「Macのパスワードを変えたいけど、どうやるの?」
「パスワードが心配になったから、すぐに変更したい」
そんなときはありませんか?
パスワードは、あなたのMacを守る大切な「鍵」です。
もし他の人に知られてしまったり、長い間同じパスワードを使い続けていたりすると、大切なデータが危険にさらされる可能性があります。
でも安心してください。Macのパスワード変更は思っているより簡単です。
この記事を読めば、誰でもすぐにパスワードを変更できるようになります。
この記事でわかること
- Macのパスワードを変更する具体的な手順
- 変更するときに注意すべきポイント
- パスワードを忘れてしまったときの対処法
- より安全なパスワードの作り方
こんな人におすすめ
- Macを使い始めたばかりの人
- パスワードのセキュリティが心配な人
- 家族や友人とMacを共有している人
- 定期的にパスワードを変更したい人
なぜパスワードを変更する必要があるの?

パスワード変更が必要な理由
セキュリティの向上:
- 同じパスワードを長期間使うとリスクが高まる
- 他の人に見られた可能性がある場合の対策
- より強いパスワードに変更したい場合
よくある心配事:
- 家族や友人にパスワードを教えたけど、変更したい
- 公共の場所でパスワードを入力して、見られたかも
- 他のサービスと同じパスワードを使っていて不安
- なんとなく長い間変更していなくて心配
パスワード変更のタイミング
すぐに変更すべき場合:
- 他の人にパスワードを知られた可能性がある
- 他のサービスで情報漏洩があった
- 公共のWi-Fiで重要な操作をした後
定期的な変更の目安:
- 3〜6ヶ月に一度程度
- 重要なデータを扱う場合はもっと頻繁に
- 共有しているアカウントはより頻繁に
Macで使われるパスワードの種類
ユーザーアカウントのパスワード:
- Macにログインするときに使用
- この記事で説明するのは主にこのパスワード
Apple IDのパスワード:
- App StoreやiCloudで使用
- ユーザーアカウントとは別のもの
キーチェーンのパスワード:
- 保存されたパスワードを管理するシステム
- 通常はユーザーアカウントと同じ
この違いを理解しておくことで、混乱を避けることができます。
Macのパスワードを変更する基本手順

事前に準備するもの
必要な情報:
- 現在のパスワード(変更するために必要)
- 新しいパスワード(事前に考えておく)
- パスワードのヒント(忘れたときのため)
注意点:
- 変更作業中は他のアプリを閉じておく
- 時間に余裕があるときに実行する
- 新しいパスワードをメモしておく(安全な場所に)
手順1:システム設定を開く
macOS Ventura(13.0)以降の場合:
- 画面左上の「」(Appleメニュー)をクリック
- 「システム設定」を選択
macOS Monterey(12.0)以前の場合:
- 画面左上の「」(Appleメニュー)をクリック
- 「システム環境設定」を選択
見分け方:
- 新しいmacOSでは「システム設定」
- 古いmacOSでは「システム環境設定」
手順2:ユーザーとグループを開く
macOS Ventura以降:
- 左側のサイドバーから「ユーザとグループ」をクリック
- または検索ボックスに「ユーザ」と入力して探す
macOS Monterey以前:
- 設定画面から「ユーザとグループ」のアイコンをクリック
- 鍵のマークのようなアイコンです
手順3:アカウントを選択する
操作方法:
- 左側のユーザーリストから自分のアカウント名をクリック
- 通常は一番上に表示されている自分の名前
- アカウントの詳細情報が右側に表示される
確認ポイント:
- 選択したアカウントが間違いないか確認
- 「管理者」と表示されているかチェック
手順4:パスワード変更画面を開く
操作方法:
- 「パスワードを変更…」ボタンをクリック
- または「パスワード」の項目にある「変更…」をクリック
認証が求められた場合:
- Touch IDでの認証
- または現在のパスワードの入力
- Apple Watchでの認証(設定している場合)
手順5:新しいパスワードを設定
入力項目:
古いパスワード:
- 現在使用しているパスワードを入力
- 間違えるとエラーになるので注意深く入力
新しいパスワード:
- 安全な新しいパスワードを入力
- 8文字以上が推奨
確認:
- 新しいパスワードをもう一度入力
- 入力ミスを防ぐため
ヒント(オプション):
- パスワードを忘れたときのヒント
- 他人にわからないように工夫する
手順6:変更を完了
最終確認:
- すべての項目が正しく入力されているか確認
- 「パスワードを変更」または「変更」ボタンをクリック
- 成功メッセージが表示されたら完了
すぐに確認:
- 一度ログアウトして新しいパスワードでログインしてみる
- 正しく変更されたことを確認
この手順通りに進めれば、安全にパスワードを変更できます。
安全なパスワードの作り方

