J
で表示オプションを開く- 「常にリスト表示で開く」にチェック
- 「ブラウザとして使用」のチェックを確認
実際の設定例
書類フォルダの最適化
- 列を「名前、変更日、種類」の3つに絞る
- 名前の列を広めに設定(ファイル名が長いため)
- 変更日と種類は標準的な幅に設定
ダウンロードフォルダの最適化
- 列を「名前、サイズ、ダウンロード日」の3つに設定
- サイズの列を広めに設定(ファイルサイズを確認したいため)
- 古いファイルを見つけやすくするため、ダウンロード日を表示
リスト表示は少しクセがありますが、コツを覚えれば快適に使えます。次は、設定が保存されない問題への対処法を説明します。
列幅設定が保存されない問題の解決方法

なぜ設定が保存されないのか?
macOSの仕様による制限
- リスト表示では、列幅の記憶が不安定な場合がある
- フォルダごとに設定が異なる場合がある
- システムアップデート後に設定がリセットされることがある
よくある問題
- 列幅を調整しても、次回開いたときに元に戻っている
- 新しいFinderウインドウで設定が反映されない
- 特定のフォルダでのみ設定が保存されない
確実に設定を保存する方法
方法1:表示オプションを活用
- 設定したいフォルダを開く
⌘ + J
で表示オプションを開く- 列幅や表示項目を調整
- 「デフォルトとして使用」ボタンをクリック
方法2:個別フォルダ設定
- フォルダごとに表示オプションを設定
- 「このウインドウのみ」を選択して個別最適化
- よく使うフォルダから順次設定
方法3:Finderの設定リセット
問題が続く場合は、Finderの設定をリセットしてから再設定:
- ターミナルを開く
- 以下のコマンドを実行:
defaults delete com.apple.finder
killall Finder
- Finderが再起動されるので、設定を再度行う
設定を確実に保存するための注意点
設定のタイミング
- Finderウインドウを閉じる前に、少し時間を置く
- 複数の設定を同時に変更せず、一つずつ確認
- 設定後はFinderを一度再起動することを推奨
避けるべき操作
- Finderウインドウを強制終了する
- システムをスリープ中に設定変更する
- 複数のFinderウインドウで同時に設定変更する
表示方式別のおすすめ設定
カラム表示のおすすめ設定
基本設定
- 列幅:中程度(ファイル名が見やすい幅)
- プレビュー:オン(ファイル内容を確認できる)
- アイコンサイズ:小(情報量を優先)
設定手順
⌘ + 3
でカラム表示にするOption + ダブルクリック
で全列を自動調整Option + ドラッグ
で微調整してデフォルト保存
こんな人におすすめ
- フォルダ階層を頻繁に移動する人
- ファイルの場所を視覚的に把握したい人
- プレビュー機能をよく使う人
リスト表示のおすすめ設定
基本設定
- 表示列:名前、サイズ、変更日の3つ
- 並べ替え:変更日(新しい順)
- アイコンサイズ:小
設定手順
⌘ + 2
でリスト表示にする- 列ヘッダーを右クリックして必要な列のみ表示
- 各列の幅を調整
⌘ + J
で表示オプションを開き「デフォルトとして使用」
こんな人におすすめ
- 大量のファイルを一覧で管理したい人
- ファイルの並べ替えを頻繁に行う人
- 詳細な情報を一目で確認したい人
用途別カスタマイズ例

写真管理用の設定
カラム表示での写真管理
- プレビュー列を広めに設定
- 名前の列は標準的な幅
- 作成日を表示して撮影時期を確認
リスト表示での写真管理
- 表示列:名前、サイズ、作成日、種類
- 並べ替え:作成日(新しい順)
- アイコンサイズ:中(サムネイルが見やすい)
文書管理用の設定
業務文書の管理
- 表示列:名前、変更日、サイズ、コメント
- 名前の列を広めに設定(ファイル名が長いため)
- 並べ替え:変更日(新しい順)
プロジェクト管理
- カラム表示でフォルダ構造を把握
- プレビュー機能で内容を素早く確認
- 作成日と変更日を両方表示
プログラミング用の設定
ソースコード管理
- 表示列:名前、サイズ、変更日
- シンプルな構成で軽快な動作
- リスト表示で大量のファイルを管理
プロジェクトフォルダ
- カラム表示でディレクトリ構造を把握
- 名前の列を広めに設定(ファイル名が長いため)
よくある問題と解決方法
Q: 設定しても毎回元に戻ってしまう
解決方法
⌘ + J
で表示オプションを開く- 設定を調整後「デフォルトとして使用」をクリック
- Finderを再起動する
- 問題が続く場合は、Finder設定をリセット
Q: フォルダによって列幅が異なってしまう
解決方法
- 統一したいフォルダを開く
- 表示オプションで「すべてのウインドウに適用」を選択
- または、各フォルダで「デフォルトとして使用」を実行
Q: カラム表示で列が狭すぎて見にくい
解決方法
Option + ダブルクリック
で自動調整- 手動で
Option + ドラッグ
して微調整 - 設定を保存するため、必ず
Option
キーを使用
Q: リスト表示で列の幅が保存されない
解決方法
- 表示する列を3〜4個に絞る
- 各列の幅を手動で調整
⌘ + J
で表示オプションを開いて設定保存- それでも解決しない場合は、カラム表示の使用を検討
上級テクニック

Finderの環境設定を活用
サイドバーのカスタマイズ
- Finder > 環境設定 > サイドバー
- よく使うフォルダを表示
- 不要な項目を非表示にしてスッキリ
一般設定の最適化
- Finder > 環境設定 > 一般
- 新規Finderウインドウに表示する項目を設定
- デスクトップに表示する項目を調整
キーボードショートカットの活用
表示切り替え
⌘ + 1
:アイコン表示⌘ + 2
:リスト表示⌘ + 3
:カラム表示⌘ + 4
:ギャラリー表示
表示オプション
⌘ + J
:表示オプションを開く⌘ + Option + P
:パスバーの表示切り替え⌘ + Option + S
:サイドバーの表示切り替え
まとめ
使い分け早見表
表示タイプ | 調整方法 | 設定保存の確実性 | おすすめ用途 |
---|---|---|---|
カラム表示 | Option + ドラッグ | ★★★(高い) | フォルダ階層の移動が多い作業 |
リスト表示 | 列数を絞る + 表示オプション | ★★☆(中程度) | 大量ファイルの管理 |
推奨設定手順
ステップ1:基本設定(5分)
- よく使う表示方式を決める(カラムまたはリスト)
⌘ + 3
または⌘ + 2
で表示切り替え- 基本的な列幅を調整
ステップ2:詳細設定(10分)
⌘ + J
で表示オプションを開く- 表示する列を選択(リスト表示の場合)
- アイコンサイズやプレビューを調整
ステップ3:設定保存(5分)
- カラム表示:
Option + ドラッグ
で幅を調整 - リスト表示:「デフォルトとして使用」をクリック
- Finderを再起動して設定確認
重要なポイント
確実に設定を保存するために
- カラム表示では
Option
キーを活用 - リスト表示では列数を絞る
- 設定後は表示オプションで「デフォルトとして使用」
用途に合わせた使い分け
- 階層移動が多い→ カラム表示
- 大量ファイルの管理→ リスト表示
- 画像や動画→ ギャラリー表示も検討
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