強いパスワードの条件
文字数:
- 最低8文字、できれば12文字以上
- 長いほど安全性が高い
文字の種類:
- 大文字(A、B、C)
- 小文字(a、b、c)
- 数字(1、2、3)
- 記号(!、@、#)
避けるべきパスワード:
- 生年月日や電話番号
- 辞書に載っている単語
- 「password」「123456」などの単純なもの
- 他のサービスと同じもの
覚えやすいパスワードの作り方
方法1:文章から作る
- 覚えやすい文章を考える 例:「私は毎日7時に起きます!」
- 頭文字を取る 例:「Wms7jnos!」
- 数字や記号を加える
方法2:好きな言葉を組み合わせる
- 好きな食べ物:「sushi」
- 好きな数字:「2024」
- 記号を追加:「Sushi@2024!」
方法3:置き換え方式
- 覚えやすい単語:「sakura」
- 文字を数字や記号に置き換え:「s4kur4!」
- 大文字を混ぜる:「S4kur4!」
パスワード管理のコツ
記録方法:
- 専用のノートに手書きで記録(デジタルより安全)
- パスワード管理アプリの使用
- 金庫や引き出しなど安全な場所に保管
複数パスワードの管理:
- サービスごとに異なるパスワードを使用
- 重要度に応じてパスワードの強度を調整
- 定期的な見直しと更新
パスワード変更時の重要な注意点
システムへの影響
キーチェーンの更新: パスワードを変更すると、Macの「キーチェーン」というパスワード管理システムも更新されることがあります。
起こりうる状況:
- 保存されていたWebサイトのパスワードが使えなくなる
- Wi-Fiのパスワードを再入力する必要がある
- メールアプリの設定が必要になる
対処法:
- 変更後に各アプリケーションでパスワードを再入力
- キーチェーンアクセスアプリで手動更新
FileVault使用時の注意
FileVaultとは: Macのハードディスク全体を暗号化する機能
注意点:
- パスワード変更後、FileVaultのリカバリーキーも更新される場合がある
- 新しいパスワードでの暗号化解除を確認
- リカバリーキーを安全な場所に保存
確認方法:
- システム設定 > プライバシーとセキュリティ > FileVault
- 設定状況と復旧キーを確認
他のAppleデバイスとの同期
影響範囲:
- iPhoneやiPadの自動ログインに影響する場合がある
- Apple Watchでのログイン認証
- AirDropやHandoffなどの連携機能
対処法:
- 各デバイスで新しいパスワードを確認
- 必要に応じて再ペアリング
- iCloudキーチェーンの再同期
共有ユーザーへの影響
家族アカウントの場合:
- 自分以外のユーザーには影響しない
- 管理者権限は変更されない
注意すべき点:
- 共有していたパスワードを家族に知らせる
- Touch IDや Apple Watchの設定を再確認
- ペアレンタルコントロールの設定確認
これらの注意点を理解しておくことで、パスワード変更後のトラブルを避けることができます。
パスワードを忘れてしまった場合の対処法

方法1:Apple IDを使ったリセット
条件:
- Apple IDのパスワードを覚えている
- Apple IDが設定されている
- インターネットに接続されている
手順:
- ログイン画面で3回間違ったパスワードを入力
- 「Apple IDを使ってパスワードをリセット」のメッセージが表示
- 「→」ボタンをクリック
- Apple IDとパスワードを入力
- 画面の指示に従って新しいパスワードを設定
この方法のメリット:
- 最も簡単で確実
- 他の方法より安全
- データを失う心配がない
方法2:リカバリーモードを使用
使用する場面:
- Apple IDも忘れてしまった場合
- Apple IDでのリセットができない場合
手順:
- Macの電源を完全に切る
- 電源ボタンを押しながら起動
- 起動時に「Command + R」を押し続ける
- リカバリーモードが起動したら指を離す
- 「ユーティリティ」メニューから「ターミナル」を選択
resetpassword
と入力してEnterを押す- パスワードリセットアプリが起動
- ユーザーを選択して新しいパスワードを設定
注意点:
- この方法は少し複雑
- データが消える場合がある
- 最後の手段として使用
方法3:他の管理者アカウントから変更
条件:
- Mac に他の管理者アカウントがある
- その管理者アカウントのパスワードを知っている
手順:
- 他の管理者アカウントでログイン
- システム設定 > ユーザとグループを開く
- パスワードを忘れたユーザーを選択
- 「パスワードをリセット」をクリック
- 新しいパスワードを設定
メリット:
- 簡単で確実
- データを失わない
- 追加の準備が不要
方法4:セキュリティ質問を使用
条件:
- 設定時にセキュリティ質問を設定している
- 質問の答えを覚えている
手順:
- ログイン画面で「パスワードをお忘れですか?」をクリック
- セキュリティ質問に答える
- 新しいパスワードを設定
予防策:事前にできること
リカバリーキーの保存:
- FileVaultリカバリーキーを安全な場所に保管
- 手書きでメモして金庫などに保存
信頼できる電話番号の設定:
- Apple IDに信頼できる電話番号を登録
- SMS認証でのパスワードリセットが可能
セキュリティ質問の設定:
- 覚えやすい質問と答えを設定
- 定期的に見直す
パスワードを忘れてしまっても、これらの方法で必ず解決できます。まずは簡単な方法から試してみてください。
よくある質問とトラブル解決

Q:パスワード変更後にログインできなくなった
原因:
- 新しいパスワードを間違って入力している
- Caps Lock(大文字固定)がオンになっている
- 日本語入力モードになっている
解決方法:
- Caps Lockキーの状態を確認
- 英数字入力モードに切り替え
- パスワードを慎重に再入力
- それでもダメな場合は前章の「忘れた場合の対処法」を試す
Q:Touch IDが使えなくなった
原因:
- パスワード変更により認証設定がリセットされた
- Touch IDの登録情報が古くなった
解決方法:
- システム設定 > Touch IDとパスコード
- 既存の指紋を削除
- 新しく指紋を登録し直す
- 複数の指を登録しておく
Q:キーチェーンのパスワードが合わなくなった
症状:
- Webサイトのパスワードが自動入力されない
- Wi-Fiに自動接続されない
- 「キーチェーンのパスワードを入力してください」と表示される
解決方法:
- キーチェーンアクセスアプリを開く
- 「編集」>「キーチェーン”ログイン”のパスワードを変更」
- 新しいパスワードを入力
- または「システム設定」でキーチェーンをリセット
Q:他のAppleデバイスでの認証に問題が発生
症状:
- iPhoneでMacにログインできない
- Apple Watchでの認証が効かない
- AirDropが使えない
解決方法:
- すべてのデバイスで同じApple IDを使用しているか確認
- 各デバイスでiCloudからサインアウト→サインイン
- Bluetoothを一度オフ→オンにする
- デバイス間のペアリングをやり直す
Q:管理者権限が必要と言われる
原因:
- 標準ユーザーアカウントでパスワード変更を試している
- 管理者パスワードが必要な操作
解決方法:
- 管理者アカウントでログイン
- または管理者に変更を依頼
- 必要に応じてアカウントタイプを変更
Q:古いパスワードを覚えていない
解決方法:
- パスワードヒントを確認
- よく使うパスワードパターンを試す
- 「パスワードを忘れた場合の対処法」を実行
- 最終手段として初期化とデータ復元
Q:変更後にアプリが正常に動作しない
よくある症状:
- メールアプリでメールが受信できない
- クラウドストレージの同期が止まる
- 一部のアプリが起動しない
解決方法:
- 各アプリでパスワードを再設定
- キーチェーンの更新
- アプリを再起動
- 必要に応じてアプリを再インストール
パフォーマンスの問題
動作が重くなった場合:
- 一度再起動する
- 不要なログインアイテムを削除
- キーチェーンの修復
- ディスクユーティリティでチェック
これらのQ&Aを参考に、様々な状況に対応してください。
まとめ
重要なポイントをおさらい
パスワード変更の基本手順
- システム設定から「ユーザとグループ」を開く
- 現在のパスワードと新しいパスワードを準備
- 段階的に進めることで確実に変更完了
安全なパスワードの作り方
- 8文字以上の長さを確保
- 大文字・小文字・数字・記号を組み合わせ
- 個人情報や辞書の単語は避ける
- 他のサービスと同じものは使わない
変更時の注意点
- キーチェーンへの影響を理解
- FileVault使用時は特に慎重に
- 他のAppleデバイスとの連携を確認
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